葡萄の国から

一郎丸ゆう子

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4話 四男は歌う

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四男は歌いました。心を込めて。世界の隅々まで届くようにと。


その歌はたくさんの人の心に響き、世界中に広がりました。



でも、その歌声も打ち消すほどの爆撃の音が止まない場所がありました。


そして、また四男も時間切れで帰ってきました。


「人は、なぜ戦うんだろう? 戦いのない世界のほうが幸せなはずなのに」


四男の疑問は、葡萄の国のみんなが持っている疑問でした。



兄弟たちは、その答えを探そう!とドアの向こうをようく観察していました。


そこには、お金がなくて食べ物が買えず、苦しんでいる人々がいました。




「そうか、お金があれば食べ物や着るものが買えて、みんなが幸せになれるんだ」


今度は五男が言いました。


「今度は僕が行って、たくさん働いてお金を稼ぐ。そして、お金がない人をなくすんだ」
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