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第9章 新たなる旅立ち season2
第263話 とある秋の日のアストレア様とおっさんと その2
今日の朝食はコニーとフラニーが作ってくれた焼きたての食パンを3㎝ほどの厚さに切って、塩コショウとマヨネーズを和えたふわとろたまごを豪快に山盛り乗せた『たまごパン』
トマトソース、タマネギ、ピーマン、ベーコン、チーズを乗せた具沢山『ピザトースト(ハーフサイズ)』
デザートはティラミス。
俺としてはかなりガッツリした朝食なんだけど、我が家の腹ペコ娘達はさらにウィンナーや芋を焼いて食べるんだから成長期というのは恐ろしい
横に大きくなっていたら問題だけど、今のところその心配は無さそうだから好きなだけ食べて、存分に成長するが良い♪
今朝は我が家の朝食を食べる為に、わざわざ夜明け前の早い時間にピスケス領を出発して、朝食に間に合うようにやって来たアストレア様とメイドのシンシアさんが一緒だ。
夜明け前に出発したお陰で護衛やお付きのメイドさん達が疲労困憊なので、皆さんには我が家の裏庭でゆっくりして貰っている
俺が出来るだけ時間を稼ぐので、全力で体力の回復に励んで貰いたい。
「ねぇシンさん、食べて良いかしら?焼きたてみたいだし熱いうちに食べないともったいないわ!」
「勿論です、どうぞ召し上がって下さい」
「いただきます、あーん、もぐもぐもぐ♪」
ふふっ
いつもは食べる姿も貴族らしく優雅なんだけど、豪快にパンにかぶり付いて口の中をいっぱいにして食べるアストレア様は珍しいな
口の端にマヨネーズを付けたまま食べてるところなんて、ケイトやスミレみたいでなんとも微笑ましいよ
「なんだかとても楽しそうねシンさん」
「ええ、とても楽しいです♪たまにはアストレア様と一緒に朝食を食べるのも良いですね」
「あら嬉しい♪私も美味しい朝食を食べられて楽しいわ、しかもこのパン以前よりふわふわになってるかしら?」
「そうですね、コニーとフラニーが頑張ってますから」
「それじゃあもっと色んなパンを食べたいから、毎日食べに来て良いかしら?」
「勿論、私は、、、」
どうやらアストレア様が毎日我が家の朝食を食べに来るのは駄目っぽい
少し離れてニィナと一緒に朝食を食べていたシンシアさんが、俺に眼だけを使って全力で『断って下さい!』と訴えて来ている
さすがに毎日ピスケス領から通うのは辛いのだろう。たとえ美味しい料理とお菓子が食べられるとしても、体力の限界みたいだ。
「勿論、喜んで、、、と言いたいのですが、さすがに毎日護衛やメイドの皆さんの朝食を用意するのは無理です。それと、夜明け前の暗い時間に移動するのも危険なので止めて下さい。」
「残念だけど、そういう事なら仕方無いわね。これからは前日の夜にキャラバンシティに居る事にするわね、そうすれば朝はゆっくり来られるでしょ♪」
「是非そうして下さい。」
ほっ
これでシンシアさん達の睡眠時間も確保出来るだろう。シンシアさんの方を見ると涙を流す勢いで俺を拝んでいるけれど、拝むのは女神様だけにして頂きたい。
「ねぇ、シンさんは今日は忙しいのかしら?」
「決まってる予定としては、午後から商会に顔を出すだけですが」
「それなら午前中はゆっくりお話出来るわね♪先日アレサンドロ公爵からお手紙が来たのよ、娘の嫁ぎ先が決まったと喜んでいたわ。
シンさん結婚おめでとう♪」
「は?、、、私に結婚の予定はありませんが」
アレサンドロ公爵といえば、王国十二家、鷹派のアレサンドロ・ヴァン・スコーピオン公爵の事で
俺はスコーピオン公爵家の4女、ペトルーシュカ様とお見合いをしたんだ。勿論きちんと断ったはずなのだが(汗)
「シンさんのその様子だとペトルーシュカ様との結婚を、本当に本気で断ったのね?」
「はい、アストレア様が曖昧な態度が1番駄目だと仰られたので、万が一にも勘違いする余地が無いように、はっきりとお断りしました。」
「ふふっ、やはりシンさんは素晴らしいわ♪普通はどんなに嫌でも公爵家の者を目の前にして『断る』なんて事は出来る事ではないのよ。
アレサンドロ公爵もシンさんのそういうところが気に入ったのね♪」
「えぇーと、貴族というのはお見合いで断ったり、断られたりというのは日常茶飯事なのでは?」
「勿論そうよ。でも公爵家とお見合いして本気で断れるのは他国の王族くらいかしら?」
「ソーデスカ、アハハハ」
やっちまったぁーー!!
