ファートゥム・サルウァトル(運命救世主)

ちょちょいのよったろー/羽絶 与鎮果

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第十五章 他の【世界】の話

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 【勇至狼】に【神話】を語り終えた【ティニディス】は続けて、【13界の界物】が支配する13の【世界】についての話を始める事にした。
 【ティニディス】は、
『では、小僧。
 【シックスス・ワールド(第六の世界)】の事も含め、【1番】から順番に【世界】の話をしてやろう。
 心して聞くが良い』
 と言った。
 【勇至狼】は、
「あ、うん。
 よろしく」
 と答えた。
 【ティニディス】は、
『うむ。
 では、【1番】から行くぞ。
 【1番】は【レグイス】が支配する【ファースト・ワールド(第一の世界)】だったな。
 この【世界】は別名、【死の無い世界】と言われておる。
 通常、【存在】は死ねば【冥界】へと送られるが、【ファースト・ワールド(第一の世界)】の場合、死亡したら、すぐに【生まれ変わる】のだ。
 例えば、【ファースト・ワールド(第一の世界)】に住む生き物が殺されたとする。
 すると、すぐに、その遺体、もしくは近くの何か――草木でも物でも何でも良い。
 そこから、新しい生命が誕生する。
 その生命は殺された生き物の魂を有しておる。
 そのため、【不死の世界】と言われる事もある。
 そんな【世界】だ。
 続いて【2番】だ。
 【ガーデフラウアン】が支配する【セカンド・ワールド(第二の世界)】だな。
 この【世界】は別名【花畑の世界】と言われておる。
 【世界】の至る所に【花】が咲いておるとされておる。
 この【花】は、【シックスス・ワールド(第六の世界)】で言うところの【卵】に相当するものだ。
 【モンスター】などはほとんどが【花】から生まれておる。
 次は【3番】だ。
 【インボレウ】が支配する【サード・ワールド(第三の世界)】だな。
 この【世界】と【6番】の【シックスス・ワールド(第六の世界)】、
 【9番】の【ナインス・ワールド(第九の世界)】は【現実界】からの行き来が出来る状態になっておるから知っているかも知れんな。
 この【世界】は別名【虹の世界】と言われておる。
 この【世界】において、【虹】とは雨が降った後に出るものではなく、【存在】の【誕生】を司るものだ。
 【虹】が架かると【存在】がその下から生まれる。
 そう言われておる【世界】となる。
 次は【4番】だな。
 【イート】が支配する【フォース・ワールド(第四の世界)】だ。
 この【世界】は別名【おもちゃの世界】と言われておる。
 いわゆる【現実界】において【おもちゃ】と呼ばれている物に【命】が宿っている【世界】だと言われている。
 だが、それよりも特筆すべきは、【巨深獣(きょしんじゅう)】と呼ばれる巨大な怪物達がうじゃうじゃ存在する事だな。
 【巨深獣(きょしんじゅう)】は小さいものでも500メートル。
 巨大なものになると銀河より大きいものも存在すると言われておる。
 そんな【世界】だ。
 ――と、ここまでが、【過去】に属する【世界】であり【界物】とされておる。
 リーダーとなっておるのが【1番】の【ファースト・ワールド(第一の世界)】であり【レグイス】だ。
 ちなみに【現在】に属するのが、
 【フィフス・ワールド(第五の世界)】と【リフォースト】、
 【シックスス・ワールド(第六の世界)】と【グエ】、
 【セヴンス・ワールド(第七の世界)】と我(【ティニディス】)、
 【エイトゥス・ワールド(第八の世界)】と【ドーシャ】、
 【ナインス・ワールド(第九の世界)】と【ラーミ】、
 ――でリーダーはもちろん、我(【ティニディス】)だ。
 【未来】に属するのが、
 【テンス・ワールド(第十の世界)】と【ティルメアット】、
 【イレヴンス・ワールド(第十一の世界)】と【ジュラーミ】、
 【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】と【リクォーティ】、
 【ファイナル・ワールド(最終の世界)】と【クォンティーティ】、
 ――でリーダーは【クォンティーティ】――と言いたいところだが、実際は【リクォーティ】だと言われておる。
 【三大界物】の【未来】を司るのは【13番】の【クォンティーティ】だが、【未来】に属する【界物】を率いるリーダーは【12番】の【リクォーティ】だ。
 その辺りが混同しやすいと言われておるな』
 と言った。
 【勇至狼】は、
「へ、へぇ~。
 そうなんだ……?」
 と納得した。
 続けて【ティニディス】は、
『まぁ、脱線したな。
 話を戻そう。
 次は【5番】だな。
 【リフォースト】が支配する【フィフス・ワールド(第五の世界)】だ。
 この【世界】は別名、【森林の世界】と言われておる。
 至る所に樹木が生えておる。
 その樹木には様々な【木の実】がなり、その【木の実】から様々な【モンスター】が誕生するとされておる。
 それで、次が【6番】。
 今回、冒険してきた【グエ】が支配する【シックスス・ワールド(第六の世界)】だな。
 繰り返しの説明になるがこの【世界】は別名、【卵の世界】と言われておる。
 この【世界】の【モンスター】のほとんどが【卵】から生まれておると言うのは既に説明はしたな。
 次が【7番】。
 我(【ティニディス】)が支配する【セヴンス・ワールド(第七の世界)】だ。
 この【世界】は別名、【要素の世界】と言われておる。
 小僧。
 お前に渡した【力】でもわかる通り、【セヴンス・ワールド(第七の世界)】では至る所に、【3種類】の【要素】が落ちておる。
 【心要素】、
 【技要素】、
 【体要素】、
