雷魔法が最弱の世界

ともとも

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魔法騎士団試験

城下町

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朝がきて起きた。

二人とも目を覚まし、朝食を軽く食べて歩き出した。

すぐ近くだったことで昼を過ぎる頃には王都に入る門の前に着いた。
山の上から見るのとは全然違った。

想像以上に大きくて、石でできている門には細かい彫刻もあった。そしてたくさんの人が行き来している。徒歩の人や馬車で大きな音を立てて入る人、剣や槍などを持ったがたいのいい人などさまざまな人達だ。

好奇心を持ちながら短いトンネルのような門をくぐった。

「うおぉぉぉ!」
驚きの声が素直に出ていた。

「こっ・・・    これが王都!」
「フフフ、そうだよ。始めての王都の感想はある?」
「うんすごい。まるで祭りみたいだ」
「魔法騎士団試験はこの国の最大のイベントだから至る所でお祭りをしているんだよ!」

セクアナの言った通り、今までに感じたことがないほど賑わっていた。
昼間っから酒を飲んで酔い潰れている人もいる。

アルフレッド。
それが王都の名前らしい。
なんともかっこいい名だ。
西洋のヨーロッパでありそうだ。

興味を持ちズカズカと進んでいく。
中は赤や黄色など明るい色の布で家の屋根や店などに装飾されていた。

田舎とは違う家が並んでいて、一軒家はなくマンションのような大きな家がたくさん並んでいた。それに屋台がたくさんまり、とても賑やかだ。

みんな生き生きしている。たくさんの笑顔が見える。
この景色以外でもまさかの出来事で喜びがもっと大きくなる。

たくさんの店を見ながらゆっくり歩いて
いると声をかけられた。

「にゃ! そこの君、どこからか旅をしてきたね」
呼ばれた方を見ると猫耳の獣人族がいた。

ヤバイ!

猫耳・・・ああ、猫耳だ!
動物の中で猫が一番好きだった。昔も寂しい思いをしないために猫を飼ってくれたな。

そんな思い出もあるから、初めて会う獣人族が猫でとても嬉しかった。

その柔らかそうな耳を触りたい。
そんな欲望を理性で抑えながらも何か商品を紹介された。

「旅をしている人にはこれがおすすめだよ」
そう言って綺麗な布を渡された。布ではあるが、タオルのような肌触りだった。

「旅人ならたくさん汗をかくよね。だからこの布で汗を拭いたらさっぱりするよ。どうだい。一つ買わない? 安くしとくよ」

いきなり店の商品を買わされそうになった。まだお金を一度も使ったことがない。しかもどれくらいが標準の代金かもわからない。もしかしたら結構高く売りつけられているかもしれない。

宿や防具のことを考えてセクアナに相談しようと思い離れようとすると猫の店員さんに腕を掴まれた。

両手で握り、肘が胸の方に当たっている
「買ってくれないの?」
とても甘えるように可愛く言ってきた。

ヤバイ、本当にヤバイ。
理性がもたない。
胸が柔らかい。
はぁはぁ。呼吸が荒くなって体がだんだん暑くなってくる。
恥ずかしさで顔が真っ赤になり、体温が上がってきた気がする。

