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第6話 戒厳令
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そして新たに大日本帝国憲法の発布と、国家管理保護法が制定され、形だけの野党と与党である民自党に寄生して甘い汁を吸っていた創造党も解体され、民自党の一党独裁政権が樹立された。
「日本が遂に武装蜂起したのか?」
「鬼の日本軍の復活か‼︎」
世界中が震撼した。
特にアメリカは寝耳に水だった。これは天皇制を復活させた事実上の日本の独立革命だったからだ。
いつもはアメリカに情報をリークしていた売国奴たちはすでに抹殺され、CIAもそれを全く把握出来ていなかった。
ホワイトハウスに全閣僚が招集され、CIA長官は大統領の逆鱗に触れ、すでに更迭されていたので日本担当の高官だけが呼ばれていた。
「諸君、遂にJAPが本性を現した。我々は早急に再びあの国を占領しなければならない。もちろん我が国単独でだ。
日本にはすでにロシア、中国、北朝鮮を念頭にした高性能のICBMを保有させている。まさか我々の作ってやった米国のための憲法を捨てるとは思わなかったよ。実に残念だ。やはりJAPは下等で愚かなYellow Monkeyでしかなかったようだ。
ラングレー(CIA)の君の意見はどうかね?」
「日本人とは極めて特異な民族であります。彼らは常に安定を求め、変化を嫌います。
そして絶えずいかに人から評価されているかを気にする傾向があり、そして日本には「恥」という独特の文化があります。「他人と同じ行動をしなければならない」という恐怖観念が強い。
その習性を利用したことで敗戦を「終戦」と認識させ、ヒロシマ、ナガサキの原爆投下は日本の軍部独裁を終結させるためにはやむを得ないことだったと、元内務省の戦犯をマスコミのトップに据えて正当化させ、二度と我々米国に逆らえないように操作して来ましたがまさかここまでやるとは思いませんでした。
憲法改正どころかまったくの別物の新憲法をすり替えてしまうとは。
そして何より恐ろしいのは「窮鼠猫を噛む」という日本人の深層心理の中に沈めたアメリカへの復讐心です。
彼らは死を恐れない民族なのです。
過激なイスラム教徒のジハード(聖戦)も日本の「カミカゼ」を手本にしていると言われています。
まずはなるべく多くの精度の高い情報収集が先決だと考えます。今の段階ではあまりに情報が少なすぎます」
「わかった。君は早急に日本の最新情報を集めてくれたまえ。そして我々白人に逆らえばどうなるかをしっかり教える必要がある」
数人の黒人閣僚もいたが誰も大統領の黒人蔑視の発言に意見する者はいなかった。
彼らは未だにアメリカが人種差別の国であり、自分たちはその能力を買われているに過ぎないということを知っていたからだ。
新憲法の制定と国家管理保護法に反対する大多数の国民は各地で暴徒化し、警察の機動隊がデモ隊に対して催涙ガスや放水による鎮圧を試みたが効果はなかった。
「民自党を許すな!」
「小山田総理は今すぐ辞めろ!」
「お爺ちゃんお婆ちゃんを守れーっ!」
「安楽死を許すな!」
「子供を持つ権利を奪うなーっ!」
「悪魔の法律! 国家管理保護法を潰せーっ!」
「憲法を元の平和憲法に戻せーっ!」
「国会解散!」
「主権在民!」
「小山田に死を!」
日本中に様々な怒号が飛び交っていた。
「小山田総理、暴動が収まりません、いかがいたしましょう?」
「治安維持部隊と陸軍の戦車部隊を投入しろ。反抗する輩は射殺し死体を民衆に晒せ。
日本人というのはみんなと同じ行動を取りたがるものだ。「みんながやっているから」とな?
それは裏を返せば人がやらなければ自分もそれをやろうとはしないということでもある。
実に扱い易い民族なのだよ日本人は。
国家が人民に危害を与えないという呑気な幻想に酔っているのだよ、デモに参加している連中は。国家に反逆すれば殺されると分かれば暴動はすぐに鎮静化する。
その後、全国に戒厳令を発令する。まずは渋谷と新宿、そしてこの議事堂前にも戦車部隊を配備し、適当なビルを破壊させろ。なるべく目立つビルがいい。
それでも向かって来る奴は戦車で踏み潰せ。陸軍大臣、政治は誰の物だと思うかね?」
「はっ、国民の為の物であります!」
「何を寝呆けたことを言っておるのだ。政治は我々政治家の為にある。
この国は20%の上級国民と50%の平民、そして30%の貧民というヒエラルキーで成り立っておる。
デモに参加しているのは食うに困らない平民たちだ。上級国民たちはデモには参加しないし貧民はデモに興味もない。貧しい者たちは生きるのが精一杯で政治に対してすでに絶望し関心がない。中流層は生活に困ることもなくヒマだ。やることがなくて退屈なのだよ。
そしてこれから始まる命の選別をまだ実感してはいない。優性保護。つまり優秀で高貴な人間で日本を再生させ、ひいては全世界を我々日本民族の力で統治しようというものなのだよ。
それには醜い役立たずの老人は邪魔でしかない。そしてバカで下品な親からは同じような子供しか生まれては来ない。75歳、あるいは80歳で自分たちが処分され、16歳になると生殖するに値するかどうかを判別され、男子は2年間の徴兵義務を負う。哀れなものだよ。
この国は生まれ変わらねばならんのだ。革命に犠牲は付き物だ。フランス革命、ロシア革命、そしてナチス然りだ。歴史がそれを証明しているではないか?
