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第二話 あれ?ここはどこですか?それでなんでご飯に味があるの?!
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なんだか、苦しい。ひどく甘い匂いがする、おいしそうな。もしかして助かっちゃったのかな。ここは収容所の中?そう思ってゆっくり目を開ける。視界に飛び込んできたのは忌々しい白い天井じゃなくて木目のある天井だった。
「ここは収容場じゃ、ない?」
誰かが拾ってくれたのだろうか?でもあの高さから落ちて助かる訳がない。じゃあ、ここは地獄?いや、地獄にしては綺麗すぎるか。地獄の天気がこんな良いはずがない。窓からはライトじゃない明るい光がのぞいている。地上の誰かに匿われてる?知り合いはいないはずだけど。体を起こそうとすると激痛が走った。
「い"った!」
この痛みは……夢じゃない。かといってあの世界で生きているとも思えない。じゃあ、ここはどこ?
……一回落ち着いて周りを見よう。私はまず、誰かの家のベッドに寝かされている。窓からはおそらく太陽の光が見えるから昼でしょ。きている服も着心地がいいからいい生地なはず。あそこに見えるのはなにか、魔法陣みたいな……。本棚には大量に本が入ってて、椅子にはローブ?がかかってる。そして見て見ぬふりをしてきたけど隣にはイケメンがいると。うん、どういう状況?このイケメンはおそらく看病してくれた人でこの部屋の主だと思うんだけど、ぐっすり寝てるな!正直、ここがどこなのかすごい聞きたい。でも初対面の人を無理やり起こして質問攻めにするのはちょっと……。なんか部屋の中厨二病っぽいし。仕方ない。頭の中を整理しながら起きるのを待とう。
えっと?まずフォークに優しくないし、刺激が足りなくてつまんなくて嫌気がさしたからビルから飛び降りて。で、起きたら甘い匂いがして隣にはイケメンがいると。収容所の中じゃないのは確定してて地上のどこか。というか甘い匂いってことはこの人ケーキ?!ケーキは甘い匂いがするって本当だったのか。初めてみるケーキに興奮してるのが自分でもわかる。気を抜いたらまずい。収容所育ちにだって常識があるし、何より犯罪者になるのはごめんだ。でもこの人がケーキだって気づいたから余計に……。早く起きてくれないかな。体を動かせない人にはどうしようもできないんだから。
「空でも眺めてよ。」
初めてちゃんと見た空はライトより断然綺麗で思わず見とれてしまった。涙が出てくるほどには。
「ずっと見てられるなぁ。空ってこんなに変化するんだ。」
気づいた時には白と水色の明るい空から赤とオレンジの夕焼け空へそして黒と青の夜の空へと変わっていた。
「そろそろ満足した?」
後ろから少し高い男の人の声がした。どうやら眠っていたイケメンは少し前から起きていたようだ。
「三日も寝てたんだからお腹すいたでしょ?といっても固形物は流石にあげられないから重湯持ってきたよ。あとで全部説明するからさ、今は食べた方がいい。じゃないと回復魔法かけられないし。フォークの人用になってるからちゃんと味もあるよ。あ、食べさせた方がいい?体痛いでしょ、結構無理やり持ってきちゃったからなぁ。」
魔法?持ってきた?なにをいってるんだ、この人。やっぱり厨二病?まぁ今はそんなこといいや。味のない栄養を食べよう。食べさせてもらうのはぜったい嫌だけど。
「ありがとうございます。自分で食べられるので大丈夫です。」
痛みくらい耐えなきゃいけないんだから。重湯をゆっくりと一口、口に入れる。
甘い、味がする。
食べ物に味が、ある?不思議に思ってもう一口飲んでみる。変わらず甘い味がする。
「嘘だ、、なんで、あじがあるの。」
言葉にならない思いが涙となって溢れてきた。味があるものなんていつぶりだったっけ。
「ゆっくり食べるんだよ。今は甘い味しか出せないけどあと少しで他の味もできそうなんだ。」
まるで私のことを知っているかのように話している。普通ならちょっと怖いはずなんだけど今はそんなことは気にならない。これは、最後の幸せってやつなのかな。私は一口ずつ惜しみながらゆっくり重湯を完食した。
「ここは収容場じゃ、ない?」
誰かが拾ってくれたのだろうか?でもあの高さから落ちて助かる訳がない。じゃあ、ここは地獄?いや、地獄にしては綺麗すぎるか。地獄の天気がこんな良いはずがない。窓からはライトじゃない明るい光がのぞいている。地上の誰かに匿われてる?知り合いはいないはずだけど。体を起こそうとすると激痛が走った。
「い"った!」
この痛みは……夢じゃない。かといってあの世界で生きているとも思えない。じゃあ、ここはどこ?
