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第6章 学園編☆1年生
5アルと僕
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アルが、アルファルド・グランデ──グランデ国の第2王子殿下。
黒髪……ルビーの瞳。
あれ?
第2王子って、子供の頃軟禁されてて?
留学生になって程よく国外に追いやられる。この留学期間中にさらに第1王子派が地盤を固めて行くんだよね。
グランデ国は、黒髪と茶色の髪の人が多くて黒髪も珍しくはない。ルビー色も少なからず存在するし、暗めの赤系の瞳なら貴族間に割といるって聞いてたから赤色が特別に王家の色ってわけでもない。平民の主流は緑か茶系の瞳。平民の中に赤系の瞳が出たりすると、貴族のお手つきってバレやすい。
それに子供の頃から茶髪・赤茶系の瞳にしてて、その姿で留学してくる。
主人公に出会って、本心を曝け出し始めて……冷遇されてた孤独を支えていくとかなんとか──
アルは、出会った時からルビーの宝石眼の持ち主だったし。グランデ国の貴族子息が単なる迷子として、フォレストの精霊の森に迷い込んだだけって思い込んでた。最初っからそのまんまの姿とか思わないじゃん。
小さい頃から隠して生きているって思ってたから。
高位貴族とは思っていたけど……
攻略対象の隣国の王子が、アル。
母親違いの兄がいるって言ってた。──確かに!
いやいや、あり得ないでしょう?留学生として来るのはお約束だから、あるよね。時期が早まるのも、あ、あるよね?
だけど、身分を隠さず姿も変えずに目の前にいるのは、なくない?
留学して来て、命狙われたりしないの?事故を装ってとか……
ここ数年は直接会ってたわけじゃないから、目の前に立っていると、背が高くてスタイルが良くて──目の保養。
いやいや、それは置いといて。
あ~リゲル君大丈夫だったかな?
なんて、現実逃避をしたくなる。
スピカ推しなのは、分かったけど…攻撃的な人とかは、加護で弾いちゃうからなぁ。
話聞かない系の子だったし。
スピカも困ってたのかも。たぶん知り合って間もないのに、押し切られた感じするよね。みんな、殿下達に近づきたいけど、近寄れないから。
この国の王子様に公爵家のカストル様や卒業後のシリウス様が側近護衛として教室にいるんだから。
そこに、僕がオマケでいるわけだし。精霊の加護持ちとか幼馴染じゃなかったらここにいるはずないもんね。
まさか、スピカと殿下との出会いのイベントってコレじゃないよね?リゲル君の態度で、ドン引きぽかったし。
うー。
レグルス殿下もアル──アルファルド殿下もコレが出会いのカウントに入るのかな?
いや、2人だけで会うとかがイベントだよね?今回のは違うよ。たぶん大丈夫だよ、ね?
それでもカストル様とは、何か接触したっぽい。お礼がとか言てったみたいだし。宰相の息子とのIfストーリーに入ったのかな?
スピカが、あの時の子ならどうしたいか?聞くべきなのかな?
主人公になりたかったのなら、誰か推しがいるのかもしれない。
応援するって言ってみる?
親友のアルが攻略対象って、ちょっと複雑。
会えなくても、ずっと話をしてきた。フェルの事にレグルス殿下との釣り大会や庭でのキャンプ、お兄様達の事、勉強の事。魔術のコツとか──聖属性については言えてないけど。
レグルス殿下とシリウス様が好きなのかって聞かれて、幼馴染として好きみたいな事を言ったら機嫌が悪くなったっけ。
親友だもの、アルの知らない幼馴染を特別みたいに言ったら嫌だよね。僕もアルが他に特別な友人がいたら嫉妬するかも。
その後も、好きな奴はいないのか?って聞かれてたけど……恋愛的な好き人はいないよって。今は、お父様達が大好きって言ってしまって……
兄弟仲の悪いアルを傷つけてしまった気がしたんだ。
そしたら、めちゃくちゃ笑顔になったよね。辺境伯のセス様は、カッコイイもんな!そう言ってた。アルもお父様のファンなんだなぁ。
──アルには、嫌われたくないな。
大陸の共通語はフラン語だ。
僕の住んでいる国の言葉はブルックス語。だから2カ国語を国民は学ぶ感じだ。
だからアルとは、フラン語で話してた。文官になりたくて、折角だからグランデ語を詳しく教わったりしてた。シリウス様が時々遊びに来て魔術とかも教わったりしてたけど、通信鏡ごしに一緒にずっと勉強をして来たんだ。
その、アルの相手にスピカがなるの?
一緒の学園だったら、嬉しい。
それは、本当に本心だった。
だけど、スピカがアルの恋人になったら、距離を置かないとダメだよね。
ううん。今からでも距離置かないと邪魔だ、僕。
黒髪……ルビーの瞳。
あれ?
第2王子って、子供の頃軟禁されてて?
留学生になって程よく国外に追いやられる。この留学期間中にさらに第1王子派が地盤を固めて行くんだよね。
グランデ国は、黒髪と茶色の髪の人が多くて黒髪も珍しくはない。ルビー色も少なからず存在するし、暗めの赤系の瞳なら貴族間に割といるって聞いてたから赤色が特別に王家の色ってわけでもない。平民の主流は緑か茶系の瞳。平民の中に赤系の瞳が出たりすると、貴族のお手つきってバレやすい。
それに子供の頃から茶髪・赤茶系の瞳にしてて、その姿で留学してくる。
主人公に出会って、本心を曝け出し始めて……冷遇されてた孤独を支えていくとかなんとか──
アルは、出会った時からルビーの宝石眼の持ち主だったし。グランデ国の貴族子息が単なる迷子として、フォレストの精霊の森に迷い込んだだけって思い込んでた。最初っからそのまんまの姿とか思わないじゃん。
小さい頃から隠して生きているって思ってたから。
高位貴族とは思っていたけど……
攻略対象の隣国の王子が、アル。
母親違いの兄がいるって言ってた。──確かに!
いやいや、あり得ないでしょう?留学生として来るのはお約束だから、あるよね。時期が早まるのも、あ、あるよね?
だけど、身分を隠さず姿も変えずに目の前にいるのは、なくない?
留学して来て、命狙われたりしないの?事故を装ってとか……
ここ数年は直接会ってたわけじゃないから、目の前に立っていると、背が高くてスタイルが良くて──目の保養。
いやいや、それは置いといて。
あ~リゲル君大丈夫だったかな?
なんて、現実逃避をしたくなる。
スピカ推しなのは、分かったけど…攻撃的な人とかは、加護で弾いちゃうからなぁ。
話聞かない系の子だったし。
スピカも困ってたのかも。たぶん知り合って間もないのに、押し切られた感じするよね。みんな、殿下達に近づきたいけど、近寄れないから。
この国の王子様に公爵家のカストル様や卒業後のシリウス様が側近護衛として教室にいるんだから。
そこに、僕がオマケでいるわけだし。精霊の加護持ちとか幼馴染じゃなかったらここにいるはずないもんね。
まさか、スピカと殿下との出会いのイベントってコレじゃないよね?リゲル君の態度で、ドン引きぽかったし。
うー。
レグルス殿下もアル──アルファルド殿下もコレが出会いのカウントに入るのかな?
いや、2人だけで会うとかがイベントだよね?今回のは違うよ。たぶん大丈夫だよ、ね?
それでもカストル様とは、何か接触したっぽい。お礼がとか言てったみたいだし。宰相の息子とのIfストーリーに入ったのかな?
スピカが、あの時の子ならどうしたいか?聞くべきなのかな?
主人公になりたかったのなら、誰か推しがいるのかもしれない。
応援するって言ってみる?
親友のアルが攻略対象って、ちょっと複雑。
会えなくても、ずっと話をしてきた。フェルの事にレグルス殿下との釣り大会や庭でのキャンプ、お兄様達の事、勉強の事。魔術のコツとか──聖属性については言えてないけど。
レグルス殿下とシリウス様が好きなのかって聞かれて、幼馴染として好きみたいな事を言ったら機嫌が悪くなったっけ。
親友だもの、アルの知らない幼馴染を特別みたいに言ったら嫌だよね。僕もアルが他に特別な友人がいたら嫉妬するかも。
その後も、好きな奴はいないのか?って聞かれてたけど……恋愛的な好き人はいないよって。今は、お父様達が大好きって言ってしまって……
兄弟仲の悪いアルを傷つけてしまった気がしたんだ。
そしたら、めちゃくちゃ笑顔になったよね。辺境伯のセス様は、カッコイイもんな!そう言ってた。アルもお父様のファンなんだなぁ。
──アルには、嫌われたくないな。
大陸の共通語はフラン語だ。
僕の住んでいる国の言葉はブルックス語。だから2カ国語を国民は学ぶ感じだ。
だからアルとは、フラン語で話してた。文官になりたくて、折角だからグランデ語を詳しく教わったりしてた。シリウス様が時々遊びに来て魔術とかも教わったりしてたけど、通信鏡ごしに一緒にずっと勉強をして来たんだ。
その、アルの相手にスピカがなるの?
一緒の学園だったら、嬉しい。
それは、本当に本心だった。
だけど、スピカがアルの恋人になったら、距離を置かないとダメだよね。
ううん。今からでも距離置かないと邪魔だ、僕。
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