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第37話 夜の街に現れる邪霊
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時刻はイーリスがいつも寝る時間より2時間前。陽が沈んで市民たちが家に閉じこもり施錠をしている頃、アルドたちは街を歩いていた。
街には何人かの衛兵の姿があった。一応は戦う力を持ってはいるものの、やはりディガーやエクソシストと比べると邪霊と戦ってきた経験は少ない。衛兵たちは夜に不要に出歩いている人がいないかをチェックしているようだった。
「アルドさん。衛兵が撤退するまで物陰に隠れていよう。見つかったら面倒だ」
ミラが建物の影にアルドたちを誘導した。そこで待つこと数分、衛兵たちも見回りをして出歩いている人間が特にいないことを確認すると、それぞれが解散してしまった。彼らの目的はあくまでも対人間の犯罪行為を取りしまることである。邪霊との戦いで負傷してしまっては本来の仕事に支障が出てしまうため、戦いは避けるということだ。
「本当にこの街の人たちは邪霊に対して無関心なんだねー」
イーリスがそうぼそっとこぼした。一応は市街地に住んでいるクララとミラは耳が痛くなった。
「イーリスちゃん。ここに出現する邪霊を見ても同じこと言えるかな?」
「どういうこと? ミラさん」
「まあ……アタシも実物を見た時には……そりゃ、誰も狩りたがらないよって思ったさ」
ミラが含みを持たせた言い方をする。そして、ミラが斜め右あたりを指さした。
「あそこを見て。邪霊がいる」
ミラが指さした方向。そこにいたのは……ものすごい速さで横切った小さな影。
「え? よく見えなかった」
「まあ、暗いし、相手は小さいしで見えないもの無理はない。この街に巣食っている邪霊。それはネズミ。人間の子供くらいの大きさの巨大ネズミなんてものじゃない。本物の小さいネズミ」
「え?」
イーリスは目を丸くして驚いた。邪霊と聞いたからには、もっと凶悪な姿を想像していたのだ。それが事もあろうに、小さいネズミである。
「小さい……ネズミ?」
イーリスが首を傾げる。そして、ネズミはまたアルドたちの目の前を横切った。それもギリギリ見えるか見えないかの速度で。
「私もこのネズミたちを舐めていたところはあったよ。正直言って、これは人間の手に負える存在ではない。なにせ数が多くて小さくてすばしっこくて……だから、脅威になるまで待っていたの。そうすれば、精霊が現れてネズミをダンジョンに封印してくれるから。そうしたら、最も強いボスを倒せば邪霊も一緒に浄化されるってこと」
クララの言っていることは実に合理的であった。1匹1匹を始末するには人間の手には余る。しかし、精霊が創り出すダンジョンの仕様を利用すればまともに潰せる。エクソシストもディガーもネズミの邪霊を狩りたがらない理由が出来てしまった。
「でも、放置をすれば精霊でも対処しきれない程の災いがあるんでしょ? なら……私も精霊の助けなんて待ってられない。それに、精霊の力を借りない方が、そっちの方がいいからね」
クララはダンジョンに閉じ込められている精霊を救うためにディガーになった。その理由を考えれば、ダンジョンがそもそも生まれない方がいいのだ。
「大した脅威でもない、倒しても金にならない、戸締りしていれば防げる、耐えていればいずれ精霊が解決してくれるだろうという希望的観測。なるほど……色々な状況が組み合わさってこんなことになってしまったのか」
アルドは頭を悩ませた。どでかくて強い邪霊が1体だけだったら、そいつを倒せば終わり。だが、弱くても素早くて数が多いのは、単純に強いよりも厄介なことなのだ。
「ん? なにか聞こえない?」
イーリスが耳を澄ませる。
「え? 何も聞こえな……」
「しー、アルドさん」
アルドがなにか言いかけた時、クララがそれを制した。
「この街の地図を作り終わったッチュ」
「チュッチュ! これでいつでもボスをここに呼べるッチュ!」
やけに甲高い声が聞こえてくる。女子3人はお互いに顔を見合わせて頷いた。だが、アルドはピンと来ていない様子だった。ただ、この場は黙っておいた方がいいと空気を読んで口をつぐむ。
「むむ、人間どもが聞き耳たててるッチュ」
「逃げろー!」
それからシュンと風切り音が聞こえて、甲高い声が聞こえなくなった。
「聞こえなくなったな」
「うん」
ミラとクララが頷いてイーリスも便乗する。
「一体なんなんだ?」
「精神体。邪霊と精霊の中には、信仰が一定以上ないと聞き取れないような声って言うのがあるみたいなんだ。アルドさんは信仰が低いから聞き取れなかったみたいだね」
クララの言葉にアルドは納得するも、なんかやりきれない思いになった。
「でも、情報を掴んだな。街を嗅ぎまわっていたネズミたちは地図を作っていた。そして、その地図を元にボスとやらと一緒に襲撃を仕掛ける。それがアルドさんとイーリスちゃんが見た未来なんだな?」
