27 / 47
入院27日目
しおりを挟む
クリスマスも終わり、外来は4日までお休みとなり、病院は閑散と静まり返っていた。
年末年始に向けて家族が迎えに来て退院していく患者も多く、病棟もガラガラだった。
奥さんや子供さんたちとうれしそうに帰って行くのを見ていると、小学生の頃、雨が降ると母親たちが傘を持って迎えに来ていたのを思い出す。
いつもおふくろだけが迎えに来なかった。
私はとぼとぼ歩いていると同級生の家族に「狸小路君も一緒に帰ろう」と哀れに思われるのがイヤで、いつも走って帰った。
年の瀬に病院に残っているのは重症患者か何かと理由をつけて家族が誰も迎えに来ないボケ老人たちだった。
ナースも最少人数しかいないので認知症の患者の押しっぱなしの無限ナースコール攻撃にヘトヘトだった。
廊下に響くほどの大声で叫んでいる痴呆の爺さん。
「助けて~、助けて~」
「どうしたの? 何を助けて欲しいの?」
「どっか痛い」
「どっかじゃわかんないでしょ?」
そして紙オムツの中に手を入れて、自分のウンチを触って笑っている。
「ウヘヘヘヘ」
「そこに手を入れちゃダメって言ったわよね! 今お尻と手をきれいにしてあげるからじっとしてるのよ!」
この看護師さんはマザー・テレサの生まれ変わりかもしれない。
マザーは側溝に落ちて腐った足に蛆虫が湧いて死にかけている老人を修道院に連れて帰り、蛆虫を取り除き、カラダを洗って抱きしめてやったというではないか。
まさにその行いに匹敵する行為である。
そしてそれが一晩中続くのである。
私はナースコールのコードをハサミでチョッキンするか、老人を楽にしてやるべきか悩んだ。
やはり看護師さんは白衣の天使である。
あの戦争大好き悪魔の女総理大臣とは月とオッサンである。
年末年始に向けて家族が迎えに来て退院していく患者も多く、病棟もガラガラだった。
奥さんや子供さんたちとうれしそうに帰って行くのを見ていると、小学生の頃、雨が降ると母親たちが傘を持って迎えに来ていたのを思い出す。
いつもおふくろだけが迎えに来なかった。
私はとぼとぼ歩いていると同級生の家族に「狸小路君も一緒に帰ろう」と哀れに思われるのがイヤで、いつも走って帰った。
年の瀬に病院に残っているのは重症患者か何かと理由をつけて家族が誰も迎えに来ないボケ老人たちだった。
ナースも最少人数しかいないので認知症の患者の押しっぱなしの無限ナースコール攻撃にヘトヘトだった。
廊下に響くほどの大声で叫んでいる痴呆の爺さん。
「助けて~、助けて~」
「どうしたの? 何を助けて欲しいの?」
「どっか痛い」
「どっかじゃわかんないでしょ?」
そして紙オムツの中に手を入れて、自分のウンチを触って笑っている。
「ウヘヘヘヘ」
「そこに手を入れちゃダメって言ったわよね! 今お尻と手をきれいにしてあげるからじっとしてるのよ!」
この看護師さんはマザー・テレサの生まれ変わりかもしれない。
マザーは側溝に落ちて腐った足に蛆虫が湧いて死にかけている老人を修道院に連れて帰り、蛆虫を取り除き、カラダを洗って抱きしめてやったというではないか。
まさにその行いに匹敵する行為である。
そしてそれが一晩中続くのである。
私はナースコールのコードをハサミでチョッキンするか、老人を楽にしてやるべきか悩んだ。
やはり看護師さんは白衣の天使である。
あの戦争大好き悪魔の女総理大臣とは月とオッサンである。
2
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる