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32 嫁は受験生
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コーラルさんが義父様に大学進学の話をしたらしい。
思った通り義父様は顔を真っ赤にして我が家にアポなしでやってきて、
「む、娘に何を吹き込んだか知らんが余計なことをっ!」
と、事情を知らない両親の前で鼻息荒くコーラルさんの性格(悪口)を吐き捨てた。
しかし、両親の反応は意外で・・・。
「あら、よろしいじゃないの。女性もやりたいことをしていくべきよ?」
「そうだね。結婚して家庭に入り子育てをするのも立派な仕事だが、やりたいことを我慢するのはよくない。蜂太郎がいいといっているのなら・・・夫婦、ふたりの問題だ。・・・駄目なのかな?」
「駄目に決まってるだろうが!娘は結婚式も挙げないと言っているんだぞ?そちらも白百合で大病院を経営しているのであればそれは困る話ではないのか?」
「いえ・・・別に。」
「え・・・別に?」
「・・・は。」
「蜂太郎は医学を学んでいる訳ではないですし、病院の経営などは関係ないですしね。コーラルさんも我が家の稼業に無理に関係を持たなくてもと思っておりますし、」
「し、しかし世間体というものがあるでしょう!?薔薇、白百合同士の結婚で結婚式も挙げずとは・・・。向日葵王様からお叱りを受けても仕方がないですぞ??」
「最近は婚礼行事を省くカップルは多いと聞きますが?」
「そうね、去年牡丹同士のカップルが婚礼をしなかったけれど、特にお咎めはなかったと聞くわ。」
なんだこの、のほほん夫婦は 。
「しかし・・・結婚後に社交界も出ずに大学に通う嫁とは聞いたことがない。金にもならない数学者など、そちらとしても負担になるだけ、」
「コーラルさんが我が家にお嫁に来るとしたら学費は免除ですわよ?」
「そちらに蜂太郎が婿にいくとしたらと考えてコーラルさんは結婚式を挙げないと仰っているのでしたら、まぁなんと優しい娘さんなのでしょう。ね?」
なんか・・・言いくるめられそうだぞ。(汗)
「大学に通いながらも社交界には参加できるでしょうし、ふたりが同意の上なら仲良くできるわよね?ねぇ蜂太郎。」
リビング入口で息を潜めて成り行きを窺っていた僕に母さんが唐突に聞いてきた。義父様の反応からするにずっと聞き耳を立てていたことは承知の上だ、と僕を振り返り厳しい表情のまま僕の反応を待っている・・・。
「は、はい。こ、コーラルさんには好きなこと、夢を叶えてもらいたいです・・・!」
「・・・本気で言っているのか。」
「はい。」
「ならば・・・大学進学は認めることにしよう。」
ほっ (三人緩む)
「でだ。蜂太郎君は、我が家に婿に来るのかね?それともコーラルを嫁に欲しいのかね?」
あ。
「私としては蜂太郎君に婿に来てもらうつもりでいた。しかし権田原家の事情もお有りだろう。この際決めてしまおうではないか。」
「・・・大学の学費のことを考えますとお嫁さんに来ていただいたほうがよろしいんじゃないかしら?」
母さんナイス。
「うちは学費が出せないほど、結婚式が挙げられないほど困窮はしていない。」
国のお金のくせに。(母)
「うちの医学部は数学分野にも長けておりますよ。入学をご希望されるのであればできることはさせていただきます。」
「娘を裏口入学させるのか。」
そうは言ってないだろう。(イラッ)
「数学科のある大学は他にもある。本気でなりたいのなら頑張って実力で入学するくらいの覚悟がないと。」
「それはもちろん・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
話はどちらがどちらの家に入るのかになった。
さぁ、薔薇を救うか白百合を救うか。夢と理想ばかり追ってはいられない。
思った通り義父様は顔を真っ赤にして我が家にアポなしでやってきて、
「む、娘に何を吹き込んだか知らんが余計なことをっ!」
と、事情を知らない両親の前で鼻息荒くコーラルさんの性格(悪口)を吐き捨てた。
しかし、両親の反応は意外で・・・。
「あら、よろしいじゃないの。女性もやりたいことをしていくべきよ?」
「そうだね。結婚して家庭に入り子育てをするのも立派な仕事だが、やりたいことを我慢するのはよくない。蜂太郎がいいといっているのなら・・・夫婦、ふたりの問題だ。・・・駄目なのかな?」
「駄目に決まってるだろうが!娘は結婚式も挙げないと言っているんだぞ?そちらも白百合で大病院を経営しているのであればそれは困る話ではないのか?」
「いえ・・・別に。」
「え・・・別に?」
「・・・は。」
「蜂太郎は医学を学んでいる訳ではないですし、病院の経営などは関係ないですしね。コーラルさんも我が家の稼業に無理に関係を持たなくてもと思っておりますし、」
「し、しかし世間体というものがあるでしょう!?薔薇、白百合同士の結婚で結婚式も挙げずとは・・・。向日葵王様からお叱りを受けても仕方がないですぞ??」
「最近は婚礼行事を省くカップルは多いと聞きますが?」
「そうね、去年牡丹同士のカップルが婚礼をしなかったけれど、特にお咎めはなかったと聞くわ。」
なんだこの、のほほん夫婦は 。
「しかし・・・結婚後に社交界も出ずに大学に通う嫁とは聞いたことがない。金にもならない数学者など、そちらとしても負担になるだけ、」
「コーラルさんが我が家にお嫁に来るとしたら学費は免除ですわよ?」
「そちらに蜂太郎が婿にいくとしたらと考えてコーラルさんは結婚式を挙げないと仰っているのでしたら、まぁなんと優しい娘さんなのでしょう。ね?」
なんか・・・言いくるめられそうだぞ。(汗)
「大学に通いながらも社交界には参加できるでしょうし、ふたりが同意の上なら仲良くできるわよね?ねぇ蜂太郎。」
リビング入口で息を潜めて成り行きを窺っていた僕に母さんが唐突に聞いてきた。義父様の反応からするにずっと聞き耳を立てていたことは承知の上だ、と僕を振り返り厳しい表情のまま僕の反応を待っている・・・。
「は、はい。こ、コーラルさんには好きなこと、夢を叶えてもらいたいです・・・!」
「・・・本気で言っているのか。」
「はい。」
「ならば・・・大学進学は認めることにしよう。」
ほっ (三人緩む)
「でだ。蜂太郎君は、我が家に婿に来るのかね?それともコーラルを嫁に欲しいのかね?」
あ。
「私としては蜂太郎君に婿に来てもらうつもりでいた。しかし権田原家の事情もお有りだろう。この際決めてしまおうではないか。」
「・・・大学の学費のことを考えますとお嫁さんに来ていただいたほうがよろしいんじゃないかしら?」
母さんナイス。
「うちは学費が出せないほど、結婚式が挙げられないほど困窮はしていない。」
国のお金のくせに。(母)
「うちの医学部は数学分野にも長けておりますよ。入学をご希望されるのであればできることはさせていただきます。」
「娘を裏口入学させるのか。」
そうは言ってないだろう。(イラッ)
「数学科のある大学は他にもある。本気でなりたいのなら頑張って実力で入学するくらいの覚悟がないと。」
「それはもちろん・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
話はどちらがどちらの家に入るのかになった。
さぁ、薔薇を救うか白百合を救うか。夢と理想ばかり追ってはいられない。
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