彩のミステリーデビュー

愛媛海

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中学生編

工業祭ポスター誘拐事件 捜索編

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「ここが独子工か」
「結構広いね」
「うん」
「ちょっと君たちどこ高の生徒?勝手に入らないでください。君たちは何しに学校へ来たんですか? 」
ここの先生らしき人に見つかった。ここの高校のなかで一番怖そうなメガネを掛けた女性の先生だった。
「ちゅちゅちゅ中学生です。けけけけ建築科に興味があって見学しに来ました」
「そうですか。本来はダメですけど特別に見学していいですよ」
「ありがとうございます」
昇降口前の掲示板には、いなくなった先輩の書いたポスターが貼ってあった。風太はそのポスターを撮った。

そしてこの前言われた先輩がいなくなったクラスに行った。
その日(提出日)に欠席があったのは谷口まい(いなくなった先輩と付き合っている人)、市川カエデ(骨折で休んでいる)、小川未来(みく(いなくなった先輩のことが好き人))、松田優成(ゆうせい)(この前いなくなった先輩と工業祭の係決めで喧嘩したらしい)だ。
谷口まい:「朝からLINEが来なくてフラレたのかと思った」
小川未来:「めっちゃクチャ泣いた。付き合いたいよ」
松田優成:「あいつのことは忘れたい。あいつのことについてこれ以上話さないでくれ「」」
どうやらいなくなった先輩は提出日当日(放課後締め切り)に書いたみたい。覆面の人がポスターを届けに来たらしい。誰も顔は見ていないが、犯人もそういうことはしてくれるんだと思った。
未来はいなくなった先輩と教室で勉強する予定だった(7時30分集合)ため、いつもより早く家を出た。そして、松田はいつも家を早く出てる(7時30分)谷口まいはその日いなくなった先輩と中鉄スイートパークにデートに行く予定だったらしい。

「ポスターを提出日当日に持ってきたってことはポスターを持ってたのか」
「確かにそうなるな」
「風太、さっき写真撮ってたよね、見せて」
「これだけど、特に何もないね」
「色とか気になる」
「背景の色と漢字の一部分の色が一致してるね」
そっかあの人だったのか。
「ここの建物かな」
「たぶんそう」
「見つけるの大変でしたよ、小川未来先輩。」
「どうしてここが。それに名前まで」
「あのポスターが暗号になってたんですよ。色と漢字の一部分が一致していたので、その通りに読むとあなたの名前が出てきたんです」
「あそこで急に書き始めて私に提出させたのはそういうことだったのね。誰にもばれなかったみたいなのに」

「あーあ、また事件ですか。あんたが来てからここの町治安が悪くなったんですけど」
「あい、それは違うだろ」
「そもそも、風太もあの転校生と付き合ってから事件に巻き込まれてんじゃん。あんたたちカップル最凶だね」
「彩、別れよう」
「え」
「あー、邪魔物がいなくなった」
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