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手と手を取り合うキツネとタヌキ
第三十八話 欲しかったモノ
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隣の部屋に案内されたローイックは使用人の女性に囲まれ、身体のあちこちの寸法を測られていた。ローイックは貴族故にこのような事も慣れてはいるが、彼女達の品定めの視線がなかなかに冷たいもので、内心ため息をついている。
キャスリーンとは釣り合わないと思われているのが良く分る視線だ。
「服の仕様は如何致しましょうか」
家令が尋ねてくるので「帝国の仕様で結構です」と答えた。今の時点では何も決まっていないから適当な答えだった。
「ということは式は国内で挙げられるのですか?」
家令が突っ込んで聞いてくる。情報を仕入れておくためだろうか。式が執り行われれば他の貴族の出席もあり、新たな商談も出るはずだ。抜け目ないな、とローイックは感心した。
「まぁ、そこまで細かい事はまだ決まっていないのです」
ローイックは適当にあしらった。
寸法を測り終えた使用人たちのひそひそ声が耳に入る。皇女の相手が予想外な男でがっかりしているのだろう。本来であればもっと背が高くて美男子で、そうあのホークの様な、とそこまで考えてローイックは思考を止めた。なんだか情けなくなってきたのだ。
無いものは無い。ねだったところで降って湧いてくるわけでもない。釣り合わない分は他で補わなければらならない。
『それだけか? それだけでは帝国は動かんぞ』
レギュラスの声が脳裏に甦る。彼女の横にいるためには、なんとしてもやらなければならない。周りの声に惑わされてはいけないのだ。ローイックは顎をひき、気を引き締めた。
ローイックが採寸されている間に、キャスリーンは用意された髪飾りを吟味していた。騎士団員は二十人。用意された数十の髪飾り、コーム バンス、バレッタ、フラッシュ、カチューシャ等がテーブルに並べられている。キャスリーンはじーっと見てはひょいっとつまみ別なテーブルに確保していく。ハーヴィーはそんな様子を手持無沙汰に眺めていた。
「ハーヴィー殿。ミーティアに買う分を選んでもらえないか?」
髪飾りを吟味しながらキャスリーンが言う。ハーヴィーは「は?」と声を上げるが、キャスリーンは顔を上げ「貴殿が選んだものなら彼女も喜ぶかと思ってね」と笑顔で言い切った。
ハーヴィーはドキリとし、まさか、と思いつつも、ひたすら動揺を隠した。二人の関係は誰にも知られていないはずだった。
「早く頼むよ」
「え、あ、はい」
キャスリーンに急かされたハーヴィーはまともな返事を返せず、言われたままにテーブルに近づいた。
「ふぅ、終わった」
ローイックは最初に案内された部屋に戻ってきた。そこではテーブルに並べられた髪飾りを前にハーヴィーが、あーでないこーでもない、と湯気が立つんじゃないかと勘違いするほど熱中して吟味していた。
あまりの集中具合にローイックが帰って来た事にも気が付いていない。呆気にとられているローイックにキャスリーンが耳打ちしてきた。
「ふふ、恋人に贈る物を選んでるのよ」
「こい……」
それを聞いたローイックの目が限界まで開いた。思わず口をパクパクと動かしハーヴィーを凝視してしまう。
「始めは乗り気じゃなかったのに、いつの間にかあの状態なの」
「そっか、国にはそんな相手がいるのか……」
「違うって、こっちに来てからできたのよ」
「帝国で!?」
「そうなのよ」
仲睦まじく耳打ちし合う二人をガレンはどう見ているのか。目を細めたまま、その内心は窺い知れない。
「……やっぱりこれだな」
何かをやり遂げた顔のハーヴィーが選んだのは、シルバーで出来た貝殻模様の土台にピンクの真珠が四つ付いている櫛だ。厳つい男が髪飾りを手に乗せ、満足げに眺めているのは、ちょっと不思議な感じだ。
「なるほど、それは似合いそうだな」
キャスリーンが笑顔で話しかけると、ハーヴィーが恥ずかしそうに顔を向けてくるが、ローイックの存在に気が付きバツの悪い顔になってしまった。
