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第2章 商い篇
第10話 ボケとツッコミ
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side:桜井美智瑠
「はぁー、疲れたぁ~」
「急にお客さんが沢山来たからね(笑)」
スマホの画面を見ると午後5時10分を表示している
ダンジョンの中だから日が暮れたのかどうか分からないけど、本日の営業は終了だ。
むしろこれ以上は働きたく無い!
その証拠に、なっちゃんが疲労のせいでレジカウンターにつっぷしてしまっている
私も接客業は慣れていないせいもあって精神的疲労が凄い
だって午後4時頃から急にお客さんが殺到して、ついさっき最後のお客さんが帰った所なんだもの
それも15~20歳くらいの女性ばかりで20~30人は来たんじゃないかな?
まぁ冷やかしの人も何人か居たみたいだけど
話を聞いてみると、ほぼ全員がポーターの仕事をしていて水を通さない袋の噂を聞いて来たらしい
どうやら同じポーターギルドに所属している人達で、情報源は最初にお店に来たキャサリンさん
早めに仕事が終わった人達や休日だった人達が、ギルドでキャサリンさんの話を聞いて
水を通さない袋が存在するなんて半信半疑ながらも、そんな便利な物があるなら是非欲しい!って事で一斉にお店にやって来たんだそう
まだ売上金を数えて無いけど、ビニール袋以外の商品もそれなりに売れたから10万円近くは売れたと思う
ただ、未だに謎の観察者からミッションクリアの連絡が無いのは少し残念だけど
さすがに10万円は設定として低いだろうから、100万円を稼ぐ事じゃないかと予想している
まさか1億円稼げとかじゃないよね(汗)
そっ、その時は未来の自分が何とかしてくれるはず!
未来の自分を信じろ私!
今日はもうご飯を食べてお風呂に入って寝るんだ!
「夜ご飯は、お好み焼き風のチヂミ作る予定やったけど疲れてしんどいから違うのでも良い?」
「それはしょうがないね、あんなに一気にお客さんが来るの予想して無かったから」
「本当に急に来たからビックリしたね(笑)なっちゃんは夜ご飯何か食べたい物ある?」
「せっかくやし普段は食べられへんような高級なのが良いかな」
「またざっくりした注文やなぁ」
軽く愚痴りながらもスマホを操作し、謎のネットショップで『高級』のキーワードを入れて検索してみる
あっ
出た!
『すき焼き用、国産黒毛和牛500g/5500円』
おおっ、さすが国産黒毛和牛、良いお値段してるなぁ
でもこの『国産』って日本の事で良いんかな?まぁ今更気にしてもしょうがないか
「夜ご飯は国産黒毛和牛のすき焼きで良い?」
「国産黒毛和牛?!めっちゃええ肉やん!食べた事無いから楽しみやなぁ♪」
ふふっ、なっちゃん嬉しそうやなぁ
他の具材は、白菜、豆腐、糸こんにゃく、春菊を購入っと
リビングにカセットコンロとすき焼き用の鍋を持って来たら準備完了!
「そしたら最初は牛肉だけ焼いて行くから、それ!」
『ジューーーーーーーー』
「おおっ!1枚の大きさが手の平くらあるやん♪」
「火が入り過ぎる前に割り下を少しかけてと」
「へぇ~、みっちゃんとこはすき焼きの味付け砂糖と醤油じゃないんや」
「ううん、いつもは砂糖と醤油やけどお肉買ったら特製の割り下も付いてたから、今日は割り下にしてみました。あっ!もうお肉食べてええよ、まだ少し赤いけどこれくらいで食べるのがお勧めって説明書が入ってたから」
「説明書もあるなんて高級なお肉は違うね(笑)それじゃあ、いただきまーす。あーんっ、、、旨っ!なにこのお肉!もう口の中から無くなった!」
「いやいやいや、なっちゃんそれはさすがに言い過ぎやで(笑)いただきまーす、あーんっ、、、ホンマや!もう無くなった!」
「ぷっ」
「ふふっ」
「「あははははははは♪」」
私となっちゃんはお互いに見つめ合うと、堪らず爆笑してしまった
こういうやり取りが自然に出来ると、改めて関西人やなって実感する
「みっひゃんどう♯∬‡?ぼ%&℃¥¢うで」
「ぼ?口の中にお肉詰め込んだまま喋ったら何言ってるか分からんって」
「んっぐ、、ふぅ、ぼーっとしてたら
お肉全部食べてしまうでって言ってん」
「えっ?ちょっ、まだ1枚しか食べてないねんから残しといてや(汗)」
「駄目ですぅー、早いもの勝ちですぅー(笑)」
「もう怒った!そんな事言うんやったら明日からご飯は自分で作ってや」
「え゛っ?!ちょっと冗談言っただけやん(汗)えーっと、、、そうや!みっちゃん今日は疲れたやろ?だからお風呂で髪の毛から体も全部洗ってあげるから許してぇー!」
「そしたら、許しまぁーす♪」
「はぁ~、良かったぁ。みっちゃん普段怒らんから焦ってしもたやん」
「ふふっ、それより早くすき焼き食べてお風呂お風呂ぉ~♪」
つづく。
「はぁー、疲れたぁ~」
「急にお客さんが沢山来たからね(笑)」
スマホの画面を見ると午後5時10分を表示している
ダンジョンの中だから日が暮れたのかどうか分からないけど、本日の営業は終了だ。
むしろこれ以上は働きたく無い!
