17 / 23
第17話 決行は今夜
しおりを挟む
今日は保護者からの電話への対応と、メールの返信で一日が終わってしまった感がある。ただし事件に関する詳しい話はできないので、相手の不安を受け入れて、子どもたちへの可能な限りのケアを約束しただけだったが。
もちろんそれで納得しない保護者もいた。しかし、「ならばいますぐ連れ戻しに行く」と言う親は一人もいない。他の公的認可を受けた施設なら違うのかも知れないが、この秋嶺山荘はそういう場所だった。
誰かが守らなければ、小さな波の一押しで簡単に崩れ去る砂上の楼閣。そしていまここを守れるのは私一人。
もっとも、それはいまに始まったことではない。何年も前から、いや、私が初めてここに来た十二年前から本質的には変わっていないだろう。
オーナーの日和義人には、最初から子どもたちを守ろうなどという意識はなかったに違いない。復讐のための道具であり、生活の手段であり、欲求のはけ口。ねじくれた被害者意識を満足させることしか考えていなかったのではないか。
それでも私にはここしかなかった。ここで生きて行く以外の選択肢などなかった。だから私はすべてを捨て去り、この場所にしがみついたのだ。
幸福など忘れた。夢も希望も要らない。ただなるべくなら、売り飛ばされる子どもが一人でも少なくなるように、それだけを考えて。
子どもたちが私を夜叉と呼んでいることは知っていた。鬼で結構、いくらでも嫌えばいい。それで何も起きない平穏な一日が買えるのなら安いものだ。
ただ食事をして、意味のない体操や瞑想をして、役にも立たない創作活動をして、後は眠るだけ。そんな平穏。たったそれっぽっちのことがどれだけ大切なのか、気付くことなく人生を終えるのも悪くないはず。
とは言え警察を、検察や裁判所を、永遠に欺き続けることはできない。事実は必ずどこかで明らかになる。その後はどうすればいいのだろう。私に何ができ、どこまでいつまで子どもたちを守れるのか。
考えても仕方ない。時間は戻せないのだ、未来など一寸先は闇。しかしその闇には可能性も隠れている。ただ前に進もう。他に選ぶべき道はない。
階段を下りて一階に。夕食はもう終わっている時間、細い明かり取りの窓の向こうは真っ暗闇。そろそろホールの照明も夜間モードに切り替えなければ。そんなことを考えている私の耳に、ユメナの声が届いた。
「八科先生」
部屋の入口で途方に暮れている姿を見たとき、ようやくそれを思い出す。あまりの忙しさにうっかりしていた、まったく何てこと。慌てて駆け寄り部屋に入れば、漂うカレーの香り。
他の子どもたちが奥の二段ベッドで寝る準備をしている中、手前の楕円形の大テーブルには一人ジローの姿。目の前にはカレーライスが三皿。おそらく朝、昼、夕食のカレーに手を付けず、じっと待っていたのだ。何を。もちろん私が声をかけるのを。
ケンタもカンジもベッドからこちらを見ている。おそらくユメナだけが、頑張ってジローに食べるよう促していたのだろう。だがジローは食べなかった。目の前の冷めきったカレーライスすら見ようともせず、ただ虚空を眺めているだけ。
「先生、どうしよう」
疲れた様子のユメナだったが、もしカレーライスを温め直せと言えば即座に従ったろうと思う。この子はそういう子だ。酷い弱視でさえなければ、誰からも疎まれず愛されたはずの女の子。
だが、ここで彼女に仕事をさせるのは正しくない。ジロー一人だけを特別扱いする訳には行かない、私はこの子たち全員を守らなくてはならないのだから。
「ジロー、食べなさい」
私の言葉にユメナはメガネの奥の目を丸くした。しかしジロー本人には驚く様子もない。いつものように飢えた獣の勢いで嵐の如くスプーンを動かし、三皿のカレーライスを瞬く間に平らげる。すでに冷め切り、皿の端では脂が固まった、どう考えても美味しくはないだろうカレーライスを、一心不乱に口にかき込んだ。
そして一日分の食事を一度に摂ったジローは皿にスプーンを置くと、再びその視線を虚空に遊ばせ何の反応も見せなくなった。テーブル中央に積まれた冷たいおしぼりを手に取って、私はジローの顔を拭う。テーブルを拭き、皿を三枚重ねて持ち上げる。
「あ、先生私が」
その皿に手を伸ばそうとするユメナに私は首を振った。
「いいわ。あなたは寝る用意をなさい」
そして腰を下ろすと、ジローの顔の横、額がつくほどの距離でその目を見つめる。
「ジロー、聞こえてるんでしょう」
もちろん聞こえていないはずなどないのだが、たずねずにはいられなかった。
「いつまでも私が声をかけなきゃご飯も食べられないようじゃ、みんなが困るの。私だって事故や病気でいつ居なくなるかわからない。そのときあなたどうするの、飢え死にする気? いいこと、私を待ってはいけません。私に声をかけられるまで食べないなんて絶対にダメです。自分を変えなさい。いいですね、これは約束です。あなたが返事をしなくても、ここに居るみんなが証人。あなたは私が居なくてもご飯を食べなきゃいけないの。わかった」
しかしジローは何の反応もしない。視線一つ、眉毛一本動かさない。予想通り、いつも通りではあるのだが、いまはそれが腹立たしく思える。
この頑なさが生まれ持ってのジローの性質であることは理解しているものの、あまりにも限度があるのではないか。いまがどういう状況かを考えれば、少しは協力的になってもいいのではないのか、故意に頑なさを装っているのではないなら。
いや、さすがにそれは考えすぎだ。ジローが悪意を持って反抗しているなどとはとても思えない。言い方は悪いかも知れないが、この子にそんな能力があるとは考えづらい。それは何年も同じ建物の中で一緒に暮らしてきた経験から見て明らかだろう。ジローはこれで精一杯、限界なのだ。
私が立ち上がると同時に、ジローも椅子から立ち上がった。そして無言で背を向け、トボトボと自分のベッドに向かう。現状でこの子の処遇は難題だ。誰か外部の人間に容易く任せる訳には行かない。頭は痛いが、何とかしなければ。その何とかとは、現実的に考えれば警察に捕まらないこと。それがここにいる子どもたちを守ることにつながる。
どうする。どうすれば逮捕の手を逃れられる。私の頭の中はそのことで一杯だった。それが油断を呼んだのかも知れない。
八科祥子が部屋から出て行くと、部屋の前にいた刑事たちも移動した。それを見てケンタとカンジは入口に近づき、そっと顔を出して外をうかがう。八科祥子は厨房に入った。たぶんもうここには来ない。
カンジが小さな声でささやいた。
「何か夜叉、感じ違わなくないか」
ケンタも小さな声でささやき返す。
「そりゃ人を殺しておいて、普段通りって訳には行かないよ」
「やっぱりオーナー殺したの、夜叉なのかな」
「普通に考えればね。他に犯人がいる可能性もゼロじゃないんだろうけど、僕は夜叉だと思ってる」
そう言い切るケンタの顔には自信が満ち溢れていた。しかしそれが少年期特有の何の根拠もない自信であると、本人が気付いていたかどうか。
そこに背後から静かに近づいたのはユメナ。
「ねえ」
反射的に振り返ったケンタとカンジに、ユメナは心配げな声でたずねる。
「どうするの。本当に今日?」
これにケンタがうなずいた。
「ああ、今夜決行だ。夜叉はいま自由に動きづらいし、刑事たちはその夜叉に張り付いている。今夜が絶好のチャンスなんだ」
「でも……ホントに大丈夫なのかな」
不安そうなユメナにカンジはニッと笑ってみせる。
「大丈夫だって。何とかなると思えば何とかなるんだよ、なあケンタ」
ケンタも大きくうなずいて見せた。
「ただ闇雲に逃げ出そうって訳じゃない。それなりに準備をして、作戦も立ててるんだ、できるよ。僕たちはきっとできる」
その言葉はユメナの心に浮かんだ不安を、半分くらい押し流してくれた。ケンタがここまで言うのなら大丈夫なのだろう。きっと。そう、きっと。
もちろんそれで納得しない保護者もいた。しかし、「ならばいますぐ連れ戻しに行く」と言う親は一人もいない。他の公的認可を受けた施設なら違うのかも知れないが、この秋嶺山荘はそういう場所だった。
誰かが守らなければ、小さな波の一押しで簡単に崩れ去る砂上の楼閣。そしていまここを守れるのは私一人。
