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第九章
天才の覚悟
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「ジェイ?」
「ハム・・・・」
データを持って来たのはマルではなくジェイとオミカーンとヒミコの3人だった。
「ジェイ久しぶりよね!いきなりお兄ちゃんを助けてだなんてビックリしたでしょ。・・・お兄ちゃんは?」
そう聞かれるとジェイ達は、お互い顔を見合わせて黙る。
ジェイ「ハム・・・時間がないんだ。どうか落ち着いて聞いて欲しい。」
意を決し一歩ジェイが前に出た。
オミカーン「ハムさんから連絡をもらった後すぐにお兄さんが私達のところにやって来たわ。」
ヒミコ「僕達が開発した硬直銃でマルさんとデータを取りに行こうとしたんだけど」
ジェイ「マルさんは僕達をその硬直銃で硬直させたんだ。危険な目に合わせられないって。」
オミカーン「数時間後、私達は動ける様になってマルさんを追いかけたの。」
ヒミコ「そしたら女性が1人倒れているのを見つけて、その人は意識を取り戻すとこう言ったんだ。」
ミピピト「私が・・・悪いの・・」
ジェイ「女性はそう言うとマルさんとの関係や今までの経緯を話してくれたんだ。」
ジェイが2人の関係やサラ事件の事を全てハムに話した。
すると、今まで大人しく聞いていたハムが激しく動揺し始め言った。
「何言ってるのジェイ!お兄ちゃんがそんな事でミライさんを」
ハムがジェイの肩を強く押すと、ジェイは吹っ飛んだ。
オミカーン「ハムさん聞いて!時間がないの!私達だって信じられなかったわよ!・・でもその後マルさんを追って管理室に向かったの。」
ハムが鼻息を荒くしてオミカーンの顔スレスレまで近寄って来る。
オミカーン「そ、それから管理室近くまで来るとそこにはマルさんと男の刑事さんが話をしていて・・」
ハムの鼻息でオミカーンの髪がフワッ・・フワッと浮き上がる。
ヒミコ「何を話していたか聞き取れなかったんだけど」
そうヒミコが話し出すとハムはゆっくりヒミコを睨みつける。
ヒミコ「ヒッ・・と、突然もう1人の刑事さんがマルさんを撃とうとして・・そしたらマルさんがナイフでその刑事さんを・・・」
ハムはヒミコの両肩に手を置いた。
「殺したの?」
ヒミコ「い、いや殺してません。」
ヒミコは倒れているジェイの上に覆いかぶさる様に倒れ込む。
「止めたのよ!!」
ガチガチに硬直していたオミカーンが叫んだ。
するとハムはその声の大きさに我に返った。
オミカーン「私達が止めたの。この硬直銃で。女性が言っていた事が本当か分からないけど・・確かめるべきだと思ったの。」
ジェイとヒミコが痛そうに立ち上がる。
ジェイ「そうなんだ・・それで俺たちがこのデータを持って来たって訳さ。それに・・もしマルさんの事が本当ならここに」
「信じられる訳ないでしょ!」
ハムがジェイからデータを取り上げコカーン教授のパソコンをボソボソ言いながら操作し始めた。
「ま、まぁとにかく無事で何よりじゃ。君達ここに座って待ってなさい。」
コーカン教授が優しく3人に声を掛けるとハムと一緒にサラ事件の映像を調べ始めた。
・・数十分後・・・
ボソボソ言っていたハムが突然黙り込み肩を震わせている。
そしてコカーン教授が優しくハムの肩をポンポンと叩くと3人の方に歩く。
「どうやらその女性の話は本当の様じゃ。ミライ君の顔は書き換えられていた。・・そして何よりの証拠がこれじゃ。」
コカーン教授は3人に映像を見せた。
ジェイ「これは・・硬直銃」
映像に映るマルの手に持っているのは拘束銃ではなく硬直銃だった。
「そうじゃ、お前達が持ってるその硬直銃と一緒の様じゃ。サラが殺された時にはお前さん達まだマルとは会っておらんじゃろ」
