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魔法騎士団試験
一回戦
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コロシアムの中で自分のトーナメントを見て騒ぎ合っている。
「貴族と一緒だ! うわぁ、試験に落ちそう」
「これは勝ったな!」
などさまざまな声が入り混じる。
人数を合わせるために、たまに貴族がシード権を持っていた。
まぁ倒すから別に関係ないけど・・・・
横を振り向くと、セクアナとサナは固まっていた。
「あれ、どうしたの? 二人とも固まっちゃって。もしかしてビビってるの? フフフ、面白い!」
一人で笑っていると、睨まれた。
「はあ、これだから常識を知らない子は・・・」
「とっととと、トモヤ頑張れよ・・・」
セクアナはやれやれと顔を横に振って呆れ、
サナは僕に哀れみの視線を向けてくる。
「ん?」
僕は訳がわからず首を傾ける。
「うん、一回戦の一番始めの試合、トモヤだよ。しかも貴族だって・・・・ 負けても悲しんであげるから安心して」
セクアナが肩に手を置いて悲しむ。
「うん、トモヤ頑張れよ・・・」
サナは同じ言葉を繰り返し言う。
「ちょっとちょっと、僕が負けるようなフラグ立てないでよ!!」
すこし涙目になりながら反論する。
「まぁ頑張れ!」
最後に悲しそうな目をしながら僕から逃げるように去っていった。
「ちょっと! 一人にしないで・・・」
遠吠えのように叫ぶが、一人になってしまった。
そしてスタッフが僕のことを恐れながらも近づいてきて控室に呼ばれた。
どこの控室もあまり変わらないのか、始め決闘した時と同じような石造りの部屋だった。
ついでに点検するためのフードを深く被った魔道士らしき人も入ってきた。
不正をしないためや安全に考慮して刀を切れないように魔法をかけた。
「はい、点検は以上で終わりました。あとはこの先のドアを開けて全力で戦ってください・・・・・」
静かに、はけていった。
僕は緊張を紛らわすため、刀を抜いて光沢を見て楽しむ。
何度見ても日本刀がかっこいい。
覚悟を決めると刀を鞘に入れて歩き出す。
ドアを開けると、まさかのセイラ姉さんが立っていた。
「うわぁ!?」
いきなりだったので結構驚いた。
「あらあら~ 久しぶりね~ どうだった? 強くなれたのかしら~」
「あ! セイラ姉さん、久しぶり! どうしてこんなところに?」
「久しぶりだから挨拶でもしようと思って~~」
一年前くらいに出会った時と口調や見た目が変わらず安心する。
そして久しぶりにセイラ姉さんと会えてとても喜んだ。
僕達を助けるだけじゃなくてアドバイスも、もらったし、そのおかげで今強くなれた。
だから素直に頭を下げてお礼を言った。
「ありがとございました! あなたのおかげで強くなれました。感謝しかありません」
「まあまあ~ 可愛い子。素直になっちゃってウフフフフ」
彼女は手をほっぺに当てながら軽く笑みを浮かべる。
あまり口調に変化がないからこそ、感情が読みにくい。
「では、僕は・・・・」
手を振っていざ、戦いの場へ行こうとすると腕を掴まれて呼び止められた。
「待ちなさいトモヤ君。ここへきてもひどい差別を受けたんじゃな~い?」
「ええ、まあそうですけど・・・」
いきなり変なことを聞かれて戸惑う。
「私も雷魔法の人を差別するのがおかしいと思うの。まぁ君と出会ったからね~~~」
いつもの微笑みを僕に向ける。
「たぶん、この会場にいるほとんどの人があなたをなめていると思うのよね~~~」
「はぁ・・・・」
一番伝えたいことがいまいちわからず、首を傾ける。
「トモヤ君、強くなったんだよね?」
「はい、それはもちろん!」
「なら全力の技をぶつけなさい!」
ド直球に言われた。
いつもとは違い、セイラ姉さんは真面目に僕を見る。
「え? そんないきなり全力をぶつけるなんて・・・ ほ、ほら作戦として裏技は取っておくとか・・・」
僕の言っていること無視して話を続ける。
「全国民がこのイベントを楽しみに見ている。今の世界では雷魔法は最弱。でもトモヤ君は違う。だからその常識を変えない?」