「うん、多分そうだよ」
邪霊たちの会話が聞こえなかったから、会話についていけないアルド。
「お父さん元気出して」
「ありがとうイーリス」
アルドを慰めるイーリス。そして、イーリスは更に告げる。
「あの邪霊たちのボスは、街のどこかに隠れているみたい」
「なんだって!?」
イーリスの発言に驚くミラとクララ。どうしてわかるんだと言おうとするが、イーリスが先に答えを言う。
「私には邪霊の会話がまだ聞こえていたの。移動中にしゃべっていた内容がね」
「そうか。イーリスちゃんは信仰が高いから、私たちじゃ聞こえない声も聞こえてもおかしくないんだ」
「流石、イーリスでかしたぞ!」
「えへへ」
イーリスの信仰はこの中の誰よりも高い。そのため、聞き取れる邪霊の声の範囲が広いし、遠くの声も拾える。邪霊たちも、まさか信仰が異常に高い人間がいるとは思わずに油断して会話を始める距離を見誤ったのだ。
「ネズミの邪霊たちは、昼間はこの街の下水道を使って移動しているみたい。だから、ボスもそこにいるんじゃないかな?」
「下水道ねえ」
アルドはそこを探索する必要があるかどうかを考えているが、クララとミラがあからさまに嫌そうな顔をする。
「そんな汚くてくさい場所を探索しなくてはならないのか?」
「ミラ。我慢しよう。最悪の未来を回避するためだ」
邪霊たちが言うボスに襲撃されてしまっては遅い。脅威の存在がわかっているならそれを先んじて叩かなくてはならない。
「イーリス。ボスの具体的な場所はわかるか?」
「ごめんなさい。お父さん。そこまでは聞こえなかった」
「まあ、仕方ないか。とにかく今日はもう遅い。一旦、帰って対策を立てよう」
「そんな悠長なことをしている場合か?」
ミラがアルドに突っかかる。確かに、現状では地図が完成したため、いつ邪霊に襲われてもおかしくない状況とも言える。しかし――
「今は夜だし、そろそろイーリスも眠くなってくるころだと思う。イーリスが寝ちゃったら、こちらの戦力も減るしボスを叩くなら万全の状態の方がいいだろう」
「しかし……」
「ミラ。焦る気持ちはわかる。でも、今はこの情報を得られたことは大きい。流石にこの情報があれば、誰かしら助っ人を呼べるかもしれない。例えば、キミたちの先生とかね」
ミラはハッとした。確かに現状で無策につっこんでしまうよりかは、ジェフの協力を仰いだ方が得策である。そのことに気づいて自らの考えを改めた。
「そうだな。ありがとう、アルドさん。ちょっと焦っていたみたいだ」
「無理もないよ。ミラ。自分の命どころか、街の安全がかかっている状況だ。焦るなという方が無理がある」
意見がまとまったところで、アルドたちはこの場を解散した。
街には何人かの衛兵の姿があった。一応は戦う力を持ってはいるものの、やはりディガーやエクソシストと比べると邪霊と戦ってきた経験は少ない。衛兵たちは夜に不要に出歩いている人がいないかをチェックしているようだった。
「アルドさん。衛兵が撤退するまで物陰に隠れていよう。見つかったら面倒だ」
ミラが建物の影にアルドたちを誘導した。そこで待つこと数分、衛兵たちも見回りをして出歩いている人間が特にいないことを確認すると、それぞれが解散してしまった。彼らの目的はあくまでも対人間の犯罪行為を取りしまることである。邪霊との戦いで負傷してしまっては本来の仕事に支障が出てしまうため、戦いは避けるということだ。
「本当にこの街の人たちは邪霊に対して無関心なんだねー」
イーリスがそうぼそっとこぼした。一応は市街地に住んでいるクララとミラは耳が痛くなった。
「イーリスちゃん。ここに出現する邪霊を見ても同じこと言えるかな?」
「どういうこと? ミラさん」
「まあ……アタシも実物を見た時には……そりゃ、誰も狩りたがらないよって思ったさ」
ミラが含みを持たせた言い方をする。そして、ミラが斜め右あたりを指さした。
「あそこを見て。邪霊がいる」
ミラが指さした方向。そこにいたのは……ものすごい速さで横切った小さな影。
「え? よく見えなかった」
「まあ、暗いし、相手は小さいしで見えないもの無理はない。この街に巣食っている邪霊。それはネズミ。人間の子供くらいの大きさの巨大ネズミなんてものじゃない。本物の小さいネズミ」
「え?」
イーリスは目を丸くして驚いた。邪霊と聞いたからには、もっと凶悪な姿を想像していたのだ。それが事もあろうに、小さいネズミである。
「小さい……ネズミ?」
イーリスが首を傾げる。そして、ネズミはまたアルドたちの目の前を横切った。それもギリギリ見えるか見えないかの速度で。
「私もこのネズミたちを舐めていたところはあったよ。正直言って、これは人間の手に負える存在ではない。なにせ数が多くて小さくてすばしっこくて……だから、脅威になるまで待っていたの。そうすれば、精霊が現れてネズミをダンジョンに封印してくれるから。そうしたら、最も強いボスを倒せば邪霊も一緒に浄化されるってこと」
