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第39話 下水道のボス
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邪霊たちを順調に倒して進んでいくアルドだちであったが、不意にアルドにコウモリの邪霊が飛び掛かって来た。
「キー!」
「うお!」
アルドは疾風の刃でコウモリの邪霊に応戦した。見事にコウモリの邪霊を斬ることに成功した。一撃で倒せるほどの威力がそこにはあったのだが……パキンと金属が折れる音がして、疾風の刃がポッキリと折れてしまった。
「んな!」
アルドは目を丸くして驚いてしまった。先ほどのヘドロで汚染された場所からぽっきりと折れてしまったため、そこの部分でかなり劣化をしてしまったのだ。
「アルドさん。武器が壊れちゃったね。どうしよう!」
クララが慌てているが、ミラは涼しい顔をしている。
「別に慌てることはないじゃないさ。武器がなければ魔法を使えばいいじゃない」
「アルドさんは魔法が使えないんだよ!」
「え? 使えない? 苦手じゃなくて? 全く使えない?」
ミラは珍獣を見るような目でアルドを見ている。魔法が得意な彼女にとってはは……否、ディガーならば魔法を使えるのが標準的であるため、魔法が使えないというのはありえない想定だった。
「えっと、まあ。とりあえず、アタシのナイフを貸してあげるよ。さっきの剣と比べたら心もとないだろうけど、それでガマンしてくれ」
「ありがとう」
物理攻撃しかできないアルドにとって、武器がないのはかなりの致命的なことだった。クララのように体術が優れているわけでもないし、武器がなければただの壁役にしかならない。
ミラからナイフを受けとったアルド。純粋な邪霊の装備ではなくて、マナに影響を及ぼさないように加工済みの邪霊武器である。以前のような戦力にはならないが、それでもいないよりはマシ……ということだ。
「――!」
しんがりを務めていたクララが不意に振り返り、背後に忍んでいた"影”に拳の一撃を叩きこんだ。ガシっと音がするも、"影”はそれほどの深手を負っていない。
「な、なんだ!」
アルド、イーリス、ミラも振り返る。クララは体術の構えをして戦闘態勢を取っている。
「気を付けて、みんな。多分、こいつがボスだよ! 拳を交えた感じでわかった」
拳法の達人が少しの組手で相手の力量がわかるように、クララもこの数秒の間に相手の実力を推しはかった。
「ボ、ボス? い、いきなりなの?」
イーリスは全く準備ができてなかった。だが、ミラは違った。
「ラピッドファイア!」
すぐさま赤の魔法を使用する。小さい火の玉を高速でぶつける魔法。それをクッラの前にいる邪霊に叩きこむ。姿を確認する前にこれをやってのけるほどにミラは素早かった。
「んにゃ!」
邪霊の正体は……ネコだった! 大きさはライオンより少し小さい程度。黒い毛におおわれているクロネコで口を大きく開けてアクビをした。
「ふにゃーにゃ。これから街を支配しようとしてやったのに、この仕打ちはなんにゃ?」
「貴様がアタシたちの街を狙っていたのか! イーリスちゃん。今の内に強力な魔法を準備して」
「あ、はい」
ミラが再びラピッドファイアを放つ。威力は低いが魔法の速度が速い。ミラの早撃ちの技術も相まってか、相手を怯ませるにはそれなりに有効だ。……それが1度目ならば。
「その手にはもう食わんにゃ!」
ネコの邪霊がラピッドファイアをネコパンチで叩き落した。その火は下水道の水の中に落下してジュウと水を蒸発させる音を立てた。
「僕が前衛に出ようか?」
アルドが提案するも、クララ首を横に振った。
「だめ。アルドさんは後ろを警戒して。イーリスちゃんやミラが背後からの不意打ちを食らったら終わる」
確かに前衛の2枚体制はかなりの強さはある。しかし、それは背後から不意打ちされる心配がない場合に限ってのことである。