真面目で鋭い目に体が震えてくる。
地面が震えて、まるで大きな地震が来たようだ。
「君の技でこの全国民に知らしめなさい、
君がいや、常識を覆すトモヤ君という新しい魔法騎士が誕生するってことを!!」
「はい!」
僕の中で士気が高まり、大きな声で返事をする。作戦ということなど忘れて、全力で戦うことを決めた。
「フフフ、覚悟ができた鋭い瞳をしているわね~~~~ 行ってきなさい!」
背中を押され、その勢いで歩き出す。
強く、強く地面を踏みしめて力強く歩く。
そして歓声が響く闘技場へと出た。
「さぁー、いよいよ始まりました。魔法騎士団試験!」
「いぇぇえい!!」
すこし小太りなおじさんが司会を務めていた。
会場に大きな声が鳴り響く。
それに合わせて国民も騒ぎ立てる。
「今回、司会を務めさせていただくコリーダがお送りしまーす! この道を辿って、約三十年、今年も盛り上げて行きまーす!」
「うぇぇぇぇぇい!」
またも大きな歓声が沸き起こる。
「さーて今更ではありますが、もう一度ルール説明をおさらいしましょう! 試合時間は無制限。どちらかが降参を求める、または気絶することによって勝敗が宣言されるぞ」
会場にはそのまま司会の声が届き、中で待機している人達には空間ウィンドウが設けられて闘技場のことを確認できる。
でも大体、控えている人は観客席に出て間近で試合を見ようとしている。
「これから約一週間から二週間、激しい決戦が繰り広げられていくから存分に楽しんでくれ!」
マイクいや、魔石かな・・・ それを力強くもち、司会をしている小太りな人もだんだん興奮している。
「さてさて、もうすぐ初戦が始まるぞ!」
ウオォォォッ、と観客の歓声が湧き上がり、僕ともう一人戦う相手が入場した。
「さーて、まずは選手紹介だ! 始めに姿を現したのはフリーダ・グランドル
岩石魔法を操る貴族だ。その力は山一つ潰すとも言われているぞ! どんな戦いをみしてくれるのだろうか!」
貴族ということもありとても大きな歓声が巻き起こる。
「そして次はトモヤ・フローレス!」
会場が一気に静かになった・・・・・
砂埃の音が聞こえるくらいの静寂だ。
「最弱の雷魔法を操ると遠くの村から来た平民だ。たくさんの人から嫌われ、魔力も暴走すると言われている。みんなからは悪魔と言われ続けているがその実力はどうだ!」
司会の解説が終わると全体から、ブーイングが沸き起こった。
「早く、くたばれ悪魔!」
「貴族様にボコボコにされなさい!」
たくさんの暴言が耳に入る。物を投げられそうにもなった。
ここにきてまで会場の全員から罵倒され、呆れてしまう。
今まで散々言われてきたからもう慣れた。
すこし心は乱れたがそれでもただ一点、相手の方しか見ていなかった。
相手はこちらを見てニヤリとしている。
たぶん、僕のことを最弱と思って余裕だと思っているのだろう。
僕は相手を睨んだ。
ここでは戦う前の作法として握手をするらしい。
それをするために僕達は近づく。
始めは少し距離があったからあまり気にしていなかったがいざ目の前で対面してみると身長が高かった。
十センチくらい差がある。
これにはさすがの僕も驚く。
岩石を操るのか肩も大きくてガタイがいい。
相手は武器を何も持っていなかった。
だから岩石魔法で戦うつもりだろう。
それでも魔法で剣などを作らないか少し心配する。
なによりも貴族ということで綺麗な服を着ていた。
戦いの推理していると、人一人入れるかくらいの距離まで詰めていた。
そして握手を交わす。
「よろしくな! 君」
「ああ、こちらこそよろしくお願いします」
意外に丁寧な挨拶で安心していたが、僕に対して優しい人など簡単には見つからなかった。
「ンヘヘへへへへへ!」
相手は不敵な笑みを浮かべる。
「なんて言うと思ったか、悪魔」
睨んで顔を近づけてくる。
「せいぜい頑張れよ! 最弱魔法の悪魔さん。
俺を持ち上げるように弱い魔法でもぶつけてくれ。安心しろ、お前には期待なんてしていない。簡単に終わらしてやるからな」
少しイラっとしたが、僕も彼を煽った。
「じゃあ全力でいきます!」
笑顔を向ける。
「チッ、そうか・・・・」
僕の反応が面白くなかったのか、すぐに食い下がって一定の間合いまで離れた。
「おっと両者、準備ができたようだぞ! 果たしてこの一戦どちらが勝利を手にするのか!目が離せません! それではいよいよスタートです」
準備のために鞘から剣を抜いて中段に構える。両手で強く剣を握りぽろっと手汗が落ちる。
相手は少し腰を落として構えていた。
「それではトーナメント第一回戦、バトルスタート!」
ガーーン
どこからか鐘を鳴らす音がして始まった。
観客の全てが大きな声で応援する。
そんな中、相手の攻撃が飛んできた。
「岩石魔法、岩なだれ!」
地面からとてつもない量の岩石が浮き上がった。
「はっ」と言う彼の掛け声に合わせてすごい速さで飛んでくる。
やべ、これは避け切れないな・・・・・
そのまま魔法を放出した。
ガラン、ガランと石が落ちる音と共に静寂が訪れる。
「フフフ、フハハハハハハハ!」
貴族の甲高い笑い声がコロシアムに響く。
「おい、終わったのか・・・?」
観客の一人が静かに呟く。
そのままざわざわと静かに話し出した。
大きな砂埃が立って、もう終わったのかとたくさんの人の視線が集まる。
ビリッ、ビリビリ
砂埃の中から静電気の小さな電気が走る。
小さいものからだんだん大きくなり、電気を身にまとった僕が現れた。
「ふっ、まだ意識があったのか。そうでなくちゃな!」
彼はもしもの保険のためか、僕と同じように岩石で丸い形を作って体を覆った。
そして、防御力が上がる。
「じゃあ、行くよ!」
笑顔を相手に向け、全力の技をだす。
身にまとっていた電気の軌道が変わる。
「雷神・・・・」
周りにビリビリと発生していた電気は吸い込まれるように体の中へ入り、自分自身が電気になるように体が光った。
その光景に誰もが驚く。
「神速!!」
まるで雷が落ちるように速いスピードで距離を詰める。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
刀に魔力を貯めて全力で振り下ろす。
魔法で覆っていた岩石を破り、振り下ろした刀が相手に直撃する。
「・・・・・・・・」
勝負は一瞬で終わった。
そのまま彼は気絶をして僕が勝った。
「な、ななななんと! この勝敗を誰が予想したことか! まさかまさかのどんでん返し。勝者はトモヤ・フローレス!」
「貴族と一緒だ! うわぁ、試験に落ちそう」
「これは勝ったな!」
などさまざまな声が入り混じる。
人数を合わせるために、たまに貴族がシード権を持っていた。
まぁ倒すから別に関係ないけど・・・・
横を振り向くと、セクアナとサナは固まっていた。
「あれ、どうしたの? 二人とも固まっちゃって。もしかしてビビってるの? フフフ、面白い!」
一人で笑っていると、睨まれた。
「はあ、これだから常識を知らない子は・・・」
「とっととと、トモヤ頑張れよ・・・」
セクアナはやれやれと顔を横に振って呆れ、
サナは僕に哀れみの視線を向けてくる。
「ん?」
僕は訳がわからず首を傾ける。
「うん、一回戦の一番始めの試合、トモヤだよ。しかも貴族だって・・・・ 負けても悲しんであげるから安心して」
セクアナが肩に手を置いて悲しむ。
「うん、トモヤ頑張れよ・・・」
サナは同じ言葉を繰り返し言う。
「ちょっとちょっと、僕が負けるようなフラグ立てないでよ!!」
すこし涙目になりながら反論する。
「まぁ頑張れ!」
最後に悲しそうな目をしながら僕から逃げるように去っていった。
「ちょっと! 一人にしないで・・・」
遠吠えのように叫ぶが、一人になってしまった。
そしてスタッフが僕のことを恐れながらも近づいてきて控室に呼ばれた。
どこの控室もあまり変わらないのか、始め決闘した時と同じような石造りの部屋だった。
ついでに点検するためのフードを深く被った魔道士らしき人も入ってきた。
不正をしないためや安全に考慮して刀を切れないように魔法をかけた。
「はい、点検は以上で終わりました。あとはこの先のドアを開けて全力で戦ってください・・・・・」
静かに、はけていった。
僕は緊張を紛らわすため、刀を抜いて光沢を見て楽しむ。
何度見ても日本刀がかっこいい。
覚悟を決めると刀を鞘に入れて歩き出す。
ドアを開けると、まさかのセイラ姉さんが立っていた。
「うわぁ!?」
いきなりだったので結構驚いた。
「あらあら~ 久しぶりね~ どうだった? 強くなれたのかしら~」
「あ! セイラ姉さん、久しぶり! どうしてこんなところに?」
「久しぶりだから挨拶でもしようと思って~~」
一年前くらいに出会った時と口調や見た目が変わらず安心する。
そして久しぶりにセイラ姉さんと会えてとても喜んだ。
僕達を助けるだけじゃなくてアドバイスも、もらったし、そのおかげで今強くなれた。
だから素直に頭を下げてお礼を言った。
「ありがとございました! あなたのおかげで強くなれました。感謝しかありません」
「まあまあ~ 可愛い子。素直になっちゃってウフフフフ」
彼女は手をほっぺに当てながら軽く笑みを浮かべる。
あまり口調に変化がないからこそ、感情が読みにくい。
「では、僕は・・・・」
手を振っていざ、戦いの場へ行こうとすると腕を掴まれて呼び止められた。
「待ちなさいトモヤ君。ここへきてもひどい差別を受けたんじゃな~い?」
「ええ、まあそうですけど・・・」
いきなり変なことを聞かれて戸惑う。
「私も雷魔法の人を差別するのがおかしいと思うの。まぁ君と出会ったからね~~~」
いつもの微笑みを僕に向ける。
「たぶん、この会場にいるほとんどの人があなたをなめていると思うのよね~~~」
「はぁ・・・・」
一番伝えたいことがいまいちわからず、首を傾ける。
「トモヤ君、強くなったんだよね?」
「はい、それはもちろん!」
「なら全力の技をぶつけなさい!」
ド直球に言われた。
いつもとは違い、セイラ姉さんは真面目に僕を見る。
「え? そんないきなり全力をぶつけるなんて・・・ ほ、ほら作戦として裏技は取っておくとか・・・」
僕の言っていること無視して話を続ける。
「全国民がこのイベントを楽しみに見ている。今の世界では雷魔法は最弱。でもトモヤ君は違う。だからその常識を変えない?」
真面目で鋭い目に体が震えてくる。
地面が震えて、まるで大きな地震が来たようだ。
「君の技でこの全国民に知らしめなさい、
君がいや、常識を覆すトモヤ君という新しい魔法騎士が誕生するってことを!!」
「はい!」
僕の中で士気が高まり、大きな声で返事をする。作戦ということなど忘れて、全力で戦うことを決めた。
「フフフ、覚悟ができた鋭い瞳をしているわね~~~~ 行ってきなさい!」
背中を押され、その勢いで歩き出す。
強く、強く地面を踏みしめて力強く歩く。
そして歓声が響く闘技場へと出た。
「さぁー、いよいよ始まりました。魔法騎士団試験!」
「いぇぇえい!!」
すこし小太りなおじさんが司会を務めていた。
会場に大きな声が鳴り響く。
それに合わせて国民も騒ぎ立てる。
「今回、司会を務めさせていただくコリーダがお送りしまーす! この道を辿って、約三十年、今年も盛り上げて行きまーす!」
「うぇぇぇぇぇい!」
またも大きな歓声が沸き起こる。
「さーて今更ではありますが、もう一度ルール説明をおさらいしましょう! 試合時間は無制限。どちらかが降参を求める、または気絶することによって勝敗が宣言されるぞ」
会場にはそのまま司会の声が届き、中で待機している人達には空間ウィンドウが設けられて闘技場のことを確認できる。
でも大体、控えている人は観客席に出て間近で試合を見ようとしている。
「これから約一週間から二週間、激しい決戦が繰り広げられていくから存分に楽しんでくれ!」
マイクいや、魔石かな・・・ それを力強くもち、司会をしている小太りな人もだんだん興奮している。
「さてさて、もうすぐ初戦が始まるぞ!」
ウオォォォッ、と観客の歓声が湧き上がり、僕ともう一人戦う相手が入場した。
「さーて、まずは選手紹介だ! 始めに姿を現したのはフリーダ・グランドル
岩石魔法を操る貴族だ。その力は山一つ潰すとも言われているぞ! どんな戦いをみしてくれるのだろうか!」
貴族ということもありとても大きな歓声が巻き起こる。
「そして次はトモヤ・フローレス!」
会場が一気に静かになった・・・・・
砂埃の音が聞こえるくらいの静寂だ。
