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第2章『聖女王フローラ』
閑話「愚王クラウスの末路⑥…野菜モーニングスター」
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や、やあ、私は臭王……じゃなく、聖王クラウスだ。
ぐぅ! あの婆さんのせいで、すっかり『ばば専』が定着してしまって、村中の婆さんが私に夢中に……なんて生き地獄なんだ。
折角、居心地が良い村に落ち着けたと思っていたのに……
最近ではパインのせいで―――って! 思ってるそばから食うな! 痛い! いたたたッ! 同居人の髪の毛を食うな!
「こら! パイン! このニラは私の毛だ!! お前が食べまくるから、すっかり毛が濃くなって凄い事になっているのだぞ!!」
私はすっかりニラ臭いのに慣れてしまったが、村人はそうでもないらしく、異臭騒ぎがある度に何でもかんでも私のせいにされる……
居候ゆえに文句は言えないのだ……はああ。
「ねえ? おじさん!」
見た目20歳前後くらいの、ボンキュッボンな娘が臭王クラウスに話しかけてきた。
「ん? 見ない顔だな。旅人か?」
ほおお。なかなか美しい娘じゃないか。
過去最高の巨乳娘かもしれない。
しかし、またヒルダが変身しているかもしれないし。
もう騙されないぞ!
「おじさんに私……恋しちゃったかも」
頬をピンク色に染めて恥ずかしがっている。
身体をくねくねさせる度、その豊かな胸がふるえて、何ともなまめかしい。
「な、何?」
な、なんだと!!!!
ニラ臭い貧相なオークに恋をしただと?
信じられん。
しかし、私の溢れる魅力がそうさせているのでは……?
「おっぱい触る?」
うおおおおおおお!!!!!!!!!!
これは恋だ!!
私も罪なオークだな!
人間の美しい娘を魅了してしまうとは……
オークではなく人間に生まれたかった!!!
「ねえ、触らないの?」
彼女は自ら胸をモミモミして、臭王を誘惑し始めた。時折、切なそうに吐息を漏らしている。
「触る! 揉んでもいいか!」
臭王は強烈なニラ臭を振り撒きながら興奮しまくっている。
いつもの騙されパターンに嵌っている事など、最早このオークには認識できていない。
しかし、まさかこの後に、あんな悲劇が待ち受けているとは思っていないだろう。
「好きにしていいよ♪」
これはヒルダではない。
ヒルダではない!!
「もう、早くアッチに行こう?」
「行く行く! 臭王行きまーす!」
「んもう! 何それぇ♥ うふふふ」
―――
今日はヒルダさんから新作の『野菜モーニングスター』を頂きました♪
前回頂いたのが『素振り練習用』で、今日頂いたのが『本番用』だそうですが?
本番って何の事でしょうか?
それに『実況機能つき』って何でしょう?
とにかく、これを持ってここで待つようにと……。
あ! あれはヒルダさん……?
