忍者刀に転生した現代忍者と追放された黒狐の貴族令嬢

遙かなた

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序章

プロローグ~冒険者とは~

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 アウラ殿に抱えられて森を歩きながら拙者は考える。
 呪いや封印のことをアウラ殿に話すべきでござろうか?
 話したとして、拙者にはどうすることも出来ないでござるし。 
 それにどちらも誰かが意図的に掛けているものでござる・・・。
 封印に至っては女神のとか書かれていたでござるしなぁ。


「どうしたんですの?カゲトラ様?」
(あ、なんでもないでござるよ)


 悩んで唸っていたら心配されてしまったでござる。
 ここまで一緒に歩いていて解ってござるが基本的にいい娘なんでござるよなぁ。
 何匹か魔物に襲われたでござるが襲われるたびに拙者を抱きしめて魔物から庇う様に持つのでござる。
 抱きしめられたときの柔らかさが心地よく・・・ではなく。
 自分よりも道具である拙者を護ろうとするとは変わった娘でござるな。
 ただ・・・アウラ殿のステータスの運の部分・・・マイナスになっているでござるが。
 もしかして、魔物に襲われまくるのはそのせいではござらんか?
 レベル上げにちょうどいいので問題ないでござるが。
 レベル上げで思い出したでござるが、アウラ殿はレベルが上がらないでござる。
 拙者は何匹か襲ってくる魔物を倒したおかげで4まで上がったというのに、アウラ殿は3のままでござった。
 ステータスもそのままでござるし、恐らく弱体の呪いのせいでござろう。
 女神の封印の方は怖いでござるが、こちらの呪いだけは解いてあげたいでござるな。
 ふむ・・・やはり、伝えるべきでござろう。
 拙者も多少なりとは情が湧いているでござるし、なによりアウラ殿のおかげで刀である拙者が移動できているわけでござるしな。


(アウラ殿、話があるでござる)
「どうしたんですの?」


 彼女はコテンと首を傾げると黒い前髪が目に掛かる。かわいいでござる。
 ではなく、彼女に鑑定の結果を伝えたでござる。
 彼女のステータスのこと、呪いのこと、そして封印のことも。
 それを聞いた彼女はとても暗い顔をし、黒い瞳を潤ませた。
 だが、次の瞬間には笑って話しかけてくる。


「そういえば、お兄様のお友達という方にいきなり髪の毛を抜かれたことがありましたわ!きっとあの方が呪いをかけたんですのね!なんでそんな嫌がらせをと思っておりましたが、謎が解けましたわ!ありがとうございます、カゲトラ様!」
(・・・・・・)


 無理に作った笑顔に拙者の心が痛む。
 呪いは兄からの呪いの可能性が高いと思っていたでござるが・・・。
 彼女には心当たりがあったでござるか・・・悲しい思いをさせてしまったでござるな。
 

(あまり気にする必要はないでござる)


 いい言葉が見つからず当たり障りのない言葉を掛けるしか出来なかったでござる。
 しかし、そんな言葉しか掛けられぬ拙者にアウラ殿は「ありがとうございます」と瞳に涙を滲ませながら微笑んだ。


「きゃああああああああああああああああ!!!」


 そんなアウラ殿に掛ける言葉も見つからずにいるとどこからか悲鳴が聞こえてくる。
 拙者が何事かと考える前に拙者再びアウラ殿に抱きしめられ・・・いや。
 これは移動しているでござるか?アウラ殿もしや悲鳴の方に?
 見ず知らずの人間を助けようというのでござるか?


「く、くそ!来るな!!」
「数が多すぎる!」
「嫌だ、死にたくないよぉ・・・」


 3人組の男女が狼型の魔物に囲まれている。
 彼らは装備をちゃんとしているところから見ると、もしかして冒険者だろうか?
 魔物の数は7匹・・・鑑定を掛けてみる。


 種族  グレイウルフ
 レベル 5
 HP:12/15
 MP:0/0
 力: 23
 器用:12
 頑丈:15
 俊敏:25
 魔力:0
 知力:9
 運: 5
 状態 健康
 スキル:なし


 かなり強いでござるな・・・それが七匹。
 そして、あっちの冒険者は・・・。


 名前 チョコジ
 種族 人族
 年齢:23
 レベル:6
 HP:5/18
 力: 26
 器用:10
 頑丈:19
 俊敏:13
 魔力:0
 知力:10
 運: 12
 状態 疲労
 スキル:剣術lv3

 名前 ヨワイル
 種族 人族
 年齢:21
 レベル:5
 HP:3/16
 力: 18
 器用:23
 頑丈:12
 俊敏:22
 魔力:0
 知力:15
 運: 9
 状態 疲労
 スキル:弓術Lv3 罠感知Lv2


 名前 ヘナ
 種族 人族
 年齢:15
 レベル:3
 HP:4/12
 力: 6
 器用:13
 頑丈:15
 俊敏:13
 魔力:21
 知力:20
 運: 23
 状態 疲労
 スキル:水魔法 炎魔法 集中力向上


 なるほど、ステータスだけで言えば冒険者たちの方が上でござるが数で押されて満身創痍でござるな。
 状態が疲労になっているところから見てもこれまでに幾度か戦闘しているのでござろう。
 ちなみに先ほどまでに何度か襲ってきていたゴブリンのステータスはこうである。


 種族  ゴブリン
 レベル 3
 HP:12/12
 MP:0/0
 力: 11
 器用:10
 頑丈:11
 俊敏:9
 魔力:0
 知力:6
 運: 2
 状態 健康
 スキル:なし


 このステータスのゴブリンであれば火吹きで一撃でござったがグレイウルフはどうでござろうか。
 もし、一撃で倒せないのであれば勝ち目はない。
 ここは見捨てたほうがいいでござろう。


(アウラ殿、ここは・・・)
「狼さんたち!こちらにも獲物がいましてよ!!」
(なっ!?)


 アウラ殿はグレイウルフと冒険者を発見するやいなや大声で叫び出した。
 な、何を考えているでござる!?


「火遁:火吹き!」


 アウラ殿の放った火吹きが一匹のグレイウルフに命中する。
 だが、一撃では倒せなかったのかグレイウルフたちの意識が完全にこちらに向いた。


「ワタクシが相手ですわ!」
「な、なんだ!?」
(アウラ殿何を考えているでござる!)


 アウラ殿の無謀な行動に拙者は動揺するのであった。

 
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