平民は牛や豚、馬や羊の家畜として、そして貧民たちは底辺を支える奴隷として一生を終わるのだ。
高齢者の安楽死によって医学の進歩はさらに加速するだろう。もうモルモットやマウスなどで実験をすることもないのだからな? 人体実験が可能になるのだから。
解剖もやりたい放題。まるでカエルやフナの解剖をするかのようにだ。
医学生にとってこれほどありがたいことはないではないかね? 今の高度な医療技術はナチスの強制収容所のお陰によるものだ。外科医の腕も新薬の開発にも大きく貢献し、優秀な上級国民の寿命もまた格段に延びることになるだろう。
そして我々のような僅か1%の天界人がこの日本を支配する。我々の栄華は未来永劫に続くというわけだ」
かつて我が物顔のように劣悪な番組や広告を垂れ流し続けていた米国の手先、オールドメディアは衰退し、ネット利用者たちの取捨選択による情報の拡散が行われていた。
暴動現場では女子アナがヘルメットを被り呑気に膝上スカートを履いて報道を続けている。
「こちら渋谷のスクランブル交差点には自動小銃を持った治安維持部隊と陸軍の戦車部隊が投入され、デモ隊の市民との緊張が続いています!
なんという光景でしょう! 同じ日本人が日本人を武力で鎮圧しようとしているのです! 信じられ・・・」
その時、戦車が群衆に突進し3人が戦車の下敷きになって潰された。断末魔の叫び声の後、体が潰される鈍い音が聞こえた。
そこへ治安維持部隊が躊躇うことなく一斉射撃をデモ隊に浴びせた。
一瞬の沈黙の後現場は騒然となり、恐怖に怯えた群衆たちは我れ先にとプラカードを捨てクモの子を散らすように逃げ惑っていた。
そしてそれを後から狙撃する治安維持部隊。次々に倒れていく市民たち。
ネット配信をしていたカメラマンとデレクターもその場で射殺された。テレビカメラと遺体が道路に転がり女子アナは失禁し、その場に座り込んでしまっていた。
渋谷の街は阿鼻叫喚となり、やがて東京は森のように静まりかえった。
日本各地でも同じような見せしめが行われ、日本全土に戒厳令が敷かれ街から人の姿が消えた。
「日本が遂に武装蜂起したのか?」
「鬼の日本軍の復活か‼︎」
世界中が震撼した。
特にアメリカは寝耳に水だった。これは天皇制を復活させた事実上の日本の独立革命だったからだ。
いつもはアメリカに情報をリークしていた売国奴たちはすでに抹殺され、CIAもそれを全く把握出来ていなかった。
ホワイトハウスに全閣僚が招集され、CIA長官は大統領の逆鱗に触れ、すでに更迭されていたので日本担当の高官だけが呼ばれていた。
「諸君、遂にJAPが本性を現した。我々は早急に再びあの国を占領しなければならない。もちろん我が国単独でだ。
日本にはすでにロシア、中国、北朝鮮を念頭にした高性能のICBMを保有させている。まさか我々の作ってやった米国のための憲法を捨てるとは思わなかったよ。実に残念だ。やはりJAPは下等で愚かなYellow Monkeyでしかなかったようだ。
ラングレー(CIA)の君の意見はどうかね?」
「日本人とは極めて特異な民族であります。彼らは常に安定を求め、変化を嫌います。
そして絶えずいかに人から評価されているかを気にする傾向があり、そして日本には「恥」という独特の文化があります。「他人と同じ行動をしなければならない」という恐怖観念が強い。
その習性を利用したことで敗戦を「終戦」と認識させ、ヒロシマ、ナガサキの原爆投下は日本の軍部独裁を終結させるためにはやむを得ないことだったと、元内務省の戦犯をマスコミのトップに据えて正当化させ、二度と我々米国に逆らえないように操作して来ましたがまさかここまでやるとは思いませんでした。
憲法改正どころかまったくの別物の新憲法をすり替えてしまうとは。
そして何より恐ろしいのは「窮鼠猫を噛む」という日本人の深層心理の中に沈めたアメリカへの復讐心です。
彼らは死を恐れない民族なのです。
過激なイスラム教徒のジハード(聖戦)も日本の「カミカゼ」を手本にしていると言われています。
まずはなるべく多くの精度の高い情報収集が先決だと考えます。今の段階ではあまりに情報が少なすぎます」
「わかった。君は早急に日本の最新情報を集めてくれたまえ。そして我々白人に逆らえばどうなるかをしっかり教える必要がある」
数人の黒人閣僚もいたが誰も大統領の黒人蔑視の発言に意見する者はいなかった。
彼らは未だにアメリカが人種差別の国であり、自分たちはその能力を買われているに過ぎないということを知っていたからだ。
新憲法の制定と国家管理保護法に反対する大多数の国民は各地で暴徒化し、警察の機動隊がデモ隊に対して催涙ガスや放水による鎮圧を試みたが効果はなかった。
「民自党を許すな!」
「小山田総理は今すぐ辞めろ!」
「お爺ちゃんお婆ちゃんを守れーっ!」
「安楽死を許すな!」
「子供を持つ権利を奪うなーっ!」
「悪魔の法律! 国家管理保護法を潰せーっ!」
「憲法を元の平和憲法に戻せーっ!」
「国会解散!」
「主権在民!」
「小山田に死を!」
日本中に様々な怒号が飛び交っていた。
「小山田総理、暴動が収まりません、いかがいたしましょう?」
「治安維持部隊と陸軍の戦車部隊を投入しろ。反抗する輩は射殺し死体を民衆に晒せ。
日本人というのはみんなと同じ行動を取りたがるものだ。「みんながやっているから」とな?
それは裏を返せば人がやらなければ自分もそれをやろうとはしないということでもある。
実に扱い易い民族なのだよ日本人は。
国家が人民に危害を与えないという呑気な幻想に酔っているのだよ、デモに参加している連中は。国家に反逆すれば殺されると分かれば暴動はすぐに鎮静化する。
その後、全国に戒厳令を発令する。まずは渋谷と新宿、そしてこの議事堂前にも戦車部隊を配備し、適当なビルを破壊させろ。なるべく目立つビルがいい。
それでも向かって来る奴は戦車で踏み潰せ。陸軍大臣、政治は誰の物だと思うかね?」
「はっ、国民の為の物であります!」
「何を寝呆けたことを言っておるのだ。政治は我々政治家の為にある。
この国は20%の上級国民と50%の平民、そして30%の貧民というヒエラルキーで成り立っておる。
デモに参加しているのは食うに困らない平民たちだ。上級国民たちはデモには参加しないし貧民はデモに興味もない。貧しい者たちは生きるのが精一杯で政治に対してすでに絶望し関心がない。中流層は生活に困ることもなくヒマだ。やることがなくて退屈なのだよ。
そしてこれから始まる命の選別をまだ実感してはいない。優性保護。つまり優秀で高貴な人間で日本を再生させ、ひいては全世界を我々日本民族の力で統治しようというものなのだよ。
それには醜い役立たずの老人は邪魔でしかない。そしてバカで下品な親からは同じような子供しか生まれては来ない。75歳、あるいは80歳で自分たちが処分され、16歳になると生殖するに値するかどうかを判別され、男子は2年間の徴兵義務を負う。哀れなものだよ。
この国は生まれ変わらねばならんのだ。革命に犠牲は付き物だ。フランス革命、ロシア革命、そしてナチス然りだ。歴史がそれを証明しているではないか?
平民は牛や豚、馬や羊の家畜として、そして貧民たちは底辺を支える奴隷として一生を終わるのだ。
高齢者の安楽死によって医学の進歩はさらに加速するだろう。もうモルモットやマウスなどで実験をすることもないのだからな? 人体実験が可能になるのだから。
解剖もやりたい放題。まるでカエルやフナの解剖をするかのようにだ。
医学生にとってこれほどありがたいことはないではないかね? 今の高度な医療技術はナチスの強制収容所のお陰によるものだ。外科医の腕も新薬の開発にも大きく貢献し、優秀な上級国民の寿命もまた格段に延びることになるだろう。
そして我々のような僅か1%の天界人がこの日本を支配する。我々の栄華は未来永劫に続くというわけだ」
かつて我が物顔のように劣悪な番組や広告を垂れ流し続けていた米国の手先、オールドメディアは衰退し、ネット利用者たちの取捨選択による情報の拡散が行われていた。
暴動現場では女子アナがヘルメットを被り呑気に膝上スカートを履いて報道を続けている。
「こちら渋谷のスクランブル交差点には自動小銃を持った治安維持部隊と陸軍の戦車部隊が投入され、デモ隊の市民との緊張が続いています!
なんという光景でしょう! 同じ日本人が日本人を武力で鎮圧しようとしているのです! 信じられ・・・」
その時、戦車が群衆に突進し3人が戦車の下敷きになって潰された。断末魔の叫び声の後、体が潰される鈍い音が聞こえた。
そこへ治安維持部隊が躊躇うことなく一斉射撃をデモ隊に浴びせた。
一瞬の沈黙の後現場は騒然となり、恐怖に怯えた群衆たちは我れ先にとプラカードを捨てクモの子を散らすように逃げ惑っていた。
そしてそれを後から狙撃する治安維持部隊。次々に倒れていく市民たち。
ネット配信をしていたカメラマンとデレクターもその場で射殺された。テレビカメラと遺体が道路に転がり女子アナは失禁し、その場に座り込んでしまっていた。
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