幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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神の能力

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 修行から帰ってきたフォレスをお風呂に入れ、髪を切った。

「ふー、さっぱりしたー!!」

 最初、ボロボロの僕を見たツバキちゃんなんて、大声で泣いていた。
 それほどまでに、外見は変わっていた。

「まさか、フォレスをお世話するときが来るなんて……でも、ちょっと、良いな」

 まさか、お風呂の中まで付いてきて、僕の全身を拘束して、洗うとは想像もしていなかった。
 何故か、魔力も出せず、抵抗も出来なくて、物凄く恥ずかしかった。
 まぁ、今はそんなことは置いておいて、カリーナに『収納』から服を出してもらいそれに着替えた。

「あれ? この服、どうしたの? 僕の知らない服だ」
「修行の最中に街に買い出しするときがあったから、その時に、ついでに買っちゃった」

 カリーナが選んでくれた服は、凄く好きなデザインをしていて、気に入った。

「ありがとう、カリーナ。今度、カリーナにも服買ってあげるよ。一緒に出掛けようね」
「うん!!」
「はいはい、二人の空間に入らな~い」

 見つめ合う僕たちの真横にレイさんが仁王立ちしていた。
 その気迫にやられ、僕たちは少し離れた。

「まったく、せっかく、久しぶりにみんな集まったのに、みんなを除け者にしてどうするのよ」
「「ごめんなさい」」
「うん、謝れて偉い」

 カフェを出て、レイさんが暮らしているという家に向かった。

「レイさんって、僕たちが修行している間、何してたの?」
「うーん、まぁまぁ、ちゃんと修行してたよ。その間で、この大陸の観光とかしてたけどね」

 それを聞いた、僕を含めたノルメとカリーナで、レイさんの背後に立った。

「「「レーイーさーん」」」
「ひぃっ!!! あっははは~」

 その後、レイさんへの羨ましいコールが鳴りやまなかった。

 それから、少し経ってレイさんが暮らしている家に辿り着いた。

「ここが、私の家だよ」

 デデン! っという効果音が似合いそうな動きで体を動かし、その先に見える家を指した。
 そして、その家を見た僕たちは絶句した。

「なにこの、立派な家!?!?」

 そう、レイさんが住んでいるという家は、僕たちの想像を軽々しく超えた立派な家だった。
 貴族の暮らしている屋敷だよと言われても、誰も気づかないような見た目をしている。凹

「ささ、中に入って」

 その屋敷の見た目は、こげ茶色のレンガで出来ており、上から見ると凹のような形になっている。そして、窓枠が真っ白でそれが良いアクセントになっている。
 中に入ると、メイドさんが一人いた。

「? あれ? どこかで……」
「皆様、お久しぶりです。そして、お初にお目にかかります。シュルイと申します」

 そう、そこにいたのは、エルフの森を燃やした《ヘルヘイム》に仕えていたシュルイだった。今は、リュクスの調教によってリュクスのメイドになっていたはずだけど、何故、ここにいるのだろうか?

「私には、リュクス様とあなた方の連絡係と、この屋敷の清掃などを担当しております」
「連絡係? ってことは、リュクスには会えないってこと?」
「はい、その通りです」
「理由を聞いても良い?」
「はい、ただ、その理由を話すのに、一つ、皆様に聞いて欲しいことがあります」

 そこで、シュルイは一息入れて僕たちを見渡した。

「聞いて欲しいという事というのは、今回戦う相手である神の能力についてです」

 シュルイの言った言葉に、僕たち全員が驚いた。
 まさか、今回一番の脅威であると認識していた、神の能力を今聞けるとは思っていなかったからだ。
 それには、全員が生唾を飲み込んだ。

「神の能力。一つ、解析と適応。一つ、共有と分割。一つ、静止と圧縮、この三つが神の能力になります」

 これは、やばい。物凄くやばい。一つ一つが物凄い強いのに、それを一人二つも持っているなんて、チートとしか言えない。まぁ、神だからしょうがないんだけど……。
 そして、みんなはいまいちピンと来ていないようで、騒ぎにはならなかった。

「皆さんが、あまり理解していないのは分かりました。ですが、フォレスさん、あなた様はこれが一体どういった能力なのかは理解しましたね?」
「う、うん、したよ」
「では、ここからは、あなた様に説明させていただきます。一人の神の能力『共有』。これは、ありとあらゆるものを共有します。その能力によって、リュクス様の視点を神同士で共有しているようなのです。それが、いつからなのかは分かりませんでしたが、フォレス様とカリーナ様とリュクス様が旅を始めた時期には既に、その力を使っていました。そして、もう一人の神の能力『解析』と『適応』によってあなた方がリュクス様と旅をしてからの力すべてを解析され、もう、神にはその力は届かないでしょう」

 なんだ、そのデタラメの力は……。という事は、修行に出る前に使っていたスキルや魔法はもう、神には通用しない。そう、シュルイは言っている。

「そして、ここからが、フォレス様の質問『リュクス様と会えないのか』という質問ですが、今でもリュクス様の見ているものは神たちに共有され続けています。そうなると、リュクス様の前で皆様の力は使えないのです。その為、リュクス様は皆様とお会いできないのです」

 なるほど、理解した。
 だとすると、次、リュクスと会うのは、神の前かもしれないな。

 そう言えば、神の力の情報は誰が、何処から、仕入れたんだろうか?
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