でも、ヒルダさんにしては若そうな見た目で…………
フローラはヒルダが変身した若い娘と、その隣を歩くオークを見ている。そしてそのオークを見るなり、彼女の脳裏に野菜の杖の記憶が再生されていた。
その直後、フローラの目には、復讐の炎がメラメラと燃え始めていた。
「あ、おじさん。実はおじさんが好きな娘がもう一人いてね♪」
「うはははは!! 何人でもいいぞ! おっぱいなら何個でも大歓迎だ!!」
有頂天の臭王クラウスは、ほんの百メートルくらい先で、野菜モーニングスターを『ぶうんぶうん』と、轟音を立てながら素振りをしているフローラの姿など、まるで気付いていなかった。
フローラの持つ最新型野菜モーニングスターには、その先端にドリアン型の突起がついていた。
「おじさん、紹介するね♪ 私の友達のフローラちゃんよ」
この瞬間、臭王クラウスは全身の血の気が引くのを感じていた。
『また騙された』と言う考えが脳裏を駆け巡っているが、今更もう遅すぎた。フローラはこの日の為とは知らなかったが、毎日、試作型野菜モーニングスターで素振りを続けていたのだ。
最早彼女のスイングスピードは、平凡を絵に描いたようなクラウスが反応できる限界を遥に超越している。
『フオンッ』という何かを振り抜く音がした時には、既に野菜モーニングスターは臭王クラウスの胸の辺りに命中していた。
「ぐはあああああ!!!! ゴホッゴホッ!! げぼおおおおお!!」
「フローラちゃんナイスバッティング!!」
道端で胸を抑えて悶絶するクラウスは、ニラの匂いに混じってドリアン臭がするのを感じていたが、『ザッザッザッ』と、砂利を踏みしめながら近づいてくる、暗黒のオーラを纏ったフローラに戦慄していた。
「今度はドリアンですか!! 愚王クラウス! 貴方という人は……どれだけ私を苦しめれば気が済むのですか!!」
「ま…まて! ゴホッ! ぜ、前回も私は何もしていな……あ、あああ、まて! 話せばわかる!! それを振りかぶって何をする気だああああ!!!!」
臭王クラウスの胸毛はドリアンに様変わりしていた。
そのドリアン型胸毛は、フローラに新たな復讐心を植え付けて、激しく燃え上がらせていたのだ。
臭王クラウスは胸のドリアンを揺らしながら、この場から一秒でも早く逃げ出そうと試みるが、過去最高速を記録したフローラの野菜モーニングスターの一撃が、クラウスを雲一つない青空の彼方にまで打ち上げていた。
(おおっと! これは大きい!! 凄まじいライナーの特大ホームランが、フローラファンで埋め尽くされた超満員のライトスタンド一直線! 9回裏に飛び出した、大、大、大逆転勝利! フローラ選手、これが嬉しい今シーズン初ホームラン!!)
野菜モーニングスターの実況機能は、臭王クラウスを彼方まで吹き飛ばして、清々しい心地に満たされるフローラの心の内を映しているようだった。
「これで私は野菜の杖のトラウマを克服できた気がします!」
フローラの顔には、最早一点の曇りもなかった。彼女は今日のこの出来事を糧にして、女王として大きく成長するだろう。
哀れ臭王クラウス。汝の前途に幸あれ。
*****
ニラ、ドリアンと来て、次はどうしよう(´ー+`)
*****
ぐぅ! あの婆さんのせいで、すっかり『ばば専』が定着してしまって、村中の婆さんが私に夢中に……なんて生き地獄なんだ。
折角、居心地が良い村に落ち着けたと思っていたのに……
最近ではパインのせいで―――って! 思ってるそばから食うな! 痛い! いたたたッ! 同居人の髪の毛を食うな!
「こら! パイン! このニラは私の毛だ!! お前が食べまくるから、すっかり毛が濃くなって凄い事になっているのだぞ!!」
私はすっかりニラ臭いのに慣れてしまったが、村人はそうでもないらしく、異臭騒ぎがある度に何でもかんでも私のせいにされる……
居候ゆえに文句は言えないのだ……はああ。
「ねえ? おじさん!」
見た目20歳前後くらいの、ボンキュッボンな娘が臭王クラウスに話しかけてきた。
「ん? 見ない顔だな。旅人か?」
ほおお。なかなか美しい娘じゃないか。
過去最高の巨乳娘かもしれない。
しかし、またヒルダが変身しているかもしれないし。
もう騙されないぞ!
「おじさんに私……恋しちゃったかも」
頬をピンク色に染めて恥ずかしがっている。
身体をくねくねさせる度、その豊かな胸がふるえて、何ともなまめかしい。
「な、何?」
な、なんだと!!!!
ニラ臭い貧相なオークに恋をしただと?
信じられん。
しかし、私の溢れる魅力がそうさせているのでは……?
「おっぱい触る?」
うおおおおおおお!!!!!!!!!!
これは恋だ!!
私も罪なオークだな!
人間の美しい娘を魅了してしまうとは……
オークではなく人間に生まれたかった!!!
「ねえ、触らないの?」
彼女は自ら胸をモミモミして、臭王を誘惑し始めた。時折、切なそうに吐息を漏らしている。
「触る! 揉んでもいいか!」
臭王は強烈なニラ臭を振り撒きながら興奮しまくっている。
いつもの騙されパターンに嵌っている事など、最早このオークには認識できていない。
しかし、まさかこの後に、あんな悲劇が待ち受けているとは思っていないだろう。
「好きにしていいよ♪」
これはヒルダではない。
ヒルダではない!!
「もう、早くアッチに行こう?」
「行く行く! 臭王行きまーす!」
「んもう! 何それぇ♥ うふふふ」
―――
今日はヒルダさんから新作の『野菜モーニングスター』を頂きました♪
前回頂いたのが『素振り練習用』で、今日頂いたのが『本番用』だそうですが?
本番って何の事でしょうか?
それに『実況機能つき』って何でしょう?
とにかく、これを持ってここで待つようにと……。
あ! あれはヒルダさん……?
でも、ヒルダさんにしては若そうな見た目で…………
フローラはヒルダが変身した若い娘と、その隣を歩くオークを見ている。そしてそのオークを見るなり、彼女の脳裏に野菜の杖の記憶が再生されていた。
その直後、フローラの目には、復讐の炎がメラメラと燃え始めていた。
「あ、おじさん。実はおじさんが好きな娘がもう一人いてね♪」
「うはははは!! 何人でもいいぞ! おっぱいなら何個でも大歓迎だ!!」
有頂天の臭王クラウスは、ほんの百メートルくらい先で、野菜モーニングスターを『ぶうんぶうん』と、轟音を立てながら素振りをしているフローラの姿など、まるで気付いていなかった。
フローラの持つ最新型野菜モーニングスターには、その先端にドリアン型の突起がついていた。
「おじさん、紹介するね♪ 私の友達のフローラちゃんよ」
この瞬間、臭王クラウスは全身の血の気が引くのを感じていた。
『また騙された』と言う考えが脳裏を駆け巡っているが、今更もう遅すぎた。フローラはこの日の為とは知らなかったが、毎日、試作型野菜モーニングスターで素振りを続けていたのだ。
最早彼女のスイングスピードは、平凡を絵に描いたようなクラウスが反応できる限界を遥に超越している。
『フオンッ』という何かを振り抜く音がした時には、既に野菜モーニングスターは臭王クラウスの胸の辺りに命中していた。
「ぐはあああああ!!!! ゴホッゴホッ!! げぼおおおおお!!」
「フローラちゃんナイスバッティング!!」
道端で胸を抑えて悶絶するクラウスは、ニラの匂いに混じってドリアン臭がするのを感じていたが、『ザッザッザッ』と、砂利を踏みしめながら近づいてくる、暗黒のオーラを纏ったフローラに戦慄していた。
「今度はドリアンですか!! 愚王クラウス! 貴方という人は……どれだけ私を苦しめれば気が済むのですか!!」
「ま…まて! ゴホッ! ぜ、前回も私は何もしていな……あ、あああ、まて! 話せばわかる!! それを振りかぶって何をする気だああああ!!!!」
臭王クラウスの胸毛はドリアンに様変わりしていた。
そのドリアン型胸毛は、フローラに新たな復讐心を植え付けて、激しく燃え上がらせていたのだ。
臭王クラウスは胸のドリアンを揺らしながら、この場から一秒でも早く逃げ出そうと試みるが、過去最高速を記録したフローラの野菜モーニングスターの一撃が、クラウスを雲一つない青空の彼方にまで打ち上げていた。
(おおっと! これは大きい!! 凄まじいライナーの特大ホームランが、フローラファンで埋め尽くされた超満員のライトスタンド一直線! 9回裏に飛び出した、大、大、大逆転勝利! フローラ選手、これが嬉しい今シーズン初ホームラン!!)
野菜モーニングスターの実況機能は、臭王クラウスを彼方まで吹き飛ばして、清々しい心地に満たされるフローラの心の内を映しているようだった。
「これで私は野菜の杖のトラウマを克服できた気がします!」
フローラの顔には、最早一点の曇りもなかった。彼女は今日のこの出来事を糧にして、女王として大きく成長するだろう。
哀れ臭王クラウス。汝の前途に幸あれ。
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ニラ、ドリアンと来て、次はどうしよう(´ー+`)
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