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能登守
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景時が義経に対して憐憫の眼差しを向けていた理由が、ほんの少し理解できるような気がした。
きっと義経は、だれかとともに対等に、時にふざけあったり、ぶつかりあったり。そうやって育まれる友情を、肩を並べあう関係を、築くことができなかったのだろう。
通信にとっても、いままでそれは希薄なものだった。けれど景高や景平といったものたちとの付きあいのなかで、意思を酌み交わすということの大切さに気がついた。
だからこそ悲しく思う。義経は常に孤独だったのだ。
「いまのままの九郎殿だったら、これは無駄死にです。一緒におれも死んでしまいます。九郎殿が死ぬのはいい。知ったこっちゃありません。でもおれは、無駄死にをするくらいならば、いまは逃げます。おれはもっと大きくなって、三島の大蛇のように西海を呑みこんでやります。それが、死んでいったものたちへの弔いってものです」
義経がじっと通信の目を見つめていた。一体なにを考えているのか、通信にはわからなかった。ただ、少しでも伝わればいいと思った。世間から見て間違っているとか、不格好だとか、そういったことはどうでもいい。通信が、通信なりに考えたことである。
「逃げるのか、源氏の!」
教経が吠えていた。
「九郎義経。お前だけはおれがくびり殺して、その首刎ねて晒してやる」
矢が放たれる。さきほどよりも距離があるはずなのに、義経の近くにある掻盾が砕けた。
「あいつは一体なんなんだ」
信家が焦ったような視線を通信に向けている。そういえば、信家は能登守教経と直々に対峙したことはなかった。
「とにかく、後退!」
逃がしてなるものかと、平家の舟団が迫ってくる。純粋な早さは互角か、こちらが少し上か。海が干潮から徐々に満ち始めている。後退する通信たちにとっては願ってもない潮流ではあるが、それは追う平家とて同じことである。
「好機だ、逃すな!」
教経の声に、敵兵が勢いづく。
通信は自分の舟を殿にして、舟を縦に並べた。七郎の小型舟と信家の中型舟が先導するように先へ行く。北西の風が吹いていた。
「河野殿。おっしゃっていることは、わかりました」
義経が、通信の肩に手を置く。
「そのうえで言うのですが、このままでは良くて無駄生き、悪くて無駄死にです」
語りかける義経の表情は、それまでの悲壮なものから、どこかすっきりとした、爽やかなものに変わっていた。
「梶原殿の援軍がいつ来るかわからないまま、河野殿はいつまで逃げることができますか。よしんば逃げきったとして、命があったとして、しかし名には傷がつきますよ」
「それは」
「傷ついたまま生きていけるほどに、わたしたちの世界は優しいものではないでしょう。なにもしなければ、弱いと思われれば、すぐに攻めたてられて、追い落とされてしまうでしょう。それじゃあ、結局なにも守れないんじゃないですか」
通信は息をのんだ。ぐうの音もでない正論に、どうしようもなく無言でうなずく。
「だから一矢報いてやりましょう。ただの逃げ恥を、功名にかえるのです。そのほうが面白い」
目の前の男の、いたずらを思いついた少年のような眼ざしに心が揺れた。
「ただ、いまを生き残るだけではなく、さらにその先を良く生きるための提案です」
兜緒をきつく縛り、流れ矢に射貫かれないように、身をかがめながら義経が言う。通信は義経にならって、みずからも兜緒を締めなおした。
「ほら、あそこ。平家の舟足に乱れが出ている」
義経が掻盾の隙間を指さした。通信は身をかがめたまま、背後から追ってくる平家の舟団を見る。たしかに義経が指摘するように、教経の舟の速さについてくることができていない舟が、ままあった。
「河野殿、ここで交渉なのですが」
義経が美しい顔の前で指を立てた。
「わたしはあの男に一矢報いたい。河野殿は功名を得たい。これは両立すると思います」
「なにか妙案でも」
「ひとつ思いつきました。おれの策を聞いていただけますか」
「九郎殿は舟戦をよくご存知ないのでしょう。おれが聞いて勝算がないと思ったら、あなたを海に突き落としてでも、このまま逃げますよ。死ぬよりは無様でも生き残って、再起をはかりたいので」
「それでかまいません」
義経がおおらかに笑った。
