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ウェイパ村
旅の記録8 絆
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「アイスよ!」
「剣の舞じゃ!」
日向の杖からは氷柱が。魔王は舞うようにニナへ向かった。ニナは軽やかにフルートを吹くと全ての攻撃が見えない壁で防がれた。
「フィーちゃん、ウォールよ」
「厄介な魔法じゃの。こちらの攻撃が通らんわい」
だが、魔王は不思議に思っていた。魔女の力なら通らないのも分かるが魔女でない普通より少し強い魔法使いが魔王の本気の攻撃にヒビすらいかないことに。まるで鋼鉄の壁を無闇矢鱈に切りかかっているだけのような。
「ふふ、フィー様ってこれぐらいの実力でしたのね。魔王様に聞くより弱いではありませんか」
「フィーちゃん挑発に乗っては相手の思うツボよ」
「分かっておる。この姿での本気じゃからまだ慣れないから弱いだけじゃ」
魔王が意味深な事を言ったがそれに質問出来る余裕は与えてくれなかった。
「おしゃべりとは余裕そうですね。でしたら、もう少し本気を出してもいいですね」
ニナは先程の攻撃の時よりも強く、激しく吹くと頭上には4つの透明な玉が出てきた。そしてそのまま演奏は鳴り止まず日向達に向かってきた。
「どれかはコントロール出来ないはずだからしっかり避けてね!」
「そう言う日向こそしっかり避けるんじゃ。危なくなったら言えよ?助けてやるから」
「それはこっちのセリフよ!」
魔王と日向は左右に別れ必死に避けた。そして、魔王の方が意のままに操られる透明な玉が2つ来ると魔王は日向の方には1つだけと考えた。が、ここでもやはり違和感があった。日向の言葉を思い出した魔王は慌てて日向の方に顔を向けた。
「やはりか・・・」
ボソっと呟いた魔王が目にしたのは2つの透明な玉から逃げている日向だった。日向の情報からすると最大3つだったが今は4つ。
「日向、ニナのやつはお前が知っている時より魔法のコントロールが上手くなっておる!じゃから玉を潰せ!」
魔王はそれと同時に2本の短剣で玉を切り裂いた。すると中からは強風が吹き出した。
「っち。お主は何者じゃ」
風が吹き止むと魔王はニナに向かって問いかけた。
「そうですね、強いて言いますと魔王様に仕えている魔法使いとでも言いましょうかね」
「我が父上に力でも貰ったのか?」
「父上?・・・あぁそうですね。そうなりますね」
ニナは少し思い出すかのように答えると魔王は少し悔しそうな顔をした。
「クソ、クソが!父上がその気なら良い!人間は使わないと言っときながら使いおって。そっちがその気なら儂にだってそれなりの答えをしないといけにいの!」
魔王はそう叫びニナを鋭い目で睨みつけた。日向はその顔に後退りした。
「血の芸術じゃ」
魔王は空中に作り出された赤黒い槍を握りしめた。
「ククク、そっちがその気なら儂も本気でやらんと悪いからの~」
魔王はニヤニヤ笑いながら話しかけたがニナからの応答はなかった。
「何じゃ?怖気付いて言葉も出ぬか?カカッ!そうじゃとしてももう遅い。ズタボロにして父上のところに返してやるわい!」
魔王が一歩踏み出すとそこに風が巻き起こり魔王の姿が見えなくなった。それにニナは驚いたのかフルートを吹き忘れていた。日向はそれを気にニナからフルートを手から彈こうと魔法を撃つ準備をした。だが、その場にニナがいなく辺りを見渡すと地面にうつ伏せになっている状態で見つけた。
「ニナ!?」
「あれ如き防げぬようじゃ儂には勝てぬぞ。儂の力を見くびったのが悪い。さて、次はどう痛ぶってやろうかの?カカッ!」
「フィーちゃんっ!!」