もっとも、それはいまに始まったことではない。何年も前から、いや、私が初めてここに来た十二年前から本質的には変わっていないだろう。
オーナーの日和義人には、最初から子どもたちを守ろうなどという意識はなかったに違いない。復讐のための道具であり、生活の手段であり、欲求のはけ口。ねじくれた被害者意識を満足させることしか考えていなかったのではないか。
それでも私にはここしかなかった。ここで生きて行く以外の選択肢などなかった。だから私はすべてを捨て去り、この場所にしがみついたのだ。
幸福など忘れた。夢も希望も要らない。ただなるべくなら、売り飛ばされる子どもが一人でも少なくなるように、それだけを考えて。
子どもたちが私を夜叉と呼んでいることは知っていた。鬼で結構、いくらでも嫌えばいい。それで何も起きない平穏な一日が買えるのなら安いものだ。
ただ食事をして、意味のない体操や瞑想をして、役にも立たない創作活動をして、後は眠るだけ。そんな平穏。たったそれっぽっちのことがどれだけ大切なのか、気付くことなく人生を終えるのも悪くないはず。
とは言え警察を、検察や裁判所を、永遠に欺き続けることはできない。事実は必ずどこかで明らかになる。その後はどうすればいいのだろう。私に何ができ、どこまでいつまで子どもたちを守れるのか。
考えても仕方ない。時間は戻せないのだ、未来など一寸先は闇。しかしその闇には可能性も隠れている。ただ前に進もう。他に選ぶべき道はない。
階段を下りて一階に。夕食はもう終わっている時間、細い明かり取りの窓の向こうは真っ暗闇。そろそろホールの照明も夜間モードに切り替えなければ。そんなことを考えている私の耳に、ユメナの声が届いた。
「八科先生」
部屋の入口で途方に暮れている姿を見たとき、ようやくそれを思い出す。あまりの忙しさにうっかりしていた、まったく何てこと。慌てて駆け寄り部屋に入れば、漂うカレーの香り。
他の子どもたちが奥の二段ベッドで寝る準備をしている中、手前の楕円形の大テーブルには一人ジローの姿。目の前にはカレーライスが三皿。おそらく朝、昼、夕食のカレーに手を付けず、じっと待っていたのだ。何を。もちろん私が声をかけるのを。
ケンタもカンジもベッドからこちらを見ている。おそらくユメナだけが、頑張ってジローに食べるよう促していたのだろう。だがジローは食べなかった。目の前の冷めきったカレーライスすら見ようともせず、ただ虚空を眺めているだけ。
「先生、どうしよう」
疲れた様子のユメナだったが、もしカレーライスを温め直せと言えば即座に従ったろうと思う。この子はそういう子だ。酷い弱視でさえなければ、誰からも疎まれず愛されたはずの女の子。
だが、ここで彼女に仕事をさせるのは正しくない。ジロー一人だけを特別扱いする訳には行かない、私はこの子たち全員を守らなくてはならないのだから。
「ジロー、食べなさい」
私の言葉にユメナはメガネの奥の目を丸くした。しかしジロー本人には驚く様子もない。いつものように飢えた獣の勢いで嵐の如くスプーンを動かし、三皿のカレーライスを瞬く間に平らげる。すでに冷め切り、皿の端では脂が固まった、どう考えても美味しくはないだろうカレーライスを、一心不乱に口にかき込んだ。
そして一日分の食事を一度に摂ったジローは皿にスプーンを置くと、再びその視線を虚空に遊ばせ何の反応も見せなくなった。テーブル中央に積まれた冷たいおしぼりを手に取って、私はジローの顔を拭う。テーブルを拭き、皿を三枚重ねて持ち上げる。
「あ、先生私が」
その皿に手を伸ばそうとするユメナに私は首を振った。
「いいわ。あなたは寝る用意をなさい」
そして腰を下ろすと、ジローの顔の横、額がつくほどの距離でその目を見つめる。
「ジロー、聞こえてるんでしょう」
もちろん聞こえていないはずなどないのだが、たずねずにはいられなかった。
「いつまでも私が声をかけなきゃご飯も食べられないようじゃ、みんなが困るの。私だって事故や病気でいつ居なくなるかわからない。そのときあなたどうするの、飢え死にする気? いいこと、私を待ってはいけません。私に声をかけられるまで食べないなんて絶対にダメです。自分を変えなさい。いいですね、これは約束です。あなたが返事をしなくても、ここに居るみんなが証人。あなたは私が居なくてもご飯を食べなきゃいけないの。わかった」
