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39 球根を育てるには。
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「ドッカリーが承認印を取れなかった・・・と?」
「他の医師はどうなんだ?」
「それがドッカリーの病院が承認しなかった影響でどの医師も病院も・・・。」
これでジャックは終わったな。レオナルドはジャックから聞いていた負債の額、そして王様との契約の内容を頭の中で確認した。ダメだ、終わりだ。きっとジャックは、
「国を出る。」
やっぱりな。
「実の息子を騙して、騙そうとして失敗して・・・とんでもない親父でロクデナシだよなぁ・・・。」
本当になぁ。
そんな俺も、父親が違えどそのキアヌの弟にローズを取られたなんてな。俺も情けないというかなんというか。まずは新たに仕事探しからしなければ。でないとパールに怒鳴られる…。見た目は諦めて、中身は優しくて従順で妻としては良し、と思っていたがそこは(薔薇)。キツくワガママでキレると怖い。婚約破棄なんてしたらとんでもないことが起こるに違いない。この(家系)は恐ろしい、父方も母方も。
その場しのぎで立てられたディゴリー製薬会社は破綻、在庫のポアルラは謝罪として王様に極秘に献上されたが負債はそのまま。
ジャックは予想通り行方をくらませた。完全に連絡が取れなくなった後、連帯保証人欄に勝手にサインを偽装されていた。多額の借金を背負わされていた事実を姉のニコールに相談し、共に後始末に奔走し何とかやって退けたが、姉が今後弟を助けることはないだろう。
レオナルドもジャック同様蒸発したかったがスタンウィック家からは離れない方がいい、とニコールに言われ(婚約破棄)の名目も潰され大人しく結婚する運びとなりそうだ。グレゴリーの仕事を手伝うことにもなり、完全に(前向き)な方向へ進み始めていた。
マリサにもジャックがキアヌを騙し金を得ようとしていた事実が知らされ、キアヌが承認印を押さなかった(実際はライオネルだが。)ことに対し褒め、(銅)の称号については何も言わなかった。キアヌが(蒲公英)になったことについても言及せず、生まれてくる六人目の孫に集中しているようだった。
が、長男家族にばかり構ってはいられない。次男、蜂太郎のことだ。白百合の(銅)に降格した手前、(薔薇)への婿入りが確定したも同然。しかし、スタンウィック家からの決定的な連絡が、ない。
もしや、婚約自体を無しに…とか?
「蜂太郎、こ、コーラルさんとは最近会ったりしているの?」
「え、う、うん。」
歯ブラシを加えたまま新聞を読んでいた蜂太郎に唐突に聞いてみる。顔色は、普通だ。マリサの心配になるような話にはなっていない、のか…。
「こ、婚約パーティーのお話とかしてるのかしら?」
もごもごっと何か言った後、話しづらいと歯ブラシを置きに洗面所に向かった。口元を気にしながらリビングに戻ってきた蜂太郎は、
「婚約パーティーは、多分やらないよ。」
「え?」
「勉強に忙しいんだ。パーティーをするとなるとドレスを作ったり会場をどうとかあぁとか忙しくなるだろう?コーラルはパーティーより勉強したいと思うよ?」
「ぱ、パーティーはやらないとしても、け、結婚はするのよ、ね?」
「…?う、うん。」
「いつ頃の予定なの?」
「受験が終わった、ら?」
来年の春、か。
「コーラルが勉強している間は、僕も…お金を貯めようと思ってて。バイトを、したいと思ってるんだけど。」
は。
「ば、バイト?」
「うん。ほら、舞踏会で踊った(白百合)のエイミーさんがね、家庭教師として僕に来て欲しいって連絡が来たんだよ。」
エイミー。
「エイミーさんから直接連絡があったの?いつ?」
「いや、エイミーさんのお母さんからだけど、大学に電話があったんだよ。先週くらいかな。なんで?」
先週…(銅)降格の発表直後だわ。
「…母さん、ダメかな?」
「え、えぇ…」
「ダメなの?」
「あ、い、いいんじゃない?行ってらっしゃいな。」
「?うん…。」
同じ(白百合)のエイミー。(薔薇)の婚約破棄を見越してのことだろうか。
白百合の(銀)に戻れる…。
マリサの目が光った。
「他の医師はどうなんだ?」
「それがドッカリーの病院が承認しなかった影響でどの医師も病院も・・・。」
これでジャックは終わったな。レオナルドはジャックから聞いていた負債の額、そして王様との契約の内容を頭の中で確認した。ダメだ、終わりだ。きっとジャックは、
「国を出る。」
やっぱりな。
「実の息子を騙して、騙そうとして失敗して・・・とんでもない親父でロクデナシだよなぁ・・・。」
本当になぁ。
そんな俺も、父親が違えどそのキアヌの弟にローズを取られたなんてな。俺も情けないというかなんというか。まずは新たに仕事探しからしなければ。でないとパールに怒鳴られる…。見た目は諦めて、中身は優しくて従順で妻としては良し、と思っていたがそこは(薔薇)。キツくワガママでキレると怖い。婚約破棄なんてしたらとんでもないことが起こるに違いない。この(家系)は恐ろしい、父方も母方も。
その場しのぎで立てられたディゴリー製薬会社は破綻、在庫のポアルラは謝罪として王様に極秘に献上されたが負債はそのまま。
ジャックは予想通り行方をくらませた。完全に連絡が取れなくなった後、連帯保証人欄に勝手にサインを偽装されていた。多額の借金を背負わされていた事実を姉のニコールに相談し、共に後始末に奔走し何とかやって退けたが、姉が今後弟を助けることはないだろう。
レオナルドもジャック同様蒸発したかったがスタンウィック家からは離れない方がいい、とニコールに言われ(婚約破棄)の名目も潰され大人しく結婚する運びとなりそうだ。グレゴリーの仕事を手伝うことにもなり、完全に(前向き)な方向へ進み始めていた。
マリサにもジャックがキアヌを騙し金を得ようとしていた事実が知らされ、キアヌが承認印を押さなかった(実際はライオネルだが。)ことに対し褒め、(銅)の称号については何も言わなかった。キアヌが(蒲公英)になったことについても言及せず、生まれてくる六人目の孫に集中しているようだった。
が、長男家族にばかり構ってはいられない。次男、蜂太郎のことだ。白百合の(銅)に降格した手前、(薔薇)への婿入りが確定したも同然。しかし、スタンウィック家からの決定的な連絡が、ない。
もしや、婚約自体を無しに…とか?
「蜂太郎、こ、コーラルさんとは最近会ったりしているの?」
「え、う、うん。」
歯ブラシを加えたまま新聞を読んでいた蜂太郎に唐突に聞いてみる。顔色は、普通だ。マリサの心配になるような話にはなっていない、のか…。
「こ、婚約パーティーのお話とかしてるのかしら?」
もごもごっと何か言った後、話しづらいと歯ブラシを置きに洗面所に向かった。口元を気にしながらリビングに戻ってきた蜂太郎は、
「婚約パーティーは、多分やらないよ。」
「え?」
「勉強に忙しいんだ。パーティーをするとなるとドレスを作ったり会場をどうとかあぁとか忙しくなるだろう?コーラルはパーティーより勉強したいと思うよ?」
「ぱ、パーティーはやらないとしても、け、結婚はするのよ、ね?」
「…?う、うん。」
「いつ頃の予定なの?」
「受験が終わった、ら?」
来年の春、か。
「コーラルが勉強している間は、僕も…お金を貯めようと思ってて。バイトを、したいと思ってるんだけど。」
は。
「ば、バイト?」
「うん。ほら、舞踏会で踊った(白百合)のエイミーさんがね、家庭教師として僕に来て欲しいって連絡が来たんだよ。」
エイミー。
「エイミーさんから直接連絡があったの?いつ?」
「いや、エイミーさんのお母さんからだけど、大学に電話があったんだよ。先週くらいかな。なんで?」
先週…(銅)降格の発表直後だわ。
「…母さん、ダメかな?」
「え、えぇ…」
「ダメなの?」
「あ、い、いいんじゃない?行ってらっしゃいな。」
「?うん…。」
同じ(白百合)のエイミー。(薔薇)の婚約破棄を見越してのことだろうか。
白百合の(銀)に戻れる…。
マリサの目が光った。
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