 ――の3つだ。
 我の【世界】ではこの3つの【要素】が引きつけ合い、【融合】する事で【モンスター】が誕生する事になっておる。
 同じ【要素】でも他の【要素】と合わさる事で全く違う【モンスター】になるのは知っての通りだ。
 【モンスター】は死亡すれば3つの【要素】に戻り、【セヴンス・ワールド(第七の世界)】の中に散らばる。
 そして、また、別の【要素】と合わさり、全く違った【モンスター】として生まれ変わる。
 つまり、元々は同じ【融合】をしていた、別々の【モンスター】が居てもおかしくないという事だ。
 説明が長くなったな。
 次は【8番】だ。
 【ドーシャ】が支配する【エイトゥス・ワールド(第八の世界)】だな。
 この【世界】は別名、【影の世界】と言われておる。
 【影】だけで動き回るのだが、【影】から、【存在】が浮き出て【モンスター】と化すのだ。
 【モンスター】が倒されるとまた、【影】だけの状態になり、【影】の中で新たな【ボディー】を作りだし、また【モンスター】を浮き出して活動する。
 そんな【世界】となっておる。
 次は【9番】だな。
 【ラーミ】が支配する【ナインス・ワールド(第九の世界)】だ。
 この【世界】は別名、【鏡の世界】と言われておる。
 【世界】の至る所に【鏡】が存在し、【鏡の中】から、【モンスター】が現れる。
 【モンスター】が倒されても【本体】は【鏡】の中にあるので、また、【複製】を出すことが出来る。
 【モンスター】を本当に倒したかったら、【鏡】の方を何とかしないといけないと言うことだな。
 もっとも簡単に壊せる様な【鏡】では無いと言うのは付け加えておくがな。
 ここまでが【現在】に属する【世界】と【界物】だ。
 それは前に言ったな』
 と言った。
 【勇至狼】は、
「な、なるほど……
 それで最後が【未来】に属する……」
 とつぶやくと、【ティニディス】は、
『うむ。
 そうだ。
 残る4つが【未来】に属する【世界】と【界物】となる。
 だが、この4つについては、我もよくは知らんのだ。
 何せ、【神話】の時代には誕生していないし、【虚数空間】にあったので存在しなかった事になっていたものだからな。
 それでも僅かにわかっているのは、
 【9番】が、【ティルメアット】の支配する【テンス・ワールド(第十の世界)】で、この【世界】での【最強】を求めるために絶えず戦いが起こっている【戦乱の世界】であると言う事、
 【11番】が、【ジュラーミ】が支配する【イレヴンス・ワールド(第十一の世界)】で、別名、【蜃気楼(しんきろう)の世界】と言われておるのをちょっと小耳に挟んだくらいだな。
 【12番】の【リクォーティ】が支配する【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】と【13番】の【クォンティーティ】が支配する【ファイナル・ワールド(最終の世界)】の2つについては全くわからん。
 何せ、まだ誕生しておらんからな。
 【リクォーティ】と【クォンティーティ】が誕生しておらん状態なので、【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】と【ファイナル・ワールド(最終の世界)】は【虚数空間】に入ったままだ。
 【双子】の【界物】が誕生するまでは全くわからん。
 ただ、【魔女ミルナ】によると、この2つの【世界】は【最高峰】である――と、そう告げられておる。
 我にわかるのはそんな所だな』
 と言った。
 【勇至狼】は、
「はひゃぁ~……
 たまげたって言うかなんて言うか……
 壮大な話だな……」
 と感想を述べた。
 【吟撫】は、
「でしょぉ~?
 わくわくするよね?
 そう言う訳で、私達の目標は最高峰とされる【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】と【ファイナル・ワールド(最終の世界)】に挑戦する事。
 【シックスス・ワールド(第六の世界)】は通過点に過ぎないの。
 わかった?」
 と聞いた。
 【勇至狼】は、
「あ、あぁ。
 何となく。
 でも今のレベルじゃ……」
 と言う。
 【吟撫】は、
「わかっているわよ。
 そんな事くらい、言われなくてもね。
 だから、鍛えるの。
 徹底的にね。
 あんたもボケッとしていると途中で死ぬわよ。
 死にたくなかったら、死ぬ気で強くなんなさい。
 これは命令よ。
 反対は許さないわ」
 と言った。
 【勇至狼】は、
「……わかった。
 了解です。
 ついて行ける様に頑張らせていただきます」
 と言うと、【吟撫】は満足そうに、
「うん。
 よろしい。
 じゃあ、改めてよろしくね」
 と言って手を差し出した。
 【勇至狼】は、
「こちらこそ。
 よろしく」
 と言って握手をしたのだった。
 【琴花】は、
「って事で話は終わりで良いわね?
 じゃあ、今度こそ帰るわよ。
 準備は良いわね?」
 と言った。
 一同は頷き、【無垢の草原】にある【入り口】から【現実界】の【ゼンセダ洞窟】の【出口】に着いたのだった。
 【吟撫】は、
「ふぅ。
 とりあえず、一回目の目標クリアね。
 次は夏休み。
 もっと奥地まで冒険するわよ」
 と言った。
 結局、【現実界】の時間で【シックスス・ワールド(第六の世界)】に向かっていたのは24時間22分だった。
 22分オーバーだが、許容範囲と言えるだろう。
 【日帰り冒険】としてはまずまずの出来だったと言える結果に終わったのだった。
 現在、【日曜日】の深夜0時22分だ。
 良い子は寝ている時間だ。
 【吟撫】達は手早く到着手続きを済ませると自宅に戻り、ぐっすりと眠りについたのだった。
 三姉妹も【勇至狼】も気疲れで疲労し熟睡した。
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