【完結】黒猫は、魔術師のキスに翻弄される。

Shizukuru

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第3章 フラン辺境伯領

ご令嬢 ①

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私は、一目惚れをしたの。

定期的に行われるフラン辺境伯様の夜会で私達は運命の出会いをしたのよ。


辺境伯爵様は、私のお父様と違ってとても長身で引き締まった体格。少し白髪の混じった美形おじ様。

騎士団の訓練場での剣さばきも、素人の私でもドキドキする位格好良いいの。1度位ならお相手になっても良いと思えるほどの美丈夫なの。

そこにローブを深く被った怪しい人がいたのよ。
横にリオ様もいて、2人とも長身。流石に女ではないわ。女でなければどうでもいいわ。

多分あれは、魔術師ね。
やだやだ、私は伯爵家以上の方の奥方になるのが目標なんだから。子爵家で終わる気はないのよ。
それに騎士様なら最高だわ。細めの筋肉の方が素敵よね。

辺境伯爵様は最愛の奥様がいて、確かに美しいけれど、ほら若さには負けるわよね?

だから、今でも大変おモテになるのは仕方がない事なのよ。それなのに愛人もいないとか、奥様は愛されてて羨ましいわ。

文武両道、美形で王家から一目置かれる存在なのだし。

その息子である後継者のリオ様も美形。若い子は、皆リオ様を狙っているの。

もちろん、私も。

でも、最近傍に連れている女がいる。王都で開かれる夜会で知り合ったとかで、図々しくもフラン辺境伯領を見にやって来たの。
大した事はないわ。
だって、赤毛よりの赤茶の髪の毛。うす~い緑だか草っぽい瞳。

私の方が美しいの。勝ち目ありだわ。そう思っていた頃もあったのよ。


これからが、運命の出会いの話だから聞いてね。

フラン辺境伯様の夜会は、年に数回夜会があるの。
騎士団の方とか事務官の方に慰労の意味と、辺境の地での出会いの場を提供しているのよ!

そして、年に1度だけ伯爵様から優秀な方に褒賞が与えられる。場合によっては王家からの褒賞や爵位を頂いたりするの。
今までは、ほとんどが男爵位だから、気にした事は無かった。

そう、今までは家より低い身分だったのよ。


あの日、ガイア様が叙爵されたの。元々子爵位を持っていたガイア様は、リオ様と王家の夜会に参加したの。その時隣国に嫁がれる第1王女を助けて、暗殺者まで捕まえたのよ!
どうやら、アクライト王国と隣国とを引き裂く計画だったみたいね。反乱分子をやっつけて平和的に解決したから爵位が上がったのよ!

その時第2王女が惚れちゃったぽいけど、王命で婚姻とかさせられなくて良かったわ。まぁその話がどうして無くなったかは分からないけれど。

正装で現れたガイア様の美しさは別格だった。

邸宅は辺境伯爵様から貰ったって話だし、爵位も立場も問題ない。
他の女も浮き足立っている。

みな近づきたくて、囲んでいたの。傍に行けなくて、

颯爽と現れて……お姫さま抱っこよ!!

治療室に連れて行かれたの!!ああもう、2人っきりで過ごせる様に休憩室で良かったのにぃ!!

私が恥ずかしがったせいか、医者に引き渡されて……帰ってしまったわ。

初心うぶな女と思ったのね。全然キスくらいして差上げたのに。うふふ。


あれだけの女達の前で姫抱っこよ!もう、私達が運命に決まっている。リオ様の奥方になると、大変そうだから。領地経営とかより、楽そうだし。

ガイア様に決めたの。ごめんなさいね、リオ様。
恋人の証になるアクセサリーを貰えないけれど、まだ特定の人にあげてないのだから。決まりよね?
本当に恥ずかしがり屋さんなのね。

私から、あげようかしら?


そう思っていたら!
テリーの店にいるとか聞いたわ。
もう、一緒に選ぶのに~。驚かす気かしら?

だから、偶然を装ってお店に行くことにしたのよ!

待っていて、ガイア様。




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