僕は神様

channa0502

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第十章

憎い奴

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「おい!ニキービ!おい!」

クノ署長がニキービ刑事を揺さぶる。

「クハッ・・・コイツ!」

硬直していたニキービ刑事が目を覚まし目の前で動きを止めているマルを持っている銃で殴った。

マルは持っていたナイフを落とし倒れ込んだ。

「グハッ・・・くそっ何故・・」

クノ署長率いる部隊がマルを取り囲み一斉に光線銃を構える。

「ニキービ、ミライをトーラーから出してやれ。コイツが犯人だ。」

「ミライを?!何故ですか署長!」

「話はコイツから全部聞いたよ。」

「・・・・・」

クノ署長の後ろに拘束されたミピピトがいた。

そして事の発端から全てをニキービ刑事に伝えた。

「マル・・・お前・・何て事を!」

ニキービ刑事がマルに覆いかぶさり殴りかかる。

マルはニキービ刑事に殴られ顔が血に染まる。

「ニキービ!その辺にしておけ。死ぬぞ!」

「ハァハァハァ・・こんな奴死ねば良いんですよ!コイツのくだらない感情のせいで何人の犠牲者が出たと思ってるんですか!」

ニキービ刑事は血が滴る拳を振り上げマルを殴った。

「グハッ・・・ハァハァハァ・・ククッ・・ウククッ」

「何がおかしい!!」

薄笑いを浮かべるマルをニキービ刑事がもう一度殴りかかる。

「やめておけ!!!それよりもデータは無事か?」

振り上げた拳をクノ署長が止めた。

「プッ・・クキキキッ。なぁニキービよぉ・・殺したくて・・しょうがねぇんだろ・・」

意識がモウロウとする中マルは続けた。

「お、お前も邪魔な奴がいれば・・殺すんだろ・・」

ニキービ刑事はクノ署長の手を振り解きもう一度拳を握り締めた。

「グチャッ」

マルの顔を僅かに外し床に拳を打ちつけた。

「俺とお前が一緒?ふざけるな。お前は歪んでるよ。」

ニキービ刑事は立ち上がり管理室に入っていった。

「おい、お前達。ミピピトを連れて行け。後は私とニキービに任せておけ。」

「はっ!」

クノ署長の指示でミピピトは引きずられるように運ばれていった。

「署長!データがありません!」

管理室からニキービ刑事が飛び出して来た。

「何だって?!・・・そうか、ミピピトの言っていた3人組・・・・まずいぞ、あのデータが外部で解析されたらミライが犯人ではない事が・・」

「・・待って下さいクノ署長。ミライはコイツにハメられたんです。あなたはミライが犯人のままで・・・まさ・・かその謎の男って・・」

ビジィーーーーーンッ

光線銃の音が鳴り響く。

突然クノ署長が光線銃でニキービ刑事を撃った。

「しょ・・署長・・どうして・・」

ニキービ刑事は倒れ込んだ。

「仕方なかったんだよ。私がまだ駆け出しの刑事の時。手動で暴走する車を追跡していた時に操作を誤り事故を起こしてしまったんだ。たまたまそこに居合わせた通行人を・・・一瞬だった。」

クノ署長はゆっくりとニキービ刑事の方へ歩き出す。

「被害者はすぐに医療施設に搬送されたが手の施しようがなかった。そうさ、私のミスで人を殺してしまったんだ。私は懲戒処分となり荒れた生活を送った。ドラッグに手を出し薬と酒に溺れたよ。そんな生活の中ある少女に知り合ったんだ。その少女は警察の情報をなぜか知っていてこう言ったんだ。「私の言う通りにすれば貴方はヒーローになれるのよ」とね。」

「・・・・ミ・・ピピトか・・」

「正解だよ。さすがニキービ刑事。ミピピトはハッカー集団の1人だったんだ。当時18歳の少女ミピピトをハッカーの世界で知らない奴はいない程だった。彼女の条件は自分を警察に入れ全ての情報を管理させる事。彼女の持つ情報によって一躍私はヒーローになったよ。そして私は警察署長となり彼女を迎え入れた。
全てを見逃す事も条件にね。それで良かったんだ。あの女がミスを犯すまでわな。・・・ミピピトがマルに弱みを握られ俺の立場は一気に危うくなった。従うしかなかった。」

マルはミピピトの不正行為を知るとクノ署長との関係をネタに2人を脅しサラ殺害の共犯者にしたのだった。

「じゃあ、やはりあの映像に映っていた男は・・・歪んでる・・お前ら全員・・腐ってやがる・・」

クノ署長は血が流れ出るニキービ刑事の腹部を踏む。

「ぐぁああっ!」

「俺はデータを取り戻す。お前はここで終わりだよ。」

ビジィーーーーーン!

光線銃の甲高い音が管理室に響く。

少しの間沈黙が続いた。

「マル。お前を追って来た3人がデータをここから持ち去った。心当たりがあるんだろ?言え。お前だってアレを見られちゃ困るんだろ?」

うずくまっているマルの背中を蹴り飛ばしクノ署長はマルに詰め寄る。

「言うかよ・・俺はミライが憎かった。ただ・・それだけだ・・お前も・・終わりなんだよ。」

「俺が?サラをやったのはお前だろ。そう言えばミピピトに刑期の話をしたら出来ることは何でもすると言っていたぞ。クックック。それにお前の大好きなデーラちゃんが・・・どうなっても良いのか?」

「・・・・・・・・」

それを聞いたマルは身体を小刻みに振るわせ腫れ上がった目から涙を流した。
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