その証拠に、なっちゃんが疲労のせいでレジカウンターにつっぷしてしまっている
私も接客業は慣れていないせいもあって精神的疲労が凄い
だって午後4時頃から急にお客さんが殺到して、ついさっき最後のお客さんが帰った所なんだもの
それも15~20歳くらいの女性ばかりで20~30人は来たんじゃないかな?
まぁ冷やかしの人も何人か居たみたいだけど
話を聞いてみると、ほぼ全員がポーターの仕事をしていて水を通さない袋の噂を聞いて来たらしい
どうやら同じポーターギルドに所属している人達で、情報源は最初にお店に来たキャサリンさん
早めに仕事が終わった人達や休日だった人達が、ギルドでキャサリンさんの話を聞いて
水を通さない袋が存在するなんて半信半疑ながらも、そんな便利な物があるなら是非欲しい!って事で一斉にお店にやって来たんだそう
まだ売上金を数えて無いけど、ビニール袋以外の商品もそれなりに売れたから10万円近くは売れたと思う
ただ、未だに謎の観察者からミッションクリアの連絡が無いのは少し残念だけど
さすがに10万円は設定として低いだろうから、100万円を稼ぐ事じゃないかと予想している
まさか1億円稼げとかじゃないよね(汗)
そっ、その時は未来の自分が何とかしてくれるはず!
未来の自分を信じろ私!
今日はもうご飯を食べてお風呂に入って寝るんだ!
「夜ご飯は、お好み焼き風のチヂミ作る予定やったけど疲れてしんどいから違うのでも良い?」
「それはしょうがないね、あんなに一気にお客さんが来るの予想して無かったから」
「本当に急に来たからビックリしたね(笑)なっちゃんは夜ご飯何か食べたい物ある?」
「せっかくやし普段は食べられへんような高級なのが良いかな」
「またざっくりした注文やなぁ」
軽く愚痴りながらもスマホを操作し、謎のネットショップで『高級』のキーワードを入れて検索してみる
あっ
出た!
『すき焼き用、国産黒毛和牛500g/5500円』
おおっ、さすが国産黒毛和牛、良いお値段してるなぁ
でもこの『国産』って日本の事で良いんかな?まぁ今更気にしてもしょうがないか
「夜ご飯は国産黒毛和牛のすき焼きで良い?」
「国産黒毛和牛?!めっちゃええ肉やん!食べた事無いから楽しみやなぁ♪」
ふふっ、なっちゃん嬉しそうやなぁ
他の具材は、白菜、豆腐、糸こんにゃく、春菊を購入っと
リビングにカセットコンロとすき焼き用の鍋を持って来たら準備完了!
「そしたら最初は牛肉だけ焼いて行くから、それ!」
『ジューーーーーーーー』
「おおっ!1枚の大きさが手の平くらあるやん♪」
「火が入り過ぎる前に割り下を少しかけてと」
「へぇ~、みっちゃんとこはすき焼きの味付け砂糖と醤油じゃないんや」
「ううん、いつもは砂糖と醤油やけどお肉買ったら特製の割り下も付いてたから、今日は割り下にしてみました。あっ!もうお肉食べてええよ、まだ少し赤いけどこれくらいで食べるのがお勧めって説明書が入ってたから」
「説明書もあるなんて高級なお肉は違うね(笑)それじゃあ、いただきまーす。あーんっ、、、旨っ!なにこのお肉!もう口の中から無くなった!」
「いやいやいや、なっちゃんそれはさすがに言い過ぎやで(笑)いただきまーす、あーんっ、、、ホンマや!もう無くなった!」
「ぷっ」
「ふふっ」
「「あははははははは♪」」
私となっちゃんはお互いに見つめ合うと、堪らず爆笑してしまった
こういうやり取りが自然に出来ると、改めて関西人やなって実感する
「みっひゃんどう♯∬‡?ぼ%&℃¥¢うで」
「ぼ?口の中にお肉詰め込んだまま喋ったら何言ってるか分からんって」
「んっぐ、、ふぅ、ぼーっとしてたら
お肉全部食べてしまうでって言ってん」
「えっ?ちょっ、まだ1枚しか食べてないねんから残しといてや(汗)」
「駄目ですぅー、早いもの勝ちですぅー(笑)」
「もう怒った!そんな事言うんやったら明日からご飯は自分で作ってや」
「え゛っ?!ちょっと冗談言っただけやん(汗)えーっと、、、そうや!みっちゃん今日は疲れたやろ?だからお風呂で髪の毛から体も全部洗ってあげるから許してぇー!」
「そしたら、許しまぁーす♪」
「はぁ~、良かったぁ。みっちゃん普段怒らんから焦ってしもたやん」
「ふふっ、それより早くすき焼き食べてお風呂お風呂ぉ~♪」
つづく。
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