幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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最終決戦・リュクス~後編~

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「さぁ、ラストラウンドだ」

 神からその怒りの感情を『消滅』させた。神は今の今まで自分が何に怒っていたのかを忘れてしまった。
 神がそれに気が付いたのは、リュクスが左手に『消滅』の能力を宿してるのに気が付いた時だった。

「お前、またやってくれたようだな」
「安心しろ。この力はお前たちの力と違って反動があるんだ。そんなポンポン使えないわ」
「ご丁寧に弱点を教えてくれてありがとうな!!」

 神は握った拳を合わせ、二本のナイフを取り出した。
 そして、言葉が終わると同時に神は駆け出した。その速さは先ほど、リュクスを組み伏せた時よりも速かった。けれど、二度も、そんなものにやられるリュクスではない。一撃目、二撃目をひらりひらりと躱し、神のお腹目掛けて蹴りを入れた。
 神はその攻撃をナイフをお腹の前で交差してお腹を守った。

「なんで、俺がお前にあんなこと言ったと思う?」
「は?」
「理由は一つ、それがお前との戦闘で弱点になり得ないからだよ」
「てめぇ!!!!!」

 神は額に血管を浮き上がらせて、怒りを露わにした。
 そんなものに興味を見せずに、リュクスは魔王の槍ではない武器を取り出した。

「いやー、この武器、最高にしっくりくる」
「……なんだ、その武器?」

 その武器は、死神が使うような大鎌だった。

「この武器は、お前たちの命を刈り取る死神の鎌だ。精々、死神から頑張って逃げるんだな」
「僕だって、この武器であらゆる人間の生き血を吸ってきたんだ。お前の命を刈り取る鎌に負けねぇ」

 一拍を置き、二人の武器が衝突した。
 耳を劈く音がその世界を振動させる。
 何度も何度も、打ち合う二本のナイフと大鎌。
 先に武器を失ったのは、神の方だった。

 リュクスの鎌によってナイフの一本が弾き飛ばされた。

 神はその攻防によって体中に傷を負っていた。
 同じ神同士では、傷の回復が出来ないらしい。
 それはリュクスも同じで、同じように傷を負っていた。だが、リュクスの方が圧倒的に傷の数が少なかった。

「……なんでいつもお前はこうなんだ!! 昔っからそうだ! いつもいつも僕たちの先にいる!! 僕たちが追い付こうとしても、お前はもうそこには居ない!!!! なんで、神の能力を一度失ったお前が再び神の能力を手にして、僕たちの前に立ち塞がるんだよ!!!!」

 そう言って、神は地面を強く叩いた。

「……お前・・・」

 リュクスは、そんな神をじっと見つめていた。
 その瞳には、神がどのように見えているのか、ただ一つ言えるのは神に対して興味などない。それだけだった。

「みっともねぇな。足掻くならもっとダサく足掻け。お前のそれは、ただの時間稼ぎでしかねぇんだよ、そうだろ?」
「!?!?」

 神は自分の思惑を見破られ、その行動を馬鹿にされ耳まで真っ赤にしていた。

「どうせ、自分の傷を俺に『共有』でもしようとしていたんだろ? バレバレなんだよ。この雑魚が」

 そして、リュクスは左手に『消滅』の力を宿した。

「じゃあな、セイヤ。今度は、力を持たずに友人になれるといいな。……命よ『消滅』しろ」

 そして、神であるセイヤにリュクスが宿していた黒い靄が降り掛かり、それが消えるとセイヤも消えていた。

「はぁ、友人を殺すのは初めてだが、心に来るものがあるな」

 少し、休憩してからフォレスの元に行こうと考えて、少し目を瞑って休憩してる時リュクスもフォレスと同じように、カリーナの気配を感じた。

「! カリーナ?」

 その違和感を感じ、リュクスは立ち上がりカリーナが入って行った扉に向かって走った。
 数秒後、自分が入った扉を出るとそこには、泣きじゃくる勇者一行がいた。
 何があったのかを聞くと、カリーナが死んだと言われた。
 詳しく聞こうにも、全員が泣いているので聞くに聞けなかった。

「分かった。お前たちはここにいろ。決してこの扉に入るんじゃないぞ」

 そう言い残して、リュクスはフォレスの入った扉の中に入った。
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