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聖騎士ロイ編
第6話 (3/3)
しおりを挟む俺はベッドの上から、少し掠れた声で呼び止める。
「ロイ……待って……」
その言葉に、ロイが振り返る。上目遣いで見つめ返す俺。潤んだ目に少しだけ寂しさを込めて――
「そばに、いてほしい……」
一瞬、ロイの瞳が揺れた。そして小さく頷く。
「……分かった」
ぎこちない動作で、ロイが俺の隣に腰を下ろす。
わずかに沈んだ布団の感触。間に空間があるにもかかわらず、ロイの体温が伝わってくる。
(よし……まずはゆっくりだ。焦るな……)
俺は自然な動きで体を傾け、ロイの肩にもたれかかる。ふんわりと香る石鹸の匂いに、脳が甘く痺れた。
(ああ……この匂い……ロイの体温……頭、焼けそう……っ)
深く吸い込んだ息が喉を焼き、胸がちりちりと疼く。感情が高ぶりすぎて、身体の芯がじっとしていられない。
俺はロイの膝に置かれた手の上に、自分の指先をそっと重ねた。びくっ、と反応するロイの手。だが、拒まない。
この距離、この温度。あと少し。
「……ロイ……抱きしめてくれないか……?」
震える声で囁くと、ロイの表情がぐっと引き締まり、ゆっくりと頷いた。
そして――
強く、だが優しく、背中に回される腕。広い胸元に引き寄せられ、俺の全身が包まれる。ごつごつした甲冑の感触はない。ただ、男の体温と、誠実な優しさだけが、俺を包み込んでいた。
(あああああっ……ロイ……!お前の匂いだけでイけそう……♡♡♡
ちんぽっ……欲しいっ……♡ ちんぽちんぽちんぽちんぽっ……♡♡♡)
腕の中で震えながら、俺はロイの背に手を回す。
その瞬間、ロイの腕にも僅かに力がこもった。
(だめだ……ゆっくりいくつもりだったのに……この体温……この匂い……無理っ……!)
呼吸が荒くなるのを必死に抑えながら、耳元で囁いた。
「ロイ……あの……」
一度息を整え、真っ直ぐに目を見つめる。
「こんなこと……ロイにしか頼めなくて……」
彼の肩が、ぴくりと動いた。
さらに近づいて、囁く。
「……お尻の穴、なんだか変な感じで……裂けたりしてないか……見てくれないかな……?」
ロイの瞳がわずかに揺れた。俺の背に回された手が震える。見つめ返す彼の視線には、迷いと、そして――強い決意があった。
「……分かった。お前が、そう言うなら……」
小さく息を吐き、ロイは俺の肩にそっと手を置いた。その手のひらから伝わる体温が、優しくもあり、緊張感を孕んでいる。
「……医療知識はないが、異常がないかくらいは見ておくべきだな……」
(よっしゃああああああ!!!やっぱりな!!!)
心の中で拳を突き上げる。
(ロイはな、困ってる人に“断る”って選択肢が存在しねぇんだよ……!
理屈より先に、“守らなきゃ”が走るやつだからな……!)
結論:ロイは、チョロい。
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