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聖騎士ロイ編
第8話 聖騎士の秘めた想い(1/2)
しおりを挟む【時系列:物語開始時点 / 視点:ロイ】
——————
俺の名は、ロイ・アルドラン。
王国騎士団・第三分隊「白銀の盾」に所属し、神への誓いを立てし者に与えられる“聖騎士”の称号を持つ者だ。
剣は、信仰のために。
盾は、守るべき民のために。
この身のすべてを捧げる覚悟と共に、俺は騎士の道を選んだ。
……少なくとも、そういう“建前”で生きてきた。
だが今――俺の信仰も、誇りも、そして理性すらも、音を立てて崩れかけている。
その原因は、一人の男だ。
ジーク・セイヴィアス。
神に選ばれし勇者。
人々の希望であり、光であり――俺の幼馴染。
……そして今や、俺の欲望のすべてだった。
***
夜の宿――
分厚い木戸を閉め切った簡素な一室に、濃密な熱と己の息遣いが充満していた。
窓から差し込むのはわずかな月光。その中に浮かぶ自分の影が、背徳の輪郭を映し出す。
「ジーク……っ……」
わずかに震える唇が、あの名前を形作った瞬間――膨張しきった怒張が手の中で脈打った。
ズボンの前を乱暴にはだけ、己を露わにしながら、何度も思い出すのは、今日の彼の姿だ。
日中の街道で、軽やかに笑う声。
風になびく黒髪の隙間から覗いたうなじ。
無防備に伸ばした腕の筋――さりげない仕草がいちいち頭から離れない。
そして――
夕食後、宿の廊下でふと肩が触れた時。
肩越しに振り返った彼の顔が、熱に浮かされたように赤く染まっていた。
『……あぁ、ロイ! ごめんごめん、風呂上がりでちょっとふらっとしてて!』
そう言って、濡れた髪を掻き上げるように笑った彼の、無防備な色気。首元から覗く鎖骨に、目が奪われる。
胸の奥で、何かが爆ぜる音がした。
自分が今、どれほど汚れているかを思い知らされる。
彼は“旅の仲間”であり、“親友”であり――何より、神に選ばれた“勇者”という存在。そんな彼を欲情の対象として見ているこの心は、どこまでも罪深い。
それでも。
「……ジーク、ジーク……っ……!」
握った熱が、自分の身体であることを忘れさせるほどに火照っていく。愛しさと欲望がないまぜになった声が、夜の空間にしみ込んでいく。手のひらでしごくたび、亀頭から透明な露が溢れ出す。
それはまるで、堪えきれない想いの雫だった。
「……は、っあ……ジーク……っ」
彼の名前を口にするたび、罪悪感と快楽が、波のように押し寄せてくる。俺は、親友に……あの無垢な笑顔に……欲情している。
いや、それだけじゃない。
何もかもを壊してでも、あの身体を自分のものにしたい――そんな衝動すら湧いてくる。
「出るっ……く、ぅ……ジーク……ッ!」
震える声が喉から漏れた瞬間――白濁が、飛ぶ。
タオルの上に、数滴……いや、かなりの量が滴った。
「……は、ぁ……はあっ……」
達した後の虚無感が、荒波のように押し寄せる。
手を止め、荒い息を整えながら、俺は仰向けに倒れ込む。天井を見上げながら、また思う。
(……最低だ。俺は、本当に……)
ジークとは幼い頃からの付き合いだ。互いに剣の稽古をし、悪戯をしては大人たちに怒られ、焚き火を囲んで夢を語り合った。
俺たちは、確かに“親友”だった。
だが、時が流れ、成長した彼を見た瞬間、何かが変わってしまった。
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