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4.学園生活・春
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いよいよ、今日は使い魔の卵を召喚する。
ゲームの通りになるのか、前の時のように召喚と同時に卵が割れて消えてしまうのか。
(大丈夫、メイも上手くいくって、言ってくれたもの)
今日はAクラスではなく、召喚のための専用の場所にきている。
白い建物は、とても神聖な雰囲気だ。
一階は神殿のようにも見える。地下に降りていくと、吊り下げ式のガラスのガス灯のようなものが、等間隔に魔法で浮いて青い炎が揺れている。
儀式の間と呼ばれる部屋だ。
薄暗い中で、中央の広いスペースに、魔法陣が白く浮かび上がっていた。
その周りをAクラスの皆で囲んでいる。ジョーカーズ先生が、生徒の名前を呼ぶと、その彼が魔法陣の中央に立った。
決められた詠唱をすると、彼が持つ属性魔法の色に変化をして、淡く緑色に魔法陣が輝いた。
彼は風属性みたいだ。
手のひらに、卵がふわっと現れた。
すぐに卵ケースに、いれてしまったから色まではわからなかった。
順番に呼ばれて、皆無事に召喚していく。
ライラックの順番が来て、魔法陣は淡く金色に輝いた。
ほぅと、クラスメイトのため息が聞こえる。
金色って、光属性じゃないだろうか?
卵も少し金色っぽく見える。
(今回はピンク色の卵じゃない!)
なんで、色が違うのだろうか?
そんな疑問の中、ジェラルドが名を呼ばれた。
魔法陣の真ん中に立ち、手を胸の前して祈るように、詠唱を始めようとした。
後ろから、誰かに抱きしめられているような、懐かしいような、切ないような気持ちがあふれていく。
誰かそばにいてくれるの?
バックハグの状態で、彼の手が祈るようなジェラルドの手を包み込んだ。
『歌って、ジェラルド』
──うん。
旋律にあわせて、詠唱をする。
魔法陣の色は、きらきらと青く輝いた。
さらにジェラルドを包むように、銀色の細かい粒子が反射する。
水属性だと思うけど、銀の粒子が舞いダイヤモンドダストのようで、幻想的な世界が広がった。
きれい。
それに、『逢いに来たよ』そう言って消えた彼の声が、知り合いのような気がしてならない。
もしかしたら、と思ったけど。
その存在は口にしてはいけない。
手に持った卵は、ブルーサファイアの宝石みたいだった。
禍々しいものでも、割れて消えてしまうものでもなかった。
メイナードが、魔力がきれいだって、言ってくれたのだ。
きっと今回はジェラルドを、守護してくれる使い魔になる。
幸せな気持ちで胸が、いっぱいになっていく。
「無事に育ってね」
思わず卵にキスをする。割らないように、卵ケースに優しく入れて、魔法陣からでると、魔法陣を囲んでいるクラスメイトの雰囲気が違う。
次に呼ばれるだろうクリス殿下が、驚いた顔をしていた。
それどころか、クラスメイトにずっと見られている気がしてならない。
気まずくて、そそくさと元の所へと戻った。
(つい嬉しくてキスとか……痛すぎる)
殿下が名前を呼ばれて、魔法陣の中へと入っていく。
詠唱をすると、魔法陣はライラックよりも強く金色に輝いた。
「すごい……」
王家の血筋らしく、強い光属性だ。
このままクリス殿下と、ライラックが恋人同士になればいいのにな。
婚約してないから、婚約破棄もない。追放されたりしないはずだ。
どうしよう。
嬉しくてたまらない。
これから、魔力を与えて孵化するまで、がんばらないとね。
早く、メイナードに見せたい。
「ジェラルド」
クリス殿下が隣りにいる。
「──なんでしょうか?」
「詠唱が……歌のようで、すべてが美しかった」
「そ、そうですか? ありがとうございます」
クリス殿下に初めて、褒められた気がする。
ゲームの中で禍々しいモノや、失敗しかしたことがなかった召喚の儀式だ。
少しは、強制力から解放されているのかもしれない。
怖がられて、遠巻きにされるのは、変わらないけど。
今度こそ、生きられるのかな……?