結局、店員さんの甘えに負けてしまい銀貨二枚でそのお勧めされたタオルを買った。


「女ったらし・・・・」
セクアナが白い目を僕に向けて言う。

「うっ・・・・」
ぐうの音も出ない。セクアナの言う通り、女性のうまい甘え方に負けてしまい無駄なものを買ってしまった・・・

「すいません・・」
僕は深く反省して謝った。

「まぁ、いいけど。私もトモヤにお金のことはまだ教えてなかったからね!」
「ありがとう」
許してくれたことはよかったが、まだ僕を睨んでいてすこし怒っていると思う。

「それよりも早くお金のに着いて詳しい説明してほしい。今のように捕まらないためにも・・・」

「そうだね!」
そうしてお金の授業のようなものが始まった。

今僕達は持っていないけど一番小さな白色の硬貨が1ジュール。
まぁ、1円のようなものらしい。

次に大きいのが銅貨で10ジュール。
その銅貨の真ん中に穴が空いた五十円玉のようなものが100ジュールになる。

セクアナがちゃんとお金を見せながら教えてくれたからわかりやすかった。

そして銀貨一枚でくらいが一気に上がり1000,0ジュールになる。

そして金貨が1000,00ジュールになる。

最大のお金は滅多に使わなく、貴族しか持っていないと言われている大金貨だ。
これは一つで1000,000ジュールになる。
100万円か・・・・

見てみたいと思う気持ちが出てきた。一つで百万円の価値のある金貨はどれだけ大きいくて重いのかなど妄想が膨らんだ。

まとめるとこうだ。

白い硬貨    =1円
銅貨      =10円
穴のある銅貨       =100円
銀貨      =1000,0円
金貨      =1000,00円
大金貨     =1000,000円

円で表したらこうなる。

昨日、金貨が一枚入っていたから十万ジュールは持っていると言うことかな?

お金のことは分かったからぼったくりをされないようにしないとね!

今考えるとこのきれいなタオルのために2万円を使ったことになる。
やってしまったな・・・

お金のこともわかり武器屋へ行った。僕がベンチに座ってすこし休憩していた時にセクアナが街の人に聞いてくれていい武器屋を見つけてくれた。まだいろいろ買うものがあるからやりくりしないといけない。

「ここがおすすめの武器やらしいね・・・・」
「へぇー」
正直武器に関してはあまりわからないし、店もそこまで広いわけではなかったので、どう反応したらいいかわからなかった。

古い印象を与える武器屋だが、これはこれでなんか味があっていいと思う。

ドアを開けて中に入るとすこし強面な人が立っていた。

「いらっしゃい!」
すこし怖かったが、元気で優しそうな声を聞いて安心した。
この街に来てフードを深く被っているからたくさんの人に優しく声をかけられるが、もしこのフードを外したらどんな風になるのかな。
想像するだけですこし苦しくなった。

「家に来てくれて嬉しいよ。他とは腕が違うからどれも一級品だぞ」
自信満々に腕を叩いて自分の商品をアピールしている。

「はい、この店の武器はとてもいいとたくさんの人から聞きました!」
礼儀正しくセクアナが挨拶をする。

「おー、姉ちゃん言ってくれるね。街の人に聞いたってことは王都は初めてかい?」
「はい、私達は魔法騎士団試験を受けにわざわざここへ来たんですがまだ防具を何も持っていなくて・・・」
「そうかい。ならお前達に合うとっておきのやつを売ってやるから希望とかあったら言ってくれ!」
「本当ですか! ありがとうございます。おじさん優しいですね」
「いや、こんな若くて可愛い人に褒められて光栄だな。ハッハハハ」

セクアナと武器屋のおっちゃんが話している間に僕は剣のエリアを見ていた。貴族の家でも見たけどやっぱりいろいろあるな。

力持ちそうな人が持つ斧のような大きな剣。
女性が持ちそうな素早さ重視のレイピア。
双剣としてセットになっている少し短めの剣など・・・・・

あたりを見回しているとまさかのものがあった。

日本刀・・・・・?

きれいなくねりがあり、片刃になっていた。

「おっ、兄ちゃん面白いものに目をつけたね。それは東から来た商人にもらった武器さ」
「東のから来た商人から?」
「ああ、そうだ。珍しいだろ。他と比べると剣が細くてあまり使わない奴もいるな。
でも先端に行くほど細くなる刃で突き刺すのも簡単にできるな。
また、長く緩やかなカーブで衝撃を和らげて簡単に折れなくっていう特徴もあるぜ!
まぁバランスは取れてるな」