事実、このネコの邪霊はクララを背後から不意打ちしてきた。もし、しんがりを信仰が並程度のクララではなくて、信仰が高いイーリスだった場合……不意打ちに対抗できなかったら致命傷を負っていたに違いない。
「いくよ。クララさん。下がって! サイクロン!」
イーリスが現状放てる安定した威力の魔法のサイクロン。相手の信仰がわからなければ安定しない邪霊魔法と違って、ある程度の威力の安定は見込める。風の刃が渦を巻いてネコの邪霊に向かって放たれた。ネコの邪霊はそのサイクロンを、「ニャッ!」と強い悲鳴を上げた。
やがてサイクロンがおさまると、毛並みがズタボロになったネコの邪霊の姿があった。イーリスのサイクロンを受けてもまだ生きていられる耐久性。かなりのものである。
「ふしゃー! フェニス!」
ネコの邪霊は魔法を唱えた。邪霊の周囲を白い炎が包み込む。その炎に包まれた邪霊は傷が少しずつ再生していく。
対象の再生力を上げて傷を治す赤の魔法。フェニス。
「させないよ!」
クララが回復中のネコの邪霊に格闘攻撃を仕掛ける。まずはパンチを仕掛ける。これを邪霊がネコパンチで抵抗する。クララの拳はネコパンチでいなされてしまった。
しかし、クララは追撃で邪霊に蹴りをぶち込む。その蹴りが邪霊の鼻にクリーンヒットした。
「んにゃ! ふにゃっ!」
邪霊は鼻を強打して身悶えしてしまう。そして、手から爪を出して、クララを引っ掻こうとする。
「うわ」
クララは寸前のところで攻撃をかわした。しかし、下水道の床の部分がガンと音を立てて削れてしまう。その威力をもし人間が受けたらひとたまりもない程だ。
「きしゃあああ!」
ネコの邪霊が追撃をする。これにはクララもかわしきれずに、ネコの爪での一撃を左腕に受けてしまった。
「がああ!」
「クララ! アパト!」
クララの左腕の柔肌にネコの邪霊の爪が深く突き立てられてから皮膚を削られる。クララの実態にここまでのダメージを負わせるのはかなりの霊障である。
ミラもその傷を癒すために傷を治す精霊魔法アパトを唱えた。しかし、これ1回では完全に霊障を取り除くことができない。
「クララ下がってくれ!」
アルドが前に出る。そして代わりにクララガ後衛に下がった。善意と後衛の交代。
「にゃにゃ? お前は……この中で1番弱そうだにゃ。マナが全然感じられないにゃ」
事実、アルド自信マナを受けいられる器がないし、現在の邪霊武器も弱体化する加工が施されているものだ。ネコの邪霊の1番弱いが当てはまってもおかしくない。
でも、アルドは引くわけにはいかなかった。勇気を振り絞って、ネコの邪霊に突進する。
「バカめ! さっきのやつと同じく肉を削り取ってやるニャ!」
ネコの邪霊が爪を出して大きく振り下ろす。アルドはそれを避けずに左手で受け止めた。
「にゃにゃ!」
アルドの左手に爪が刺さる。しかし、それだけ。削り取られる間もなく、アルドはネコの邪霊にナイフを突き立てた。
「んぎゃああ!」
信仰が低いから邪霊の物理的なダメージも霊障として扱われてダメージをカットできる。そのお陰で、アルドは攻撃を耐えることができた。
痛くないと言えば嘘になる。でも、こうして身を切らなければこの邪霊には勝てない。そう判断した結果である。
「サイクロン!」
再びイーリスがサイクロンを唱えた。2度目のサイクロン、1度目のサイクロンでダメージが蓄積していたネコの邪霊はその一撃を受けてかなりのダメージを負ってしまう。それはもう、消滅に至る程に。
「な、な、なやああああ!」
ネコの邪霊が断末魔の叫びをあげる。これで勝った。誰もがそう思った瞬間。
「爪弾!」
ネコの邪霊が最後っ屁と言わんばかりに自身の爪を飛ばした。その爪はまっすぐとミラの方に向かっていた。
「あっ……」
クララをアパトで治療している最中のミラ。それに集中していたからガードが間に合わない。絶体絶命のピンチ。この場の誰もがそう思っていた瞬間。
「オーロラカーテン!」
ネコの邪霊が去り際に放った爪の一撃。それは、キラキラとした光のカーテンによって遮られてしまった。カーテンにぶつかった爪はぼっと燃えて消滅。
「この魔法は……先生!」
ミラがそう言った瞬間、ジェフが「よっと」と言いながら下水道の上からジャンプで降りてきた。
「先生、なんでここに」
そう尋ねるミラだったが、ジェフはかっかと笑う。
「酔っ払いが誤って下水道に落ちる。そんな事件が珍しいか?」
「キー!」
「うお!」
アルドは疾風の刃でコウモリの邪霊に応戦した。見事にコウモリの邪霊を斬ることに成功した。一撃で倒せるほどの威力がそこにはあったのだが……パキンと金属が折れる音がして、疾風の刃がポッキリと折れてしまった。
「んな!」
アルドは目を丸くして驚いてしまった。先ほどのヘドロで汚染された場所からぽっきりと折れてしまったため、そこの部分でかなり劣化をしてしまったのだ。
「アルドさん。武器が壊れちゃったね。どうしよう!」
クララが慌てているが、ミラは涼しい顔をしている。
「別に慌てることはないじゃないさ。武器がなければ魔法を使えばいいじゃない」
「アルドさんは魔法が使えないんだよ!」
「え? 使えない? 苦手じゃなくて? 全く使えない?」
ミラは珍獣を見るような目でアルドを見ている。魔法が得意な彼女にとってはは……否、ディガーならば魔法を使えるのが標準的であるため、魔法が使えないというのはありえない想定だった。
「えっと、まあ。とりあえず、アタシのナイフを貸してあげるよ。さっきの剣と比べたら心もとないだろうけど、それでガマンしてくれ」
「ありがとう」
物理攻撃しかできないアルドにとって、武器がないのはかなりの致命的なことだった。クララのように体術が優れているわけでもないし、武器がなければただの壁役にしかならない。
ミラからナイフを受けとったアルド。純粋な邪霊の装備ではなくて、マナに影響を及ぼさないように加工済みの邪霊武器である。以前のような戦力にはならないが、それでもいないよりはマシ……ということだ。
「――!」
しんがりを務めていたクララが不意に振り返り、背後に忍んでいた"影”に拳の一撃を叩きこんだ。ガシっと音がするも、"影”はそれほどの深手を負っていない。
「な、なんだ!」
アルド、イーリス、ミラも振り返る。クララは体術の構えをして戦闘態勢を取っている。
「気を付けて、みんな。多分、こいつがボスだよ! 拳を交えた感じでわかった」
拳法の達人が少しの組手で相手の力量がわかるように、クララもこの数秒の間に相手の実力を推しはかった。
「ボ、ボス? い、いきなりなの?」
イーリスは全く準備ができてなかった。だが、ミラは違った。
「ラピッドファイア!」
すぐさま赤の魔法を使用する。小さい火の玉を高速でぶつける魔法。それをクッラの前にいる邪霊に叩きこむ。姿を確認する前にこれをやってのけるほどにミラは素早かった。
「んにゃ!」
邪霊の正体は……ネコだった! 大きさはライオンより少し小さい程度。黒い毛におおわれているクロネコで口を大きく開けてアクビをした。
「ふにゃーにゃ。これから街を支配しようとしてやったのに、この仕打ちはなんにゃ?」
「貴様がアタシたちの街を狙っていたのか! イーリスちゃん。今の内に強力な魔法を準備して」
「あ、はい」
ミラが再びラピッドファイアを放つ。威力は低いが魔法の速度が速い。ミラの早撃ちの技術も相まってか、相手を怯ませるにはそれなりに有効だ。……それが1度目ならば。
「その手にはもう食わんにゃ!」
ネコの邪霊がラピッドファイアをネコパンチで叩き落した。その火は下水道の水の中に落下してジュウと水を蒸発させる音を立てた。
「僕が前衛に出ようか?」
アルドが提案するも、クララ首を横に振った。
「だめ。アルドさんは後ろを警戒して。イーリスちゃんやミラが背後からの不意打ちを食らったら終わる」
確かに前衛の2枚体制はかなりの強さはある。しかし、それは背後から不意打ちされる心配がない場合に限ってのことである。
事実、このネコの邪霊はクララを背後から不意打ちしてきた。もし、しんがりを信仰が並程度のクララではなくて、信仰が高いイーリスだった場合……不意打ちに対抗できなかったら致命傷を負っていたに違いない。
「いくよ。クララさん。下がって! サイクロン!」
