43 / 76
魔法騎士団試験
授賞式
しおりを挟む
授賞式当日。
魔法騎士に合格して、たくさんの顔があった。
努力がやっと実り喜ぶもの。
嬉し泣きしているもの。
当然だと言わんばかりに堂々といる貴族もいた。それだけ自分の魔法に自信があるのだろう。
約三十人がちらほらと散らばっていた。
そんな中、一際目立つ者が数人。
「ふ~た~り~とも~?」
サナ、マネトが床に正座をさせられている。
その前には仁王立ちをして今までに見たこともないほど怖い目で睨みつけるセクアナの姿が。
「ひっ!」
「あの・・・その、あれだ。昨日は少し張り切ってしまったようでな・・・」
マネトが怖がりすぎて震え、サナはどうにか理由をつけて許してもらおうとしている。
「そこ! 言い訳をしない!」
「はい!」
セクアナの怒鳴り声で二人の肩がビクッと動く。
「まずは謝る! ちゃんと反省している姿を見せなさい!」
「す、すいませんでした!」
深く、深くふたりは見事な土下座をして謝った。
それでもまだ震えていて、ドバドバと汗が垂れていた。
「はぁー」
これだけすれば許すかなっと思っていたが、長い愚痴の嵐が始まった。
「まったく、二人がやったことわかってる?
タダ飯をしたんだよ。まだお金を持っているならわかるけど、無一文で食べるなんて信用を失うよ。お金を持っていないなら先に伝えなさい。
しかも食べすぎだよ!
せめてお金を持っていないなら遠慮の心を持ちなさい!
昨日の食費でどれだけかかったか。本当にふたりは食べ過ぎ。今日もらえる賞金をみんな合わせて返せそうだけど・・・すこしはお金のことも考えて。
私たちは貧乏なんだよ!
まったく、魔法騎士になったからお祝いとか言って調子にのりすぎなんじゃないかな。
魔法騎士になる前にいろいろ問題起こしたら、その称号も剥奪されること、知ってるよね!
一応、借金してお金払っていたけど食い逃げとかしていたらせっかく頑張ってきた昨日までの努力が無駄になるんだよ!
分かった~?」
「はい! 申し訳ありませんでした!」
横で僕は見ていたが、セクアナが本気で怒ると真面目に怖いことがわかった。声を聞くだけで震えて、思わず大きな柱に隠れてしまう。
特に睨んだ時の顔・・・
でもセクアナが怒る理由もすこしわかる。
一応この数ヶ月の旅は貧乏で苦難だった。
そんな暮らしだが金を借りたことがなかった。
一生懸命セクアナが節約してくれて、耐えることができた。
その今まで頑張ってきたことが、二人によって崩されたのだ。頑張ってきた子にとっては許せないだろう。
それでもセクアナは一通り鬱憤を晴らすように全てを吐き出すと、笑顔になっていた。
もしかしたらそこまで怒っていないのかもしれない。
すこし懲らしめるくらいの気持ちはあっただろうが。
「うん、反省しているならいいよ」
「ごめん・・・」
「すまなかった・・・」
改めてふたりは腰を曲げて謝る。
「フフフ、ごめんね。私もすこし言いすぎたよ!」
二人に近づくと肩に手を置いた。
「あ、そうだ。私、言い忘れてたね」
すこし頬を赤面ながらも、
「魔法騎士団試験合格おめでとう! これからも頑張ってね!」
その言葉で怯えていた心がかき消され。
普段通りの明るい二人に戻っていた。
しばらく時間が経つと闘技場への招集がかかった。
その合図に合わせ、僕たちはコロシアムを出ようとしていた。
移動中、セクアナがツンツンと突いてきた。
「ん、どうしたの?」
首を傾げると、笑顔を向けてくれた。
「トモヤも魔法騎士団試験おめでとう!