「見てたのかよ」
ハーヴィーが苦い顔のまま、愚痴るように呟く。
「少し前からな。いやぁ、面白いものを見たよ。恋人に贈るんだって? お前も隅におけないなぁ」
普段の意趣返しとばかりにローイックは二ヤつく。
「い、色々あるんだよ」
ハーヴィーは手の中の真珠の櫛をさっと隠した。逃げるようにガレムに話かける。
「すまんがアーガスの通貨は使えるか?」
「アーガス王国の通貨ですと、帝国内では二割増しになりますが」
「それでいい」
「畏まりました」
どうやらアーガスの通貨も使えるようだ。価値の違いか両替の手数料分だろうか、二割り増しのようだが。
使用人が選んだ髪飾りを一つずつ丁寧に布の袋にいれていく脇を
、家令がトレイの上に紙の束を載せて歩いてくる。その束をガレンに渡し、また下がっていった。
「これが証書になります。ご不満がありましたら商品と一緒にお待ちいただければ交換いたしますので、なくさないよう、お願いいたします」
ガレンは紙の束の内一枚をハーヴィーに、残りをキャスリーンに渡した。ローイックはキャスリーンの手にある証書を一枚取り、まじまじと眺め、調べている。文官故の行為だろうか。証書には番号と品名が手書きで記載されていた。納品書も兼ねているのだろう。
「当商会の証書には透かしがはいっております。またサインを記入する代わりにサインの焼き付けを行っております。費用はかかりますが、これも全ては偽造防止の為です。これは当アイランズ商会の品質を保証する、大事な証書ですから。証書偽造で粗悪品に使われては信用の失墜をまねいてしまいますから」
「確かに、仰る通りですね」
ガレンは満面の笑みでローイックに説明してくる。余程自信があるのだろう。確かに偽造されて濫用されてしまえば、信用は無くなるだろう。商売人には信用が求められるから、それは致命的といえる。
ローイックは証書を持ち上げ透かしを見た。日の光に浮き上がるのは人物のようで、男性だ。
「これは、どなたですか?」
「透かしは当商会の創業者で私の御先祖様である、レスト・アイランズです。一代で当商会の基礎を作り上げた、偉人で御座います」
「なるほど。凝っていて、すごいものですね」
ローイックは透かしを見ながら、感嘆のため息をついた。
「皇室にも納めさせていただいておりますので。信用の為には金をかけなければ、信用を得られません」
「流石、帝国一と言われるアイランズ商会ですね。ところで、この証書の番号はなんですか?」
「その番号は固有の番号でして、当商会に保管しております売上伝票と対になっております」
「経理とも連動しているなんて、すごいですね!」
「おそれいります」
ローイックが感心している様を見て、ガレンは嬉しいのか、饒舌だった。
馬車に戻ったローイック達は貴族街の通りを次の商会に向かっていた。やはり目立つのか視線を集めている。
「ねぇローイック。あれで良かったの?」
ローイックを見てくるキャスリーンは少し心配そうな顔をしている。キャスリーンからしたら普通に物を買っただけなのだ。ローイックが説明していないせいもあるだろう。
「えぇ、目的は達成しました。姫様の協力のお陰です。ありがとうございます」
ローイックは証書を手に、キャスリーンに微笑みかける。ローイックの欲しかったモノはこれなのだ。
「私を小馬鹿にしていたようなので、ちょっとおだてたらペラペラ喋ってくれましたよ」
「な、なんですって! ローイックを馬鹿にしてたの!?」
ローイックは笑いながら語るが、キャスリーンが激昂した。つり目がちの目が、さらにつりあがっている。
「まぁ帝国に比べたらアーガスは小国ですし、田舎貴族くらいにしか思わなかったでしょう。私の見てくれも、褒められたものではないですし、それは否定しません。が、皇女の連れを、ひいては姫様を蔑ろにした報いは受けてもらいます。私は、姫様を馬鹿にしたような目で見ていた彼を、許しません」
自らは馬鹿にされても構わないが、キャスリーンが同じ目で見られることにローイックは腹を立てていた。彼女には立場上の苦労もある。立場に見合うべく、女の子らしさを封じて凛々しく振る舞っているのに。立場上、我慢をして振る舞っているのに。お転婆ではあるが、本当は、可愛い女の子なのに。