「ひとつお聞きしたい。舟というものは、走行しながら帆をおろすことができるものですか」
「できます」
「では、能登守の舟についてきていない舟の真横に、他の舟をすべて突っこませましょう」
義経の言葉の意味がわからずに、通信は眉間に皺を寄せた。こうしている間にも、殿である通信の舟には、矢が射こまれ続けている。
「能登守は、わたしを狙っています。ですから、わたしを囮に使わない手はありません」
「ああ、なるほど」
通信はうなずいた。奇しくも比志城で通信が考えていたことと同じだ。
「この舟は囮となりながら、風上のほうへ舵を。残りの舟は帆をおろして風の力で敵陣の隙間を突きます。いざとなれば矢で水夫を射ってしまいましょう。ほら、あそこの」
細い掻盾の隙間から、男二人が肩をぶつけながら外を覗き見ている姿は、さぞや滑稽だろうなと通信は思った。ちらりと振り返ると、にやにやしている景平と目があった。
「あの図体の大きい舟の動きを止めてしまいましょう。そうすれば、後続の舟が前に出てこられなくなります。そこを一気に」
「乱戦になりますね。そうなれば数の少ない我らの不利です。騎馬とちがって、舟は小回りがききません」
「河野水軍の機敏さは、天下一だと聞いておりましたが、わたしの思い過ごしでしたか」
義経が、薄らと口角をつりあげる。
「あなたがたであれば平家の舟団を切り裂いて、能登守を孤立させることくらい造作もないのでは?」
通信は黙って腕を組む。義経の策は賭けの要素が強い。もし大型舟が止まらなかったら。もし能登守が後続を気にしたら。それこそ河野の舟が、平家の舟団に取りかこまれてしまう。
しかし通信にも意地がある。ここまで言われて簡単に、「できない」とは言えなかった。
「わかりました。しかし、これはおれの独断ではなんとも言えません。みなの命を賭けることです。すべての舟が一丸とならなければ厳しいでしょう。おれの郎等たちに、是非を問うてもよろしいでしょうか」
「そういうことでしたら、どうぞ。いま一度、わたしが説明いたしましょう」
通信は太刀を振って指示をだした。信家と七郎を呼んだのだ。しばらくすると器用に舟を伝いながら、両者が通信の舟にやってきた。信家と七郎に景平を交えて、再度、義経は策を語った。
「水夫や梶取を狙うってのは、どうなんでしょうね。陸の戦でいうところの、馬を射るみたいなもんですぜ」
七郎が苦言を呈した。
「馬を射る、馬に当て身を食らわす――坂東ではやりますけどね」
景平が、烏帽子から零れたくせ毛を指に巻きつける。
「なるほど卑怯だと。では、もしそれであなたがたが卑怯者と罵られることがあれば、九郎判官に命じられてしかたがなかった、とでも言えばいい」
「え」
「わたしは大将ですよ。わたしに命じられて反することのできるものなど、なかなかいませんよ」
義経が、ちらりと通信に視線を投げた。
「まあ、戦場ですから。意図せずに矢が当たってしまうことはよくあることです」
信家が口元に歪な笑みをたたえている。
「河野殿とわたしの乗ったこの舟が、能登守をぎりぎりのところまで引きつけて、そうしたら小早川殿と河野殿が射てください」
「判官殿は」
「わたし、強い弓が引けないんですよね。見た目のまま」
そう言って、義経がひらひらと両腕を振ってみせた。
「そうはいったって判官殿。いくらおれたちの舟が、小回りがきくからって、この作戦、けっこう難しいと思う」
「でも、殿の功名に関わることなのですよね」
七郎の気弱な言葉を、信家が遮った。
「殿は、どうしたいのですか」
信家が通信の顔をのぞきこむ。
「おれは」
通信は一度目を瞑った。腹の奥底で、大蛇が鎌首をもたげている姿が見える。
「能登守に一矢報いたい。沼田で奴になぶられた記憶にけじめをつけたい」
通信の意思を得て、信家がはっきりとうなずいた。
「では、やるだけのことはやりましょう。殿と河野水軍の名を、わたしも轟かせたいのです」
やりとりを眺めていた義経が視線を逸らした。死んだもののことを重ねていたのかもしれないと通信は思った。
しばらくして、各々の舟に戻った信家と七郎から準備が整ったと合図がきた。
「ありがとうございます、河野殿。おれは――」
舳先に立った通信の背に、義経がなにかを言いかける。
「九郎殿。そういうの、いらないです」
気弱な呟きを振りはらい、通信は平家の舟団を見据える。戦うからには簡単に負けてなるものか。陸の上ならいざしらず。この西海の波の上では絶対に負けない。打ち負けては、それこそ名折れである。せめてこの名を強者として残す。
空の青。海の青。思わず魅入って吸いこまれそうな青に埋めつくされた世界に、赤地錦が冴え冴えとした。
きっと義経は、だれかとともに対等に、時にふざけあったり、ぶつかりあったり。そうやって育まれる友情を、肩を並べあう関係を、築くことができなかったのだろう。
通信にとっても、いままでそれは希薄なものだった。けれど景高や景平といったものたちとの付きあいのなかで、意思を酌み交わすということの大切さに気がついた。
だからこそ悲しく思う。義経は常に孤独だったのだ。
「いまのままの九郎殿だったら、これは無駄死にです。一緒におれも死んでしまいます。九郎殿が死ぬのはいい。知ったこっちゃありません。でもおれは、無駄死にをするくらいならば、いまは逃げます。おれはもっと大きくなって、三島の大蛇のように西海を呑みこんでやります。それが、死んでいったものたちへの弔いってものです」
義経がじっと通信の目を見つめていた。一体なにを考えているのか、通信にはわからなかった。ただ、少しでも伝わればいいと思った。世間から見て間違っているとか、不格好だとか、そういったことはどうでもいい。通信が、通信なりに考えたことである。
「逃げるのか、源氏の!」
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「九郎義経。お前だけはおれがくびり殺して、その首刎ねて晒してやる」
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「とにかく、後退!」
逃がしてなるものかと、平家の舟団が迫ってくる。純粋な早さは互角か、こちらが少し上か。海が干潮から徐々に満ち始めている。後退する通信たちにとっては願ってもない潮流ではあるが、それは追う平家とて同じことである。
「好機だ、逃すな!」
教経の声に、敵兵が勢いづく。
通信は自分の舟を殿にして、舟を縦に並べた。七郎の小型舟と信家の中型舟が先導するように先へ行く。北西の風が吹いていた。
「河野殿。おっしゃっていることは、わかりました」
義経が、通信の肩に手を置く。
「そのうえで言うのですが、このままでは良くて無駄生き、悪くて無駄死にです」
語りかける義経の表情は、それまでの悲壮なものから、どこかすっきりとした、爽やかなものに変わっていた。
「梶原殿の援軍がいつ来るかわからないまま、河野殿はいつまで逃げることができますか。よしんば逃げきったとして、命があったとして、しかし名には傷がつきますよ」
「それは」
「傷ついたまま生きていけるほどに、わたしたちの世界は優しいものではないでしょう。なにもしなければ、弱いと思われれば、すぐに攻めたてられて、追い落とされてしまうでしょう。それじゃあ、結局なにも守れないんじゃないですか」
通信は息をのんだ。ぐうの音もでない正論に、どうしようもなく無言でうなずく。
「だから一矢報いてやりましょう。ただの逃げ恥を、功名にかえるのです。そのほうが面白い」
目の前の男の、いたずらを思いついた少年のような眼ざしに心が揺れた。
「ただ、いまを生き残るだけではなく、さらにその先を良く生きるための提案です」
兜緒をきつく縛り、流れ矢に射貫かれないように、身をかがめながら義経が言う。通信は義経にならって、みずからも兜緒を締めなおした。
「ほら、あそこ。平家の舟足に乱れが出ている」
義経が掻盾の隙間を指さした。通信は身をかがめたまま、背後から追ってくる平家の舟団を見る。たしかに義経が指摘するように、教経の舟の速さについてくることができていない舟が、ままあった。
「河野殿、ここで交渉なのですが」
義経が美しい顔の前で指を立てた。
「わたしはあの男に一矢報いたい。河野殿は功名を得たい。これは両立すると思います」
「なにか妙案でも」
「ひとつ思いつきました。おれの策を聞いていただけますか」
「九郎殿は舟戦をよくご存知ないのでしょう。おれが聞いて勝算がないと思ったら、あなたを海に突き落としてでも、このまま逃げますよ。死ぬよりは無様でも生き残って、再起をはかりたいので」
「それでかまいません」
義経がおおらかに笑った。
「ひとつお聞きしたい。舟というものは、走行しながら帆をおろすことができるものですか」
「できます」
「では、能登守の舟についてきていない舟の真横に、他の舟をすべて突っこませましょう」
義経の言葉の意味がわからずに、通信は眉間に皺を寄せた。こうしている間にも、殿である通信の舟には、矢が射こまれ続けている。
「能登守は、わたしを狙っています。ですから、わたしを囮に使わない手はありません」
「ああ、なるほど」
通信はうなずいた。奇しくも比志城で通信が考えていたことと同じだ。
「この舟は囮となりながら、風上のほうへ舵を。残りの舟は帆をおろして風の力で敵陣の隙間を突きます。いざとなれば矢で水夫を射ってしまいましょう。ほら、あそこの」
細い掻盾の隙間から、男二人が肩をぶつけながら外を覗き見ている姿は、さぞや滑稽だろうなと通信は思った。ちらりと振り返ると、にやにやしている景平と目があった。
「あの図体の大きい舟の動きを止めてしまいましょう。そうすれば、後続の舟が前に出てこられなくなります。そこを一気に」
「乱戦になりますね。そうなれば数の少ない我らの不利です。騎馬とちがって、舟は小回りがききません」
「河野水軍の機敏さは、天下一だと聞いておりましたが、わたしの思い過ごしでしたか」
義経が、薄らと口角をつりあげる。
「あなたがたであれば平家の舟団を切り裂いて、能登守を孤立させることくらい造作もないのでは?」
通信は黙って腕を組む。義経の策は賭けの要素が強い。もし大型舟が止まらなかったら。もし能登守が後続を気にしたら。それこそ河野の舟が、平家の舟団に取りかこまれてしまう。
しかし通信にも意地がある。ここまで言われて簡単に、「できない」とは言えなかった。
「わかりました。しかし、これはおれの独断ではなんとも言えません。みなの命を賭けることです。すべての舟が一丸とならなければ厳しいでしょう。おれの郎等たちに、是非を問うてもよろしいでしょうか」
「そういうことでしたら、どうぞ。いま一度、わたしが説明いたしましょう」
通信は太刀を振って指示をだした。信家と七郎を呼んだのだ。しばらくすると器用に舟を伝いながら、両者が通信の舟にやってきた。信家と七郎に景平を交えて、再度、義経は策を語った。
「水夫や梶取を狙うってのは、どうなんでしょうね。陸の戦でいうところの、馬を射るみたいなもんですぜ」
七郎が苦言を呈した。
「馬を射る、馬に当て身を食らわす――坂東ではやりますけどね」
景平が、烏帽子から零れたくせ毛を指に巻きつける。
「なるほど卑怯だと。では、もしそれであなたがたが卑怯者と罵られることがあれば、九郎判官に命じられてしかたがなかった、とでも言えばいい」
「え」
「わたしは大将ですよ。わたしに命じられて反することのできるものなど、なかなかいませんよ」
義経が、ちらりと通信に視線を投げた。
「まあ、戦場ですから。意図せずに矢が当たってしまうことはよくあることです」
信家が口元に歪な笑みをたたえている。
「河野殿とわたしの乗ったこの舟が、能登守をぎりぎりのところまで引きつけて、そうしたら小早川殿と河野殿が射てください」
「判官殿は」
「わたし、強い弓が引けないんですよね。見た目のまま」
そう言って、義経がひらひらと両腕を振ってみせた。
「そうはいったって判官殿。いくらおれたちの舟が、小回りがきくからって、この作戦、けっこう難しいと思う」
「でも、殿の功名に関わることなのですよね」
七郎の気弱な言葉を、信家が遮った。
「殿は、どうしたいのですか」
信家が通信の顔をのぞきこむ。
「おれは」
通信は一度目を瞑った。腹の奥底で、大蛇が鎌首をもたげている姿が見える。
「能登守に一矢報いたい。沼田で奴になぶられた記憶にけじめをつけたい」
通信の意思を得て、信家がはっきりとうなずいた。
「では、やるだけのことはやりましょう。殿と河野水軍の名を、わたしも轟かせたいのです」
やりとりを眺めていた義経が視線を逸らした。死んだもののことを重ねていたのかもしれないと通信は思った。
しばらくして、各々の舟に戻った信家と七郎から準備が整ったと合図がきた。
「ありがとうございます、河野殿。おれは――」
舳先に立った通信の背に、義経がなにかを言いかける。
「九郎殿。そういうの、いらないです」
気弱な呟きを振りはらい、通信は平家の舟団を見据える。戦うからには簡単に負けてなるものか。陸の上ならいざしらず。この西海の波の上では絶対に負けない。打ち負けては、それこそ名折れである。せめてこの名を強者として残す。
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