学校というなのダンジョンへようこそ!

真中 洛東

文字の大きさ
2 / 2

長い長い朝。そして登校

しおりを挟む
ピピピピピピピーピピピピピ…………バン!!
 やかましい目覚まし時計を力強くよし、俺は目を覚めた。が、またすぐに二度寝する。
 時刻は午前7時。学校から家までは約十分とかなり近いため、まだ寝ていても大丈夫だと判断した結果だ。
 布団をかぶり、また深い眠りにつこうとしたときにそれはやって来た。
  ガタガタ、ガタガタ………ガン!
 うるさく窓が開いた。
 「凛ちゃーん。おーきーて」
 布団と俺を同時に揺すり、優しい声で起こしてくる幼馴染、桜可鈴はさらに激しく、そして豪快に揺すってくる。
いや、もはや揺すってなどいない。振っている。
 「もう~仕方ないな~」
 そう言うと可鈴は俺を振るのをやめて、
 「んあっ!……気持ちいいっ…!イクっ!イっちゃう………!」
 「お前は人の寝ている横で何をやっているんだ!!!」
 「えー。何もヤってないよ」
 「おい。「ヤ」がおかしいぞ。正しくは「や」だぞ。ひょっとして変換を間違えたのか?やっぱりそうだよな?」
 「何言ってるの?凛ちゃん。私何も間違えていないよ?」
 「嘘はいいんだぞ。つかなくて」
 「ウソなんてついてないよー」
 てへっと言って頭にグーにした手を当てる仕草を見せてきた。殴りたい。
  すっかり眠気がなくなってしまい仕方なく準備をする。クローゼットを開け、シャツと制服のズボンとブレザーを取り出し、ベットに放り投げる。
 そして着ていた半袖の服を脱ぎ終えたところであることに気づいた。
  「おい。いつまでそこにいるんですか可鈴さん」
 「いやだなぁ凛ちゃんの着替えを見守るんだよっ!」
 「そんなのはいらん!とっとと出ていけ!」
 「シュン」
 「口に出すなっ!」
 ふと時計を見る。まだ七時十分だった。


長い十分間を送り、俺は可鈴と共に一階へと降りていく。
 「おはよ」
 「おっはよーございまーす!」
 「あれおはよ。……可鈴ちゃん今日も窓から入ってきたのね」
 言い忘れていたが俺らが挨拶したのは俺の母。そして可鈴はよく俺の部屋の窓から勝手に侵入してくる。家がすぐ隣で俺の部屋と可鈴の部屋がほぼくっついている状態だからだ。すごく迷惑だ。
 「ほら、朝ごはん用意したよ。」
 「悪い。俺今日は要らないや。」
 「なんだい。人がせっかく作ったのに。食べてくれないと、お母さん……うぅ……(涙)」
 「分かったよ!食べるよ!」
 母はすごく嬉しそうに微笑んだ。
 「可鈴ちゃんも食べてく?」
 「はい!さっき凛ちゃんのソーセージを食べましたけどいただきます!」
 「意味深なことを言うな!それにあげてない!

 母が変な目で見てくるが見てみぬ振りだ。
 今日の朝食のメニュー目玉焼きに白米、味噌汁といったメニューだ。
 そこで俺は質問する。皆は目玉焼きに醤油をかける人間か?それとも塩コショウをかける人間か?隣に座っている可鈴を見る。どうやら可鈴はマヨネーズ派の人間らしい。………マヨネーズ!?
 「おい可鈴、何をかけているんだ?」
 俺は恐る恐る聞いてみた。
 「何ってマヨネーズだよ~凛ちゃん」
 絶叫したが、ものすごく美味しそうに食べているので放って………おけるわけないだろっ!!!
 「おい!お前何なんだ!目玉焼きにマヨネーズ!?そんなの人間ではないな!普通は醤油か塩コショウだろうが!お前はマヨラーなのか!?そうなのか!?せめてケッチャップだろうが!マヨネーズなんて邪道だ!そんな美味しくないもの食べて何になる!俺は絶対にそんなのは認めないぞ!」
 なんかすごくバカなことを叫んでしまった。
 可鈴の方を見ると笑っている。
 ひょっとしてこいつは怒鳴られて嬉しいやつなのか?そんな変態なのか?
 「そんなに叫ばなくても大丈夫だよ!
私はマヨネーズを愛してるよ!」
 そういうことを聞いているのではない。
 だが、胸に手を当て自信満々に言っている可鈴を見たら言い返す気も失せてしまった。
 そして母よ!ニヤニヤしながらこっちを見るな!

 「いってきます」
 「いってきまーす」
 俺と可鈴は仲良く玄関を出て学校へと向かった。
 朝の風はやはり気持ちいい。
 小鳥のさえずりが響いて実にいい気分だ。
 「ねぇねぇ、今日の時間割分かる?」
 「知らん。」
 そんなくだらない会話をしながら学校へと向かう。
 すると前方にあるものを俺が発見する。
 「先輩っ!おはようございます」
 こいつは俺の後輩、井上光だ。
 一応言っておく。女だ。
 こいつとの出会いはまた今度説明するとして、俺の隣で必要以上に殺意を送ってくるこいつはなんなのだろうか?
 「光ちゃんおはよう」
 言葉がギクシャクしているぞ
 「おっはよーございまーす可鈴さん」
 「目上の人なのだから先輩くらいはつけた方がいいんじゃない?光ちゃん」
 語尾の光ちゃんをやや強めに言い二人はそのまま睨みあう形になった。
 何か逃げる理由が欲しい。そう思ったときに学校のチャイムがなった。
 そして俺は、
 「遅刻するからいくぞー」
 全力ダッシュで逃げた。
 浴びる風は本当に気持ちいい。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

消息不明になった姉の財産を管理しろと言われたけど意味がわかりません

紫楼
ファンタジー
 母に先立たれ、木造アパートで一人暮らして大学生の俺。  なぁんにも良い事ないなってくらいの地味な暮らしをしている。  さて、大学に向かうかって玄関開けたら、秘書って感じのスーツ姿のお姉さんが立っていた。  そこから俺の不思議な日々が始まる。  姉ちゃん・・・、あんた一体何者なんだ。    なんちゃってファンタジー、現実世界の法や常識は無視しちゃってます。  十年くらい前から頭にあったおバカ設定なので昇華させてください。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

側妃ですか!? ありがとうございます!!

Ryo-k
ファンタジー
『側妃制度』 それは陛下のためにある制度では決してなかった。 ではだれのためにあるのか…… 「――ありがとうございます!!」

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

処理中です...