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60話 侵攻
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8月20日0600 東かがわ防衛陣地 第2線
突出した敵の包囲殲滅の任を
受けて我々は準備を始める。
銃口の手入れ。
ろくに食事もないので
乾パンを齧る。
暖かい食事など
もう何日も
食べていない。
食べる余裕もない程
戦況は激しく動き
緊迫している。
生きている限りは
戦い続けなければ
ならない。
だが、必ず勝てる
保証もない。
日本を守りたいと
いう気持ちと。
家族の未来を守らなければ
ならないという責任感で
どうにか心を現実に
つなぎとめている。
まだ、やれる。
まだ、やれる
まだ、やれる。
悲しいほど空虚な
心の声で必死に
自分を支え続けた。
8月20日0659 東かがわ防衛陣地 第2線
我々は車両に乗り込む。
腕時計を何度も
確認する。
何度目か分からないが、
突撃までの時間は
緊張感がある。
地獄の入り口だと分かっているからだ。
わかっているからだ。
2…1…0…
突撃支援射撃が
始まり迫撃砲や
特科の砲撃が雨の様に
降り前方を瓦礫の海に
変えていく。
敵からも反撃する様に
迫撃砲が飛んでいる
ようだが、まだ展開しきれていない
のか数が少ない。
オレンジの光の打ち合いが
戦況を物語り
地面が揺れる。
敵はまだ攻撃を行ったばかりの
防御展開は出来ていない
様に思えた。
弾などの物資の輸送も
間に合っていないのだろう。
5分ほどで敵からの
反撃は完全に沈黙した
間違いなく有利な
戦況だと言える。
「小隊、前進します!
いいですか、今回は領土の奪還が
目的ではありません!
敵を撤退させてはダメです
ここで殲滅します」
我々は息を飲みうなずいた。
もし、敵が第一線を攻めた時、
我々、普通科を包囲殲滅していた場合、
迅速な反撃する事が出来なかった。
敵を殲滅できない攻撃は、
逆に攻撃側が不利になる
可能性があるのだ。
今回は敵を殲滅できる
絶好の機会であると
言えた。
高機動車で向かい、
移動できるところまでは
東進する。
途中で味方の支援射撃で
道路が途切れている所で
下車し、急いで展開し、
制圧を始める。
埃っぽい匂いがして、
それと共に焦げ臭い香りと
悲鳴の様な声が聞こえていた。
辺りは白と茶色の煙で
視界が制限され
どうなっているかは
近くに行くまでは
よく分からない
辺りは建物の
瓦礫だらけで、どこに
敵がいるかもわからない。
瓦礫の下には何人か
敵の死体が転がっており、
突撃支援射撃で随分と
死んでいる様だった。
味方の部隊が次々と
到着し、制圧を始めていく。
やがて各地から
銃の撃ち合いの音が
聞こえた。
敵方であろう方面からの
銃声はまばらであり
混乱している事が
窺えた。
突出した敵の包囲殲滅の任を
受けて我々は準備を始める。
銃口の手入れ。
ろくに食事もないので
乾パンを齧る。
暖かい食事など
もう何日も
食べていない。
食べる余裕もない程
戦況は激しく動き
緊迫している。
生きている限りは
戦い続けなければ
ならない。
だが、必ず勝てる
保証もない。
日本を守りたいと
いう気持ちと。
家族の未来を守らなければ
ならないという責任感で
どうにか心を現実に
つなぎとめている。
まだ、やれる。
まだ、やれる
まだ、やれる。
悲しいほど空虚な
心の声で必死に
自分を支え続けた。
8月20日0659 東かがわ防衛陣地 第2線
我々は車両に乗り込む。
腕時計を何度も
確認する。
何度目か分からないが、
突撃までの時間は
緊張感がある。
地獄の入り口だと分かっているからだ。
わかっているからだ。
2…1…0…
突撃支援射撃が
始まり迫撃砲や
特科の砲撃が雨の様に
降り前方を瓦礫の海に
変えていく。
敵からも反撃する様に
迫撃砲が飛んでいる
ようだが、まだ展開しきれていない
のか数が少ない。
オレンジの光の打ち合いが
戦況を物語り
地面が揺れる。
敵はまだ攻撃を行ったばかりの
防御展開は出来ていない
様に思えた。
弾などの物資の輸送も
間に合っていないのだろう。
5分ほどで敵からの
反撃は完全に沈黙した
間違いなく有利な
戦況だと言える。
「小隊、前進します!
いいですか、今回は領土の奪還が
目的ではありません!
敵を撤退させてはダメです
ここで殲滅します」
我々は息を飲みうなずいた。
もし、敵が第一線を攻めた時、
我々、普通科を包囲殲滅していた場合、
迅速な反撃する事が出来なかった。
敵を殲滅できない攻撃は、
逆に攻撃側が不利になる
可能性があるのだ。
今回は敵を殲滅できる
絶好の機会であると
言えた。
高機動車で向かい、
移動できるところまでは
東進する。
途中で味方の支援射撃で
道路が途切れている所で
下車し、急いで展開し、
制圧を始める。
埃っぽい匂いがして、
それと共に焦げ臭い香りと
悲鳴の様な声が聞こえていた。
辺りは白と茶色の煙で
視界が制限され
どうなっているかは
近くに行くまでは
よく分からない
辺りは建物の
瓦礫だらけで、どこに
敵がいるかもわからない。
瓦礫の下には何人か
敵の死体が転がっており、
突撃支援射撃で随分と
死んでいる様だった。
味方の部隊が次々と
到着し、制圧を始めていく。
やがて各地から
銃の撃ち合いの音が
聞こえた。
敵方であろう方面からの
銃声はまばらであり
混乱している事が
窺えた。
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