昨日、話す機会ありながらもいえてなかったからさ。遅れてごめんね?」
首を傾げて、謝ってくる姿に照れて思わず顔を伏せてしまった。
僕も顔を赤くしながら同じ言葉をお返しすると、無邪気に笑ってくれた。
「私の真似じゃん!」
「それ以外に言いようがないからさ」
「まぁ、そうだね。ていうかこれからだよ!
今日までの出来事はちょっとした試練なんだから、これくらいでへこたれてちゃダメだよ!」
「うん、その通りだ。次は任務だね」
「そう、その通り」
話していると正面に眩しい光が見え、祝福の場へと乗り出す。
門を出るなり一番に飛び込んできたのは大きな歓声だった。
正直、決闘さえ終わればほとんどの人が帰ると思っていたから満員の客席には驚いた。
それに続き、上からは様々な色の吹雪。
僕たちが歩くであろう地面には赤い絨毯が広げられていた。
昔憧れた王子様のような景色だ。
上からも綺麗な布がぶら下がれており、素晴らしい景色だった。
思わず立ち止まり、見惚れてしまった自分がいる。
意外なことだったのは六大天が全員揃い、圧倒的存在感を示す綺麗な玉座に座られていたことだ。
任務で忙しい中おいでくださるのは嬉しい。
それでも不思議なことがあった。
それは最強と言われている六大天の席のすこし上の中央に、もっと綺麗な玉座が置かれていたことだ。
まるで王が来るのではというくらい、高そうな鉱石が使われていた。
また足を止めようとしたが後ろのセクアナに押された。
「今は人が多いから立ち止まらないで、それに大事な授賞式だから堂々としないと!
ほら、背筋伸ばして」
「う、うん・・・」
それぞれの入場が終わると闘技場の中央で、三十人の新たな魔法騎士が一列に並んでいた。
ちょうど六大天と妙な玉座の前に対面する形だ。
すこし前には学校に置いてあるような表彰台が設けられていた。
名前を呼ばれたら受け取るシステムだろう・・・
何度も罵倒されるのには慣れているけど、めでたい時はやめてほしいな。という願望があるがたぶんうるさいな。
「はぁ・・・」
こういう時、自然にため息は出るものだ。
横にいる仲間に慰めながらも、憂鬱な気持ちで待った。
しばらくすると白い服を着た、聖職者のような人が表彰台に立った。
「素晴らしい決闘をありがとうございます。今日からあなたたちはこの国を守る騎士で、選ばれし者です。
どうか神に願いを示し、私たちの平等な国をお守りくだされ。これからの国をよろしくお願いします。
どうか神の御加護を」
深々と頭を下げた。
最後には両手を天に広げしゃべり始める。
「おお神よ。我らの国をお守りくだされ、そして魔法騎士殿がに最高の祝福をお与えくだされ!」
簡単な儀式が終わると、授賞式が開始された。
右から順番に配られている。
全ての人は報奨金、そして何やら綺麗に装飾されているミーティアという魔道具が配られていた。この道具の説明は後でされるということなのでよくわからない。それでもとにかく綺麗なことは証明できる。
重要なものだろうと思う。
「どうか良い御加護を」
サナ、マネトが渡され僕の順番が来た。
罵倒はもちろんされたが開会式よりはマシだった。これもちょっとした変化かな・・・
すこし安心していた。
しかし、差別というのは続くのである。
人間というのは残忍だ。
マネトに受賞品を渡すまではとても優しそうな笑顔をしていた聖職者が急に睨み出した。
「ふん!」
「えっと、渡してくださいませんか・・・」
苦しくなって声が震えてしまう。
「我が宗教を穢らわす悪魔が!
薄汚い顔をして清い人間様の手に触るな!
サタンと同じ魔法を扱いやがって、この大罪人が!
存在しているのが罪なんだよ!」
だんだんヒートアップしだした。
そして手に持っている硬そうなミーティアを大きく振りかぶる。
それを僕に向けて彼は思いっきり投げたのだ。
ゴン!
