雷魔法が最弱の世界

ともとも

文字の大きさ
69 / 76
魔法帝の屋敷

協力

しおりを挟む
「え、えっと君は確か……ギャアアァァ!
あのおっきくなる子だよね!」

「そうだよ、そうそう。僕のこと覚えてくれてたんだね! なんか嬉しいな!
ドルトムだよ、よろしくね!」

マネトは腰を抜かして地面に尻餅をつき、それを見下ろす形で小さな少年は悪戯めいた笑みを向けていた。


私が駆けつけた時、マネトさんはすごい汗をかきながら四つん這いで地面を這いっていた。

その横ではサナが全身を震わせて、
「なっ、ななな、小さな子ども……」

「コラ、僕はこれでもみんなと同い年になるんだぞ! って、君は!?」

小さいと言われたことに、ドルトム君は頬を膨らませて怒るが、サナの姿を見ると顔がだんだんと青ざめる。

「可愛い! 僕、僕、こっちにおいで! お姉さんが可愛がってあげるよ!」

サナは我を忘れたかのようにメロメロになって抱きつきにいく。

自分が怪我をしていること忘れてないかな……
私が不安になっているも、関係なしに突っ込んでいった。

「げっ! 来るな~、僕はもう子どもなんかじゃないんだぞ!」
「僕、僕、そんな背伸びしないでいんだぞ!
さあ、お姉さんの胸に飛び込んできなさい! フフフフ」

「あらら、大変そうだね……」
正面ではサナがドルトム君を追いかけ回し、騒々しい光景が広がっていた。

それとは裏腹に、
「マネトさん、もう怒ってないので安心して……」
横を向くと、後ろに隠れたいけどさっき殴られたこともあり、どうしたらいいかわからずにいるマネトさん肩をびくつかせていた。

「本当? そっか、ならよかった!」

私の言葉を聞くと、こちらも子どものように無邪気に笑う。

今度こそ、気をつけないといけないね。

こちらが和やかになると、今度はサナたちの方が一段と騒がしくなっていた。

ドン! シュゥゥゥゥ……

大きな音と軽い蒸気が発生している。

「はぉ、はぁ……この姿になれば、もう追いかけてくることはないよな」

低い声と共に、2メートル以上もある長身の猛牛が現れていた。

急な出来事だったため、街は小さなパニックにはなっていた。
それでも、ここは王都ということもありすぐに、普段通りの生活に戻る。

大事にならないのはいいことなのだけど……どおしてこんなに騒々しくなるのかなぁ。


巨大なドルトム君を前にしたサナは固まっていた。

そして、
「チッ!」

小さな舌打ちをするとこっちに戻ってくる。

「……なんだろう……今の聞いて、俺、とても心の底から暴れたい気持ちになったんだけどど……」

怖い顔をしながら拳を強く握りしめる。
ドルトム君もやっと落ち着いて話ができるようになった。

気のせいかもしれないけど、ドルトム君がとても怖いんだけど……
ゆっくり近づくから、思わずマネトさんと一緒に手を繋いで怯えているんですけど……

「もう終わった。さあ、早くトモヤを助ける方法を考えようではないか」
「サナ! ドルトムっていう子、どうにかしてよぉぉぉ! 怖い、怖い! サナが追いかけ回したせいで!」
「まずは謝ろ!」
「けっ!」

すごくムカつく鼻息を立てる。

「あわあわ、何言ってるの! 後ろからすごい憎悪の視線が送られているんだけど」

今にも片手で握りつぶしそうな勢いだ。

その殺気をサナは感じたようで、ドルトム君に向かって睨み返した。

「な、なんで対抗するの……」

私の声も届かず、
「なんだ、私とやるのか? やるなら正々堂々と戦ってやるぞ!」
「おお、いいだろう……いつでもかかって来い!」

二人の間に火花が立ち並ぶ。

なんかこの二人の相性は悪そうだ。
小さくなったらサナは引っ付くし、大きくなったら喧嘩腰になる。

どうやって止めるの……

私は怯えながらも、ドルトム君の前に立つ。

「うちの仲間が、すいません……あの、お怒りになられているかもしれませんが、許して頂けるとありがたいです……」
「しょうがない、今回だけだからな」

顔をしかめながら苦笑を交えて申す。

「あとできれば、怖いので元の姿に戻ってもらえたら嬉しいです」
「ああ、それは別にいいが……」

私が間に入って仲裁することでドルトム君の声は柔らかくなった。

問題は……
「この子のことですよね……」

ドルトム君は微妙な顔をしながら未だに睨みつけているサナを見る。

どうしたらいいかドルトム君が迷っているので、私は笑顔で応える。
「はい……サナのことですよね。安心してください……すぐに、意識を奪いますので!」

「へっ?」
「えっ……?」

一瞬で後ろに回り込み、
「ゲホッ!」

サナの首筋に向かって手刀を打ち込んだ。
白目を向きながら、地面に倒れる。

マネトさんはもちろんだがドルトム君までも体を震わしていた。

「ひ、久しぶりに女性の恐怖を身にしみたよ……」

「これで安心して元に戻れますよ!」
「ああ、その言葉に従がおうか……」

シュゥゥっと蒸気をあげ、小さな少年が地面に降り立つ。
マネトさんも小さくなったことで、恐怖心もなくなりつつあり、小さな足取りでドルトム君に近づく。

それぞれまだ距離はあるものの、自己紹介を始めた。

「改めまして、ドルトム君。私はセクアナです。よろしくね」

身長差があったため、私は膝を抱える。
手を差し出すと小さな手が包んでくれた。

「分かった! 君はセクアナって呼んだらいんだね! 僕はドルトムだよ!」

次に私たちの視線はマネトさんの方に移された。
それにおどおどするマネトさん。

「え、ええ! 俺も……」
「当たり前でしょ」

もじもじしながら前に出てくる。

「そこの怖がりの男の子。僕はいつも大きくなったりしないよ。仲良くなってくれると嬉しいな……」

瞳を潤わせて、これでもかと可愛い顔をしながらドルトム君はお願いする。

サナが起きてたら、悩殺されているだろうな……

「お友達になるの……俺もなりたい! ドルトムだよね、まだ怖いけど、よろしく!」

マネトさんは、ちょっと心を開いたようで震えてはいなかった。

「俺はマネトって呼んで」

「うん、マネトにセクアナ、よろしくね!」

ドルトム君は無邪気な笑顔を向ける。
その破壊力に母性本能なのか、ニマニマしながら頭を撫でていた。

「コラコラ、これでも小さく扱われるのは気に食わないぞ!」
「あ、ごめんなさい……」

すこし仲良なったところで、ある人のことを思い出す。

「ええっと……一応、この気絶している子はサナです……」
「う、うん、覚えておく……」

顔を引き攣らせていた。
予想通り、サナは苦手そう。


「ずっと思ってたんだけど、僕の戦友であるトモヤはどこにいるの?」

唐突に、一番の悩みの種であることに話が切り替わった。
一瞬、マネトさんと顔を見合わせる。

そして同時に指をさして、
「あそこ……」

巨大なお城に指だけ向ける。

「ええ……まだトモヤって魔法帝に連れ去られてたんだ……」

大きく頷くと、ドルトム君も呆気にとられていた。

「俺たち、どうやって救出するか考えているんだけどさぁ、どうにもできないからな」
「その通りだな、手伝いたいけど王城はどうしてもね……」

ドルトム君でさえもどうしようもできない。

そんな絶望的な状況だったが小さな光が見える。

「あ、あれ魔法帝が空飛んでる」

マネトさんの視線の先には飛行機のようにすごいスピードで魔法帝は風を切り、王城へ進んでいた。

「マネトさん前々からだけど、そういう気配、よく気づくね」
「うん、なんかこういうのは俺感じるんだよ。今日以外でも、朝と夕方に空飛んでいるよ!」
「えっ!」

マネトさんの感知能力に思わずギョッとする。
ドルトム君は目をキラキラさせていた。

「何! すごいよ、マネト! 
速いだけじゃなくてそんなこともできるの!」

まるでマネトさんに弟ができたような光景だ。
褒められたマネトさんは頬を掻きながら照れていた。

「でも、魔法帝の姿が見れたところで私たちにはどうにもできないなー」
「マネト、すごいのに意味ないのか。勿体ない! いいところまで来ているのに!」

腕を振り回して、悔しがるドルトム君。
私も打つ手なし。
惜しいところでまた一からスタートする。

そんな悩んでいる中、マネトさんが突拍子もないことを発言する。

「俺たちが空を飛んで、魔法帝を捕まえたらいいんじゃない? それだよ!」
「そんな夢みたいなことあったらなー」

マネトさんは目をキラキラさせるがドルトム君に軽くあしらわれる。

私も無理だと思っていた。
でも、もしかしたらと頭の中で想像してしまう。

「それだよ!」

大きく目を開けて、マネトさんの意見に賛同する。

「それとは……空を飛ぶっていうこと?」
ドルトム君が痛い視線で私を見つめる。

馬鹿げている作戦だからわかるけど! 

けど、可愛い子からの冷たい視線は結構傷つきますね。

「ええっと、空を飛ぶというか、まぁ私の考えは……」

私はトモヤ救出作戦を詳しく伝えた。


・作戦その一
魔法帝の感知が得意なマネトさんができるだけ早く魔法帝を見つける。

・作戦そのニ
変身したドルトム君が私を抱えたサナ、計二名を持ち上げて空へ向かって全力で投げつけてる。

・作戦その三
空中にいるサナが私をもう一度空へ投げつける。
ここで大体魔法帝が飛んでいる高さと同じになっていることが理想。

・作戦その四
私が空中で水をうまく放出して、魔法帝を捕まえる。

・作戦その五
捕らえた魔法帝からトモヤの居場所を吐いてもらい救出する。

ミッションコンプリート

という流れ。

無茶だし、時間もかかる。
また、魔法帝が敵と認識する可能性だってある。
そうなれば、空を飛べない私は完全に不利。
逆に捕らえられて終わってしまうだろう。


そんな作戦なんだけど、
「ええ! なんかカッコいい! ただ、俺の役目そこまで意味ない気がする……」
「何、言ってるの! むしろ一番大切だよ!
早めに魔法帝を感知してもらわないと後の行動が全部遅れてしまうよ!」

「え、そうなの……クフフ」
「うん、とってもいい作戦だと思うよ! 
これなら僕でも手伝えそう」
「じゃあ、こういう流れで進めていこうね!」

「うん!」

みんな納得してくれた。

「最後なんだけど、騒ぎにならないために、マネトさんの超スピードでサナとドルトム君を回収してくれないかな?
マネトさん、とっても速いから護衛の人たちが来ても逃げ切れると思うんだけど……」

「うっ……護衛の人たち怖いな……
で、でも、全……全力で逃げるから大丈夫!」

トモヤのためなのか、勇気を出してくれた。

「だけどもう夜だよ。明日からは準備するんだよね? また、明日楽しみにしているよ!」

夕焼けがほとんど黒く染まり、一番星が照らしていた。
すこし肌寒くもなり、今日が終わる。

私たちはサナを持ち上げてドルトム君と別れた。


これから四人で空を飛ぶ練習が始まる。



「ドルトム君! ドルトムキュン!」

サナがドルトム君を追いかける声が響く。

「サナ……もう一度、気絶したい……?」
私のドスの効いた声にサナがやっと大人しくなってくれた。

「もう、サナは疲れる! 嫌い!」
「そ、そそ、そんなこと言わないで欲しいぞ……」

しょんぼりしながら、ゆっくりと頭に手を伸ばそうとするが払われていた。

いつになったら練習が始められるのやら……

初日は仲良くなる会みたいな感じで終わりました。


二日目からはしっかりと練習ができた。

感知能力をより優れたものにするため、マネトさんは座禅を組んで集中。

一人だけやることが違うから、大変だと思うけど、文句ひとつ言わなかった。
トモヤのことを思ってくれて優しい人です。


一週間、練習が続いて二日の休み。

しっかり観光もしないと。
トモヤのことを忘れたわけではありませんよ。でも、練習ばかりというのは疲れますからね。
こうやって休みをもらわないと続けられません。

えっと……この二日はとても楽しかったよ!

そのせいもあり、次の日サナ、マネトさんのお金が底をつきました。

ご飯の食べすぎです。

信じられない……


色々あったが、作戦決行日は訪れた。

「時間的にもう少しじゃないかな?」
「そうだな」

サナと並んで空を見上げていると、
「あ、来た! あっちの方から魔法帝が飛んでるよ!」

マネトさんが大きな声で呼びかけると豆粒のように小さな点が見える。
魔法帝だ。

「ドルトム君、準備!」
「うん!」

ブオッと毛を逆立てて、巨漢に変身する。

軽々しくサナと私を持ち上げると、
「飛ぶぞ、しっかり構えろ!」

図太い声が耳に入り、勢いよく走り出す。
そのスピードもすぐに最高速度となった。

「ブオォォォォォォォォォォォ!」

雄叫びをあげると、ものすごい風が全身を包む。

私たちは宙に浮いた。

次にサナ。

「セクアナ、踏ん張れよ!」

サナは両手に光を浴びると、剣を魔法で出現させる。
私はその剣に足を置くと、サナは筋肉を両腕に溜めて、
「行ってこい、飛んでけぇぇぇぇ!」

私はまた高く空へ飛ばされ、ゆっくりとサナは落ちていく。

「下は俺に任せて! さあ、ドルトム、俺に捕まって!」

マネトさんは小さくなったドルトム君を抱え込んで、

「逃げるよ……閃光!!」

全身に光を浴び、空中にいるサナのところまで瞬間で行く。

サナの手をしっかり握りしめ、地面に降り立って閃くと、すぐに姿が見えなくなった。


あとは残った私、どうにか魔法帝を捕まえないと……

「ハアアアァァァァァァァ!!」

体から全力で水を放出する。

届け、届け……

魔法帝のスピードは早く、後ろから追いかける形となった。

いつもの速さなら到底追いつかないけれど、今日はすこしゆっくりだった。

これほど恵まれたタイミングはない。
今しかない、今日しか、成功はあり得ない。

だから限界を超える勢いで全魔力を降り注いだ。

トモヤを助けるんだ!



「届け……届けええええぇぇぇぇぇ!!」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

ダンジョン美食倶楽部

双葉 鳴
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。 身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。 配信で明るみになる、洋一の隠された技能。 素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。 一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。 ※カクヨム様で先行公開中! ※2024年3月21で第一部完!

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...