クララの言っていることは実に合理的であった。1匹1匹を始末するには人間の手には余る。しかし、精霊が創り出すダンジョンの仕様を利用すればまともに潰せる。エクソシストもディガーもネズミの邪霊を狩りたがらない理由が出来てしまった。
「でも、放置をすれば精霊でも対処しきれない程の災いがあるんでしょ? なら……私も精霊の助けなんて待ってられない。それに、精霊の力を借りない方が、そっちの方がいいからね」
クララはダンジョンに閉じ込められている精霊を救うためにディガーになった。その理由を考えれば、ダンジョンがそもそも生まれない方がいいのだ。
「大した脅威でもない、倒しても金にならない、戸締りしていれば防げる、耐えていればいずれ精霊が解決してくれるだろうという希望的観測。なるほど……色々な状況が組み合わさってこんなことになってしまったのか」
アルドは頭を悩ませた。どでかくて強い邪霊が1体だけだったら、そいつを倒せば終わり。だが、弱くても素早くて数が多いのは、単純に強いよりも厄介なことなのだ。
「ん? なにか聞こえない?」
イーリスが耳を澄ませる。
「え? 何も聞こえな……」
「しー、アルドさん」
アルドがなにか言いかけた時、クララがそれを制した。
「この街の地図を作り終わったッチュ」
「チュッチュ! これでいつでもボスをここに呼べるッチュ!」
やけに甲高い声が聞こえてくる。女子3人はお互いに顔を見合わせて頷いた。だが、アルドはピンと来ていない様子だった。ただ、この場は黙っておいた方がいいと空気を読んで口をつぐむ。
「むむ、人間どもが聞き耳たててるッチュ」
「逃げろー!」
それからシュンと風切り音が聞こえて、甲高い声が聞こえなくなった。
「聞こえなくなったな」
「うん」
ミラとクララが頷いてイーリスも便乗する。
「一体なんなんだ?」
「精神体。邪霊と精霊の中には、信仰が一定以上ないと聞き取れないような声って言うのがあるみたいなんだ。アルドさんは信仰が低いから聞き取れなかったみたいだね」
クララの言葉にアルドは納得するも、なんかやりきれない思いになった。
「でも、情報を掴んだな。街を嗅ぎまわっていたネズミたちは地図を作っていた。そして、その地図を元にボスとやらと一緒に襲撃を仕掛ける。それがアルドさんとイーリスちゃんが見た未来なんだな?」
「うん、多分そうだよ」
邪霊たちの会話が聞こえなかったから、会話についていけないアルド。
「お父さん元気出して」
「ありがとうイーリス」
アルドを慰めるイーリス。そして、イーリスは更に告げる。
「あの邪霊たちのボスは、街のどこかに隠れているみたい」
「なんだって!?」
イーリスの発言に驚くミラとクララ。どうしてわかるんだと言おうとするが、イーリスが先に答えを言う。
「私には邪霊の会話がまだ聞こえていたの。移動中にしゃべっていた内容がね」
「そうか。イーリスちゃんは信仰が高いから、私たちじゃ聞こえない声も聞こえてもおかしくないんだ」
「流石、イーリスでかしたぞ!」
「えへへ」
イーリスの信仰はこの中の誰よりも高い。そのため、聞き取れる邪霊の声の範囲が広いし、遠くの声も拾える。邪霊たちも、まさか信仰が異常に高い人間がいるとは思わずに油断して会話を始める距離を見誤ったのだ。
「ネズミの邪霊たちは、昼間はこの街の下水道を使って移動しているみたい。だから、ボスもそこにいるんじゃないかな?」
「下水道ねえ」
アルドはそこを探索する必要があるかどうかを考えているが、クララとミラがあからさまに嫌そうな顔をする。
「そんな汚くてくさい場所を探索しなくてはならないのか?」
「ミラ。我慢しよう。最悪の未来を回避するためだ」
邪霊たちが言うボスに襲撃されてしまっては遅い。脅威の存在がわかっているならそれを先んじて叩かなくてはならない。
「イーリス。ボスの具体的な場所はわかるか?」
「ごめんなさい。お父さん。そこまでは聞こえなかった」
「まあ、仕方ないか。とにかく今日はもう遅い。一旦、帰って対策を立てよう」
「そんな悠長なことをしている場合か?」
ミラがアルドに突っかかる。確かに、現状では地図が完成したため、いつ邪霊に襲われてもおかしくない状況とも言える。しかし――
「今は夜だし、そろそろイーリスも眠くなってくるころだと思う。イーリスが寝ちゃったら、こちらの戦力も減るしボスを叩くなら万全の状態の方がいいだろう」
「しかし……」
「ミラ。焦る気持ちはわかる。でも、今はこの情報を得られたことは大きい。流石にこの情報があれば、誰かしら助っ人を呼べるかもしれない。例えば、キミたちの先生とかね」
ミラはハッとした。確かに現状で無策につっこんでしまうよりかは、ジェフの協力を仰いだ方が得策である。そのことに気づいて自らの考えを改めた。
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