6 / 6
第一章
夏休み3
しおりを挟む
思いっきり朝寝坊をして、二度寝間でしてLINEのコール音で本格的に起き出した絵梨はスマホを確認して思わず笑ってしまった。
学友たちのグループトークが流れに流れていた。
最後の方は反応のない絵梨宛の呼びかけが連なっている。
『今、起きた』
本気で心配してくれているようなので一言入れて…布団から出ようとして…こいつが居た~というのは心の声。
昨夜のことは夢ではなく、綺麗な銀髪妖精はまだそばに居た。近すぎる距離感で…
「おはよう、絵梨」
ニコニコの最強笑顔は今日も健在のよう。
「お布団の中までは遣り過ぎですって…もう妖精の倫理観ってどーなってるのかなぁ」
「倫理観?」
これは駄目だ…と絵梨は頭を抱えたくなった。
妖精には倫理観自体がない?!のではないかと…
確認するのは余りにも恥ずかし過ぎる~
『今日はパスするね』
LINEでのお誘いにそう返事して、普段は時間がかかるから出来ないことをする。
まずは掃除。
普段は使う部屋しかしてない。
比較的小さい洋館ではあるが、使っていない部屋は結構ある。
「絵梨?お掃除するの?手伝ってあげる」
フルールが上機嫌で言う。
「手伝い?」
絵梨はいやな予感しかしないがフルールに聞いてみる。
「そう、絵梨は私に力を分けてくれるだけで済むよ」
ニコニコ笑うフルールの笑顔をみれば懐疑心がわく。
ジッと絵梨がフルールを疑いの目で見ていると、フルールはすっと右手を出した。
「ほら、絵梨。手を…もう一杯力貰ったし、この位の手伝いなら手を繋ぐだけで充分だよ。」
絵梨がそっとフルールの手を取った。
「こちらに…」
フルールが絵梨の手を引いてベランダに出る。
「さあ、皆!絵梨のお手伝いをするんだよ!」
フルールの声に反応して可愛らしい姿のふわふわな衣装の小さなモノたちが出てくる。
「はーい、花のお方」
「いつも絵梨は大事に私達の世話をしてくださいますもの。否やはございません。」
出てきたのはウチの庭の花の精たちらしい。
「さあ、力は絵梨が分けてくれるから頑張れ!」
絵梨からフルール、フルールから花の精たちへと力が流れていくが、絵梨には余り負担にはならなかった。
数の力であっという間に掃除が済んだが、絵梨の疲れは掃除を一人でしたときの半分にもならなかった。
不思議そうな絵梨にフルールがふわふわと笑う。
「ここの皆は普段からあなたに力を貰ってるから、今日はあんまり要らなかったらしいよ。いつもお手伝いしたくて仕方なかったらしいし、皆喜んでるよ。」
「他にお手伝いすることはありませんか?」
それが証拠に皆ニコニコと用事がないか聞いてくる。
「後は作り置き料理だし、お手伝いは要らないよ」
絵梨の言葉にがっかりした様子の花の精たちの姿に、ちょっとかわいそうになる。
「でしたら、明日からも定期的にお掃除します!」
花の精たちからの提案に絵梨は慌てた。
「そんなに気にすることないよ」
「今までだってお手伝いしたかったの~でもいきなり片付いてたりしたら怖がられるかもって」
「この子たちにやらせてあげて、ね」
駄目押しのようにフルールが言うと皆は一緒に頷いた。
学友たちのグループトークが流れに流れていた。
最後の方は反応のない絵梨宛の呼びかけが連なっている。
『今、起きた』
本気で心配してくれているようなので一言入れて…布団から出ようとして…こいつが居た~というのは心の声。
昨夜のことは夢ではなく、綺麗な銀髪妖精はまだそばに居た。近すぎる距離感で…
「おはよう、絵梨」
ニコニコの最強笑顔は今日も健在のよう。
「お布団の中までは遣り過ぎですって…もう妖精の倫理観ってどーなってるのかなぁ」
「倫理観?」
これは駄目だ…と絵梨は頭を抱えたくなった。
妖精には倫理観自体がない?!のではないかと…
確認するのは余りにも恥ずかし過ぎる~
『今日はパスするね』
LINEでのお誘いにそう返事して、普段は時間がかかるから出来ないことをする。
まずは掃除。
普段は使う部屋しかしてない。
比較的小さい洋館ではあるが、使っていない部屋は結構ある。
「絵梨?お掃除するの?手伝ってあげる」
フルールが上機嫌で言う。
「手伝い?」
絵梨はいやな予感しかしないがフルールに聞いてみる。
「そう、絵梨は私に力を分けてくれるだけで済むよ」
ニコニコ笑うフルールの笑顔をみれば懐疑心がわく。
ジッと絵梨がフルールを疑いの目で見ていると、フルールはすっと右手を出した。
「ほら、絵梨。手を…もう一杯力貰ったし、この位の手伝いなら手を繋ぐだけで充分だよ。」
絵梨がそっとフルールの手を取った。
「こちらに…」
フルールが絵梨の手を引いてベランダに出る。
「さあ、皆!絵梨のお手伝いをするんだよ!」
フルールの声に反応して可愛らしい姿のふわふわな衣装の小さなモノたちが出てくる。
「はーい、花のお方」
「いつも絵梨は大事に私達の世話をしてくださいますもの。否やはございません。」
出てきたのはウチの庭の花の精たちらしい。
「さあ、力は絵梨が分けてくれるから頑張れ!」
絵梨からフルール、フルールから花の精たちへと力が流れていくが、絵梨には余り負担にはならなかった。
数の力であっという間に掃除が済んだが、絵梨の疲れは掃除を一人でしたときの半分にもならなかった。
不思議そうな絵梨にフルールがふわふわと笑う。
「ここの皆は普段からあなたに力を貰ってるから、今日はあんまり要らなかったらしいよ。いつもお手伝いしたくて仕方なかったらしいし、皆喜んでるよ。」
「他にお手伝いすることはありませんか?」
それが証拠に皆ニコニコと用事がないか聞いてくる。
「後は作り置き料理だし、お手伝いは要らないよ」
絵梨の言葉にがっかりした様子の花の精たちの姿に、ちょっとかわいそうになる。
「でしたら、明日からも定期的にお掃除します!」
花の精たちからの提案に絵梨は慌てた。
「そんなに気にすることないよ」
「今までだってお手伝いしたかったの~でもいきなり片付いてたりしたら怖がられるかもって」
「この子たちにやらせてあげて、ね」
駄目押しのようにフルールが言うと皆は一緒に頷いた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる