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時空の狭間の幻想世界で

時の研究者

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「そういえば自分の仲間を紹介するよ。まずは自己紹介から行くけど、僕の名前はジュール。主に時間や精密機器の研究をしている。それでこの子はアカリと呼んでいる。主に弓に関連する研究をしているけど力が足りなくて弓を引けないから僕が対物の実証実験を行っている。で、今は部屋で研究をしているんだけど、リーフと言う助手が僕にはいて、彼女は主に薬剤の実験や生物の進化について調べている。いろんな生物の扱いが得意なんだけど唯一人間の相手だけは苦手なようで。まぁ君はどうかはわからないけど。時間について知りたいことがあるなら僕に話すといいよ。でも君は時間についてとても詳しいから僕に聞く必要はないかな。」
彼はまるで親しい友達のように接してくれた。自分もとりあえず自己紹介をしなければならないと思い、簡潔に自己紹介をした。
「俺は...まぁリヴァイブと呼んでほしい。見ての通りこの世界の人間じゃない。ていうか人間なのかすら怪しい。元々別の世界の時間を司っていて、自動制御のための機械をよく作っていた。だが生物に関しては全くと言っていいほど興味がなかった。という感じかな。」
彼は驚いた顔をしていた。その時、今までしまっていた部屋のドアが勢いよく開いて中から水色の髪をした女性が出てきた。
「先生!ついに研究していた薬剤が完成しました!
特定の人間を見ると体温及び心拍数が上昇し、瞳孔が拡大する夢の薬剤!」
自分は何を言っているかわかんなかった。しかし後々わかったのでしばらく茶番に付き合ってもらおう。この時点でわかった人はかなりすごい。では続けよう。
「で、誰に飲ませるつもりなんだい?リーフ。僕は絶対に飲まないし、アカリに飲ませても効果は薄いと思うし...あっ(目が合った)彼ならどうにかなるんじゃないか?」
まず言わせてもらおう。得体のしれない薬を会ったばかりの人に飲ませようとするバカは多分ここで初めて見た。そして彼女も輝いた目でこちらを見ているのだ。これで気づいた。ここの人間絶対やばい奴だ。
ゆっくり考えた自分は気づいた。こいつら絶対有り体で言う惚れ薬飲ませようとしている。これ飲んだら自分終わるやつだ。拒否しないとまずい。
「ちょっと待てそれを俺に飲ませてどうする。まず開発した君は初対面だよね。初対面の人間に試験段階の薬を飲ませるのはどうかと思うよ。」
「もう実証済みです!マウスで!」
「それはまだ試験段階だろ...人間に飲ませたらどうなるかわからないよね。」
「だから飲んでもらうんです!」
「他を当たってくれ。ってちょっとおm  オボボボボボボボボボ...」
飲まされました。何たる事態でしょう。この薬の効能が現れた瞬間自分の人生終わります。それにずっと脈見られてるし体温まで測られています。効果がでないことを祈るばかりです。
-それからおよそ1週間後-
「あれ?効果が出ませんね。配合を間違えたのでしょうか?」
「これが人見知りのやることか...?」
「仕方ないね。他を当たろう。」
効果が出なくて助かりました。と言うか計測器の内部部品を外しておいた甲斐がありました。この先一体どうなるのでしょうか...
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