【完結】公爵令嬢に転生したので両親の決めた相手と結婚して幸せになります!

永倉伊織

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第52話 炊き出し

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side:フィオナ


「今日はよろしくお願いします。」

「任せろ!」「お任せ下さい。」「準備万端です。」

「フィオナ様、そろそろ始めないと騒動になりそうです。」

「分かりました。今から炊き出しを始めまーす!」

「「「「「うぉーー!!」」」」」



今日はスミスさん、ポーラさん、アリスさん、チュニーと、以前から予定していた教会の炊き出しに参加している。

私は『きな粉餅』と『山菜おこわ』を作って参加しているし、ドミニク商店の店主ミニーさんも炊き出しに参加していて

ミニーさんが味噌を塗ったのと、醤油を塗った2種類の『五平餅』を炭火で焼いているせいで、味噌と醤油の香ばしい匂いがして、炊き出しの料理を貰う為に列を作って並んでいる人達のテンションが異常に高い(汗)

ただし

列に並んでいる全員に行き渡るだけの五平餅は無い。


炊き出しの料理を貰うルールとして

1、午前中に行われる街の清掃活動に参加する事。(参加者は料理の引換券が2枚貰える)

2、幾つかある炊き出し料理の中から自由に2種類を選んで引換券と交換する。

3、列に並ばない人や揉め事を起こした人は引換券を没収する。(罵倒・怒号・文句等々を言っても引換券は没収)


今、清掃活動に参加した人達に配るだけの料理は充分にあるけれど、それぞれの料理は街に住んでいる人達が好意で作ったものだから数にはバラ付きがある。

しかも今日に限って王妃様から炊き出しの参加者全員に果物の差し入れが届いた。

言葉通り『参加者全員分』の果物だ。

それは炊き出し料理を貰う人達と、炊き出しを手伝う人達も含めた、言葉通り全員に配れるだけの大量の果物が届けられた。

そういう事も重なった結果、本日の炊き出しは過去最高の盛り上がりを見せて、まさにお祭り状態となっている。


炊き出し料理の1番人気はやはりミニーさんの『五平餅』だ。

見た目と匂いで分かりやすく美味しそうだから当然だろう。

そして次に人気なのは『きな粉餅』

炊き出しに甘い食べ物は珍しいらしく、用意したきな粉餅がどんどん減って行く。


「フィオナさぁ~ん、こっちは終わったから手伝うわよぉ」


炊き出しを開始してまだ15分くらいなのに、ミニーさんの五平餅は全部無くなったらしい。


「ミニーさん、早くないですか?」

「狙い通り、匂いで釣る作戦が成功したわ♪それに珍しさもあったんでしょうね。
さぁさぁ、のんびり会話してる暇は無いわよ。フィオナさんの料理も長い列が出来てるんだから!」


おおっ?!

ミニーさんに言われて見てみると、五平餅が無くなったからか、一気に人がこっちに流れて来て列に並ぶ人が増えている(汗)


ーー10分後ーー


用意した『きな粉餅』と『山菜おこわ』は、無事に全部配る事が出来た。

でも、あっという間に終わってしまったから、少し物足りなくもある。


「フィオナさん、お疲れ様」

「ミニーさんもお疲れ様でした。手伝ってくれたお陰で助かりました。」

「これぐらいお安いご用よぉ。餅米とうるち米の宣伝も出来たしねぇ。
そうそう、教会の人達から私とフィオナさんには、出来れば定期的に炊き出し参加して欲しいって言われちゃったわよ。
報酬は出せないけど材料費は出してくれるって」

「うーん、たまにお手伝いする程度なら構わないですけど、料理を作るのは遠慮したいです。結構大変だったんで」

「ふふっ、私も疲れたちゃったから、気が向いた時に参加するくらいで充分でしょ。きな粉餅が余ったら貰おうと思ってたのに、あっという間になくなっちゃったわね(笑)」

「炊き出しに甘い食べ物は珍しいって聞きましたから、そのせいでしょうね。」

「へぇ~、餅米で甘い食べ物って他には無いかしら?」

「みたらし団子・おはぎ・大福餅、等々がありますけど、どれも砂糖を沢山使うので炊き出しには向いて無いかと、、、砂糖少なめで醤油多めのみたらし団子ならいけるかな?」

「友人や親戚を呼んで食べるくらいの量ならいいけど、炊き出しで使う量の砂糖となると、ちょっとねぇ。
毎回甘い食べ物が出るのが当たり前だと勘違いされても困るし、雑煮くらいが無難かしら?」

「そうですね。冬なら『きりたんぽ鍋』という選択肢もあるんですけど、これから夏ですし悩みますね」

「まっ、炊き出しは無償の好意でやってる事だから、深く考えてもしょうがないわ。人気薄の食材はまだまだあるから、ゆっくり考えましょう。
さぁさぁ、早く片付けて打ち上げするわよ!」

「「「やったぁー♪」」」


ふふふっ

スミスさん、アリスさん、チュニーの3人は相変わらずブレ無いなぁ。





つづく。
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