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第3話:狐狸の戦い
第9章:甜言蜜語(てんげんみつご)
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♡ーーーーー♡
【甜言蜜語】蜜のように甘い言葉。聞いて快く感じる言葉。
甘い言葉でご機嫌を取っちゃうぞ!みたいな。
♡ーーーーー♡
結局こうなるのか・・・。
「そうでござる!そこで、拙者、現れる鬼火共をこの名刀『朧月』にて、切って切って切りまくったでござる!我が刀さばきのあまりの鋭さに、妖魅どもは恐れをなして、逃げ惑う、逃げ惑う!」
「すっごーい!芝ちゃん!!」
てこてこと家路につく私の後ろを清香ちゃんと芝三郎(標準的小学生の服装に化け直させた)がついてくる。さっきから真贋の怪しい芝三郎の武勇伝が聞こえてくる。清香ちゃんは、その話を真っ正直に信じて、すごい、すごいを連発していた。
はあ・・・・。
結局涙目で追いすがる子狸の妖怪にほだされて、同行を許可してしまった。ダリが、ちまちま歩く二人の後ろをゆったりと歩いてくる。当然、人間モードだ。
だいたい!
私はぎろっとダリの方を睨む。あんたのこと、許してないからね!!
乙女の純情、もてあそびおってからに!!
「綾音殿!屋敷はまだでござるか!?」
キラキラとした目で芝三郎が見上げてくる。
はあ・・・。ため息がまた、ひとつ。なんか、すごい場所をイメージしている気がする。
うち、御殿でもなければ、お屋敷でもないんですけど。
とりあえず家についたので、戸を開ける。
大学時代から住んでいるアパートだよ・・・見るなら、見ろ!
「おお!・・・なかなかに物がたくさんある玄関でござるな・・・。して、母屋はどこでござる?」
ここが、部屋の全てですが・・・?
入口を開けるとすぐにキッチンとダイニング(割と狭め)、その奥に一応寝室兼くつろぐためのリビングルーム(ベッドあるから、こっちも結構狭い)。
「おおお・・・おうぅ・・・ぅ?」
あからさまにトーンが下がる。はいはい・・・分かってましたよ。分かってましたとも。
これだってね!バストイレ別だし、駅近だし、それなりに良いお家賃なんだから!!!
それに、いったい、これだけの大人数、そもそも一人暮らしのこのアパートでどう寝るんだよ!
困った挙げ句、結局、次のようになった。
ベッドに私と清香ちゃん。
ベッドの足元に狐モードのダリ。
そして・・・、
「拙者、世話になる身。ここにて眠るでござる」
芝三郎が狸のぬいぐるみに化け、ダイニングテーブルの椅子の上で眠ることになった。別に狸の姿でもいいのだが、本人曰く、
「寝相が悪いゆえ」
とのことだった。要は狸の姿だと落っこちるらしい。
まあ・・・いいか。
風呂は風呂で問題だった。とりあえず、私がまず清香ちゃんと一緒に入り、体や髪の毛を洗ってあげる。お風呂に浸かっている内に素早く自分も簡単に汗(と、あとちょっと漏らしたのでアソコ)を流す。清香ちゃんが一生懸命湯船で10まで数えているのは可愛かった。
その次、芝三郎が、シャワーとなったのだが、
「綾音殿・・・風呂の使い方が全くわからん」
ということだったので、またひとつため息。ダリが入れてくれれば・・・と思い、ちらっと見るが、すっと目をそらしやがる。しょうがないので、芝三郎には狸姿になってもらい、更に目隠しをして、やっぱり私がガシガシ洗う。
「はああ!さっぱりしたでござる!できれば、目隠しがない方が・・・」
などと言っているので、力いっぱいタオルでゴシゴシ拭いてやった。
「いだだだっだ!綾音殿、痛いでござる!」
まったく!乙女の柔肌なんだと思ってるのよ!
てんやわんやの末、やっと芝三郎がぬいぐるみ姿で眠りにつき、清香ちゃんがベッドで大胆に大の字に眠りにつく。
こうして、やっとのことで私がゆっくりできる番になったというわけだ。ぬるくなった風呂を追い焚きする。ダリは狐モードでベッドで丸くなっているので、放っておく。
ちなみにダリはめったに風呂に入らない。別に不潔でもないし、臭うわけでもないので本人の好きにさせている。どうやら妖力でどうとでもなるらしい。
やっと静かになった家。ちゃぽんと、湯船に浸かる。
はあああああ・・・・。
ほんっっとぉに、疲れたぁ・・・・。
温かいお湯に今日あった色々が溶け出していくようだ。
清香ちゃんの服をたくさん買ったなあ。なんか、まるで自分が本当の『まま』になったみたいだった。いろんな服を楽しそうに着るから、ついつい、お金もないのにいっぱい買ってしまった。
ダリと清香ちゃんを挟んで一緒に歩くの、なんか、なんかちょっと素敵だった。ちっちゃくて温かい手がぎゅーっと自分の手を掴む感触が、なんだか愛おしかった。
お風呂の中で手をにぎにぎする。
なんだろう・・・居場所があるって感じ、なのかな?
でも、その後は大変だった。
変な和食屋に迷い込んで、トイレ行こうとしただけなのに、いろんな怪異に遭遇した。
なかなか追いつけない店員さん、
髷を結った男の生首にアソコを舐められていた女性、
顔だけが女の蜘蛛、
大声で笑いながら追いかけてくる般若の顔、
そして、大鬼・・・
考えてみれば、あれ全部、芝三郎が化けていたんだよね。化け合戦、とか言っていた。どうやら、化け狸である芝三郎は、妖怪を引き連れている私を『強い人間』と勘違いし、化け比べを挑みたかったらしい。
迷惑なやつ・・・。
それで、結局は、ダリが自分を守ってやられちゃったと思いこんだ私が、芝三郎をダリの槍、に見せかけられたモップの柄で思いっきり叩くことになる。最後は物理攻撃にて化け比べは私達の勝ちになったのだ。
いやいやいやいや・・・色々ありすぎだろう。
またしても心の中に神様への文句が湧き上がってくる。
それに、一番許せないのは・・・。あ、ダメだ、思い出したらまた腹が立ってきた。
気絶した芝三郎を前に私が呆けているときの、あのダリの表情!
