この異世界にはチートなんて存在しない!

こじらせた厨二病

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第1章 Closed β

4話 異世界のなかの異世界

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ドン...と鈍い音がする。
「痛てて」
「まさか、これ程とは!貴方様をこの空間に移動するのに魔力を半分以上使ってしまいました」
笑いと驚きの混じった感じで言った。
「褒めてるのか?」 
笑いながら聞く。
「はい」
「でさ、ここどこ?」
「ここは、私の魔法で創った結界を応用した異次元空間です」
「異次元空間?!」
「はい、そして、ここには私が生涯集めてきた武器があります」 
「それを使って戦えってことか」
「あまり、言いたくないのですが...はい」
「しかしなー、俺さ......一度も戦ったことないんだけど?」
「え?!なら、先程の尋常じゃない魔力はどう説明を?!」
「生まれつきってやつかな?」
「え...」
宮廷最強クラスの魔術師は空いた口が塞がらない
「でも、魔法なら使えるかも知れない」
「あなたは、歴戦の猛者...英雄シロ殿ではないのですか?」
「歴戦の猛者?なんの事言ってんだ?あれはゲームだよ」
(あっ...しまった...こんな中世の世界にゲームなんてないんだー)
「ゲームとは?なんの魔法ですか?」
「ゲ、ゲームって言うのはな...命が無限の世界を創ってその中で戦うことの出来る遊びの魔法だよ!」
「そんな、魔法があるとは、聞いたこともないですぞ」
「俺は異世界人だからな」
「異世界にはそんなものが...勉強になりました」
(ふぅー!乗り切った!この世界で現代的な物は言わないようにしよう!説明が面倒くさい)
すこし、安堵を見せたシロに再び魔術師はお願いする。
「ならば、貴方のその知識と膨大な魔力を見込んで再びお願いします、国王の敵...私達と剣をとっては頂けませんか?」
「トールの敵ねぇ...分かったよ」
「ありがとうございます、これでトール様も報われることでしょう」
「おう!任せとけ」
(そんなこといっちゃったけど...相手の敵の規模すら掴めていないのに...勝機なんてあるのか?)
「では、早速貴方様の武器を選んで頂けないでしょうか?ここに、ある武器全て選んで結構です」
「全てか?!」
見渡す限り全て武器の空気とも言っても過言ではなかった。壁が見えなかった。
「少し待っててくれ」
「はい、わかりました」
武器は自ら意志があるかのように踏み場を避けて空間を作ってくれた。
(やはり、この世界がAWと似ているのであれば...それに似ているのを選ぶのがベストだな、俺が前使っていたのは普通の剣だったんだけど...そんなものよりいいのがいくらでもあるなー)
「おい、あんた」
後ろでシロを呼んだ。
「ん?気のせいか」
「おい!あんた!だよ、兄ちゃん!」
「はー?俺?!」
武器の声が聞こえてきた。驚きのあまり、声が出てしまった。
「あんた、武器を探してるんだろ?」
「そ、そうだけど」
「頼む!俺を使ってくれないか?」
武器は自分を売りこむ。鋭く尖った剣先は、美しく、男が使うには少し細い気がするが、黒く、禍々しかった。
「てか、なんで武器が喋ってんだよ?!」
「あんたは、武器の魂が、心の叫びが聞こえるんだよ!」
後ろを振り返ると、武器庫の全ての魂の声が聞こえて来るようだった。
「でも、俺はそんな気味悪い剣を使いたくないんだけど...」
苦笑いで答える。
「気味悪いだと?!由緒正しい、伝説の剣だぞ?!」
「由緒正しい剣はおっさんみたいな声をだしません」
「くっ......」
可哀想になってきたから、すこしフォローを入れる。
「俺になんのメリットがある?」
「俺様の知識と経験の量、そして、魔力を制御するスペックが高いなどなどだ!どうだ?」
「なるほど...中身はそこそこってことか...」
(まぁ、こういうのは、流れに身を任せるのも一つの手だな)
「よし!乗ったその...なんだ?契約ってやつ?」
すると、急に黒い剣は宙を舞い光り始めた。そして、何十回転もして、空を斬り地面に刺さった。シロは、軽くそれを抜いて、手に取る。そして、掲げる。
黒の剣を。
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