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第3章【一途に想うからこそ】

22罪 まぐわい④ ❤︎‬

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「なんだ? 物足りないのかい?」
「ひあっ」

 ふふ、と笑いながら呟くネヘミヤの言葉に私は疑問の視線を向けようとした。
 だけど、彼の指が下着の中へとかいくぐってきて、愛液でびちょびちょになりつつある私の秘部の合わせ目に触れる。その刺激に私は驚きと同時に、直接的な刺激に甘美な声をあげてしまった。

「先ほどから、ずっと膝をすり合わせておるぞ?」
「ち、がぁ……んっ」

 合わせ目の中央には決して触れようとしないネヘミヤの手付きは、私の腰をゾクゾクッとさせた。核心に触れない曖昧な刺激は、私の体に“物足りなさ”を感じさせている。
 違うとはっきり否定をしたいのに、私の口から溢れ出るのは甘さを含んだ声ばかりだ。

「違うと言いながらも、気持ちよさそうな声をもらしておるぞ?」
「気持ち……よくなんて、なぁ……いっ」

 これは違う。体の気持ちよさと心の気持ちよさは別のものなんだから!
 そう思うのに、溢れ出る愛液と甘い声に私の脳は“本当は気持ちいいんじゃないのか”と勘違いしそうになる。
 秘部を覆い隠す秘肉を触っていたネヘミヤの指先が、ゆっくりと移動していくのが分かった。向かう先は一つしかないことを私は理解していて、その移動していく指先の刺激と期待に腰が動きそうになった。

「腰をゆらゆらさせて、説得力がないぞ?」

 くすくすと笑いながらするネヘミヤの指摘に、私はバツが悪そうに視線を逸らした。
 くちゃ、と聞こえた水音と同時に、私の秘部の中央に感じたネヘミヤの指の感触。けれど、彼の指先はそこから先へ推し進めようとはしてこなかった。
 合わせ目から溢れ出る蜜を中指に絡めると、ネヘミヤは指先を合わせ目から離しては押し付ける行為を繰り返した。ピチャピチャと卑猥な音が、そのたびに繰り返されて聞こえてくる。そんな絶妙な刺激に私の腰はふわりと浮き、同時に秘部から愛液が絶え間なく溢れ出てくるのが分かった。
 体が気持ちよくなっているという事実に、私は目を逸らしたかった。こんなのは違う。間違っている。そう思いたかった。

「ほぉれ、どんどん溢れ出てくるぞ?」
「……ふっ、んっ……ぁ……」

 私の意思とは別に、私の体はそれ以上の刺激を求め始める。物足りない、物足りないと、奥がきゅうきゅうと動く。

「ふむ……勿体ない、のう」
「――――――ぇ?」
「我はうぬの気のすべてをわけてもらうと……言ったぞ?」

 どうやって気を奪われるのか、原理はよくわからない。
 けれど、ネヘミヤがこういう行為に及んでいるという事は、こういう行為で気を吸い取ることができるという事はなんとなく理解できていた。だから、まさか彼がこういう行動に出るなんて、私は思いもしていなかった。
 ぐいっと、私の太ももの後ろを掴んだ状態でネヘミヤに足を持ち上げられれば、私の秘部は丸見えになってしまう。ネヘミヤは私の下着を横にずらすと、あらわになった私の秘部に顔を近づけた。
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