だったらいいな。
気を弛め過ぎないようにしよう。
まだ孵化していない。
(ちゃんと、育てるからね)
嬉しくて頬が緩む。
「──きれいだ」
まだ、殿下はそのまま横に立っていた。
「召喚の儀式……ほめてもらえて光栄です。クリス殿下の光属性の魔力、すごかったです。ライラック様とお揃いでお似合いですね」
午前の二限分を使った儀式が終わりを告げた。
なぜか、少し不機嫌そうな顔に変わった殿下がいる。
「じゃ、あの。メイに見せたいので」
慌てて、儀式の間を後にした。
ゲームの通りになるのか、前の時のように召喚と同時に卵が割れて消えてしまうのか。
(大丈夫、メイも上手くいくって、言ってくれたもの)
今日はAクラスではなく、召喚のための専用の場所にきている。
白い建物は、とても神聖な雰囲気だ。
一階は神殿のようにも見える。地下に降りていくと、吊り下げ式のガラスのガス灯のようなものが、等間隔に魔法で浮いて青い炎が揺れている。
儀式の間と呼ばれる部屋だ。
薄暗い中で、中央の広いスペースに、魔法陣が白く浮かび上がっていた。
その周りをAクラスの皆で囲んでいる。ジョーカーズ先生が、生徒の名前を呼ぶと、その彼が魔法陣の中央に立った。
決められた詠唱をすると、彼が持つ属性魔法の色に変化をして、淡く緑色に魔法陣が輝いた。
彼は風属性みたいだ。
手のひらに、卵がふわっと現れた。
すぐに卵ケースに、いれてしまったから色まではわからなかった。
順番に呼ばれて、皆無事に召喚していく。
ライラックの順番が来て、魔法陣は淡く金色に輝いた。
ほぅと、クラスメイトのため息が聞こえる。
金色って、光属性じゃないだろうか?
卵も少し金色っぽく見える。
(今回はピンク色の卵じゃない!)
なんで、色が違うのだろうか?
そんな疑問の中、ジェラルドが名を呼ばれた。
魔法陣の真ん中に立ち、手を胸の前して祈るように、詠唱を始めようとした。
後ろから、誰かに抱きしめられているような、懐かしいような、切ないような気持ちがあふれていく。
誰かそばにいてくれるの?
バックハグの状態で、彼の手が祈るようなジェラルドの手を包み込んだ。
『歌って、ジェラルド』
──うん。
旋律にあわせて、詠唱をする。
魔法陣の色は、きらきらと青く輝いた。
さらにジェラルドを包むように、銀色の細かい粒子が反射する。
水属性だと思うけど、銀の粒子が舞いダイヤモンドダストのようで、幻想的な世界が広がった。
きれい。
それに、『逢いに来たよ』そう言って消えた彼の声が、知り合いのような気がしてならない。
もしかしたら、と思ったけど。
その存在は口にしてはいけない。
手に持った卵は、ブルーサファイアの宝石みたいだった。
禍々しいものでも、割れて消えてしまうものでもなかった。
メイナードが、魔力がきれいだって、言ってくれたのだ。
きっと今回はジェラルドを、守護してくれる使い魔になる。
幸せな気持ちで胸が、いっぱいになっていく。
「無事に育ってね」
思わず卵にキスをする。割らないように、卵ケースに優しく入れて、魔法陣からでると、魔法陣を囲んでいるクラスメイトの雰囲気が違う。
次に呼ばれるだろうクリス殿下が、驚いた顔をしていた。
それどころか、クラスメイトにずっと見られている気がしてならない。
気まずくて、そそくさと元の所へと戻った。
(つい嬉しくてキスとか……痛すぎる)
殿下が名前を呼ばれて、魔法陣の中へと入っていく。
詠唱をすると、魔法陣はライラックよりも強く金色に輝いた。
「すごい……」
王家の血筋らしく、強い光属性だ。
このままクリス殿下と、ライラックが恋人同士になればいいのにな。
婚約してないから、婚約破棄もない。追放されたりしないはずだ。
どうしよう。
嬉しくてたまらない。
これから、魔力を与えて孵化するまで、がんばらないとね。
早く、メイナードに見せたい。
「ジェラルド」
クリス殿下が隣りにいる。
「──なんでしょうか?」
「詠唱が……歌のようで、すべてが美しかった」
「そ、そうですか? ありがとうございます」
クリス殿下に初めて、褒められた気がする。
ゲームの中で禍々しいモノや、失敗しかしたことがなかった召喚の儀式だ。
少しは、強制力から解放されているのかもしれない。
怖がられて、遠巻きにされるのは、変わらないけど。
今度こそ、生きられるのかな……?
だったらいいな。
気を弛め過ぎないようにしよう。
まだ孵化していない。
(ちゃんと、育てるからね)
嬉しくて頬が緩む。
「──きれいだ」
まだ、殿下はそのまま横に立っていた。
「召喚の儀式……ほめてもらえて光栄です。クリス殿下の光属性の魔力、すごかったです。ライラック様とお揃いでお似合いですね」
午前の二限分を使った儀式が終わりを告げた。
なぜか、少し不機嫌そうな顔に変わった殿下がいる。
「じゃ、あの。メイに見せたいので」
慌てて、儀式の間を後にした。
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