ローイックの顔は笑顔だが、目には怒りの影がチラついていた。
キャスリーンとは釣り合わないと思われているのが良く分る視線だ。
「服の仕様は如何致しましょうか」
家令が尋ねてくるので「帝国の仕様で結構です」と答えた。今の時点では何も決まっていないから適当な答えだった。
「ということは式は国内で挙げられるのですか?」
家令が突っ込んで聞いてくる。情報を仕入れておくためだろうか。式が執り行われれば他の貴族の出席もあり、新たな商談も出るはずだ。抜け目ないな、とローイックは感心した。
「まぁ、そこまで細かい事はまだ決まっていないのです」
ローイックは適当にあしらった。
寸法を測り終えた使用人たちのひそひそ声が耳に入る。皇女の相手が予想外な男でがっかりしているのだろう。本来であればもっと背が高くて美男子で、そうあのホークの様な、とそこまで考えてローイックは思考を止めた。なんだか情けなくなってきたのだ。
無いものは無い。ねだったところで降って湧いてくるわけでもない。釣り合わない分は他で補わなければらならない。
『それだけか? それだけでは帝国は動かんぞ』
レギュラスの声が脳裏に甦る。彼女の横にいるためには、なんとしてもやらなければならない。周りの声に惑わされてはいけないのだ。ローイックは顎をひき、気を引き締めた。
ローイックが採寸されている間に、キャスリーンは用意された髪飾りを吟味していた。騎士団員は二十人。用意された数十の髪飾り、コーム バンス、バレッタ、フラッシュ、カチューシャ等がテーブルに並べられている。キャスリーンはじーっと見てはひょいっとつまみ別なテーブルに確保していく。ハーヴィーはそんな様子を手持無沙汰に眺めていた。
「ハーヴィー殿。ミーティアに買う分を選んでもらえないか?」
髪飾りを吟味しながらキャスリーンが言う。ハーヴィーは「は?」と声を上げるが、キャスリーンは顔を上げ「貴殿が選んだものなら彼女も喜ぶかと思ってね」と笑顔で言い切った。
ハーヴィーはドキリとし、まさか、と思いつつも、ひたすら動揺を隠した。二人の関係は誰にも知られていないはずだった。
「早く頼むよ」
「え、あ、はい」
キャスリーンに急かされたハーヴィーはまともな返事を返せず、言われたままにテーブルに近づいた。
「ふぅ、終わった」
ローイックは最初に案内された部屋に戻ってきた。そこではテーブルに並べられた髪飾りを前にハーヴィーが、あーでないこーでもない、と湯気が立つんじゃないかと勘違いするほど熱中して吟味していた。
あまりの集中具合にローイックが帰って来た事にも気が付いていない。呆気にとられているローイックにキャスリーンが耳打ちしてきた。
「ふふ、恋人に贈る物を選んでるのよ」
「こい……」
それを聞いたローイックの目が限界まで開いた。思わず口をパクパクと動かしハーヴィーを凝視してしまう。
「始めは乗り気じゃなかったのに、いつの間にかあの状態なの」
「そっか、国にはそんな相手がいるのか……」
「違うって、こっちに来てからできたのよ」
「帝国で!?」
「そうなのよ」
仲睦まじく耳打ちし合う二人をガレンはどう見ているのか。目を細めたまま、その内心は窺い知れない。
「……やっぱりこれだな」
何かをやり遂げた顔のハーヴィーが選んだのは、シルバーで出来た貝殻模様の土台にピンクの真珠が四つ付いている櫛だ。厳つい男が髪飾りを手に乗せ、満足げに眺めているのは、ちょっと不思議な感じだ。
「なるほど、それは似合いそうだな」
キャスリーンが笑顔で話しかけると、ハーヴィーが恥ずかしそうに顔を向けてくるが、ローイックの存在に気が付きバツの悪い顔になってしまった。
「見てたのかよ」
ハーヴィーが苦い顔のまま、愚痴るように呟く。
「少し前からな。いやぁ、面白いものを見たよ。恋人に贈るんだって? お前も隅におけないなぁ」
普段の意趣返しとばかりにローイックは二ヤつく。
「い、色々あるんだよ」
