幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

文字の大きさ
16 / 147

魔法の使い方

しおりを挟む
 街道を歩きながら僕は魔法を教わっていた。

「いいか? 魔法の使い方は簡単だ。魔力に命令式を与えるんだ」
「魔力に、命令式を与える?」
「そう。例えばだフォレス。簡単な魔法、カリーナなんか魔法使ってよ」
「分かった。行くよ」

 カリーナが指先に魔力を集中させた瞬間に、それが水に変わった。

「これが、魔法。カリーナ、今どんな命令式を与えたの?」
「えっとね、『空気中の水を集める』って命令式だよ」
「なるほどね。うん、分かったよ」
「え? これだけで分かったの!?」
「ほんと? それじゃ、やってみてよ」
「分かった。それじゃ、カリーナと同じく水を集めるよ」

 そして、僕はカリーナとは同じ命令式で水を集めた。

 そう言えば、どのくらいの魔力量でやるのか聞いてなかったな。大丈夫、だよね?

 それが、杞憂で終わることもなく、僕の目の前にはカリーナの数倍はある大きさの水の塊が出現した。

「うわっ!」
「……何この量? びっくりした」
「え? フォレス、どんな命令式を与えたの?」
「えっと、『水を集める』って命令式だけど……」

 本当に、それだけ。他に、なにをやったかというと、魔力を込めただけ。少しだけ、中学生の頃の授業風景を思い出したりしたけど……。多分、関係ないと思う。

「ほんとほんと」
「もしかして、込めた魔力が多過ぎたのかもな」
「あー、それなら納得」
「込める魔力の量? そんなの変えられるの?」
「変えられるよ。まずは、そこからだな」
「魔力は謂わば身のうちにある生命エネルギー。それを外に出して使うのが魔法と言われるもの」
「なるほどね。それじゃ、その、魔力が無くなったらどうなるの?」
「気絶する」
「おぉ、簡単で怖い回答」
「それじゃ、今から私が魔力の量を調節するから私の身体全体を見ててね。最初は少ない量からそこからどんどん増やしていくからね」

 カリーナが掌を上に向けてそこに球体の魔力を集中させた。そして、どんどん魔力が掌の上の球体に集まってどんどん大きくなっていく。
 言われた通りに身体全体を見てみると、魔力が全身から掌に集まっていくのが分かった。

「これが、魔力の調節の仕方だよ。分かった?」
「うん。やってみるね」

 そして、みようみまねでやってみるが、上手くいかなかった。うまく掌に魔力を移動できずに掌の球体もカリーナのように綺麗な球体にならない。すぐに、球体が弾けて消えてしまう。

「あれ? ダメだ。全然出来ない」
「うーん。フォレスって魔力で鎧とか作るときどうしてる?」
「えっと、魔力を内側から神経を伝わせて全身に行き渡らせて、それを鎧の形に変えてって感じかな」
「それじゃ、自分の感覚でやってみてよ」
「分かった」

 リュクスの言う通りに自分の感覚でやってみると、うまくいった。球体も綺麗で弾けて消えてしまう事は無さそうだ。

「なんだ。出来るじゃん」
「……うん。出来た」
「じゃあさ、もう一回水を集めてみて。次は私と同じぐらいに調節してね」
「うん」

 そして、さっきよりもだいぶ少ない魔力を使い水を集める。
 そうすると、カリーナの水の球体と同じ大きさの水が出現した。

「おぉ、うん。いい感じ」
「これが魔法か」
「それと、フォレスの魔力の鎧も命令式を与える事で色んな鎧が作れると思うよ」
「まじ? それは楽しみだな」

 そこで、僕はやってみたい事が出来た。なので、やってみる。

「ねぇ、リュクスとカリーナ、少し離れて」
「え? 何するの?」
「ちょっとやってみたい事があるんだ」
「??? 分かった」

 そして、2人が離れたのを確認して僕は想像した。僕がやろうとしているのは重力操作だ。
 何故かって? そんなの決まってるだろ。出来たらカッコいいでしょ!!
 と、言うことで、僕は目に見えない下方向のベクトルを下矢印で可視化できるように想像した。
 目に魔力がどんどん集まっていく。

(……見えた!!)

 そして、ほんの少しの魔力を使って下矢印を巨大化させた。すると、50㎤の穴が目の前の地面に空いた。

「「!?!?」」

 それに、2人は驚き。僕は魔力の使い過ぎで気絶した。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

無能烙印押された貧乏準男爵家三男は、『握手スキル』で成り上がる!~外れスキル?握手スキルこそ、最強のスキルなんです!

飼猫タマ
ファンタジー
貧乏準男爵家の三男トト・カスタネット(妾の子)は、13歳の誕生日に貴族では有り得ない『握手』スキルという、握手すると人の名前が解るだけの、全く使えないスキルを女神様から授かる。 貴族は、攻撃的なスキルを授かるものという頭が固い厳格な父親からは、それ以来、実の息子とは扱われず、自分の本当の母親ではない本妻からは、嫌がらせの井戸掘りばかりさせられる毎日。 だが、しかし、『握手』スキルには、有り得ない秘密があったのだ。 なんと、ただ、人と握手するだけで、付随スキルが無限にゲットできちゃう。 その付随スキルにより、今までトト・カスタネットの事を、無能と見下してた奴らを無意識下にザマーしまくる痛快物語。

魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。 音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、 幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。 魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。 そして再び出会う幼馴染。 彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。 もういい。 密かにやってた支援も打ち切る。 俺以外にも魔道具職人はいるさ。 落ちぶれて行く追放したパーティ。 俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

最弱Sランク冒険者は引退したい~仲間が強すぎるせいでなぜか僕が陰の実力者だと勘違いされているんだが?

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
冒険者のノエルはSランクパーティーの荷物もちだった。 ノエル自体に戦闘能力はなく、自分のことを足手まといだとすら思っていた。 そして、Sランクになったことで、戦うモンスターはより強力になっていった。 荷物持ちであるノエルは戦闘に参加しないものの、戦場は危険でいっぱいだ。 このままじゃいずれ自分はモンスターに殺されてしまうと考えたノエルは、パーティーから引退したいと思うようになる。 ノエルはパーティーメンバーに引退を切り出すが、パーティーメンバーはみな、ノエルのことが大好きだった。それどころか、ノエルの実力を過大評価していた。 ノエルがいないとパーティーは崩壊してしまうと言われ、ノエルは引退するにできない状況に……。 ノエルは引退するために自分の評判を落とそうとするのだが、周りは勘違いして、ノエルが最強だという噂が広まってしまう。 さらにノエルの評判はうなぎのぼりで、ますます引退できなくなるノエルなのだった。 他サイトにも掲載

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

処理中です...