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初恋の人
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俺たちが作った歌は、今までで1番再生回数を伸ばした。
あっきーが協力してくれたMVのアニメーションも評判がいい。
ファンのみんなを始め、世間の人からもそこそこ注目してもらえて、初の全国ツアーのチケットも完売した。
ツアーは東京から始まる。
「緊張するね」
「うん。でもお前がいるから大大大」
「またお前って…まぁいいか!頑張ろ!」
「うん」
関東圏での公演にはあっきーも来てくれたし、やっくんやけーたも自分でチケットを買って来てくれた。
でも大阪での公演に、母さんは来なかったな…
元気なのかな…
ツアーは成功し、やっと落ち着いた日々が戻った頃、SNSにメッセージがきた。
"真理恵です。お久しぶりです。全国ツアーお疲れ様でした。埼玉の公演は、私も伺いました。私は今、東京に出てきて芸能事務所に入り、女優をしています。まだまだ有名にはなれてませんが、いつも夏輝くんの活躍を拝見し、勇気をもらっています。これからも頑張ってください。"
と書いてあった。
真理恵って、あの真理恵ちゃん?
これって本人かな?
SNSのプロフィール画面を見ると、写真の真理恵ちゃんは、小学生の時とほとんど変わってない。
そのまま綺麗なおねぇさんに成長させただけって感じだった。
念の為、事務所のホームページも見てみたが、真理恵ちゃんの写真が載っていた。
出演作も何個か書いてあるけど、テレビはバラエティばっか観てたから、わからないのばっかりだった。
へぇ。本当に今は女優さんなんだな。
俺は返信した。
"久しぶり!ライブ、来てくれてありがとう!これからもお互い頑張ろうね!いつかドラマで共演出来るかもしれないね。"
それからしばらくはSNSでやり取りをしていたけど、ついに会いましょうってことになった。
ある日、個室の居酒屋で待っていると彼女が現れた。
「ごめんね!夏輝くん。お待たせ」
「お疲れ様!本物の真理恵ちゃんだー」
「それは私のセリフだよー。本物の夏輝くんだー」
と微笑む。
やっぱ可愛いなー。
「何飲む?」
「夏輝くん、何飲んでるの?」
「ハイボール」
「じゃあ同じのでいいよ!」
俺は店員さんを呼び、ハイボールを注文した。
「変わんないね!美少女が美女になっただけで」
「夏輝くんは変わったね!そんなお世辞言うようなって」
「お世辞ちゃうよー!本心やもん。真理恵ちゃんは初恋の人やしなー」
「ほんまに?」
「ほんま」
「あ、真理恵って呼び捨てでいいよ!それにしても夏輝くんは忙しそうだねー。体、大丈夫?」
「うん。俺も夏輝って呼び捨てでいいよ。もうすぐ大学も卒業だから、そしたらもう少し楽になるかな」
「そっか。現役大学生だもんねー!すごいよね」
なんて言いながら、近況報告とか、昔の思い出話なんかして、最後に連絡先を交換して解散した。
家に帰ると那月がテレビを見ていた。
さっきまで一緒にいた真理恵が、そこには映っていた。
「え!?真理恵?」
思わず口に出した言葉に、那月が反応した。
「真理恵って?」
「前に言ってた俺の初恋の人!この前連絡が来て、今日会ってたんだよ!あんま有名じゃないけどドラマ出たりしてるって言ってた!このドラマにも出てたんだー」
「ふーん。大丈夫なの?」
「何が?」
「写真とか。撮られたりしない?」
「撮られたりしてもいいんじゃない?初恋の人ってだけで、別に付き合ってるわけじゃないし。たとえ付き合ってたとしても、悪いことはしてないよ。お互いフリーだし、事務所的にも禁止はしてないしな」
「そっか…ならいい」
那月はそう言って、自分の部屋に入って行った。
でもみんなに心配させると困ると思って、マネージャーの景子さん、春陽さんと沙織さんには伝えておいた。
沙織さんは、
「女だろうが男だろうが、友達とご飯行くくらいで、いちいち報告しなくたっていいのよ?小学生じゃないんだから」
って笑ってた。
ある日、歌番組の収録があって、楽屋に那月といると、ドアを誰かがノックした。
「はーい」
「失礼します!」
そう言って入ってきたのは真理恵だった。
「真理恵!?どうしたの?」
「隣のスタジオで番組の収録してて、隣でMストの収録してるよ。N2の2人出てるって、友達なんでしょ?挨拶してきたら?ってマネージャーさんが教えてくれたの。少しお話してもいい?」
「いいよ!おいでよ!」
俺は彼女を招き入れた。
「初めまして。佐藤真理恵です。お二人のファンなんです!よろしくお願いします」
と主に那月に向かって挨拶をした。
「どうも。夏の幼馴染なんですよね。よろしく…」
そう那月は返した。
「テレビよりカッコいい!」
と真理恵は大はしゃぎだった。
その何週間かあとで、俺は週刊誌の記事によって、とんでもないことを知る。
“N2の那月!今度は女優と熱愛か!?"
そんな見出しとともに書かれていた内容はこうだ。
“以前は人気アイドルと噂があった彼だが、今度は無名の女優とのカフェデートか?しかもその相手は相方夏輝の初恋の相手と噂されている…"
詳しく読むと、俺の初恋の相手にちょっかいを出して、三角関係になった俺たちは、不仲になって解散もするとかしないとか。
2人の男を手玉に取った彼女は、果たしてどちらを選ぶのか?
そんなことも書かれていた。
どうして2人が一緒に…?