ジェイ「はい。マルさんがその女性に僕達の開発した銃と重力波スーツを盗ませたと言っていました。・・・あの硬直銃は故障していたのでスクラップ室にしまっておいたんです。それが盗まれ犯行に使われるなんて・・」
コカーン教授はハムを心配そうに見つめる。
「あのマルがどうしてそんな事で・・しかし大変じゃぞ。ミライ刑事は冤罪じゃ!トーラーに入れられてどれくらい経つんじゃ」
オミカーン「分かりません・・ただ私が聞いたのはトーラーに数時間入るだけで廃人の様になるって噂は聞いた事があります。」
「その銃で撃たれると硬直はどれくらいでとけるんじゃ。」
ヒミコ「個人差があるんですが、最低でも1時間は止まるはずです。」
コカーン教授が白い髭をギュッと握る。
「まずいのぉ。硬直がとけてデータがなかったらマルの奴何を始めるか分からんぞい」
「教授」
ハムが俯いたまま声をかける。
「どうしたんじゃハム」
「この装置使うよ。ジェイその硬直銃とスーツ持って来て」
「何を言い出すんじゃ。ハム、この装置はまだ」
「うるっさい!!ジェイ!!」
その場にいる全員が同時にビクッとなった。
ジェイが黙って硬直銃と重力波スーツをハムに渡す。
俯いたままハムはボソボソ言いながら硬直銃を分解し始めた。
「ハムよ。どうする気じゃ」
「教授のこの装置トーラーとほぼ同じ仕組みよね。」
「まぁ、そうじゃな。研究用にと特別にトーラーの設計図を見せて貰って改造したんじゃ。人間が時空を遡るには、光も時間もない「無」の世界が必要だとワシは考えトーラーの最大重力波に耐えられる構造にしたのじゃよ。」
「たらないの」
「たらない・・・じゃと?何がじゃ」
「トーラーの重力波じゃ足らないの」
ハムは、そう言いながら硬直銃を分解した部品を調べては何かを計算している。
「それは分かっとるじゃが、そんな事をしてしまっては生身の人間なんぞ重力に押し潰されて死んでしまうじゃろう。」
「私は教授の考えにかける。もうこの方法でしかミライさんもデーラさんも・・・お兄ちゃんも救えない。他にみんなを救える方法がないのなら、私を止めないで。」
コカーン教授達はハムの後ろ姿を見つめながら何も言う事が出来なかった。
「ハム・・・・」
データを持って来たのはマルではなくジェイとオミカーンとヒミコの3人だった。
「ジェイ久しぶりよね!いきなりお兄ちゃんを助けてだなんてビックリしたでしょ。・・・お兄ちゃんは?」
そう聞かれるとジェイ達は、お互い顔を見合わせて黙る。
ジェイ「ハム・・・時間がないんだ。どうか落ち着いて聞いて欲しい。」
意を決し一歩ジェイが前に出た。
オミカーン「ハムさんから連絡をもらった後すぐにお兄さんが私達のところにやって来たわ。」
ヒミコ「僕達が開発した硬直銃でマルさんとデータを取りに行こうとしたんだけど」
ジェイ「マルさんは僕達をその硬直銃で硬直させたんだ。危険な目に合わせられないって。」
オミカーン「数時間後、私達は動ける様になってマルさんを追いかけたの。」
ヒミコ「そしたら女性が1人倒れているのを見つけて、その人は意識を取り戻すとこう言ったんだ。」
ミピピト「私が・・・悪いの・・」
ジェイ「女性はそう言うとマルさんとの関係や今までの経緯を話してくれたんだ。」
ジェイが2人の関係やサラ事件の事を全てハムに話した。
すると、今まで大人しく聞いていたハムが激しく動揺し始め言った。
「何言ってるのジェイ!お兄ちゃんがそんな事でミライさんを」
ハムがジェイの肩を強く押すと、ジェイは吹っ飛んだ。
オミカーン「ハムさん聞いて!時間がないの!私達だって信じられなかったわよ!・・でもその後マルさんを追って管理室に向かったの。」
ハムが鼻息を荒くしてオミカーンの顔スレスレまで近寄って来る。
オミカーン「そ、それから管理室近くまで来るとそこにはマルさんと男の刑事さんが話をしていて・・」
ハムの鼻息でオミカーンの髪がフワッ・・フワッと浮き上がる。
ヒミコ「何を話していたか聞き取れなかったんだけど」
そうヒミコが話し出すとハムはゆっくりヒミコを睨みつける。