大笑いするわけでもなく、いたずら成功して喜ぶでもなく、ふいっと横を向いて、失笑するあの顔!!
めっちゃバカにされた気がする!!!
そうなのだ。ダリはあの変な和食屋を見つけたときから、あれが狸の仕業だと気づいていたのだ。その上で、『面白かったでな。様子を見てみた』と。その後、言うに事欠いて、
『それにああいうのを、人の子は『えんたーていめんと』というて楽しむのではないのか?』
などと言う。
ざけんなよ!
まったく・・・まったく・・・ダリのやつ!
「私の純な乙女心に、責任取れってのよ!」
思わず、ひとりごちしてしまう。
口を沈めて、ブクブクと息を吐く。
「それが・・・主の望みなら」
ひゃああ!
突然声をかけられて、びっくりする。振り向くと浴室にダリが立っていた。
全裸、狐神モード。
そして、その股間には立派な屹立が・・・。
ぎゃあああ!
「な・・・何してるのよ!ダリ!」
再び顔を半分まで湯船に沈め、せめてもギュッと胸を両手で包むように隠し、足をすぼめる。そんな私の抗議の声を全く意に介さず、ダリはキョロキョロと浴室を見回している。
「ふむ・・・狭いな。これでは用が足りぬ」
ダリが立ったまま、右手の手のひらを下に向け、呪言を奏上する。
「ももしきの 大宮に満つ 月影よあれ
恋ひしきは 明かぬ夜とぞ 君が目にあれ」
清らかな月明かりのような光が、ダリの手のひらから溢れた。突然のことに、私は小さく悲鳴を上げ、目を閉じる。
「良いぞ、綾音。目を開けよ」
ダリに促され、恐る恐る目を開けると。
何?これ!?
我が家の狭い浴室にいたはずが、煌々と月明かりの射す野外に身をおいていた。しかも、浸かっているのも狭い浴槽ではなく、広々とした露天風呂。山の中腹にあるのだろうか、月影の下には山々の影が黒々として見える。頭上には大きな木の枝が張り出しており、それが時折やわらかい風にそよぎ、葉擦れの音が聞こえた。
後ろを振り向くと、岩が平らに削られており、洗い場のようになっている。いくつか風呂桶や風呂椅子のようなものもある。もちろん、私達以外に人はいない。
まるで、高級旅館の露天風呂を借り切っているかのようだ。
ダリが、私の横にするりと入ってくる。
「ああ・・・なかなかいい湯だな」
そのまま全く自然な流れで私の肩にぐるっと腕を回し、抱き寄せてくる。ダリが抱き寄せてきてくれるのは、正直嬉しいが、今日のあの意地悪な失笑を思い出してしまい、私はぷいっと横を向く。
そんな簡単に、許さないんだから!
「拗ねておるな、綾音」
そりゃ拗ねるわよ。だって、だって、本当に、ダリがピンチだって思っちゃったんだもん。それで、守らなきゃってがんばっちゃったんだもん。
「だって・・・意地悪するから」
ぶーっと顔をふくらませる。
「そのような顔も好きだぞ・・・それに」
好き、という言葉に不覚にも顔が赤くなる。ギュッと更に自分のみに引き寄せるだりの腕の力が強くなり、そのせいで、私の身体は湯船の中でほとんどダリに抱きすくめられるようになってしまう。
「誰かに守られる、というのは、1000年ぶりのことだ・・・」
どういう意味?とダリの方を向くと、あっという間に唇を奪われてしまう。
唇を閉じたまま、押し付けてくるような優しいキス。
自然と目を閉じてしまう。そうすると、唇にだけ意識が行き、なおさらキスの感覚を強く感じる。
「んあ♡」
肩を抱いていた彼の手が胸に降りてくる。指先が私の乳首を撫で、さすり、軽く摘んできた。甘く痺れるような感じが胸から背筋に走ってくる。声が出たことで少し開いた唇をダリの舌が舐めてくる。優しい舌の刺激でゾクゾクとしてしまう。そして、そのまま口の中にダリが舌を挿れてくる。
「ふう・・んん・・じゅぶ・・・はあ・・ふぐぅ」
口の中でダリの舌が私の舌に絡みついてくる。こんなキス、ダリとが初めてだ。キスだけで、こんなに体中がとろけるように感じてしまう。どんどん溶かされてしまう。いつもは、『求めよ』とか言ってくるくせに、今日は焦らしてこない。それが私を更に、更に安心させ、体も心もとろかしていく。
なにこれ?なんで今日、こんなに優しいの?
気のせいかも知れないし、勘違いかもしれないけど、なんとなく『感謝』の気持ちを感じる。もしかして、さっき言っていたこと?
『守られるのは、1000年ぶりだ』
そうか・・・ダリは強い。強いからこそ、常に守る側なんだ。
だからか・・・だとしたら、それは・・・。
「あん・・いや・・・♡」
唇を吸われたままダリが体勢を変える。向き合うようになり、今度は私の陰裂に指を這わしてきた。湿った声が溢れてしまう。
「責任・・・と言ったな?」
ふわっと身体が抱えられ、風呂の端に座らされる。いつの間にか、岩場にわらで編んだような柔らかな座布団のようなものが置かれているので、お尻が痛いこともない。
そのまま、ダリが私の秘唇に舌を這わせてくる。
もしかして・・・責任て・・・
私が想像したとおりなら、超恥ずかしい。ダリは、ダリは・・・。
「ここを我の口で清めてやろう・・・我の責任じゃからな」
やっぱり!!
ちょっと漏らしちゃったときにしていたが、それを口で綺麗にしてやろうって・・・。それ、責任と違う!
思ったが、ダリがそのくねくねと蠢く舌で私の陰唇を舐め上げてくる。舌の腹を使った大きいストロークを受けると、それだけで腰が浮くほど感じてしまう。そのままアソコの外側から中側に向かってくにくにと小刻みに舐めてくる。小陰唇を舌先で舐められたかと思うと、少し下に降り、会陰部やお尻の近くに舌を這わせてもくる。
気が狂いそうになる。頭を振って快感に耐えるのが精一杯だ。
だけど、一番感じる所、クリトリスにはなかなか舌を這わせてくれない。どんどん高ぶる身体、ビクンビクンと腰が疼くように小刻みに跳ねる。
舐めて欲しい・・・求めちゃってる、私・・・クリトリスへの舌での愛撫を求めてるよぉ・・・。
じわじわと甘く焦らされ、身体はすっかり上気していた。おそらく、私の秘唇はいやらしい液をたっぷりと吐き出していることだろう。
こちょこちょと膣口を舌がくすぐる。もどかしくて、もどかしくて、もう限界だった。
「お願い・・・お願い・・・」
はあ、はあ・・・と息を荒くして、ただただ、そう言うことしかできない。
ぺちゃぺちゃと私の秘唇を舌で弄ぶ淫靡な水音だけが響いていた。
「もう・・・もっと・・・もっとちょうだい」
ダリに促される前に求めてしまう。足りない・・・全然足りない。もっと欲しい、もっと、体の芯まであなたを感じたい・・・。
「そろそろ熟した頃よの・・・」
「はああああ♡」
舌をすぼめるようにして、クリトリスを転がされ、そのまま器用に舌先だけで包皮を剥かれてしまう。求めていた甘い刺激がむき出しになった陰核を襲う。クリトリスがダリの舌で良いように弄ばれ、舌先で転がされるその度に腰の奥まで響くほどジュクジュクと感じてしまう。
私の弱い所、皆知られちゃってる。
抵抗する事もできず、わたしは手をついてのけぞって感じることしかできない。ダリはしっかりと私の太ももに腕を回して固定し、ひたすらに下の唇を責め立ててくる。
「ああん♡・・いい♡・・ふわ・・んん・・・んんっ!」
体中に電撃が走るような感覚。びくんと一回腰が跳ねた。
・・・イッちゃった・・・。
それでもなお、ダリは舌先を止めない。イッたばかりのアソコが更にダリの舌で蹂躙される。ダメダメダメ!!
イッたばかりのアソコは感度が更に上がっていて、あっという間に次の波が来てしまう。また舐め上げられ、舌で転がされ、時にアソコに舌を挿入され、グニグニと動かされ、いっぱいいっぱいお口で愛されてしまい、何度イッたかわからない。
「次は、互いに・・・愛し合おうぞ」
ダリも湯船から上がってくる。だいぶ長く湯に浸かっていたせいか、体全体が燃えるように熱くなっている。彼がごろりと横になり、そのまま私はうつ伏せにその上に横たえられてしまう。
目の前に、ダリの屹立がある。ぐんとそそり立った先、亀頭からはヌラヌラと湯ではない何かが滲み出しているのが見ただけでわかる。その太さは私の親指と人指し指で輪を作ったよりも大きいのではないかと思うほどだった。500円玉の直径くらいは余裕でありそうだ。血管が浮き出ており、脈打っているようにすら見える。
男の人の陰茎を、しかも、こんなに大きく怒張した状態で見るのは初めてだ。ゴクリとつばを飲んでしまう。
そして、その放つ匂いはエッチに高められた私の脳を更に揺らすに十分な濃度だった。
すごい・・・これ・・・すごいよ・・・。
キュンと、お腹の奥が反応している。たぶん、無意識にこれを受け入れるところを想像してしまっているんだと思う。怖いけど・・・怖いけど・・・すごく愛おしくもある。
舌が、自然と出てしまう。特にそんな知識はないのに、私は、そっとその先を舌で舐め上げた。
苦い・・・味がする。
そのまま両手で包み込むようにそれを持つと、小さく舌を使いながら亀頭部分をペロペロと舐める。なんだかとても愛おしい。
「ひああ♡」
一生懸命舐めているのに、また、私の秘唇を甘い刺激が襲ってきた。ダリが私のアソコに口づけをし、吸い上げてきたのだ。その刺激に私はダリのものを舐めるのも忘れ、のけぞってしまう。
「よいぞ・・・綾音・・・。お前の舌・・とても気持ちがいい」
悦んでくれた・・・。それが嬉しくて、また舌を伸ばすが、すぐにアソコへの刺激であえいで震えてしまう。腰が砕けそうになる。体勢を維持するので精一杯でダリをお口で愛することができない。
「あああ!」
ツプリと、未知の刺激が襲ってくる。
そ・・・そこは・・・お尻・・・
ダリの指がお尻の入り口あたりに入ってくる。舌はアソコを蹂躙したままである。アソコの快感とお尻の違和感が奇妙に混ざりあい、腰が勝手にくねくねと動くのが止められない。
「いやああ・・・ダメェ・・お尻・・ダメ・・」
そんなところを愛されたことなど、当たり前だがない。ゆっくりとだが、確実に菊門を広げられる感じが違和感から快感に変わってくる。変えられちゃってる。私、どんどん、変えられていっちゃってる。自分の体がどんどん快楽を感じるように開発されていってるのがわかる。意識が流れ、ふわっと身を任せると、どんどん快楽の海に落ちて行ってしまいそうになり、それが怖くて二の足を踏み、それで求められずにまた落ちていく。
怖い・・・怖い・・・でも・・でも・・・
同時に深く深く落ちていってしまいたい、ダリにどこまでも落とされてしまいたいとも思う自分もいた。
「あああ♡ふ・・・深い・・・」
指がぐっとさらに奥まで押し入ってくる。アソコへの刺激が快感を常に身体に与えてくるので、痛みは全く感じない。むしろ、身体を押し広げられている、どんどん開かれていくのが気持ちいい。グニグニと腸内をかき回される感じ。次第にアソコの刺激が弱まり、腸内の刺激だけで感じるようになる。指でクリトリスがしっとりと刺激されている。くにくにと陰核をいじられながら、同じリズムでお尻を指で犯される。
「こっちでも気持ちよくなれ・・・綾音・・。もっと、もっと、鳴け・・・私の・・」
「あ!来る・・・来ちゃう・・・お尻・・・来ちゃうよ・・・ダメ・・ダメなのに・・・」
あああ!!
嬌声を上げ、私は果てる。頭が真っ白になる。最後は多分、お尻の刺激だけでイッてしまった。頭の中が白に染まり切る前、最後に聞こえた言葉
「私の・・・綾音よ」
その言葉が、心の底から嬉しかった。
☆☆☆
ここは?
気がつくと、自分の部屋のベッドで寝かされていた。
パジャマを着ている。横には清香ちゃんが可愛らしい寝顔を見せていた。
「気づいたか?」
枕元にダリがいた。そっと、頭を撫でてくれる。私は頷き、その手に手を重ねる。
「・・・気持ち・・・良かったよ」
そのままその手を頬に持ってくる。温かい、手だった。
本当は、このままダリと一緒に寝たい。朝までこの温かさを感じていたい。でも・・・このベッドに三人で寝ることは残念ながらできない。
「ダリ・・・お家見つけたら、もっと広いベッド買って、三人で寝たい」
言うと、ダリは優しく笑い、また、私の頭を撫でてくれた。
☆☆☆
「へー、あれなん?例の子のお家って」
遠目に築30年は経っているアパートを見ながら、土御門様が言う。黄色、赤、オレンジの色彩が踊る格子柄のシャツに、生成りのパンツという相変わらずの派手派手しい格好だ。もし誰かを捕まえて、この人の職業なんだと思いますか?と言ったら『公務員』などという答えは絶対に得られないだろう。
よくてスタートアップ企業の若社長、悪けりゃ極道だ。
ましてや陰陽師です、などと言っても絶対に信じてもらえないだろう。
格好、大事。
「はい、そうですね。調査によると、住んでいるのは3階の2号室。名は浦原綾音、です」
まあ、そうは言っても仕事だ。上司に聞かれたことには正対して答えねばならない。
「で?あそこにいんの?あいつも」
「そうですね」
占部衆がこっそりと撮影した写真が入った報告書を示す。土御門様はざっと目を通した。
「これ、牙っちゃんがいうてたのよりも、なんやメンバー増えてない?」
牙っちゃん・・・?ああ、御九里様のことか。御九里牙城、陰陽寮実戦部隊である祓衆の中でも比較的若手である。若手と言っても位階のない私なんかより数段上の実力を持つ。その人を『牙っちゃん』って、あんた。
報告書とは別に挟まれている最新の写真は今日撮ったもののようだ。
先頭にショートボブの20代前半くらいの女性、ベージュを基調としたチェックのパンツに、生成りに近い色のロゴの入ったトレーナーを着ている。なかなかに可愛い方ではないだろうか。その後ろにジーパンに灰色のロゴ入りトレーナー、野球帽を被った7~8歳位の男の子とチェック柄のパンツにパフスリーブっぽい白い袖の付いたあずき色トップスを着た4歳位の女の子が続く。
そして、最後には、細身なのでそれほど大柄で威圧感があるようには見えないが、おそらく身長が180センチ近くあるであろう男性が続いていた。焦げ茶のスラックスに白いワイシャツ、そこにやはり茶系統の色合いのジャケットを纏っている。顔が、やたらいい。やや切れ長の目に整った目鼻立ちをしている。ファッションモデルですと言われても納得しそうだ。
「この、ちっこいの二人、何?子ども?」
「いえ、浦原綾音には子はいません。結婚もしてないですから。それに、占部衆によると、この二人は双方人ではないです。もちろん、後ろの男性も」
「なんや、けったいな。この年で3匹も式神つことるのか?しかも写真にまで写るって」
「いえ、どうやら、そうではないようです。牙っちゃ・・・いや、御九里様によりますと、少なくとも男性・・・天狐は、使役されているわけではない、とのことでしたので」
「じゃあ、何?取り憑いてんの?」
「それも違うようです」
「けったいやな・・・、ま、いっか。直接聞けばわかることやし」
じゃあ、行こか、と歩き始めたので、慌てて土御門様を止める。
この人はいつも急だし、人の都合を考えない。
「土御門様、さすがにこの時間に尋ねるのは非常識ですよ。」
そう、時刻は10時を回っている。部屋に明かりはついているとは言え、出直すのが筋というものだろう。今日は下見で来たはずだ。
「え?明日も東京おってええの?」
なるほど、一日でかたをつけなきゃと思っていたのか。そんなわけ無いだろう。
「大丈夫ですよ。出張許可、取っていますから。ついでに、宿も手配済みです」
ふーん・・・、と言う。
ちらっと私を見てペロッと舌で唇を舐めた。
ゾクッとする。
「興味があったから、はよ会いたかったんやけどな。まあ、ええわ・・・宿取っとるちゅーことは、瀬良ちゃんとお泊りやな。それはそれで、ええなー。急ぐ必要ないなら、さっさと宿行こか。」
ギュッと肩を抱かれる。
「ちょ・・・やめてください・・・」
一応口では抵抗の意志を示してみる。
「どうやら、あっちもお楽しみのようやし、ほな、こっちもそうするとしよか、な、瀬良ちゃん♡」
耳元で囁かれ、ついでにぺろりと舐めあげられる。不覚にもぞわっとした快感が背筋を立ち上るのを感じる。
「さあ、夜のお仕事・・・しゃあないねん、お仕事やからな♡」
嘘つけ・・・楽しんでるくせにぃ!
