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4章
自爆
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「ニャニャニャー!」
ミャアの拳が次々に、男の魔族に叩き込まれる。
ミャアとコロが言ったように、根性スパークには魔族にダメージを与えることが出来る特性があるようだ。
「どういうこなの!なんで魔族のアタシがこんな良くわからない攻撃で・・・がふっ」
「良くわからない攻撃じゃないニャ!根性の攻撃ニャ!!」
ミャアの攻撃が鳩尾に決まる。
そして、続けざまにミャアは回し蹴りを魔族の顔面に叩き込む。魔族はその威力に吹き飛び転がっていった。
「良いのが入ったニャ♪」
「・・・よくも」
「ニャ?」
「よくも乙女の顔を蹴ったわねぇえええええ!!!」
怒りに満ちた声で男の魔族が吠える。魔族は立ち上がると、怒りの形相になり突っ込んでくる。
しかし、その動きは単調で一直線にミャアへ向かってきた。
ミャアは余裕の表情で構えると突っ込んできた魔族に向かって拳を放つ・・・が。
「ニャ?」
「そのふざけた歌をやめやがれえええええ!!!」
突如方向を変えた魔族が、女口調も忘れコロへと突進していく。
「しまったっ!」
その声を上げたのは近くでシェリーを護りながら戦いを観ていたディータである。
ディータは慌てて魔法を唱えようとするがどう考えても間に合いそうにない。
歌を歌い続けるコロに魔族はあと一歩のところまで近づいた・・・そして、再生した鞭のようになっているうでを振り上げると――――――――ガクンとその動きを止めた。
「お前の相手はミャアだニャ!」
「嘘・・・どうやって追いついたのよ・・・」
「根性ニャ!」
「ふざけんじゃないわよおおおおお!!!」
魔族の鞭の部分をしっかりとつかんだミャアはそのまま魔族をまるでハンマー投げのように振り回して投げる。魔族はそのまま壁へと叩き付けられた。
「な、なんなのよ・・・デタラメすぎよぉ」
「デタラメじゃないニャ!根性はなんでもできるニャ!」
「ふざけんじゃないわよ・・・」
男の魔族は鞭になった両手をだらりと下げる。
「諦めるのかニャ?」
「アンタみたいなデタラメな奴に勝てるわけないじゃない」
そう言うと、魔族は好きにしろとでも言うかのように俯いた。
そんな魔族にミャアはゆっくりと近づき、とどめの一撃を放つため拳を振り上げる。
「ニャら、これで最後ニャ」
「ええ・・・アンタもね!!」
「ニャ!?」
ミャアの体に鞭のような腕をまとわりつかせながら抱き着く魔族。
「もう離さないわよ・・・一緒に消滅しましょう♪」
「ニャ、離れるニャ!」
「嫌よ!!」
そう言うと、魔族の体が膨れ上がる、まるで家で食べれるポップコーンを作っている時のように段々と膨れ上がり中からはパチパチという音が聞こえてきた。
「ニャにをする気ニャ!?」
「一緒に花火を観ましょう?私の花火は綺麗よ」
「自爆かニャ!?」
そう言うと、とてつもない衝撃と共に、魔族は爆発した。
その衝撃は近くで戦っている私とエリンシアの方にも響く。
「ミャア!?」
思わずそちらを向き叫ぶ私に、女の魔族はオバケのテケテケのように腕であるきながら向かってきた。自分の仲間である魔族が自爆したと言うのにそれを気に留める様子もなく。
「くっ」
もう一方で戦っているエリンシアもその状況に驚き自爆したミャアの方へと視線を移している。だが、エリンシアの相手をしている少女のような魔族はエリンシアに襲い掛からず自爆した魔族の方へと走り寄っていた。
「兄様!」
私の相手をしている魔族と違ってあの少女のような魔族には仲間意識というのがあるのだろうか、必死の形相で叫んでいた。
「ちょっと、あんたは自分の仲間の魔族を心配しないの!」
「ナカマ?・・・ウフフフフフフ」
不気味な笑いをしながら再びこちらに襲い掛かってくる。
「わひゃ!?」
身をかがめて魔族の攻撃を避ける私。目の前の敵に集中しないといけないけど、ミャアが心配だ。
魔族の自爆で巻き起こった煙が段々と晴れてくる・・・そこには服をボロボロにしながらも全身にスパーク状の何かを纏いながら立っている猫耳の女性が立っていた。
「ミャアさん、無事ですの!?」
エリンシアの声にミャアの体がピクリと動く。そして、その場に倒れてしまった。
「い、今のは効いたニャ・・・」
全身をボロボロにしながら倒れるミャア、魔族の自爆に耐えはしたもののそのダメージは大きいようだった。
「兄様の仇!!」
倒れているミャアに少女の魔族は飛び掛かる。そして、先ほどまでの可愛らしい姿がまるで山姥のような老女の姿へと変貌する、その手には包丁のような形をした大きな武器を持っていた。
「化け物に・・・」
その姿を見たシェリーが声を漏らす。
空中を跳びながらミャアに襲い掛かる山姥魔族はミャアの元に届く前に光の弾丸を浴び吹っ飛ばされた。
「ぎゃああああああ!」
「あなたのお相手はワタクシですわよ!」
「シャアアアアア!!」
怒りに我を忘れているのか、まるで蛇のような声を上げる山姥魔族。
「コロ!ミャアの治療をお願い!」
「は、はい!」
歌を止め、急いでミャアの元に駆け寄るコロ。コロに任せておけばきっと大丈夫だろう。
それにしても、自爆をしてくるなんて・・・気を付けて戦わないとだね。
私は、テケテコのように襲い掛かってくるホラー魔族の方をしっかりと見て、バトーネを握り直した。
ミャアの拳が次々に、男の魔族に叩き込まれる。
ミャアとコロが言ったように、根性スパークには魔族にダメージを与えることが出来る特性があるようだ。
「どういうこなの!なんで魔族のアタシがこんな良くわからない攻撃で・・・がふっ」
「良くわからない攻撃じゃないニャ!根性の攻撃ニャ!!」
ミャアの攻撃が鳩尾に決まる。
そして、続けざまにミャアは回し蹴りを魔族の顔面に叩き込む。魔族はその威力に吹き飛び転がっていった。
「良いのが入ったニャ♪」
「・・・よくも」
「ニャ?」
「よくも乙女の顔を蹴ったわねぇえええええ!!!」
怒りに満ちた声で男の魔族が吠える。魔族は立ち上がると、怒りの形相になり突っ込んでくる。
しかし、その動きは単調で一直線にミャアへ向かってきた。
ミャアは余裕の表情で構えると突っ込んできた魔族に向かって拳を放つ・・・が。
「ニャ?」
「そのふざけた歌をやめやがれえええええ!!!」
突如方向を変えた魔族が、女口調も忘れコロへと突進していく。
「しまったっ!」
その声を上げたのは近くでシェリーを護りながら戦いを観ていたディータである。
ディータは慌てて魔法を唱えようとするがどう考えても間に合いそうにない。
歌を歌い続けるコロに魔族はあと一歩のところまで近づいた・・・そして、再生した鞭のようになっているうでを振り上げると――――――――ガクンとその動きを止めた。
「お前の相手はミャアだニャ!」
「嘘・・・どうやって追いついたのよ・・・」
「根性ニャ!」
「ふざけんじゃないわよおおおおお!!!」
魔族の鞭の部分をしっかりとつかんだミャアはそのまま魔族をまるでハンマー投げのように振り回して投げる。魔族はそのまま壁へと叩き付けられた。
「な、なんなのよ・・・デタラメすぎよぉ」
「デタラメじゃないニャ!根性はなんでもできるニャ!」
「ふざけんじゃないわよ・・・」
男の魔族は鞭になった両手をだらりと下げる。
「諦めるのかニャ?」
「アンタみたいなデタラメな奴に勝てるわけないじゃない」
そう言うと、魔族は好きにしろとでも言うかのように俯いた。
そんな魔族にミャアはゆっくりと近づき、とどめの一撃を放つため拳を振り上げる。
「ニャら、これで最後ニャ」
「ええ・・・アンタもね!!」
「ニャ!?」
ミャアの体に鞭のような腕をまとわりつかせながら抱き着く魔族。
「もう離さないわよ・・・一緒に消滅しましょう♪」
「ニャ、離れるニャ!」
「嫌よ!!」
そう言うと、魔族の体が膨れ上がる、まるで家で食べれるポップコーンを作っている時のように段々と膨れ上がり中からはパチパチという音が聞こえてきた。
「ニャにをする気ニャ!?」
「一緒に花火を観ましょう?私の花火は綺麗よ」
「自爆かニャ!?」
そう言うと、とてつもない衝撃と共に、魔族は爆発した。
その衝撃は近くで戦っている私とエリンシアの方にも響く。
「ミャア!?」
思わずそちらを向き叫ぶ私に、女の魔族はオバケのテケテケのように腕であるきながら向かってきた。自分の仲間である魔族が自爆したと言うのにそれを気に留める様子もなく。
「くっ」
もう一方で戦っているエリンシアもその状況に驚き自爆したミャアの方へと視線を移している。だが、エリンシアの相手をしている少女のような魔族はエリンシアに襲い掛からず自爆した魔族の方へと走り寄っていた。
「兄様!」
私の相手をしている魔族と違ってあの少女のような魔族には仲間意識というのがあるのだろうか、必死の形相で叫んでいた。
「ちょっと、あんたは自分の仲間の魔族を心配しないの!」
「ナカマ?・・・ウフフフフフフ」
不気味な笑いをしながら再びこちらに襲い掛かってくる。
「わひゃ!?」
身をかがめて魔族の攻撃を避ける私。目の前の敵に集中しないといけないけど、ミャアが心配だ。
魔族の自爆で巻き起こった煙が段々と晴れてくる・・・そこには服をボロボロにしながらも全身にスパーク状の何かを纏いながら立っている猫耳の女性が立っていた。
「ミャアさん、無事ですの!?」
エリンシアの声にミャアの体がピクリと動く。そして、その場に倒れてしまった。
「い、今のは効いたニャ・・・」
全身をボロボロにしながら倒れるミャア、魔族の自爆に耐えはしたもののそのダメージは大きいようだった。
「兄様の仇!!」
倒れているミャアに少女の魔族は飛び掛かる。そして、先ほどまでの可愛らしい姿がまるで山姥のような老女の姿へと変貌する、その手には包丁のような形をした大きな武器を持っていた。
「化け物に・・・」
その姿を見たシェリーが声を漏らす。
空中を跳びながらミャアに襲い掛かる山姥魔族はミャアの元に届く前に光の弾丸を浴び吹っ飛ばされた。
「ぎゃああああああ!」
「あなたのお相手はワタクシですわよ!」
「シャアアアアア!!」
怒りに我を忘れているのか、まるで蛇のような声を上げる山姥魔族。
「コロ!ミャアの治療をお願い!」
「は、はい!」
歌を止め、急いでミャアの元に駆け寄るコロ。コロに任せておけばきっと大丈夫だろう。
それにしても、自爆をしてくるなんて・・・気を付けて戦わないとだね。
私は、テケテコのように襲い掛かってくるホラー魔族の方をしっかりと見て、バトーネを握り直した。
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