鈍い音と共に頭に激痛が走った。
綺麗な装飾をしてあったからこそ、重みがありとても硬かった。
気づいた時、僕の右のおでこあたりから血が出ていた。
・・・何が平等だ! ぶざけるな!
また黒い感情が心に目覚める。
無意識のうちに僕は強く拳を握りしめていた。
そしてさっき投げつけられた硬いミーティアを利き手で持った。
別にすこしくらい痛い思いをしてもらってもいいよな!!
感情が何かに支配されていき、怒りに任せて投げようとする。だが、セクアナに両手で掴まれて投げることができなかった。
「な、何でだよ・・・」
「ご、ごめんね、ごめん・・・本当にごめん。でも、今は耐えて」
震えた声を聞いて力が抜けてしまった。
結局投げられず無惨に終わる。
その様子を見て、聖職者は笑っていた。
そして煽るように挑発してくる。
「ふん、悪魔が。女に止められて逃げるなんて腰抜けか?
やはり汚れている血を持っていると行動の意味がわからんな!
この弱虫、お前はたまたま魔法騎士に合格できた青二才だ!」
最後に何かほざいていたが、無視して歩き去った。
正気に戻った時、またセクアナに助けられたことに気づいて後悔する。
怒りに身を任せていたら魔法騎士を追放されていただろう。
やはり感謝しかない。
それでもあの震えた声だけは、ずっと心の中に響いていた。
僕のせいなのに悲しんでいるセクアナを見るのは気が引ける。
激痛の走る頭を押さえながら元の位置まで戻った。
周りからは辛い視線を向けられ、
「ざまぁみろ、調子に乗ってるからそんなことになるのだろ」
「ああ、もういっそのこと殺して仕舞えばいいのに」
ほとんどの人が小さな声でささやき、僕の見方をしてくれる人は存在しなかった。数人を除いては。
「酷い・・・大丈夫?」
「すまないトモヤ、苦しいかもしれないがもう少しだけ頑張ってくれ・・・」
横で待っていた二人は、強く拳を握りながら慰めてくれた。
ああ、もうこれだけで充分だ・・・
小さな光に心が照らされた。
魔法騎士に合格して、たくさんの顔があった。
努力がやっと実り喜ぶもの。
嬉し泣きしているもの。
当然だと言わんばかりに堂々といる貴族もいた。それだけ自分の魔法に自信があるのだろう。
約三十人がちらほらと散らばっていた。
そんな中、一際目立つ者が数人。
「ふ~た~り~とも~?」
サナ、マネトが床に正座をさせられている。
その前には仁王立ちをして今までに見たこともないほど怖い目で睨みつけるセクアナの姿が。
「ひっ!」
「あの・・・その、あれだ。昨日は少し張り切ってしまったようでな・・・」
マネトが怖がりすぎて震え、サナはどうにか理由をつけて許してもらおうとしている。
「そこ! 言い訳をしない!」
「はい!」
セクアナの怒鳴り声で二人の肩がビクッと動く。
「まずは謝る! ちゃんと反省している姿を見せなさい!」
「す、すいませんでした!」
深く、深くふたりは見事な土下座をして謝った。
それでもまだ震えていて、ドバドバと汗が垂れていた。
「はぁー」
これだけすれば許すかなっと思っていたが、長い愚痴の嵐が始まった。
「まったく、二人がやったことわかってる?
タダ飯をしたんだよ。まだお金を持っているならわかるけど、無一文で食べるなんて信用を失うよ。お金を持っていないなら先に伝えなさい。
しかも食べすぎだよ!
せめてお金を持っていないなら遠慮の心を持ちなさい!
昨日の食費でどれだけかかったか。本当にふたりは食べ過ぎ。今日もらえる賞金をみんな合わせて返せそうだけど・・・すこしはお金のことも考えて。
私たちは貧乏なんだよ!
まったく、魔法騎士になったからお祝いとか言って調子にのりすぎなんじゃないかな。
魔法騎士になる前にいろいろ問題起こしたら、その称号も剥奪されること、知ってるよね!