イーリスが現状放てる安定した威力の魔法のサイクロン。相手の信仰がわからなければ安定しない邪霊魔法と違って、ある程度の威力の安定は見込める。風の刃が渦を巻いてネコの邪霊に向かって放たれた。ネコの邪霊はそのサイクロンを、「ニャッ!」と強い悲鳴を上げた。
やがてサイクロンがおさまると、毛並みがズタボロになったネコの邪霊の姿があった。イーリスのサイクロンを受けてもまだ生きていられる耐久性。かなりのものである。
「ふしゃー! フェニス!」
ネコの邪霊は魔法を唱えた。邪霊の周囲を白い炎が包み込む。その炎に包まれた邪霊は傷が少しずつ再生していく。
対象の再生力を上げて傷を治す赤の魔法。フェニス。
「させないよ!」
クララが回復中のネコの邪霊に格闘攻撃を仕掛ける。まずはパンチを仕掛ける。これを邪霊がネコパンチで抵抗する。クララの拳はネコパンチでいなされてしまった。
しかし、クララは追撃で邪霊に蹴りをぶち込む。その蹴りが邪霊の鼻にクリーンヒットした。
「んにゃ! ふにゃっ!」
邪霊は鼻を強打して身悶えしてしまう。そして、手から爪を出して、クララを引っ掻こうとする。
「うわ」
クララは寸前のところで攻撃をかわした。しかし、下水道の床の部分がガンと音を立てて削れてしまう。その威力をもし人間が受けたらひとたまりもない程だ。
「きしゃあああ!」
ネコの邪霊が追撃をする。これにはクララもかわしきれずに、ネコの爪での一撃を左腕に受けてしまった。
「がああ!」
「クララ! アパト!」
クララの左腕の柔肌にネコの邪霊の爪が深く突き立てられてから皮膚を削られる。クララの実態にここまでのダメージを負わせるのはかなりの霊障である。
ミラもその傷を癒すために傷を治す精霊魔法アパトを唱えた。しかし、これ1回では完全に霊障を取り除くことができない。
「クララ下がってくれ!」
アルドが前に出る。そして代わりにクララガ後衛に下がった。善意と後衛の交代。
「にゃにゃ? お前は……この中で1番弱そうだにゃ。マナが全然感じられないにゃ」
事実、アルド自信マナを受けいられる器がないし、現在の邪霊武器も弱体化する加工が施されているものだ。ネコの邪霊の1番弱いが当てはまってもおかしくない。
でも、アルドは引くわけにはいかなかった。勇気を振り絞って、ネコの邪霊に突進する。
「バカめ! さっきのやつと同じく肉を削り取ってやるニャ!」
ネコの邪霊が爪を出して大きく振り下ろす。アルドはそれを避けずに左手で受け止めた。
「にゃにゃ!」
アルドの左手に爪が刺さる。しかし、それだけ。削り取られる間もなく、アルドはネコの邪霊にナイフを突き立てた。
「んぎゃああ!」
信仰が低いから邪霊の物理的なダメージも霊障として扱われてダメージをカットできる。そのお陰で、アルドは攻撃を耐えることができた。
痛くないと言えば嘘になる。でも、こうして身を切らなければこの邪霊には勝てない。そう判断した結果である。
「サイクロン!」
再びイーリスがサイクロンを唱えた。2度目のサイクロン、1度目のサイクロンでダメージが蓄積していたネコの邪霊はその一撃を受けてかなりのダメージを負ってしまう。それはもう、消滅に至る程に。
「な、な、なやああああ!」
ネコの邪霊が断末魔の叫びをあげる。これで勝った。誰もがそう思った瞬間。
「爪弾!」
ネコの邪霊が最後っ屁と言わんばかりに自身の爪を飛ばした。その爪はまっすぐとミラの方に向かっていた。
「あっ……」
クララをアパトで治療している最中のミラ。それに集中していたからガードが間に合わない。絶体絶命のピンチ。この場の誰もがそう思っていた瞬間。
「オーロラカーテン!」
ネコの邪霊が去り際に放った爪の一撃。それは、キラキラとした光のカーテンによって遮られてしまった。カーテンにぶつかった爪はぼっと燃えて消滅。
「この魔法は……先生!」
ミラがそう言った瞬間、ジェフが「よっと」と言いながら下水道の上からジャンプで降りてきた。
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