ヒミコ「ヒッ・・と、突然もう1人の刑事さんがマルさんを撃とうとして・・そしたらマルさんがナイフでその刑事さんを・・・」
ハムはヒミコの両肩に手を置いた。
「殺したの?」
ヒミコ「い、いや殺してません。」
ヒミコは倒れているジェイの上に覆いかぶさる様に倒れ込む。
「止めたのよ!!」
ガチガチに硬直していたオミカーンが叫んだ。
するとハムはその声の大きさに我に返った。
オミカーン「私達が止めたの。この硬直銃で。女性が言っていた事が本当か分からないけど・・確かめるべきだと思ったの。」
ジェイとヒミコが痛そうに立ち上がる。
ジェイ「そうなんだ・・それで俺たちがこのデータを持って来たって訳さ。それに・・もしマルさんの事が本当ならここに」
「信じられる訳ないでしょ!」
ハムがジェイからデータを取り上げコカーン教授のパソコンをボソボソ言いながら操作し始めた。
「ま、まぁとにかく無事で何よりじゃ。君達ここに座って待ってなさい。」
コーカン教授が優しく3人に声を掛けるとハムと一緒にサラ事件の映像を調べ始めた。
・・数十分後・・・
ボソボソ言っていたハムが突然黙り込み肩を震わせている。
そしてコカーン教授が優しくハムの肩をポンポンと叩くと3人の方に歩く。
「どうやらその女性の話は本当の様じゃ。ミライ君の顔は書き換えられていた。・・そして何よりの証拠がこれじゃ。」
コカーン教授は3人に映像を見せた。
ジェイ「これは・・硬直銃」
映像に映るマルの手に持っているのは拘束銃ではなく硬直銃だった。
「そうじゃ、お前達が持ってるその硬直銃と一緒の様じゃ。サラが殺された時にはお前さん達まだマルとは会っておらんじゃろ」
ジェイ「はい。マルさんがその女性に僕達の開発した銃と重力波スーツを盗ませたと言っていました。・・・あの硬直銃は故障していたのでスクラップ室にしまっておいたんです。それが盗まれ犯行に使われるなんて・・」
コカーン教授はハムを心配そうに見つめる。
「あのマルがどうしてそんな事で・・しかし大変じゃぞ。ミライ刑事は冤罪じゃ!トーラーに入れられてどれくらい経つんじゃ」
オミカーン「分かりません・・ただ私が聞いたのはトーラーに数時間入るだけで廃人の様になるって噂は聞いた事があります。」
「その銃で撃たれると硬直はどれくらいでとけるんじゃ。」
ヒミコ「個人差があるんですが、最低でも1時間は止まるはずです。」
コカーン教授が白い髭をギュッと握る。
「まずいのぉ。硬直がとけてデータがなかったらマルの奴何を始めるか分からんぞい」
「教授」
ハムが俯いたまま声をかける。
「どうしたんじゃハム」
「この装置使うよ。ジェイその硬直銃とスーツ持って来て」
「何を言い出すんじゃ。ハム、この装置はまだ」
「うるっさい!!ジェイ!!」
その場にいる全員が同時にビクッとなった。
ジェイが黙って硬直銃と重力波スーツをハムに渡す。
俯いたままハムはボソボソ言いながら硬直銃を分解し始めた。
「ハムよ。どうする気じゃ」
「教授のこの装置トーラーとほぼ同じ仕組みよね。」
「まぁ、そうじゃな。研究用にと特別にトーラーの設計図を見せて貰って改造したんじゃ。人間が時空を遡るには、光も時間もない「無」の世界が必要だとワシは考えトーラーの最大重力波に耐えられる構造にしたのじゃよ。」
「たらないの」
「たらない・・・じゃと?何がじゃ」
「トーラーの重力波じゃ足らないの」
ハムは、そう言いながら硬直銃を分解した部品を調べては何かを計算している。
「それは分かっとるじゃが、そんな事をしてしまっては生身の人間なんぞ重力に押し潰されて死んでしまうじゃろう。」
「私は教授の考えにかける。もうこの方法でしかミライさんもデーラさんも・・・お兄ちゃんも救えない。他にみんなを救える方法がないのなら、私を止めないで。」
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