日向の声で振り返った魔王の顔はいつもの顔と違った。人を見下し蔑んでいる顔だった。
「何じゃ?お主はこやつの肩を持つ気か?」
深く腹に来る声。それが魔王から出ているのを見た日向は改めて思った。本当に魔王の娘なんだと
「ち、違うけど・・・その今回はこれぐらいで許したらどう?」
日向は少し怯えながら魔王に提案した。今は敵とは言え友達が傷つけられるのは見たくないから。
魔王は少し黙り込み考えた。すると魔王はニナに向かって歩き出し屈んだ。少しの間ニナの体などを触り続けた魔王は立ち上がり日向の方に顔を向けた。
「仕方ないの。今回ばかしは許してやるか。こやつも気を失っているしの」
「今何していたの?」
「現状況を調べとっただけじゃ。気絶していないならもう少し痛めつけるつもりじゃったがの」
魔王はニナを担ぎニナが用意していた黒い穴に放り込んだ。
「多少は手荒だが返したったんだ。文句は言われても知らん」
魔王はニナを放り込んだ黒い穴を両手で潰すと首を鳴らした。
「さ、帰るぞ」
「あれ?さっきの槍みたいのは?」
「蒸発した。詳しいことはまだ話せぬがまた機会があれば話してやるわい」
日向はよく分からないことを言われたが追求しても無駄な事を察し魔王のあとを追いかけた。
「そういや、勇者さんは?」
「あやつは戦力にならんから外に置いてきた。今頃回復薬など持って儂らの帰りを待っとるじゃろ」
魔王と日向は森を出ていった。
その頃ニナは魔王城の玉座でまだ気絶していた。そこへある者が来てニナに近寄った。
「ん、なんなのだ?」
ニナの袖の裾に入れられていた手紙を取り開いた。そこにはこう書いてあった。
『父上へ
父上がその気なら私にだってそれなりの対応をさしてもらいます。ですが、もう攻撃する気がないのでしたら私に使者を遣わしてください
魔王フィーより』
その者はそれをそっとポケットに直しニナを担いだ。
「ふ~ん、面白そうな事になったのだ」
ニナを担いだ状態で扉を開き玉座を後にした。
日向と魔王は森を出ると外で待っていた勇者と合流した。
「大丈夫だったか?」
「問題なしじゃ」
「まぁね。少し疲れたぐらいかな?」
「なら良かった。で、ニナは見つかったんか?」
日向は少し暗い表情になると勇者は全てを察した。
「そうか・・・見つからなかったのか」
「いや、見つかったのは見つかったけど・・・」
「え?」
日向は森の中であったことを勇者に全て話した。ニナが敵になっていること、自分が捕まって魔王城に連れ込まれかけたこと
「なるほどな・・・」
一通り聞いた勇者は日向になんて声をかければいいのか分からず黙り込んでしまった。
「はぁ・・・落ち込んでいても仕方ないじゃろ。これからあやつらが来た時の対処など考えた方が良いのではないのか?序にニナの精神魔法の解き方も考えながらの」
「そう・・・だね。ここで落ち込んでいても何も始まらないもんね!」
日向は服を払い森の方をみた
「あ、そうじゃ。勇者よ、これ返し忘れていたの」
そう言うと魔王はどこから取り出したのかわからない万年筆を勇者の目の前に出した。
「そういやそうだったな。でもなんで急に思い出したんだ?」
「戦いの時に違和感があったからの。それでじゃ」
魔王は勇者に渡すとそのままスタスタと歩き始めた。
「ほれ、明日からの行動を考えるため宿に戻るぞ。そこまでの傷はないが念の為宿に着いたら勇者よ、回復薬を頼んだぞ」
「はいはい。仰せのままにってな」
勇者は呆れながら返した。
「私もお願いね、勇者さん!あ、フィーちゃん!今度、手合わせお願いしてもいい?」
「カカッ!儂と手合わせじゃと?生意気な。返り討ちにしてやるわい」
笑顔で話し合っている二人を見た勇者は少し安心した。
ニナとの戦いを経て、少しだけ二人の絆は深まったのだろうか?
