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手記2
エルフの森と穂希仁
しおりを挟むエルフの森に近づく物無かれ。さすれば戦は起きん。彼らは彼らの生き方をしている。森に入ったが最後彼らの崇拝していた冥府の守り手が目を覚ます。
穂希仁の歴史を知る者。それは遠い昔に去った英雄が残したという手記。そこに記されていたのはこうだった。
木々が生い茂り森の生き物は皆自由に暮らしている。そこで暮らす人々もまたその自然を利用し暮らしている。魔法とやらも狩りもすべて大地の恵みを余すことなく使い自然に寄り添い生活をしている。
だが戦がないわけではない。長らくも人と領土の争いをしてきた。そのまた昔はそうではなかったという。だがこの森には見えないものがたくさん存在することを人々は知らない。俺以外は…
初めは妖異とばかり思っていた者らは隣人といい途端に姿を見せるようになった。彼らにはお裾分けをするのだそう。愛する妻がそう言っていた。
彼らの使う鋼は強くしなやか、刀とも同じほど柔らかい素材だったが俺が見つけた玉鋼でもっと武器は良くなっていく。切れ味は抜群、だが繊細故に折れやすい。
エルフに仕えている狼、彼らもまた不思議と長生きだった。長らく連れ添っていてもその道筋で命を落とすがまたその同じ命、同じ魔法が使える狼が姿を現すという不思議な特性を持っている。彼らが長生きというのもあり狼の神はもう一度チャンスを与えるのだろうか…
彼らは俺の銅像を二つ建てたという…一つは村の中心部に…もう一つは森のどこか奥深くに。その奥地に立てた銅像は俺がこしらえた…
一体そこには何があるのか…と言う伝承はこの手記には書かれていない。
エルフの階級は簡易的なものだった。族長の下である家臣は身内や信頼の出来る者にしかつけずその下に兵士達。家臣からの命令で毎日交代で警備を行っている。仁もそのうちの家臣の一人となっていた。
エルフの生活は和の国とは違うようで似ている。そんな世界をもし体験できたのなら其方は幸運だろう。
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