実際に持ってみた。

感触はすごくいい。
持ちやすいし、剣の長さや重さがちょうどフィットする。
昔から日本刀憧れていたこともあり、この武器を買おうと決めた。

試しに使ってみる。
両手で刀を持ち、腰を低くして中段に構え、縦横と大きく振った。

「ふっ! はっ!」

見ていた二人が小さく拍手をした。

「どうだ、兄ちゃん」
「うん、これ買うよ! どれくらいするんだ?」
「そうだな・・・   俺が作ったわけではないから性能もわからんし、金貨一枚くらいかな・・・」

袋から金貨を出して机にドッンと力強く置いてすぐに買い取った。

「毎度!」
そして僕は腰に日本刀を差し込んだ。
少し興奮していて、鏡に写った自分を見てコスプレをしたようにいろいろポーズをとって遊んでいた。

この時は自分の姿がかっこいいと思った。
だって日本刀を腰につけているんだもん!



「はあぁ・・・」
「姉ちゃんも大変そうだな」
「そうなんですよ・・・」
(全く、トモヤったらもうちょっと値引きできたかもしれないのに)

お金をもらってから次々にトモヤが浪費していくのを見て、だんだん私がケチになってきた気がする。

「おじさん、私は魔法系が得意なのでできれば魔法が強化される杖とかありませんか?」
「おお、姉ちゃんは魔法系か。杖でもいっぱいあるからな・・・」

そう言って杖がまとめてあるところまで連れて行ってくれた。木だけの杖や天辺に魔法石が埋め込まれている杖などいろいろ。特に高そうなやつは持つところの棒にも彫刻や装飾されている。

「これが一番高いが、魔力は強化されるかな。でこれが一番安いやつ。魔法石が入っていないから強化されるが、たいして変わらないかもな」
「うーーーん、そうですか・・・」
思い通りのやつがあまりなくとても悩む。

「姉ちゃんの魔法系統はなんだい? それに合う杖を選んでやるよ」
「私の魔法は水ですね」
「おっ、そうか! ならここら辺かな」
答えを聞くなり、お店の方は青っぽい杖を3つ持ってきてくれた。

「どれもたくさん水に当てたり、魔法を込めているから強化されると思うぞ!」

どれも使いやすそうだったが、軽くて動きやすい杖を選んだ。
結構、私はすばしっこいからこれなら戦いやすそうだ

「おじさん! これは何ジュール?」
「そうだな大体金貨二枚かな・・・・」
トモヤと比べて値段の差がありすぎてびっくりした。

だが、私はここからが本番!

「おじさん、私はそんなにお金持ってないの。だ・か・ら・・・1割の銀貨二枚とか、で・き・な・い?」

「銀貨二枚!? さすがそんなバカなことできないぜ」

あはは、流石に言いすぎたかな・・・
うっ・・・
鏡の前で調子に乗っていたトモヤが呆れた目をしてくる。

言いすぎたとはいえ、少しイラっときた。

本当、すぐにお金を使ってしまう誰かのせいでこんなに値切っているんだけどね。
たぶん反省してないよね、あの顔だと。

「金貨一枚と銀貨八枚だ!」
「半額!!」
を金貨一枚と銀貨五枚。これが限界だ」
「ありがとうございます!」

銀貨五枚分得しちゃった! 
心の中で節約できたことを喜んだ。

「なぁ兄ちゃん、可愛い顔してこの子結構怖いな・・・・」
「そうですね」
二人で仲間になり、女の節約術の怖さを知った。

「はい、毎度! これからもよろしくな」

最後に手を振って見送ってくれた。

「あの、セクアナ。あそこまで安くねぎらなくてもいいと思うんだけど・・・」

こっちを睨んできた。
「誰かさんが無駄に買わされなかったらこんなことにはならないんだけどな・・・」

このタイミングで僕が失敗して買ったタオルのことを話題に掘り出してくる。

そのことを言われると何も言い返せなかった。

「すいません・・・」
「もう、私達は貧乏なんだからしっかりお金の管理をしてよね! これからは気をつけること。あとは宿のお金。変なもの買わないでね!」

少し長い説教をされた。
反省している姿を見せるといつも通りになってくれた。

あと銀貨と銅貨を合わせても少ししかないので宿以外に使わないと決めた。

武器を無事買えた。

もう準備はできた。あとは本番!




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