一応、借金してお金払っていたけど食い逃げとかしていたらせっかく頑張ってきた昨日までの努力が無駄になるんだよ!
分かった~?」
「はい! 申し訳ありませんでした!」
横で僕は見ていたが、セクアナが本気で怒ると真面目に怖いことがわかった。声を聞くだけで震えて、思わず大きな柱に隠れてしまう。
特に睨んだ時の顔・・・
でもセクアナが怒る理由もすこしわかる。
一応この数ヶ月の旅は貧乏で苦難だった。
そんな暮らしだが金を借りたことがなかった。
一生懸命セクアナが節約してくれて、耐えることができた。
その今まで頑張ってきたことが、二人によって崩されたのだ。頑張ってきた子にとっては許せないだろう。
それでもセクアナは一通り鬱憤を晴らすように全てを吐き出すと、笑顔になっていた。
もしかしたらそこまで怒っていないのかもしれない。
すこし懲らしめるくらいの気持ちはあっただろうが。
「うん、反省しているならいいよ」
「ごめん・・・」
「すまなかった・・・」
改めてふたりは腰を曲げて謝る。
「フフフ、ごめんね。私もすこし言いすぎたよ!」
二人に近づくと肩に手を置いた。
「あ、そうだ。私、言い忘れてたね」
すこし頬を赤面ながらも、
「魔法騎士団試験合格おめでとう! これからも頑張ってね!」
その言葉で怯えていた心がかき消され。
普段通りの明るい二人に戻っていた。
しばらく時間が経つと闘技場への招集がかかった。
その合図に合わせ、僕たちはコロシアムを出ようとしていた。
移動中、セクアナがツンツンと突いてきた。
「ん、どうしたの?」
首を傾げると、笑顔を向けてくれた。
「トモヤも魔法騎士団試験おめでとう!
昨日、話す機会ありながらもいえてなかったからさ。遅れてごめんね?」
首を傾げて、謝ってくる姿に照れて思わず顔を伏せてしまった。
僕も顔を赤くしながら同じ言葉をお返しすると、無邪気に笑ってくれた。
「私の真似じゃん!」
「それ以外に言いようがないからさ」
「まぁ、そうだね。ていうかこれからだよ!
今日までの出来事はちょっとした試練なんだから、これくらいでへこたれてちゃダメだよ!」
「うん、その通りだ。次は任務だね」
「そう、その通り」
話していると正面に眩しい光が見え、祝福の場へと乗り出す。
門を出るなり一番に飛び込んできたのは大きな歓声だった。
正直、決闘さえ終わればほとんどの人が帰ると思っていたから満員の客席には驚いた。
それに続き、上からは様々な色の吹雪。
僕たちが歩くであろう地面には赤い絨毯が広げられていた。
昔憧れた王子様のような景色だ。
上からも綺麗な布がぶら下がれており、素晴らしい景色だった。
思わず立ち止まり、見惚れてしまった自分がいる。
意外なことだったのは六大天が全員揃い、圧倒的存在感を示す綺麗な玉座に座られていたことだ。
任務で忙しい中おいでくださるのは嬉しい。
それでも不思議なことがあった。
それは最強と言われている六大天の席のすこし上の中央に、もっと綺麗な玉座が置かれていたことだ。
まるで王が来るのではというくらい、高そうな鉱石が使われていた。
また足を止めようとしたが後ろのセクアナに押された。
「今は人が多いから立ち止まらないで、それに大事な授賞式だから堂々としないと!