「最弱の雷魔法を操ると遠くの村から来た平民だ。たくさんの人から嫌われ、魔力も暴走すると言われている。みんなからは悪魔と言われ続けているがその実力はどうだ!」
司会の解説が終わると全体から、ブーイングが沸き起こった。
「早く、くたばれ悪魔!」
「貴族様にボコボコにされなさい!」
たくさんの暴言が耳に入る。物を投げられそうにもなった。
ここにきてまで会場の全員から罵倒され、呆れてしまう。
今まで散々言われてきたからもう慣れた。
すこし心は乱れたがそれでもただ一点、相手の方しか見ていなかった。
相手はこちらを見てニヤリとしている。
たぶん、僕のことを最弱と思って余裕だと思っているのだろう。
僕は相手を睨んだ。
ここでは戦う前の作法として握手をするらしい。
それをするために僕達は近づく。
始めは少し距離があったからあまり気にしていなかったがいざ目の前で対面してみると身長が高かった。
十センチくらい差がある。
これにはさすがの僕も驚く。
岩石を操るのか肩も大きくてガタイがいい。
相手は武器を何も持っていなかった。
だから岩石魔法で戦うつもりだろう。
それでも魔法で剣などを作らないか少し心配する。
なによりも貴族ということで綺麗な服を着ていた。
戦いの推理していると、人一人入れるかくらいの距離まで詰めていた。
そして握手を交わす。
「よろしくな! 君」
「ああ、こちらこそよろしくお願いします」
意外に丁寧な挨拶で安心していたが、僕に対して優しい人など簡単には見つからなかった。
「ンヘヘへへへへへ!」
相手は不敵な笑みを浮かべる。
「なんて言うと思ったか、悪魔」
睨んで顔を近づけてくる。
「せいぜい頑張れよ! 最弱魔法の悪魔さん。
俺を持ち上げるように弱い魔法でもぶつけてくれ。安心しろ、お前には期待なんてしていない。簡単に終わらしてやるからな」
少しイラっとしたが、僕も彼を煽った。
「じゃあ全力でいきます!」
笑顔を向ける。
「チッ、そうか・・・・」
僕の反応が面白くなかったのか、すぐに食い下がって一定の間合いまで離れた。
「おっと両者、準備ができたようだぞ! 果たしてこの一戦どちらが勝利を手にするのか!目が離せません! それではいよいよスタートです」
準備のために鞘から剣を抜いて中段に構える。両手で強く剣を握りぽろっと手汗が落ちる。
相手は少し腰を落として構えていた。
「それではトーナメント第一回戦、バトルスタート!」
ガーーン
どこからか鐘を鳴らす音がして始まった。
観客の全てが大きな声で応援する。
そんな中、相手の攻撃が飛んできた。
「岩石魔法、岩なだれ!」
地面からとてつもない量の岩石が浮き上がった。
「はっ」と言う彼の掛け声に合わせてすごい速さで飛んでくる。
やべ、これは避け切れないな・・・・・
そのまま魔法を放出した。
ガラン、ガランと石が落ちる音と共に静寂が訪れる。
「フフフ、フハハハハハハハ!」
貴族の甲高い笑い声がコロシアムに響く。
「おい、終わったのか・・・?」
観客の一人が静かに呟く。
そのままざわざわと静かに話し出した。
大きな砂埃が立って、もう終わったのかとたくさんの人の視線が集まる。
ビリッ、ビリビリ
砂埃の中から静電気の小さな電気が走る。
小さいものからだんだん大きくなり、電気を身にまとった僕が現れた。
「ふっ、まだ意識があったのか。そうでなくちゃな!」
彼はもしもの保険のためか、僕と同じように岩石で丸い形を作って体を覆った。
そして、防御力が上がる。
「じゃあ、行くよ!」
笑顔を相手に向け、全力の技をだす。
身にまとっていた電気の軌道が変わる。
「雷神・・・・」
周りにビリビリと発生していた電気は吸い込まれるように体の中へ入り、自分自身が電気になるように体が光った。
その光景に誰もが驚く。
「神速!!」
まるで雷が落ちるように速いスピードで距離を詰める。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
刀に魔力を貯めて全力で振り下ろす。
魔法で覆っていた岩石を破り、振り下ろした刀が相手に直撃する。
「・・・・・・・・」
勝負は一瞬で終わった。
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