親友がリア充でモテまくりです。非リアの俺には気持ちが分からない

かがみもち

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第3章 選択の文化祭とすれ違う思惑 ~友のために、自分のために~

36時間目 ギター入門

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「お前ら、もうちょい、買うの遅かったら練習出来なかったなァ・・・。 ま、それぞれ弾いてみれくれ」
俺達は今、黒沢センパイの家に来ている。
黒沢センパイの家はどうやら三階建てのようで、こないだ来たリビングをスルーし、三階の部屋に来た。
そこには、ドラムやギター、ベース等のライブ用と思われる楽器があった。
「すげぇっすね! このベースめっちゃカッコよくありませんか?」
遼太郎が興奮しながら、言う。
「アァ、まァな、山内、そこにかけてあるギター取ってくれないかァ?」
「あ、はい」
山内は、黒沢センパイご指名のエレキギターを持ち、恐る恐るそれを渡した。
全てを魅了するような海のような深い青色のグラデーションがあるギター。
「う、お・・・。 かっこいいっすね」
「だろ? お前もここに座れよ。 高橋」
「はいっす」
俺は黒沢センパイの隣に座り、そのギターをマジマジと見つめる。
なんだろう。
かっこいいしか出てこない。
「んじゃ、今からなんか適当に弾くか」
「ン~。 そうだなァ・・・。 あ、これとかどうだ? 桃花が作ったンだが、コードも初心者向きだったハズ・・・」
「黒沢さん達って何者なんですか?! 音楽性ありすぎませんか?!」
「何言ってンだ。 あるわけねェだろ?」
カチカチとマウスを操作しながら、ひとつのファイルを開いた。
「あったあった。 これだこれ」
そういって聴こえてきたのはロック感じるメタルソングだった。
激しいドラムの音にカッコよすぎるギターの音。
「・・・どうだ? 一応コードもC、Dm、F、Aくらいか・・・しか使わねェからさ」
俺を含め、3人とも固まった。
「いやいや・・・黒沢センパイが・・・」
俺が流石に無理だと言おうとすると、
「「めっちゃ凄いっすね!! やりましょう!」」
「おっ、マジで?」
「マジです」
三石が自信アリ気に答える。
「いやいやいや・・・。 俺達ド素人だぜ? あんなロックなの出来るわけねぇだろ?」
「敦志! やろうと思えば出来る!」
裕太がおれのため肩に手を置いて、グッと親指を立てている。
なんかコイツが言うと説得力あるなぁ・・・。
「お前、賢いし、モテまくりだから説得力あるわ・・・」
「んじゃ、やるぞー! 敦志、山内! 俺達の演奏でこの学校中の女子のハートを盗んでやろうぜ! ついでに森山さんの分も!」
「お前なぁ・・・。 俺は森山にはそういう気もないし、森山も俺になんてそんな気にもなんないだろ・・・」
「お前らー。 まぁ、来る間に基本は教えてやったから、後は実践あるのみだぞー。 頑張れよー」
「頑張ります」
こうして初めの練習が始まった。

          ー

「なぁ、遼太郎! このコードなんなの? 指ちぎれるって! 痛っ!」
俺は難関のFコードの練習中である。
C、Dm、Aのコードは基本的に押さえれるようになったが、Fコードだけは、人差し指全体で押さえなければいけない、バレーコードというやつだった。
「ベース凄くムズくない? どうやったらあんなに早く指動かせるんだろう・・・。 三石、そっちはどう?」
「うーん、鳴らす順番がゴチャゴチャになっちゃう。 ムズい・・・」
俺達は苦戦中である。
現在時刻は午後21時。
後1時間ほどで練習を終わらないと近所にも迷惑になるので、なるべく収穫が少しでも増えて欲しいところだ。
「お、やってるな」
「黒沢センパイ、Fコードって他の弾き方ありますか?」
「あるけど?」
「あるんかい?!」
遼太郎の強烈なツッコミと共に、黒沢センパイは音の鳴る方へ足を運ぶ。
「山内! かなり出来てるじゃねェか! これで後はサビとBメロのサビにはいるところだけだな! 頑張れ!」
「ふぅ、ありがとうございます。 イテテ・・・。 普段あんまり指を動かさないんで、痛いです」
汗をタオルで拭きながら、黒沢センパイと会話する裕太は多分全女子が羨ましがる光景だろう。
なんだろう。 山内の周りが光って見えるけど俺の目のせいかな。
「・・・で、高橋、Fコードの他の弾き方はなァ、割りとCコードと似てるンだよ。 こんな感じだ」
そういって黒沢センパイは、自身のギターを持ち、Fコードを押さえている。
確かにCコードとほとんど同じところを押さえているように見える。
「ま、これは一番俺が押さえやすいってだけで他にもあるから試した方がいいかもなァ」
「ありがとうございます!」
「おおっ、1発で音が出た! 合ってますか?」
「あってるあってる。 ちょっと音が変だが、それは練習しまくって直せばいいなァ」
「ンァ、もうすぐ時間だし、1回併せてやってみて、それからお前らメシ食っていけ」
「分かりました! ありがとうございます。 敦志、山内、やってみよ」
「んじゃいきます」
その言葉の数秒後、俺のギターと山内のベースの音が重なる。
イントロはゆっくりなため、コードチェンジも楽である。
よっしよっし、いい感じ。
イントロが終わり、Aメロにはいるとドラムがはいる。
そして、一番難関のBメロ。
ドラムとベースの音が合わさって、凄くカッコいい。
ボキャブラリー崩壊しそうだ。
そしてサビ。
ギターソロからはいる。
そして、この曲のタイトルをボーカルが歌うときの楽器の音が重なる瞬間は鳥肌がたった。
「おっしゃー!」
まず、サビが終わった瞬間、三石が叫んだ。
「いやぁ、良かったね・・・。 凄いや・・・」
「これ1曲目で行こう!」
「そうだな。 しっかし誰が歌うんだ?」
「山内の方がいいんじゃない?」
「声が透き通ってるもんな」
「ええ? 本当に? んじゃ、この曲は僕がいくよ・・・」
「お前ら、すげェな。 マジで三時間でここまでいくとは思ってなかった」
黒沢センパイもかなり驚いている。
「じゃ、歌も頼むな! 裕太!」
「了解!」
「ベースボーカル、だねっ!」
俺達は和気あいあいと今の演奏を評価するのであった。
ヤバイって、ギター楽しすぎだろ。
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