そもそも平民の俺に対して妾でも良いなんて、父親であるアレサンドロ公爵自らが許可してる時点で、俺の返事に関係無く結果は同じだったんだ!
ペトルーシュカ様は俺とお見合いする前から、相手がどんな奴であっても結婚するつもりだったんだから
気に入るとか気に入らないは最初からアウトオブ眼中だよ(泣)
今回はたまたまアレサンドロ公爵が俺の事を気に入ってしまったから、嬉々として結婚の話が進んでいるにすぎない
アストレア様もそれを分かっててあえて何も言わなかったんだろうな。
改めて結婚を断っても既に決定事項っぽいし、下手すりゃ残りの王国十二家からも縁談が来かねん
しかも『神殿』などという怪しげな組織の存在を知った今は、みんなを守る為にも公爵家との繋がりは絶対欲しい!
だとすると俺もけじめを付ける時が来たか
元世界じゃ気ままな独身のおっさんだった俺が、こんなかたちでけじめを付ける事になるとは思わんかった。
とは言え、元々予定していた事ではあるから問題は無い!
結婚についてもペトルーシュカ様と直接話せば回避出来る可能性も残されているし
そうと決まれば、アストレア様と秋の予定を話し合いますか
つづく。
トマトソース、タマネギ、ピーマン、ベーコン、チーズを乗せた具沢山『ピザトースト(ハーフサイズ)』
デザートはティラミス。
俺としてはかなりガッツリした朝食なんだけど、我が家の腹ペコ娘達はさらにウィンナーや芋を焼いて食べるんだから成長期というのは恐ろしい
横に大きくなっていたら問題だけど、今のところその心配は無さそうだから好きなだけ食べて、存分に成長するが良い♪
今朝は我が家の朝食を食べる為に、わざわざ夜明け前の早い時間にピスケス領を出発して、朝食に間に合うようにやって来たアストレア様とメイドのシンシアさんが一緒だ。
夜明け前に出発したお陰で護衛やお付きのメイドさん達が疲労困憊なので、皆さんには我が家の裏庭でゆっくりして貰っている
俺が出来るだけ時間を稼ぐので、全力で体力の回復に励んで貰いたい。
「ねぇシンさん、食べて良いかしら?焼きたてみたいだし熱いうちに食べないともったいないわ!」
「勿論です、どうぞ召し上がって下さい」
「いただきます、あーん、もぐもぐもぐ♪」
ふふっ
いつもは食べる姿も貴族らしく優雅なんだけど、豪快にパンにかぶり付いて口の中をいっぱいにして食べるアストレア様は珍しいな
口の端にマヨネーズを付けたまま食べてるところなんて、ケイトやスミレみたいでなんとも微笑ましいよ
「なんだかとても楽しそうねシンさん」
「ええ、とても楽しいです♪たまにはアストレア様と一緒に朝食を食べるのも良いですね」
「あら嬉しい♪私も美味しい朝食を食べられて楽しいわ、しかもこのパン以前よりふわふわになってるかしら?」
「そうですね、コニーとフラニーが頑張ってますから」
「それじゃあもっと色んなパンを食べたいから、毎日食べに来て良いかしら?」
「勿論、私は、、、」
どうやらアストレア様が毎日我が家の朝食を食べに来るのは駄目っぽい
少し離れてニィナと一緒に朝食を食べていたシンシアさんが、俺に眼だけを使って全力で『断って下さい!』と訴えて来ている
さすがに毎日ピスケス領から通うのは辛いのだろう。たとえ美味しい料理とお菓子が食べられるとしても、体力の限界みたいだ。