ほら、背筋伸ばして」
「う、うん・・・」
それぞれの入場が終わると闘技場の中央で、三十人の新たな魔法騎士が一列に並んでいた。
ちょうど六大天と妙な玉座の前に対面する形だ。
すこし前には学校に置いてあるような表彰台が設けられていた。
名前を呼ばれたら受け取るシステムだろう・・・
何度も罵倒されるのには慣れているけど、めでたい時はやめてほしいな。という願望があるがたぶんうるさいな。
「はぁ・・・」
こういう時、自然にため息は出るものだ。
横にいる仲間に慰めながらも、憂鬱な気持ちで待った。
しばらくすると白い服を着た、聖職者のような人が表彰台に立った。
「素晴らしい決闘をありがとうございます。今日からあなたたちはこの国を守る騎士で、選ばれし者です。
どうか神に願いを示し、私たちの平等な国をお守りくだされ。これからの国をよろしくお願いします。
どうか神の御加護を」
深々と頭を下げた。
最後には両手を天に広げしゃべり始める。
「おお神よ。我らの国をお守りくだされ、そして魔法騎士殿がに最高の祝福をお与えくだされ!」
簡単な儀式が終わると、授賞式が開始された。
右から順番に配られている。
全ての人は報奨金、そして何やら綺麗に装飾されているミーティアという魔道具が配られていた。この道具の説明は後でされるということなのでよくわからない。それでもとにかく綺麗なことは証明できる。
重要なものだろうと思う。
「どうか良い御加護を」
サナ、マネトが渡され僕の順番が来た。
罵倒はもちろんされたが開会式よりはマシだった。これもちょっとした変化かな・・・
すこし安心していた。
しかし、差別というのは続くのである。
人間というのは残忍だ。
マネトに受賞品を渡すまではとても優しそうな笑顔をしていた聖職者が急に睨み出した。
「ふん!」
「えっと、渡してくださいませんか・・・」
苦しくなって声が震えてしまう。
「我が宗教を穢らわす悪魔が!
薄汚い顔をして清い人間様の手に触るな!
サタンと同じ魔法を扱いやがって、この大罪人が!
存在しているのが罪なんだよ!」
だんだんヒートアップしだした。
そして手に持っている硬そうなミーティアを大きく振りかぶる。
それを僕に向けて彼は思いっきり投げたのだ。
ゴン!
鈍い音と共に頭に激痛が走った。
綺麗な装飾をしてあったからこそ、重みがありとても硬かった。
気づいた時、僕の右のおでこあたりから血が出ていた。
・・・何が平等だ! ぶざけるな!
また黒い感情が心に目覚める。
無意識のうちに僕は強く拳を握りしめていた。
そしてさっき投げつけられた硬いミーティアを利き手で持った。
別にすこしくらい痛い思いをしてもらってもいいよな!!
感情が何かに支配されていき、怒りに任せて投げようとする。だが、セクアナに両手で掴まれて投げることができなかった。
「な、何でだよ・・・」
「ご、ごめんね、ごめん・・・本当にごめん。でも、今は耐えて」
震えた声を聞いて力が抜けてしまった。
結局投げられず無惨に終わる。
その様子を見て、聖職者は笑っていた。
そして煽るように挑発してくる。
「ふん、悪魔が。女に止められて逃げるなんて腰抜けか?
やはり汚れている血を持っていると行動の意味がわからんな!
この弱虫、お前はたまたま魔法騎士に合格できた青二才だ!」
最後に何かほざいていたが、無視して歩き去った。
正気に戻った時、またセクアナに助けられたことに気づいて後悔する。
怒りに身を任せていたら魔法騎士を追放されていただろう。
やはり感謝しかない。
それでもあの震えた声だけは、ずっと心の中に響いていた。
僕のせいなのに悲しんでいるセクアナを見るのは気が引ける。
激痛の走る頭を押さえながら元の位置まで戻った。
周りからは辛い視線を向けられ、
「ざまぁみろ、調子に乗ってるからそんなことになるのだろ」
「ああ、もういっそのこと殺して仕舞えばいいのに」
ほとんどの人が小さな声でささやき、僕の見方をしてくれる人は存在しなかった。数人を除いては。
「酷い・・・大丈夫?」
「すまないトモヤ、苦しいかもしれないがもう少しだけ頑張ってくれ・・・」
横で待っていた二人は、強く拳を握りながら慰めてくれた。
ああ、もうこれだけで充分だ・・・
小さな光に心が照らされた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる