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序章「異世界転送」
1話「宿命の対決」
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遥か昔に建てられた古城、その中央広間にて4人の冒険者と魔族の戦いが繰り広げられている。
「漸く追い詰めたぞ、魔将ネザーリッパー!」
青く美しい光沢を放つライトメイルを身に纏った勇者フィルリークが、鞘から聖剣を引き抜き、仁王立ちで身構えるネザーリッパ―にその剣先を向けた。
「人間風情がこの俺様に歯向かうなんざ100年はええんだよ!!」
魔将ネザーリッパー、彼は人型の魔族だ。
頭部には2本の角を生やし、背中には禍々しさを帯びた翼を生やしている。
ネザーリッパ―は残忍な笑みを浮かべると異空間より二刀の魔剣『ネザーリプト』を召喚した。
「だからどうした、俺は勇者フィルリークだ! ゆくぞっ、聖剣レーヴェンヴォール! 俺に力を与えてくれ!」
フィルリークは藍色のマントをふわりと浮かせ、流れる様に整った短めな赤茶色の髪を靡かせ、凛とした顔付きでネザーリッパーを睨み返すと右手に持った聖剣レーヴェンヴォールを空高く掲げた。
『相手は剣の達人、属性相性では私が有利だけど油断しないでね』
レーヴェンヴォールの美しく澄んだ女声がフィルリークの脳に直接語り掛けた。
「ああ、分かってる」
フィルリークがニッっと笑みを浮かべ返事をすると、シュウゥゥゥ、と静かで清らかな音を立てながら聖剣を中心にフィルリークの全身を白く輝く光が包み込んだ。
「ハッ、聖剣だぁ? だからどうしたっつーんだよ!」
聖剣と聞いたところで怯む魔将ではない。
ネザーリッパーは左手に持つ剣を空高く放り投げ自らも飛び上がりそれを左手で掴んだ。
「有難う、レーヴェン」
聖剣から溢れる光が収まるとフィルリークが身に着ける鎧は、天使の翼をイメージを彷彿とさせるデザインの白く美しい輝きを放つ鎧へと変貌していた。
「みんな頑張って」
変身を終えたフィルリークの後方に控えている僧侶ミルティーナが『プロテクション』を仲間全体に掛けた。
「ギル殿、前衛を頼むでござる!」
ミルティーナと同様に後方で魔術士カインが魔法の詠唱を始めると、カインの足元を中心に六芒星の魔方陣が展開された。
「よっしゃぁッ! 前衛は俺に任せろッ! ミィル達には指一本触れさせねぇぜ!」
フルプレートに身を包みタワーシールドを身構えたギルが、フィルリークと二人の中間に立って叫んだ。
「くだらねぇんだよ! 人間風情がッ!」
空中に投げた剣を左手で掴んだネザーリッパーがフィルリーク目掛けて急降下した。
「この程度ッ!」
フィルリークは、ネザーリッパーが右手から放つ剣閃を盾で受け流し、その反動で生まれた間合いを利用し剣を前に出した。
「フン」
ネザーリッパーが、翼の力を使い空中からフィルリークに突っ込み今度は左手で装備した剣で切り掛かるも、フィルリークは剣でそれを受け流す。
「チィッ」
フィルリークが剣で受け流した直後、ネザーリッパーが強烈な蹴りを入れるも彼はとっさに反応しこれも盾で受け止めるがその衝撃は凄まじく彼は斜め後方に吹き飛ばされてしまう。
『フィル!?』
レーヴェンヴォールが心配そうな声を上げるも、フィルリークは空中で身体を縦方向にクルリと一回転させ体勢を立て直した。
「この程度、大丈夫だ」
フィルリークも聖剣の力を借りる事で自由に空中を動く事が出来るのである。
「ハッ、そっちはガラ空きだぜ?」
フィルリークとの距離を大きく開けたネザーリッパーが、詠唱中で無防備なカインに狙いを定め剣先を向け突っ込んだ。
「させるかよ!」
雄叫びをあげ、ネザーリッパーの進行先を塞ぐ様に立ちはだかったギルがタワーシールドを構えその攻撃を受け止めた。
ガキン!
乾いた金属音が周囲にこだまするが、ネザーリッパーは更に力を込める。
「クッ!?」
ギルはネザーリッパーが放つ力に一瞬圧倒されるも、下半身に全身の力を込め踏み止まった。
「これでも食らえ!」
フィルリークがネザーリッパ―目掛けて『ホーリィファイア』を放った。
「小癪なッ」
白く輝く炎がネザーリッパー目掛けて放たれるも、ネザーリプトを一閃させホーリィファイアは両断した。
「今だっ!」
魔法は囮だと言わんとばかりに、ネザーリッパーに生まれた一瞬の隙を突かんとフィルリークが加速を付けネザーリッパーのボディ目掛けて鋭い突きを放った。
「チッ」
ネザーリッパーは舌打ちながら右手に持つ剣でフィルリークの剣撃を受け流した。
「貰ったぜ!」
辛うじて攻撃を受け流したネザーリッパーに生まれた隙をギルが見逃さず、斧の一撃を放つ。
「グゥゥゥ! 生意気なッ!」
ネザーリッパーが急上昇を試みるが、ギルの放った斧の一撃はその左足を捉えた。
「よしっ、行けるか、カイン!」
フィルリークが詠唱中のカインに尋ねると、ミルティーナが代わりに首を縦に振った。
「漸く追い詰めたぞ、魔将ネザーリッパー!」
青く美しい光沢を放つライトメイルを身に纏った勇者フィルリークが、鞘から聖剣を引き抜き、仁王立ちで身構えるネザーリッパ―にその剣先を向けた。
「人間風情がこの俺様に歯向かうなんざ100年はええんだよ!!」
魔将ネザーリッパー、彼は人型の魔族だ。
頭部には2本の角を生やし、背中には禍々しさを帯びた翼を生やしている。
ネザーリッパ―は残忍な笑みを浮かべると異空間より二刀の魔剣『ネザーリプト』を召喚した。
「だからどうした、俺は勇者フィルリークだ! ゆくぞっ、聖剣レーヴェンヴォール! 俺に力を与えてくれ!」
フィルリークは藍色のマントをふわりと浮かせ、流れる様に整った短めな赤茶色の髪を靡かせ、凛とした顔付きでネザーリッパーを睨み返すと右手に持った聖剣レーヴェンヴォールを空高く掲げた。
『相手は剣の達人、属性相性では私が有利だけど油断しないでね』
レーヴェンヴォールの美しく澄んだ女声がフィルリークの脳に直接語り掛けた。
「ああ、分かってる」
フィルリークがニッっと笑みを浮かべ返事をすると、シュウゥゥゥ、と静かで清らかな音を立てながら聖剣を中心にフィルリークの全身を白く輝く光が包み込んだ。
「ハッ、聖剣だぁ? だからどうしたっつーんだよ!」
聖剣と聞いたところで怯む魔将ではない。
ネザーリッパーは左手に持つ剣を空高く放り投げ自らも飛び上がりそれを左手で掴んだ。
「有難う、レーヴェン」
聖剣から溢れる光が収まるとフィルリークが身に着ける鎧は、天使の翼をイメージを彷彿とさせるデザインの白く美しい輝きを放つ鎧へと変貌していた。
「みんな頑張って」
変身を終えたフィルリークの後方に控えている僧侶ミルティーナが『プロテクション』を仲間全体に掛けた。
「ギル殿、前衛を頼むでござる!」
ミルティーナと同様に後方で魔術士カインが魔法の詠唱を始めると、カインの足元を中心に六芒星の魔方陣が展開された。
「よっしゃぁッ! 前衛は俺に任せろッ! ミィル達には指一本触れさせねぇぜ!」
フルプレートに身を包みタワーシールドを身構えたギルが、フィルリークと二人の中間に立って叫んだ。
「くだらねぇんだよ! 人間風情がッ!」
空中に投げた剣を左手で掴んだネザーリッパーがフィルリーク目掛けて急降下した。
「この程度ッ!」
フィルリークは、ネザーリッパーが右手から放つ剣閃を盾で受け流し、その反動で生まれた間合いを利用し剣を前に出した。
「フン」
ネザーリッパーが、翼の力を使い空中からフィルリークに突っ込み今度は左手で装備した剣で切り掛かるも、フィルリークは剣でそれを受け流す。
「チィッ」
フィルリークが剣で受け流した直後、ネザーリッパーが強烈な蹴りを入れるも彼はとっさに反応しこれも盾で受け止めるがその衝撃は凄まじく彼は斜め後方に吹き飛ばされてしまう。
『フィル!?』
レーヴェンヴォールが心配そうな声を上げるも、フィルリークは空中で身体を縦方向にクルリと一回転させ体勢を立て直した。
「この程度、大丈夫だ」
フィルリークも聖剣の力を借りる事で自由に空中を動く事が出来るのである。
「ハッ、そっちはガラ空きだぜ?」
フィルリークとの距離を大きく開けたネザーリッパーが、詠唱中で無防備なカインに狙いを定め剣先を向け突っ込んだ。
「させるかよ!」
雄叫びをあげ、ネザーリッパーの進行先を塞ぐ様に立ちはだかったギルがタワーシールドを構えその攻撃を受け止めた。
ガキン!
乾いた金属音が周囲にこだまするが、ネザーリッパーは更に力を込める。
「クッ!?」
ギルはネザーリッパーが放つ力に一瞬圧倒されるも、下半身に全身の力を込め踏み止まった。
「これでも食らえ!」
フィルリークがネザーリッパ―目掛けて『ホーリィファイア』を放った。
「小癪なッ」
白く輝く炎がネザーリッパー目掛けて放たれるも、ネザーリプトを一閃させホーリィファイアは両断した。
「今だっ!」
魔法は囮だと言わんとばかりに、ネザーリッパーに生まれた一瞬の隙を突かんとフィルリークが加速を付けネザーリッパーのボディ目掛けて鋭い突きを放った。
「チッ」
ネザーリッパーは舌打ちながら右手に持つ剣でフィルリークの剣撃を受け流した。
「貰ったぜ!」
辛うじて攻撃を受け流したネザーリッパーに生まれた隙をギルが見逃さず、斧の一撃を放つ。
「グゥゥゥ! 生意気なッ!」
ネザーリッパーが急上昇を試みるが、ギルの放った斧の一撃はその左足を捉えた。
「よしっ、行けるか、カイン!」
フィルリークが詠唱中のカインに尋ねると、ミルティーナが代わりに首を縦に振った。
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