この世界は華やかに終わりを告げる…

上巻

あぁ…桜が綺麗だな…

桜が散りゆく時余りに儚く虚しくただ地に落ちるだけの桜が…
誰も思わなかっただろう、まさか終焉を告げる春の終わりとだとは。

階段を下りる足音、リビングからはニュースが流れている。
「またか…」下りてリビングに入る。
「あら、おはよう。日和」
「あぁ…おはよう…母さん…」
いつも母さんは朝早く起きてテレビを見ている。その内容はいつも…
「隕石が近付きつつあり、回避はさらに困難を…」

はぁ…、そう、今から半年前に地球の近くに隕石が近付いて来ている
回避不可能、隕石の大きさからして完全に世界は…衝突して世界が終わる
各国がなんとか隕石との衝突を回避、破壊を試みを見たが1か月前断念

隕石が落ちるまでのタイムリミットは…残り1週間
「あと1週間だね…」
母親が悲しそうな顔をしながら呟く。
「…あぁ」
最近の母親はずっとテレビを見ていて無気力な状態になっている
「散歩行ってくるわ…」母親と家を後にし、家を出て散歩に向かう。

外に出かけ数時間…
「何も考えずに歩いてたけど…此処何処だ……。」
桜木々の通り道、綺麗な通り道に着いていたらしい
その先の光景は…桜木々で囲まれている野原だった
「綺麗だ……」
まさかこんな凄く良い場所があったなんてな…
「…ん？…誰か目の前に…」
先客が居たらしい。少女で…で…その少女の容姿は…
「美しい……」
そう言葉がポロッと零れてしまう程
白く美しく可憐な少女だった。