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16.復讐の終わり
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「おう――っ。ま――」
「――ムリ!」
待てだの風呂だのを要求する唇を自身のそれで塞ぎ、舌をねじ込む。
互いの口内はコーヒーの味と香りがした。
もう、十分に待った。
会社を出て、タクシーで梓の部屋に向かい、着替えやなんやを持って俺のマンションに来る間も、超多忙な晋太に頼み込んでデリバリーしてもらったフルコースを堪能している間も、食後のコーヒーを飲んでいる間も。
もう、焦らされているとしか思えないほどのんびりと、ケーキまでしっかり食べて、さらにコーヒーのお代わりまでしようって言うものだから、さすがにそこで忍耐の糸が切れた。
そりゃ、もう、綺麗にバッサリと。
カップを取り上げて、引きずるようにベッドに連れて行く。
「髪、切ったんだな」
キスに息が乱れた梓は、もう余計なことは言わない。
俺の問いにさえ、視線で答える。
瞼、鼻、首筋にとキスを落としながら、服の裾をスカートから引っ張り出すと、首元までまくり上げた。
ネイビーにゴールドの刺繡が施されたブラジャーは、梓にしては少し派手で、色っぽい。
そして、見たことがない。
下着は外さず、谷間にキスをする。
「俺が帰ってこないと思ってたのに、気合入った下着?」
「イヴ……だもの」
「熱烈なプロポーズがなかったら、浮気を疑うところだな」
「しないって……わかってるくせに」
肩を抱いて上半身を起こし、服から首と腕を抜く。
自分のシャツのボタンに手をかけると、彼女の手がそれを退けた。
梓の手で、ボタンが外されていく。
手と視線が下にいくにつれ、自分の足を跨ぐ俺のソコがどうなっているのか目に入るだろう。
どれほど、俺が自分を欲しているか。
梓の手がボタンを外し終え、ベルトにかけられる。
「随分、窮屈そうね」
「そりゃ、もう、痛いくらい」
ファスナーが開かれて飛び出してきたソレを、梓の指が撫でる。
「触んな」
「どうして?」
「マジで、もたない」
「いつもそう言う」
「いつも、そうだから」
事実だ。
梓相手に余裕のあるセックスなんてしたことがない。
いつも、必死だ。
俺は彼女の手を握ると、そのままベッドに縫い付けた。
「髪、なんで?」
話題を戻す。
「美容室に行きたいって言ってたじゃない」
「切ったから、ビデオ通話してくんなかった?」
ブラジャーに指を引っ掛けて、カップを下げる。
既に勃ち上がっている尖端が、俺の指をかすめていく。
「そういう……わけ、じゃ」
「似合うよ」
尖端を口に含み、舌で転がす。
「ん……」
背中まであった髪は肩につくくらいまで短くなっていた。
毛先のパーマはすっかりとれて、ストレート。
以前と比べると、幼く見える。
できるなら、最初に見たかった。褒めたかった。
ちゅうっと尖端を吸うと、梓の手に力が入った。
空いている手で梓の唇に触れると、人差し指が口内に迎え入れられた。
吸い付かれ、指の腹を舌でくすぐられる。
俺も同じように、吸い付き、尖端を舌で突く。
「ふぁ……」
きゅっと第一関節を噛まれ、離される。
濡れそぼった指で彼女の脇腹を撫で、スカートの裾から足の付け根を目指す。
梓の身体に力がこもる。
口を離し、身体を起こすと、梓のスカートのファスナーをおろした。
ストッキングもショーツもまとめて引き下ろす。
「ちょ――」
ずるっと引っ張られた拍子に、梓自身の身体も動く。
彼女の足を胸に抱える格好になり、そのまま足を持って足先からすべてを引き抜いた。
眼前のふくらはぎにキスをし、なんとなく歯を立ててみる。
「ちょっと! そんなとこ噛まないで」
梓は足をじたばたさせて抵抗するも、俺は構わずあちこちを甘噛みする。
ふくらはぎ、膝裏、太もも。
梓が抵抗を弱めたのは、恐らく唇の行く先を期待して。
その証拠に、ソコはしっとり湿っていた。
足をベッドにおろすと、自然と膝が割れる。
「お風呂……」
確かに聞こえた、懇願のような呟きを無視した。
膝頭に手を添えて大きく開き、身を屈める。
「――――っ!」
そして、赤く膨らんだ柔肉を口に含んだ。
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