「剣の舞じゃ!」
日向の杖からは氷柱が。魔王は舞うようにニナへ向かった。ニナは軽やかにフルートを吹くと全ての攻撃が見えない壁で防がれた。
「フィーちゃん、ウォールよ」
「厄介な魔法じゃの。こちらの攻撃が通らんわい」
だが、魔王は不思議に思っていた。魔女の力なら通らないのも分かるが魔女でない普通より少し強い魔法使いが魔王の本気の攻撃にヒビすらいかないことに。まるで鋼鉄の壁を無闇矢鱈に切りかかっているだけのような。
「ふふ、フィー様ってこれぐらいの実力でしたのね。魔王様に聞くより弱いではありませんか」
「フィーちゃん挑発に乗っては相手の思うツボよ」
「分かっておる。この姿での本気じゃからまだ慣れないから弱いだけじゃ」
魔王が意味深な事を言ったがそれに質問出来る余裕は与えてくれなかった。
「おしゃべりとは余裕そうですね。でしたら、もう少し本気を出してもいいですね」
ニナは先程の攻撃の時よりも強く、激しく吹くと頭上には4つの透明な玉が出てきた。そしてそのまま演奏は鳴り止まず日向達に向かってきた。
「どれかはコントロール出来ないはずだからしっかり避けてね!」
「そう言う日向こそしっかり避けるんじゃ。危なくなったら言えよ?助けてやるから」
「それはこっちのセリフよ!」
魔王と日向は左右に別れ必死に避けた。そして、魔王の方が意のままに操られる透明な玉が2つ来ると魔王は日向の方には1つだけと考えた。が、ここでもやはり違和感があった。日向の言葉を思い出した魔王は慌てて日向の方に顔を向けた。
「やはりか・・・」
ボソっと呟いた魔王が目にしたのは2つの透明な玉から逃げている日向だった。日向の情報からすると最大3つだったが今は4つ。
「日向、ニナのやつはお前が知っている時より魔法のコントロールが上手くなっておる!じゃから玉を潰せ!」
魔王はそれと同時に2本の短剣で玉を切り裂いた。すると中からは強風が吹き出した。
「っち。お主は何者じゃ」
風が吹き止むと魔王はニナに向かって問いかけた。
「そうですね、強いて言いますと魔王様に仕えている魔法使いとでも言いましょうかね」
「我が父上に力でも貰ったのか?」
「父上?・・・あぁそうですね。そうなりますね」
ニナは少し思い出すかのように答えると魔王は少し悔しそうな顔をした。
「クソ、クソが!父上がその気なら良い!人間は使わないと言っときながら使いおって。そっちがその気なら儂にだってそれなりの答えをしないといけにいの!」
魔王はそう叫びニナを鋭い目で睨みつけた。日向はその顔に後退りした。
「血の芸術じゃ」
魔王は空中に作り出された赤黒い槍を握りしめた。
「ククク、そっちがその気なら儂も本気でやらんと悪いからの~」
魔王はニヤニヤ笑いながら話しかけたがニナからの応答はなかった。
「何じゃ?怖気付いて言葉も出ぬか?カカッ!そうじゃとしてももう遅い。ズタボロにして父上のところに返してやるわい!」
魔王が一歩踏み出すとそこに風が巻き起こり魔王の姿が見えなくなった。それにニナは驚いたのかフルートを吹き忘れていた。日向はそれを気にニナからフルートを手から彈こうと魔法を撃つ準備をした。だが、その場にニナがいなく辺りを見渡すと地面にうつ伏せになっている状態で見つけた。
「ニナ!?」
「あれ如き防げぬようじゃ儂には勝てぬぞ。儂の力を見くびったのが悪い。さて、次はどう痛ぶってやろうかの?カカッ!」
「フィーちゃんっ!!」
日向の声で振り返った魔王の顔はいつもの顔と違った。人を見下し蔑んでいる顔だった。
「何じゃ?お主はこやつの肩を持つ気か?」
