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18 まさかのデキ婚!?
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しおりを挟む今回の、益井さんの一件があって、管理職の意識の見直しが必要だと、研修会が行われることになった。問題が起こったのが札幌本社だから、東京支社で。全社の課長職以上全員参加、というお達しらしいが、全員とはどう考えてもムリなこと。札幌の営業部からは、課長の三人が参加し、部長の凪子さんは残ることになった。
『千堂は行くんだよな? 冨田も行くと思ってたけど、不参加だって?』
「うん。責任感じてたから参加するつもりで一度は返事を出したらしいんだけど、最近体調が悪いみたいで」
『そうか。強そうに見えて、結構神経質っていうか責任感強いからな』
「うん。昨日も今日も食欲ないって言ってたし、千堂課長も心配してるから、明日はあっさりしたお弁当を作るつもり」
最近の凪子さんは部長室にこもってばかりで、ろくに顔を合わせていない。体調が悪いとか食欲がないとかの情報は、千堂課長から聞いたこと。
『俺も食いてぇ……』
「ん?」
『なんか、もう、コンビニ弁当とか飽きた』
「自炊すれば?」
『面倒くせぇ』
この間は、私が体調不良で、食事の支度が出来なかった。その前は泊まらなかったし、時間も中途半端で、外食で済ませた。
「次、ね」
『豚汁』
「はいはい」と、真や亮を相手に言うように言ってしまった。
『絶対な』と、智也も真や亮のように答える。
「うん」
『東京出張やめて、札幌帰るかな』
「なに、言ってんの」
『土産、なんかいるか?』
「日持ちするもの?」
『千堂に持たせるから』
「ああ」
『考えといて』
「うん」
『じゃ、シャワー浴びて寝るわ』
「うん。お休み」
スッキリした気持ちで、スマホを置いた。
以前ならば言えずに抱えていたことを、躊躇わずに言葉に出来るのは、なんとストレスのないことか。
こうやって、距離が縮まっていくのだと思う。
昨夜とは打って変わって、心地良い眠りにつけた。
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