元々逃れようがないこと。悔しく思っても、裏腹に、身体はこの後のことを期待して熱くなってしまっている。
うう・・・精一杯の反抗の意を示すべく、せめても紅潮した顔は伏せて見えないようにした。
【甜言蜜語】蜜のように甘い言葉。聞いて快く感じる言葉。
甘い言葉でご機嫌を取っちゃうぞ!みたいな。
♡ーーーーー♡
結局こうなるのか・・・。
「そうでござる!そこで、拙者、現れる鬼火共をこの名刀『朧月』にて、切って切って切りまくったでござる!我が刀さばきのあまりの鋭さに、妖魅どもは恐れをなして、逃げ惑う、逃げ惑う!」
「すっごーい!芝ちゃん!!」
てこてこと家路につく私の後ろを清香ちゃんと芝三郎(標準的小学生の服装に化け直させた)がついてくる。さっきから真贋の怪しい芝三郎の武勇伝が聞こえてくる。清香ちゃんは、その話を真っ正直に信じて、すごい、すごいを連発していた。
はあ・・・・。
結局涙目で追いすがる子狸の妖怪にほだされて、同行を許可してしまった。ダリが、ちまちま歩く二人の後ろをゆったりと歩いてくる。当然、人間モードだ。
だいたい!
私はぎろっとダリの方を睨む。あんたのこと、許してないからね!!
乙女の純情、もてあそびおってからに!!
「綾音殿!屋敷はまだでござるか!?」
キラキラとした目で芝三郎が見上げてくる。
はあ・・・。ため息がまた、ひとつ。なんか、すごい場所をイメージしている気がする。
うち、御殿でもなければ、お屋敷でもないんですけど。
とりあえず家についたので、戸を開ける。
大学時代から住んでいるアパートだよ・・・見るなら、見ろ!
「おお!・・・なかなかに物がたくさんある玄関でござるな・・・。して、母屋はどこでござる?」
ここが、部屋の全てですが・・・?
入口を開けるとすぐにキッチンとダイニング(割と狭め)、その奥に一応寝室兼くつろぐためのリビングルーム(ベッドあるから、こっちも結構狭い)。
「おおお・・・おうぅ・・・ぅ?」
あからさまにトーンが下がる。はいはい・・・分かってましたよ。分かってましたとも。
これだってね!バストイレ別だし、駅近だし、それなりに良いお家賃なんだから!!!
それに、いったい、これだけの大人数、そもそも一人暮らしのこのアパートでどう寝るんだよ!
困った挙げ句、結局、次のようになった。
ベッドに私と清香ちゃん。
ベッドの足元に狐モードのダリ。
そして・・・、
「拙者、世話になる身。ここにて眠るでござる」
芝三郎が狸のぬいぐるみに化け、ダイニングテーブルの椅子の上で眠ることになった。別に狸の姿でもいいのだが、本人曰く、
「寝相が悪いゆえ」
とのことだった。要は狸の姿だと落っこちるらしい。
まあ・・・いいか。
風呂は風呂で問題だった。とりあえず、私がまず清香ちゃんと一緒に入り、体や髪の毛を洗ってあげる。お風呂に浸かっている内に素早く自分も簡単に汗(と、あとちょっと漏らしたのでアソコ)を流す。清香ちゃんが一生懸命湯船で10まで数えているのは可愛かった。
その次、芝三郎が、シャワーとなったのだが、
「綾音殿・・・風呂の使い方が全くわからん」
ということだったので、またひとつため息。ダリが入れてくれれば・・・と思い、ちらっと見るが、すっと目をそらしやがる。しょうがないので、芝三郎には狸姿になってもらい、更に目隠しをして、やっぱり私がガシガシ洗う。
「はああ!さっぱりしたでござる!できれば、目隠しがない方が・・・」
などと言っているので、力いっぱいタオルでゴシゴシ拭いてやった。
「いだだだっだ!綾音殿、痛いでござる!」
まったく!乙女の柔肌なんだと思ってるのよ!
てんやわんやの末、やっと芝三郎がぬいぐるみ姿で眠りにつき、清香ちゃんがベッドで大胆に大の字に眠りにつく。
こうして、やっとのことで私がゆっくりできる番になったというわけだ。ぬるくなった風呂を追い焚きする。ダリは狐モードでベッドで丸くなっているので、放っておく。
ちなみにダリはめったに風呂に入らない。別に不潔でもないし、臭うわけでもないので本人の好きにさせている。どうやら妖力でどうとでもなるらしい。
やっと静かになった家。ちゃぽんと、湯船に浸かる。
はあああああ・・・・。
ほんっっとぉに、疲れたぁ・・・・。
温かいお湯に今日あった色々が溶け出していくようだ。
清香ちゃんの服をたくさん買ったなあ。なんか、まるで自分が本当の『まま』になったみたいだった。いろんな服を楽しそうに着るから、ついつい、お金もないのにいっぱい買ってしまった。
ダリと清香ちゃんを挟んで一緒に歩くの、なんか、なんかちょっと素敵だった。ちっちゃくて温かい手がぎゅーっと自分の手を掴む感触が、なんだか愛おしかった。
お風呂の中で手をにぎにぎする。
なんだろう・・・居場所があるって感じ、なのかな?
でも、その後は大変だった。
変な和食屋に迷い込んで、トイレ行こうとしただけなのに、いろんな怪異に遭遇した。
なかなか追いつけない店員さん、
髷を結った男の生首にアソコを舐められていた女性、
顔だけが女の蜘蛛、
大声で笑いながら追いかけてくる般若の顔、
そして、大鬼・・・
考えてみれば、あれ全部、芝三郎が化けていたんだよね。化け合戦、とか言っていた。どうやら、化け狸である芝三郎は、妖怪を引き連れている私を『強い人間』と勘違いし、化け比べを挑みたかったらしい。
迷惑なやつ・・・。
それで、結局は、ダリが自分を守ってやられちゃったと思いこんだ私が、芝三郎をダリの槍、に見せかけられたモップの柄で思いっきり叩くことになる。最後は物理攻撃にて化け比べは私達の勝ちになったのだ。
いやいやいやいや・・・色々ありすぎだろう。
またしても心の中に神様への文句が湧き上がってくる。
それに、一番許せないのは・・・。あ、ダメだ、思い出したらまた腹が立ってきた。
気絶した芝三郎を前に私が呆けているときの、あのダリの表情!
大笑いするわけでもなく、いたずら成功して喜ぶでもなく、ふいっと横を向いて、失笑するあの顔!!
めっちゃバカにされた気がする!!!
そうなのだ。ダリはあの変な和食屋を見つけたときから、あれが狸の仕業だと気づいていたのだ。その上で、『面白かったでな。様子を見てみた』と。その後、言うに事欠いて、
『それにああいうのを、人の子は『えんたーていめんと』というて楽しむのではないのか?』
などと言う。
ざけんなよ!
まったく・・・まったく・・・ダリのやつ!
「私の純な乙女心に、責任取れってのよ!」
思わず、ひとりごちしてしまう。
口を沈めて、ブクブクと息を吐く。
「それが・・・主の望みなら」
ひゃああ!
突然声をかけられて、びっくりする。振り向くと浴室にダリが立っていた。
全裸、狐神モード。
そして、その股間には立派な屹立が・・・。
ぎゃあああ!
「な・・・何してるのよ!ダリ!」
再び顔を半分まで湯船に沈め、せめてもギュッと胸を両手で包むように隠し、足をすぼめる。そんな私の抗議の声を全く意に介さず、ダリはキョロキョロと浴室を見回している。
「ふむ・・・狭いな。これでは用が足りぬ」
ダリが立ったまま、右手の手のひらを下に向け、呪言を奏上する。
「ももしきの 大宮に満つ 月影よあれ
恋ひしきは 明かぬ夜とぞ 君が目にあれ」
清らかな月明かりのような光が、ダリの手のひらから溢れた。突然のことに、私は小さく悲鳴を上げ、目を閉じる。
「良いぞ、綾音。目を開けよ」
ダリに促され、恐る恐る目を開けると。
何?これ!?
我が家の狭い浴室にいたはずが、煌々と月明かりの射す野外に身をおいていた。しかも、浸かっているのも狭い浴槽ではなく、広々とした露天風呂。山の中腹にあるのだろうか、月影の下には山々の影が黒々として見える。頭上には大きな木の枝が張り出しており、それが時折やわらかい風にそよぎ、葉擦れの音が聞こえた。
後ろを振り向くと、岩が平らに削られており、洗い場のようになっている。いくつか風呂桶や風呂椅子のようなものもある。もちろん、私達以外に人はいない。
まるで、高級旅館の露天風呂を借り切っているかのようだ。
ダリが、私の横にするりと入ってくる。
「ああ・・・なかなかいい湯だな」
そのまま全く自然な流れで私の肩にぐるっと腕を回し、抱き寄せてくる。ダリが抱き寄せてきてくれるのは、正直嬉しいが、今日のあの意地悪な失笑を思い出してしまい、私はぷいっと横を向く。
そんな簡単に、許さないんだから!
「拗ねておるな、綾音」
そりゃ拗ねるわよ。だって、だって、本当に、ダリがピンチだって思っちゃったんだもん。それで、守らなきゃってがんばっちゃったんだもん。
「だって・・・意地悪するから」
ぶーっと顔をふくらませる。
「そのような顔も好きだぞ・・・それに」
好き、という言葉に不覚にも顔が赤くなる。ギュッと更に自分のみに引き寄せるだりの腕の力が強くなり、そのせいで、私の身体は湯船の中でほとんどダリに抱きすくめられるようになってしまう。
「誰かに守られる、というのは、1000年ぶりのことだ・・・」
どういう意味?とダリの方を向くと、あっという間に唇を奪われてしまう。
唇を閉じたまま、押し付けてくるような優しいキス。
自然と目を閉じてしまう。そうすると、唇にだけ意識が行き、なおさらキスの感覚を強く感じる。
「んあ♡」
肩を抱いていた彼の手が胸に降りてくる。指先が私の乳首を撫で、さすり、軽く摘んできた。甘く痺れるような感じが胸から背筋に走ってくる。声が出たことで少し開いた唇をダリの舌が舐めてくる。優しい舌の刺激でゾクゾクとしてしまう。そして、そのまま口の中にダリが舌を挿れてくる。
「ふう・・んん・・じゅぶ・・・はあ・・ふぐぅ」
口の中でダリの舌が私の舌に絡みついてくる。こんなキス、ダリとが初めてだ。キスだけで、こんなに体中がとろけるように感じてしまう。どんどん溶かされてしまう。いつもは、『求めよ』とか言ってくるくせに、今日は焦らしてこない。それが私を更に、更に安心させ、体も心もとろかしていく。
なにこれ?なんで今日、こんなに優しいの?
気のせいかも知れないし、勘違いかもしれないけど、なんとなく『感謝』の気持ちを感じる。もしかして、さっき言っていたこと?
『守られるのは、1000年ぶりだ』
そうか・・・ダリは強い。強いからこそ、常に守る側なんだ。
だからか・・・だとしたら、それは・・・。
「あん・・いや・・・♡」
唇を吸われたままダリが体勢を変える。向き合うようになり、今度は私の陰裂に指を這わしてきた。湿った声が溢れてしまう。
「責任・・・と言ったな?」
ふわっと身体が抱えられ、風呂の端に座らされる。いつの間にか、岩場にわらで編んだような柔らかな座布団のようなものが置かれているので、お尻が痛いこともない。
そのまま、ダリが私の秘唇に舌を這わせてくる。
もしかして・・・責任て・・・
私が想像したとおりなら、超恥ずかしい。ダリは、ダリは・・・。
「ここを我の口で清めてやろう・・・我の責任じゃからな」
やっぱり!!
ちょっと漏らしちゃったときにしていたが、それを口で綺麗にしてやろうって・・・。それ、責任と違う!
思ったが、ダリがそのくねくねと蠢く舌で私の陰唇を舐め上げてくる。舌の腹を使った大きいストロークを受けると、それだけで腰が浮くほど感じてしまう。そのままアソコの外側から中側に向かってくにくにと小刻みに舐めてくる。小陰唇を舌先で舐められたかと思うと、少し下に降り、会陰部やお尻の近くに舌を這わせてもくる。
気が狂いそうになる。頭を振って快感に耐えるのが精一杯だ。
だけど、一番感じる所、クリトリスにはなかなか舌を這わせてくれない。どんどん高ぶる身体、ビクンビクンと腰が疼くように小刻みに跳ねる。
舐めて欲しい・・・求めちゃってる、私・・・クリトリスへの舌での愛撫を求めてるよぉ・・・。
じわじわと甘く焦らされ、身体はすっかり上気していた。おそらく、私の秘唇はいやらしい液をたっぷりと吐き出していることだろう。
こちょこちょと膣口を舌がくすぐる。もどかしくて、もどかしくて、もう限界だった。
「お願い・・・お願い・・・」
はあ、はあ・・・と息を荒くして、ただただ、そう言うことしかできない。
ぺちゃぺちゃと私の秘唇を舌で弄ぶ淫靡な水音だけが響いていた。
「もう・・・もっと・・・もっとちょうだい」
ダリに促される前に求めてしまう。足りない・・・全然足りない。もっと欲しい、もっと、体の芯まであなたを感じたい・・・。
「そろそろ熟した頃よの・・・」
「はああああ♡」
舌をすぼめるようにして、クリトリスを転がされ、そのまま器用に舌先だけで包皮を剥かれてしまう。求めていた甘い刺激がむき出しになった陰核を襲う。クリトリスがダリの舌で良いように弄ばれ、舌先で転がされるその度に腰の奥まで響くほどジュクジュクと感じてしまう。
私の弱い所、皆知られちゃってる。
抵抗する事もできず、わたしは手をついてのけぞって感じることしかできない。ダリはしっかりと私の太ももに腕を回して固定し、ひたすらに下の唇を責め立ててくる。
「ああん♡・・いい♡・・ふわ・・んん・・・んんっ!」
体中に電撃が走るような感覚。びくんと一回腰が跳ねた。
・・・イッちゃった・・・。
それでもなお、ダリは舌先を止めない。イッたばかりのアソコが更にダリの舌で蹂躙される。ダメダメダメ!!
イッたばかりのアソコは感度が更に上がっていて、あっという間に次の波が来てしまう。また舐め上げられ、舌で転がされ、時にアソコに舌を挿入され、グニグニと動かされ、いっぱいいっぱいお口で愛されてしまい、何度イッたかわからない。
「次は、互いに・・・愛し合おうぞ」
ダリも湯船から上がってくる。だいぶ長く湯に浸かっていたせいか、体全体が燃えるように熱くなっている。彼がごろりと横になり、そのまま私はうつ伏せにその上に横たえられてしまう。
目の前に、ダリの屹立がある。ぐんとそそり立った先、亀頭からはヌラヌラと湯ではない何かが滲み出しているのが見ただけでわかる。その太さは私の親指と人指し指で輪を作ったよりも大きいのではないかと思うほどだった。500円玉の直径くらいは余裕でありそうだ。血管が浮き出ており、脈打っているようにすら見える。
男の人の陰茎を、しかも、こんなに大きく怒張した状態で見るのは初めてだ。ゴクリとつばを飲んでしまう。
そして、その放つ匂いはエッチに高められた私の脳を更に揺らすに十分な濃度だった。
すごい・・・これ・・・すごいよ・・・。
キュンと、お腹の奥が反応している。たぶん、無意識にこれを受け入れるところを想像してしまっているんだと思う。怖いけど・・・怖いけど・・・すごく愛おしくもある。
舌が、自然と出てしまう。特にそんな知識はないのに、私は、そっとその先を舌で舐め上げた。
苦い・・・味がする。
そのまま両手で包み込むようにそれを持つと、小さく舌を使いながら亀頭部分をペロペロと舐める。なんだかとても愛おしい。
「ひああ♡」
一生懸命舐めているのに、また、私の秘唇を甘い刺激が襲ってきた。ダリが私のアソコに口づけをし、吸い上げてきたのだ。その刺激に私はダリのものを舐めるのも忘れ、のけぞってしまう。
「よいぞ・・・綾音・・・。お前の舌・・とても気持ちがいい」
悦んでくれた・・・。それが嬉しくて、また舌を伸ばすが、すぐにアソコへの刺激であえいで震えてしまう。腰が砕けそうになる。体勢を維持するので精一杯でダリをお口で愛することができない。
「あああ!」
ツプリと、未知の刺激が襲ってくる。
そ・・・そこは・・・お尻・・・
ダリの指がお尻の入り口あたりに入ってくる。舌はアソコを蹂躙したままである。アソコの快感とお尻の違和感が奇妙に混ざりあい、腰が勝手にくねくねと動くのが止められない。
「いやああ・・・ダメェ・・お尻・・ダメ・・」
そんなところを愛されたことなど、当たり前だがない。ゆっくりとだが、確実に菊門を広げられる感じが違和感から快感に変わってくる。変えられちゃってる。私、どんどん、変えられていっちゃってる。自分の体がどんどん快楽を感じるように開発されていってるのがわかる。意識が流れ、ふわっと身を任せると、どんどん快楽の海に落ちて行ってしまいそうになり、それが怖くて二の足を踏み、それで求められずにまた落ちていく。
怖い・・・怖い・・・でも・・でも・・・
同時に深く深く落ちていってしまいたい、ダリにどこまでも落とされてしまいたいとも思う自分もいた。
「あああ♡ふ・・・深い・・・」
指がぐっとさらに奥まで押し入ってくる。アソコへの刺激が快感を常に身体に与えてくるので、痛みは全く感じない。むしろ、身体を押し広げられている、どんどん開かれていくのが気持ちいい。グニグニと腸内をかき回される感じ。次第にアソコの刺激が弱まり、腸内の刺激だけで感じるようになる。指でクリトリスがしっとりと刺激されている。くにくにと陰核をいじられながら、同じリズムでお尻を指で犯される。
「こっちでも気持ちよくなれ・・・綾音・・。もっと、もっと、鳴け・・・私の・・」
「あ!来る・・・来ちゃう・・・お尻・・・来ちゃうよ・・・ダメ・・ダメなのに・・・」
あああ!!
嬌声を上げ、私は果てる。頭が真っ白になる。最後は多分、お尻の刺激だけでイッてしまった。頭の中が白に染まり切る前、最後に聞こえた言葉
「私の・・・綾音よ」
その言葉が、心の底から嬉しかった。
☆☆☆
ここは?
気がつくと、自分の部屋のベッドで寝かされていた。
パジャマを着ている。横には清香ちゃんが可愛らしい寝顔を見せていた。
「気づいたか?」
枕元にダリがいた。そっと、頭を撫でてくれる。私は頷き、その手に手を重ねる。
「・・・気持ち・・・良かったよ」
そのままその手を頬に持ってくる。温かい、手だった。
本当は、このままダリと一緒に寝たい。朝までこの温かさを感じていたい。でも・・・このベッドに三人で寝ることは残念ながらできない。
「ダリ・・・お家見つけたら、もっと広いベッド買って、三人で寝たい」
言うと、ダリは優しく笑い、また、私の頭を撫でてくれた。
☆☆☆
「へー、あれなん?例の子のお家って」
遠目に築30年は経っているアパートを見ながら、土御門様が言う。黄色、赤、オレンジの色彩が踊る格子柄のシャツに、生成りのパンツという相変わらずの派手派手しい格好だ。もし誰かを捕まえて、この人の職業なんだと思いますか?と言ったら『公務員』などという答えは絶対に得られないだろう。
よくてスタートアップ企業の若社長、悪けりゃ極道だ。
ましてや陰陽師です、などと言っても絶対に信じてもらえないだろう。
格好、大事。
「はい、そうですね。調査によると、住んでいるのは3階の2号室。名は浦原綾音、です」
まあ、そうは言っても仕事だ。上司に聞かれたことには正対して答えねばならない。
「で?あそこにいんの?あいつも」
「そうですね」
占部衆がこっそりと撮影した写真が入った報告書を示す。土御門様はざっと目を通した。
「これ、牙っちゃんがいうてたのよりも、なんやメンバー増えてない?」
牙っちゃん・・・?ああ、御九里様のことか。御九里牙城、陰陽寮実戦部隊である祓衆の中でも比較的若手である。若手と言っても位階のない私なんかより数段上の実力を持つ。その人を『牙っちゃん』って、あんた。
報告書とは別に挟まれている最新の写真は今日撮ったもののようだ。
先頭にショートボブの20代前半くらいの女性、ベージュを基調としたチェックのパンツに、生成りに近い色のロゴの入ったトレーナーを着ている。なかなかに可愛い方ではないだろうか。その後ろにジーパンに灰色のロゴ入りトレーナー、野球帽を被った7~8歳位の男の子とチェック柄のパンツにパフスリーブっぽい白い袖の付いたあずき色トップスを着た4歳位の女の子が続く。
そして、最後には、細身なのでそれほど大柄で威圧感があるようには見えないが、おそらく身長が180センチ近くあるであろう男性が続いていた。焦げ茶のスラックスに白いワイシャツ、そこにやはり茶系統の色合いのジャケットを纏っている。顔が、やたらいい。やや切れ長の目に整った目鼻立ちをしている。ファッションモデルですと言われても納得しそうだ。
「この、ちっこいの二人、何?子ども?」
「いえ、浦原綾音には子はいません。結婚もしてないですから。それに、占部衆によると、この二人は双方人ではないです。もちろん、後ろの男性も」
「なんや、けったいな。この年で3匹も式神つことるのか?しかも写真にまで写るって」
「いえ、どうやら、そうではないようです。牙っちゃ・・・いや、御九里様によりますと、少なくとも男性・・・天狐は、使役されているわけではない、とのことでしたので」
「じゃあ、何?取り憑いてんの?」
「それも違うようです」
「けったいやな・・・、ま、いっか。直接聞けばわかることやし」
じゃあ、行こか、と歩き始めたので、慌てて土御門様を止める。
この人はいつも急だし、人の都合を考えない。
「土御門様、さすがにこの時間に尋ねるのは非常識ですよ。」
そう、時刻は10時を回っている。部屋に明かりはついているとは言え、出直すのが筋というものだろう。今日は下見で来たはずだ。
「え?明日も東京おってええの?」
なるほど、一日でかたをつけなきゃと思っていたのか。そんなわけ無いだろう。
「大丈夫ですよ。出張許可、取っていますから。ついでに、宿も手配済みです」
ふーん・・・、と言う。
ちらっと私を見てペロッと舌で唇を舐めた。
ゾクッとする。
「興味があったから、はよ会いたかったんやけどな。まあ、ええわ・・・宿取っとるちゅーことは、瀬良ちゃんとお泊りやな。それはそれで、ええなー。急ぐ必要ないなら、さっさと宿行こか。」
ギュッと肩を抱かれる。
「ちょ・・・やめてください・・・」
一応口では抵抗の意志を示してみる。
「どうやら、あっちもお楽しみのようやし、ほな、こっちもそうするとしよか、な、瀬良ちゃん♡」
耳元で囁かれ、ついでにぺろりと舐めあげられる。不覚にもぞわっとした快感が背筋を立ち上るのを感じる。
「さあ、夜のお仕事・・・しゃあないねん、お仕事やからな♡」
嘘つけ・・・楽しんでるくせにぃ!
元々逃れようがないこと。悔しく思っても、裏腹に、身体はこの後のことを期待して熱くなってしまっている。
うう・・・精一杯の反抗の意を示すべく、せめても紅潮した顔は伏せて見えないようにした。
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