深く腹に来る声。それが魔王から出ているのを見た日向は改めて思った。本当に魔王の娘なんだと
「ち、違うけど・・・その今回はこれぐらいで許したらどう?」
日向は少し怯えながら魔王に提案した。今は敵とは言え友達が傷つけられるのは見たくないから。
魔王は少し黙り込み考えた。すると魔王はニナに向かって歩き出し屈んだ。少しの間ニナの体などを触り続けた魔王は立ち上がり日向の方に顔を向けた。
「仕方ないの。今回ばかしは許してやるか。こやつも気を失っているしの」
「今何していたの?」
「現状況を調べとっただけじゃ。気絶していないならもう少し痛めつけるつもりじゃったがの」
魔王はニナを担ぎニナが用意していた黒い穴に放り込んだ。
「多少は手荒だが返したったんだ。文句は言われても知らん」
魔王はニナを放り込んだ黒い穴を両手で潰すと首を鳴らした。
「さ、帰るぞ」
「あれ?さっきの槍みたいのは?」
「蒸発した。詳しいことはまだ話せぬがまた機会があれば話してやるわい」
日向はよく分からないことを言われたが追求しても無駄な事を察し魔王のあとを追いかけた。
「そういや、勇者さんは?」
「あやつは戦力にならんから外に置いてきた。今頃回復薬など持って儂らの帰りを待っとるじゃろ」
魔王と日向は森を出ていった。
その頃ニナは魔王城の玉座でまだ気絶していた。そこへある者が来てニナに近寄った。
「ん、なんなのだ?」
ニナの袖の裾に入れられていた手紙を取り開いた。そこにはこう書いてあった。
『父上へ
父上がその気なら私にだってそれなりの対応をさしてもらいます。ですが、もう攻撃する気がないのでしたら私に使者を遣わしてください
魔王フィーより』
その者はそれをそっとポケットに直しニナを担いだ。
「ふ~ん、面白そうな事になったのだ」
ニナを担いだ状態で扉を開き玉座を後にした。
日向と魔王は森を出ると外で待っていた勇者と合流した。
「大丈夫だったか?」
「問題なしじゃ」
「まぁね。少し疲れたぐらいかな?」
「なら良かった。で、ニナは見つかったんか?」
日向は少し暗い表情になると勇者は全てを察した。
「そうか・・・見つからなかったのか」
「いや、見つかったのは見つかったけど・・・」
「え?」
日向は森の中であったことを勇者に全て話した。ニナが敵になっていること、自分が捕まって魔王城に連れ込まれかけたこと
「なるほどな・・・」
一通り聞いた勇者は日向になんて声をかければいいのか分からず黙り込んでしまった。
「はぁ・・・落ち込んでいても仕方ないじゃろ。これからあやつらが来た時の対処など考えた方が良いのではないのか?序にニナの精神魔法の解き方も考えながらの」
「そう・・・だね。ここで落ち込んでいても何も始まらないもんね!」
日向は服を払い森の方をみた
「あ、そうじゃ。勇者よ、これ返し忘れていたの」
そう言うと魔王はどこから取り出したのかわからない万年筆を勇者の目の前に出した。
「そういやそうだったな。でもなんで急に思い出したんだ?」
「戦いの時に違和感があったからの。それでじゃ」
魔王は勇者に渡すとそのままスタスタと歩き始めた。
「ほれ、明日からの行動を考えるため宿に戻るぞ。そこまでの傷はないが念の為宿に着いたら勇者よ、回復薬を頼んだぞ」
「はいはい。仰せのままにってな」
勇者は呆れながら返した。
「私もお願いね、勇者さん!あ、フィーちゃん!今度、手合わせお願いしてもいい?」
「カカッ!儂と手合わせじゃと?生意気な。返り討ちにしてやるわい」
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