「勿論、喜んで、、、と言いたいのですが、さすがに毎日護衛やメイドの皆さんの朝食を用意するのは無理です。それと、夜明け前の暗い時間に移動するのも危険なので止めて下さい。」
「残念だけど、そういう事なら仕方無いわね。これからは前日の夜にキャラバンシティに居る事にするわね、そうすれば朝はゆっくり来られるでしょ♪」
「是非そうして下さい。」
ほっ
これでシンシアさん達の睡眠時間も確保出来るだろう。シンシアさんの方を見ると涙を流す勢いで俺を拝んでいるけれど、拝むのは女神様だけにして頂きたい。
「ねぇ、シンさんは今日は忙しいのかしら?」
「決まってる予定としては、午後から商会に顔を出すだけですが」
「それなら午前中はゆっくりお話出来るわね♪先日アレサンドロ公爵からお手紙が来たのよ、娘の嫁ぎ先が決まったと喜んでいたわ。
シンさん結婚おめでとう♪」
「は?、、、私に結婚の予定はありませんが」
アレサンドロ公爵といえば、王国十二家、鷹派のアレサンドロ・ヴァン・スコーピオン公爵の事で
俺はスコーピオン公爵家の4女、ペトルーシュカ様とお見合いをしたんだ。勿論きちんと断ったはずなのだが(汗)
「シンさんのその様子だとペトルーシュカ様との結婚を、本当に本気で断ったのね?」
「はい、アストレア様が曖昧な態度が1番駄目だと仰られたので、万が一にも勘違いする余地が無いように、はっきりとお断りしました。」
「ふふっ、やはりシンさんは素晴らしいわ♪普通はどんなに嫌でも公爵家の者を目の前にして『断る』なんて事は出来る事ではないのよ。
アレサンドロ公爵もシンさんのそういうところが気に入ったのね♪」
「えぇーと、貴族というのはお見合いで断ったり、断られたりというのは日常茶飯事なのでは?」
「勿論そうよ。でも公爵家とお見合いして本気で断れるのは他国の王族くらいかしら?」
「ソーデスカ、アハハハ」
やっちまったぁーー!!
そもそも平民の俺に対して妾でも良いなんて、父親であるアレサンドロ公爵自らが許可してる時点で、俺の返事に関係無く結果は同じだったんだ!
ペトルーシュカ様は俺とお見合いする前から、相手がどんな奴であっても結婚するつもりだったんだから
気に入るとか気に入らないは最初からアウトオブ眼中だよ(泣)
今回はたまたまアレサンドロ公爵が俺の事を気に入ってしまったから、嬉々として結婚の話が進んでいるにすぎない
アストレア様もそれを分かっててあえて何も言わなかったんだろうな。
改めて結婚を断っても既に決定事項っぽいし、下手すりゃ残りの王国十二家からも縁談が来かねん
しかも『神殿』などという怪しげな組織の存在を知った今は、みんなを守る為にも公爵家との繋がりは絶対欲しい!
だとすると俺もけじめを付ける時が来たか
元世界じゃ気ままな独身のおっさんだった俺が、こんなかたちでけじめを付ける事になるとは思わんかった。
とは言え、元々予定していた事ではあるから問題は無い!
結婚についてもペトルーシュカ様と直接話せば回避出来る可能性も残されているし
そうと決まれば、アストレア様と秋の予定を話し合いますか
つづく。
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