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8、英雄を作るためのA toZ
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まず動いたのは赤獅子団の副隊長であるらしい血まみれ眼鏡ことガスパールであった。彼は誰よりも早く颯爽と前に進み出ると剣の抜刀とともに一匹のコモドラゴンの首を切り落とし返す刀で異変に気づいて駆け寄ってきたもう一匹の前足を切り捨てた。悲鳴を上げて倒れるそれを無視して更に前へと進み出るとすぐに次の個体へと迫る。
その眼光は鋭く狂気的で、食いしばられた口元にはわずかに笑みが浮かび、その様はまるで獲物に襲いかかる猛獣のようであった。
そのガスパールが食い荒らしたドラゴンはことごとく背後から弓矢で射貫かれた。
赤獅子団のクレモンとチェイスが少し高めの木の上から援護しているのだ。紅一点のコールは背中から巨大な布に包まれた獲物を引き抜くとそのままの勢いで振り下ろす。その勢いで布は振り落とされ、あらわになったその正体はバトルアックスと呼ばれる斧のような武器だった。哀れなコモドラゴンの背中が軽々と一刀両断にされる。
一方青鷲団も大人しくそれを傍観しているわけではなかった。莉々子達のいる崖下から挟み撃ちにするように進み出ると、肉屋のエイデンが巨大な金棒のような物を振り回してコモドラゴンの頭部を一撃で砕いた。そのまま飛び散る脳漿を物ともせずに暴れる様は本物の鬼のようだ。大工のサシャは二刀流なのか二振りの剣を持ち、身をかがめて地面すれすれを切るように素早く移動すると、ドラゴン達の足を切り裂き地面へと横転させた。ルークとエンゾがそこを弓矢で仕留める。
どちらの自警団も打ち合わせた通りに近距離組と遠距離組に別れて着実にコモドラゴンの戦力をそいでいく。
そのまま順調にコモドラゴンの数を減らしていくかと思われたが、しかし物事はそう簡単には進んではくれなかった。
巨大な咆吼がする。
低く長く響くそれは、岩のような身体を悠々と大空に泳がせながら子分達の悲鳴を聞きつけてやってきた。
黒い岩のような鱗からのぞく金色の瞳はこちらをぎらりとねめつける。
「退避―――っ!」
その巨体が姿を現したのと同時に指示が飛んだ。
その声に瞬時に反応し、赤獅子団、青鷲団両方とも莉々子達の居る崖下の洞穴へと駆け込んだ。
それと同時に莉々子達の前へアイゼアが進み出ると剣を構えた。
「燃えろ」
その簡潔な命令とともに剣が火を噴き、炎の筋が真っ直ぐに伸びるとエラントドラゴンへと直撃した。
結構な熱量でぶつかったそれは、けれど鱗に傷跡一つ残せず霧散した。
金色の瞳は洞窟に消えた獲物ではなく、崖の上で剥き出しなこちらへと向けられる。
怒っているような低いうなり声を上げるとこちらへと向かってきた。
口が開き、そこから光が漏れ始める。
しかしそれよりも早く氷の針が放物線を描いて飛び、その口元を突き刺し、凍らせた。
一瞬エラントドラゴンの動きが止まる。しかしすぐに氷を噛み砕いてしまった。
けれどその一瞬で準備は整っていた。
崖の上は氷で覆われていた。
カイルの手に握られた剣から漏れ出た冷気が大地を凍らせてしまったのだ。寒さに身震いする莉々子の横で、アイゼアは炎を塊を生み出し、それをカイルの剣へと勢いよくぶつける。
そうすると一体どうなるか?
エラントドラゴンは咆吼を上げた。こちらに襲いかからんとしたその身体に強大な風の塊がぶつかってバランスを崩す。
すなわち、上昇気流が発生したのだ。
(今……っ)
視線をユーゴへと向けると、彼は好機を逃さず、手をドラゴンへとかざして術を行使しているところだった。
その眼光は鋭く狂気的で、食いしばられた口元にはわずかに笑みが浮かび、その様はまるで獲物に襲いかかる猛獣のようであった。
そのガスパールが食い荒らしたドラゴンはことごとく背後から弓矢で射貫かれた。
赤獅子団のクレモンとチェイスが少し高めの木の上から援護しているのだ。紅一点のコールは背中から巨大な布に包まれた獲物を引き抜くとそのままの勢いで振り下ろす。その勢いで布は振り落とされ、あらわになったその正体はバトルアックスと呼ばれる斧のような武器だった。哀れなコモドラゴンの背中が軽々と一刀両断にされる。
一方青鷲団も大人しくそれを傍観しているわけではなかった。莉々子達のいる崖下から挟み撃ちにするように進み出ると、肉屋のエイデンが巨大な金棒のような物を振り回してコモドラゴンの頭部を一撃で砕いた。そのまま飛び散る脳漿を物ともせずに暴れる様は本物の鬼のようだ。大工のサシャは二刀流なのか二振りの剣を持ち、身をかがめて地面すれすれを切るように素早く移動すると、ドラゴン達の足を切り裂き地面へと横転させた。ルークとエンゾがそこを弓矢で仕留める。
どちらの自警団も打ち合わせた通りに近距離組と遠距離組に別れて着実にコモドラゴンの戦力をそいでいく。
そのまま順調にコモドラゴンの数を減らしていくかと思われたが、しかし物事はそう簡単には進んではくれなかった。
巨大な咆吼がする。
低く長く響くそれは、岩のような身体を悠々と大空に泳がせながら子分達の悲鳴を聞きつけてやってきた。
黒い岩のような鱗からのぞく金色の瞳はこちらをぎらりとねめつける。
「退避―――っ!」
その巨体が姿を現したのと同時に指示が飛んだ。
その声に瞬時に反応し、赤獅子団、青鷲団両方とも莉々子達の居る崖下の洞穴へと駆け込んだ。
それと同時に莉々子達の前へアイゼアが進み出ると剣を構えた。
「燃えろ」
その簡潔な命令とともに剣が火を噴き、炎の筋が真っ直ぐに伸びるとエラントドラゴンへと直撃した。
結構な熱量でぶつかったそれは、けれど鱗に傷跡一つ残せず霧散した。
金色の瞳は洞窟に消えた獲物ではなく、崖の上で剥き出しなこちらへと向けられる。
怒っているような低いうなり声を上げるとこちらへと向かってきた。
口が開き、そこから光が漏れ始める。
しかしそれよりも早く氷の針が放物線を描いて飛び、その口元を突き刺し、凍らせた。
一瞬エラントドラゴンの動きが止まる。しかしすぐに氷を噛み砕いてしまった。
けれどその一瞬で準備は整っていた。
崖の上は氷で覆われていた。
カイルの手に握られた剣から漏れ出た冷気が大地を凍らせてしまったのだ。寒さに身震いする莉々子の横で、アイゼアは炎を塊を生み出し、それをカイルの剣へと勢いよくぶつける。
そうすると一体どうなるか?
エラントドラゴンは咆吼を上げた。こちらに襲いかからんとしたその身体に強大な風の塊がぶつかってバランスを崩す。
すなわち、上昇気流が発生したのだ。
(今……っ)
視線をユーゴへと向けると、彼は好機を逃さず、手をドラゴンへとかざして術を行使しているところだった。
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