ハーヴィーは手の中の真珠の櫛をさっと隠した。逃げるようにガレムに話かける。
「すまんがアーガスの通貨は使えるか?」
「アーガス王国の通貨ですと、帝国内では二割増しになりますが」
「それでいい」
「畏まりました」
どうやらアーガスの通貨も使えるようだ。価値の違いか両替の手数料分だろうか、二割り増しのようだが。
使用人が選んだ髪飾りを一つずつ丁寧に布の袋にいれていく脇を
、家令がトレイの上に紙の束を載せて歩いてくる。その束をガレンに渡し、また下がっていった。
「これが証書になります。ご不満がありましたら商品と一緒にお待ちいただければ交換いたしますので、なくさないよう、お願いいたします」
ガレンは紙の束の内一枚をハーヴィーに、残りをキャスリーンに渡した。ローイックはキャスリーンの手にある証書を一枚取り、まじまじと眺め、調べている。文官故の行為だろうか。証書には番号と品名が手書きで記載されていた。納品書も兼ねているのだろう。
「当商会の証書には透かしがはいっております。またサインを記入する代わりにサインの焼き付けを行っております。費用はかかりますが、これも全ては偽造防止の為です。これは当アイランズ商会の品質を保証する、大事な証書ですから。証書偽造で粗悪品に使われては信用の失墜をまねいてしまいますから」
「確かに、仰る通りですね」
ガレンは満面の笑みでローイックに説明してくる。余程自信があるのだろう。確かに偽造されて濫用されてしまえば、信用は無くなるだろう。商売人には信用が求められるから、それは致命的といえる。
ローイックは証書を持ち上げ透かしを見た。日の光に浮き上がるのは人物のようで、男性だ。
「これは、どなたですか?」
「透かしは当商会の創業者で私の御先祖様である、レスト・アイランズです。一代で当商会の基礎を作り上げた、偉人で御座います」
「なるほど。凝っていて、すごいものですね」
ローイックは透かしを見ながら、感嘆のため息をついた。
「皇室にも納めさせていただいておりますので。信用の為には金をかけなければ、信用を得られません」
「流石、帝国一と言われるアイランズ商会ですね。ところで、この証書の番号はなんですか?」
「その番号は固有の番号でして、当商会に保管しております売上伝票と対になっております」
「経理とも連動しているなんて、すごいですね!」
「おそれいります」
ローイックが感心している様を見て、ガレンは嬉しいのか、饒舌だった。
馬車に戻ったローイック達は貴族街の通りを次の商会に向かっていた。やはり目立つのか視線を集めている。
「ねぇローイック。あれで良かったの?」
ローイックを見てくるキャスリーンは少し心配そうな顔をしている。キャスリーンからしたら普通に物を買っただけなのだ。ローイックが説明していないせいもあるだろう。
「えぇ、目的は達成しました。姫様の協力のお陰です。ありがとうございます」
ローイックは証書を手に、キャスリーンに微笑みかける。ローイックの欲しかったモノはこれなのだ。
「私を小馬鹿にしていたようなので、ちょっとおだてたらペラペラ喋ってくれましたよ」
「な、なんですって! ローイックを馬鹿にしてたの!?」
ローイックは笑いながら語るが、キャスリーンが激昂した。つり目がちの目が、さらにつりあがっている。
「まぁ帝国に比べたらアーガスは小国ですし、田舎貴族くらいにしか思わなかったでしょう。私の見てくれも、褒められたものではないですし、それは否定しません。が、皇女の連れを、ひいては姫様を蔑ろにした報いは受けてもらいます。私は、姫様を馬鹿にしたような目で見ていた彼を、許しません」
自らは馬鹿にされても構わないが、キャスリーンが同じ目で見られることにローイックは腹を立てていた。彼女には立場上の苦労もある。立場に見合うべく、女の子らしさを封じて凛々しく振る舞っているのに。立場上、我慢をして振る舞っているのに。お転婆ではあるが、本当は、可愛い女の子なのに。
ローイックの顔は笑顔だが、目には怒りの影がチラついていた。
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