……一回落ち着いて周りを見よう。私はまず、誰かの家のベッドに寝かされている。窓からはおそらく太陽の光が見えるから昼でしょ。きている服も着心地がいいからいい生地なはず。あそこに見えるのはなにか、魔法陣みたいな……。本棚には大量に本が入ってて、椅子にはローブ?がかかってる。そして見て見ぬふりをしてきたけど隣にはイケメンがいると。うん、どういう状況?このイケメンはおそらく看病してくれた人でこの部屋の主だと思うんだけど、ぐっすり寝てるな!正直、ここがどこなのかすごい聞きたい。でも初対面の人を無理やり起こして質問攻めにするのはちょっと……。なんか部屋の中厨二病っぽいし。仕方ない。頭の中を整理しながら起きるのを待とう。
えっと?まずフォークに優しくないし、刺激が足りなくてつまんなくて嫌気がさしたからビルから飛び降りて。で、起きたら甘い匂いがして隣にはイケメンがいると。収容所の中じゃないのは確定してて地上のどこか。というか甘い匂いってことはこの人ケーキ?!ケーキは甘い匂いがするって本当だったのか。初めてみるケーキに興奮してるのが自分でもわかる。気を抜いたらまずい。収容所育ちにだって常識があるし、何より犯罪者になるのはごめんだ。でもこの人がケーキだって気づいたから余計に……。早く起きてくれないかな。体を動かせない人にはどうしようもできないんだから。
「空でも眺めてよ。」
初めてちゃんと見た空はライトより断然綺麗で思わず見とれてしまった。涙が出てくるほどには。
「ずっと見てられるなぁ。空ってこんなに変化するんだ。」
気づいた時には白と水色の明るい空から赤とオレンジの夕焼け空へそして黒と青の夜の空へと変わっていた。
「そろそろ満足した?」
後ろから少し高い男の人の声がした。どうやら眠っていたイケメンは少し前から起きていたようだ。
「三日も寝てたんだからお腹すいたでしょ?といっても固形物は流石にあげられないから重湯持ってきたよ。あとで全部説明するからさ、今は食べた方がいい。じゃないと回復魔法かけられないし。フォークの人用になってるからちゃんと味もあるよ。あ、食べさせた方がいい?体痛いでしょ、結構無理やり持ってきちゃったからなぁ。」
魔法?持ってきた?なにをいってるんだ、この人。やっぱり厨二病?まぁ今はそんなこといいや。味のない栄養を食べよう。食べさせてもらうのはぜったい嫌だけど。
「ありがとうございます。自分で食べられるので大丈夫です。」
痛みくらい耐えなきゃいけないんだから。重湯をゆっくりと一口、口に入れる。
甘い、味がする。
食べ物に味が、ある?不思議に思ってもう一口飲んでみる。変わらず甘い味がする。
「嘘だ、、なんで、あじがあるの。」
言葉にならない思いが涙となって溢れてきた。味があるものなんていつぶりだったっけ。
「ゆっくり食べるんだよ。今は甘い味しか出せないけどあと少しで他の味もできそうなんだ。」
まるで私のことを知っているかのように話している。普通ならちょっと怖いはずなんだけど今はそんなことは気にならない。これは、最後の幸せってやつなのかな。私は一口ずつ惜しみながらゆっくり重湯を完食した。
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