いつの間に仲良く…?
俺の頭はもうわけがわからなくなっていた。
あっきーが協力してくれたMVのアニメーションも評判がいい。
ファンのみんなを始め、世間の人からもそこそこ注目してもらえて、初の全国ツアーのチケットも完売した。
ツアーは東京から始まる。
「緊張するね」
「うん。でもお前がいるから大大大」
「またお前って…まぁいいか!頑張ろ!」
「うん」
関東圏での公演にはあっきーも来てくれたし、やっくんやけーたも自分でチケットを買って来てくれた。
でも大阪での公演に、母さんは来なかったな…
元気なのかな…
ツアーは成功し、やっと落ち着いた日々が戻った頃、SNSにメッセージがきた。
"真理恵です。お久しぶりです。全国ツアーお疲れ様でした。埼玉の公演は、私も伺いました。私は今、東京に出てきて芸能事務所に入り、女優をしています。まだまだ有名にはなれてませんが、いつも夏輝くんの活躍を拝見し、勇気をもらっています。これからも頑張ってください。"
と書いてあった。
真理恵って、あの真理恵ちゃん?
これって本人かな?
SNSのプロフィール画面を見ると、写真の真理恵ちゃんは、小学生の時とほとんど変わってない。
そのまま綺麗なおねぇさんに成長させただけって感じだった。
念の為、事務所のホームページも見てみたが、真理恵ちゃんの写真が載っていた。
出演作も何個か書いてあるけど、テレビはバラエティばっか観てたから、わからないのばっかりだった。
へぇ。本当に今は女優さんなんだな。
俺は返信した。
"久しぶり!ライブ、来てくれてありがとう!これからもお互い頑張ろうね!いつかドラマで共演出来るかもしれないね。"
それからしばらくはSNSでやり取りをしていたけど、ついに会いましょうってことになった。
ある日、個室の居酒屋で待っていると彼女が現れた。
「ごめんね!夏輝くん。お待たせ」
「お疲れ様!本物の真理恵ちゃんだー」
「それは私のセリフだよー。本物の夏輝くんだー」
と微笑む。
やっぱ可愛いなー。
「何飲む?」
「夏輝くん、何飲んでるの?」
「ハイボール」
「じゃあ同じのでいいよ!」
俺は店員さんを呼び、ハイボールを注文した。
「変わんないね!美少女が美女になっただけで」
「夏輝くんは変わったね!そんなお世辞言うようなって」
「お世辞ちゃうよー!本心やもん。真理恵ちゃんは初恋の人やしなー」
「ほんまに?」
「ほんま」
「あ、真理恵って呼び捨てでいいよ!それにしても夏輝くんは忙しそうだねー。体、大丈夫?」
「うん。俺も夏輝って呼び捨てでいいよ。もうすぐ大学も卒業だから、そしたらもう少し楽になるかな」
「そっか。現役大学生だもんねー!すごいよね」
なんて言いながら、近況報告とか、昔の思い出話なんかして、最後に連絡先を交換して解散した。
家に帰ると那月がテレビを見ていた。
さっきまで一緒にいた真理恵が、そこには映っていた。
「え!?真理恵?」
思わず口に出した言葉に、那月が反応した。
「真理恵って?」
「前に言ってた俺の初恋の人!この前連絡が来て、今日会ってたんだよ!あんま有名じゃないけどドラマ出たりしてるって言ってた!このドラマにも出てたんだー」
「ふーん。大丈夫なの?」
「何が?」
「写真とか。撮られたりしない?」
「撮られたりしてもいいんじゃない?初恋の人ってだけで、別に付き合ってるわけじゃないし。たとえ付き合ってたとしても、悪いことはしてないよ。お互いフリーだし、事務所的にも禁止はしてないしな」
「そっか…ならいい」
那月はそう言って、自分の部屋に入って行った。
でもみんなに心配させると困ると思って、マネージャーの景子さん、春陽さんと沙織さんには伝えておいた。
沙織さんは、
「女だろうが男だろうが、友達とご飯行くくらいで、いちいち報告しなくたっていいのよ?小学生じゃないんだから」
って笑ってた。
ある日、歌番組の収録があって、楽屋に那月といると、ドアを誰かがノックした。
「はーい」
「失礼します!」
そう言って入ってきたのは真理恵だった。
「真理恵!?どうしたの?」
「隣のスタジオで番組の収録してて、隣でMストの収録してるよ。N2の2人出てるって、友達なんでしょ?挨拶してきたら?ってマネージャーさんが教えてくれたの。少しお話してもいい?」
「いいよ!おいでよ!」
俺は彼女を招き入れた。
「初めまして。佐藤真理恵です。お二人のファンなんです!よろしくお願いします」
と主に那月に向かって挨拶をした。
「どうも。夏の幼馴染なんですよね。よろしく…」
そう那月は返した。
「テレビよりカッコいい!」
と真理恵は大はしゃぎだった。
その何週間かあとで、俺は週刊誌の記事によって、とんでもないことを知る。
“N2の那月!今度は女優と熱愛か!?"
そんな見出しとともに書かれていた内容はこうだ。
“以前は人気アイドルと噂があった彼だが、今度は無名の女優とのカフェデートか?しかもその相手は相方夏輝の初恋の相手と噂されている…"
詳しく読むと、俺の初恋の相手にちょっかいを出して、三角関係になった俺たちは、不仲になって解散もするとかしないとか。
2人の男を手玉に取った彼女は、果たしてどちらを選ぶのか?
そんなことも書かれていた。
どうして2人が一緒に…?
いつの間に仲良く…?
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