しかしジローは何の反応もしない。視線一つ、眉毛一本動かさない。予想通り、いつも通りではあるのだが、いまはそれが腹立たしく思える。
この頑なさが生まれ持ってのジローの性質であることは理解しているものの、あまりにも限度があるのではないか。いまがどういう状況かを考えれば、少しは協力的になってもいいのではないのか、故意に頑なさを装っているのではないなら。
いや、さすがにそれは考えすぎだ。ジローが悪意を持って反抗しているなどとはとても思えない。言い方は悪いかも知れないが、この子にそんな能力があるとは考えづらい。それは何年も同じ建物の中で一緒に暮らしてきた経験から見て明らかだろう。ジローはこれで精一杯、限界なのだ。
私が立ち上がると同時に、ジローも椅子から立ち上がった。そして無言で背を向け、トボトボと自分のベッドに向かう。現状でこの子の処遇は難題だ。誰か外部の人間に容易く任せる訳には行かない。頭は痛いが、何とかしなければ。その何とかとは、現実的に考えれば警察に捕まらないこと。それがここにいる子どもたちを守ることにつながる。
どうする。どうすれば逮捕の手を逃れられる。私の頭の中はそのことで一杯だった。それが油断を呼んだのかも知れない。
八科祥子が部屋から出て行くと、部屋の前にいた刑事たちも移動した。それを見てケンタとカンジは入口に近づき、そっと顔を出して外をうかがう。八科祥子は厨房に入った。たぶんもうここには来ない。
カンジが小さな声でささやいた。
「何か夜叉、感じ違わなくないか」
ケンタも小さな声でささやき返す。
「そりゃ人を殺しておいて、普段通りって訳には行かないよ」
「やっぱりオーナー殺したの、夜叉なのかな」
「普通に考えればね。他に犯人がいる可能性もゼロじゃないんだろうけど、僕は夜叉だと思ってる」
そう言い切るケンタの顔には自信が満ち溢れていた。しかしそれが少年期特有の何の根拠もない自信であると、本人が気付いていたかどうか。
そこに背後から静かに近づいたのはユメナ。
「ねえ」
反射的に振り返ったケンタとカンジに、ユメナは心配げな声でたずねる。
「どうするの。本当に今日?」
これにケンタがうなずいた。
「ああ、今夜決行だ。夜叉はいま自由に動きづらいし、刑事たちはその夜叉に張り付いている。今夜が絶好のチャンスなんだ」
「でも……ホントに大丈夫なのかな」
不安そうなユメナにカンジはニッと笑ってみせる。
「大丈夫だって。何とかなると思えば何とかなるんだよ、なあケンタ」
ケンタも大きくうなずいて見せた。
「ただ闇雲に逃げ出そうって訳じゃない。それなりに準備をして、作戦も立ててるんだ、できるよ。僕たちはきっとできる」
その言葉はユメナの心に浮かんだ不安を、半分くらい押し流してくれた。ケンタがここまで言うのなら大丈夫なのだろう。きっと。そう、きっと。
0
あなたにおすすめの小説
妻に不倫され間男にクビ宣告された俺、宝くじ10億円当たって防音タワマンでバ美肉VTuberデビューしたら人生爆逆転
小林一咲
ライト文芸
不倫妻に捨てられ、会社もクビ。
人生の底に落ちたアラフォー社畜・恩塚聖士は、偶然買った宝くじで“非課税10億円”を当ててしまう。
防音タワマン、最強機材、そしてバ美肉VTuber「姫宮みこと」として新たな人生が始まる。
どん底からの逆転劇は、やがて裏切った者たちの運命も巻き込んでいく――。
痩せたがりの姫言(ひめごと)
エフ=宝泉薫
青春
ヒロインは痩せ姫。
姫自身、あるいは周囲の人たちが密かな本音をつぶやきます。
だから「姫言」と書いてひめごと。
別サイト(カクヨム)で書いている「隠し部屋のシルフィーたち」もテイストが似ているので、混ぜることにしました。
語り手も、語られる対象も、作品ごとに異なります。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる