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「エメラルドとルビー、二人の悪役令嬢が現れた時、私は確信しました。この世界は、『静水の令嬢』の世界ではなく、『純白の少女』シリーズ全てを混ぜ合わせた世界なんだと」
「そうね、私も、まったく同じ意見よ」
「それで、私はどうしていいかわからなくなって、入学式の会場から逃げ去りました」
ルビーは、入学式の日を思い返す。
あの日、確かにサファイアは入学式のパーティが開始されるやいなや、早々に会場から姿を消していた。
パズルのピースがハマるように、ルビーの中でサファイアの行動と理由がハマっていく。
「私の持っていたゲームの知識は、この世界では通用しない。通用しないなら、私を待ち受ける運命は国外追放、そしてその果ての死。私は恐ろしくて、そのまま自室にこもりました」
「まあ、そう考えても仕方ないわね」
「しかし、気づいたのです! 私がずっと部屋に籠り続けていたら、私は全てのイベントを回避できる! 私は、何も起こさないまま、誰にも知られないまま、卒業を迎えることができると!」
「……そう」
サファイアの瞳に、光が戻る。
絶望から希望へ。
サファイアは国外追放を防ぐために、自身の破滅を防ぐために、全てから距離を置くことにした。
むろん、サファイアの父であるインディゴ家の当主は、何度もサファイアを引っ張り出そうとした。
何度も、何度も、何度も。
しかし、サファイアは全てに耳を塞ぐ方法にて、自室にこもり続けた。
サファイアの婚約破棄に納得のできない元婚約者であるアメシストは、何度もサファイアを引っ張り出そうとした。
何度も、何度も、何度も。
しかし、サファイアは全てに耳を塞ぐ方法にて、自室にこもり続けた。
部屋の中には平和がある。
破滅の未来とは程遠い、現状維持という平和が。
サファイアは、明るい未来を信じていた。
ルビーは、少しだけ険しい表情を見せる。
「サファイア」
「はい」
「アメシスト様は、とても落ち込んでらしたわ」
表情の正体は、アメシストの心配。
ルビーは、攻略対象の好感度を下げないことで、自身の身を守ろうとしていた。
つまり、アメシストのことを、正しく人間として見ていた。
「突然の婚約破棄、申し訳ないことをしたとは思います。……ですが、所詮はゲームの中の人間です」
対し、サファイアは全てを拒絶した。
サファイアにとって、アメシストはゲームの攻略対象の一人。
ゲームを模した現実という名の仮想空間を生きる、ゲームのキャラクターでしかない。
サファイアは、アメシストのことを人間として見ていなかった。
「私も、最初はこの世界をゲームだと思ってた。でも、この世界は現実よ。皆、自分の意思を持って生きてるの」
「ルビー様……。それは、幻想です」
サファイアは立ち上がり、ティーカップを持って、手を離した。
ティーカップはそのまま床に向かって落下し、ガチャンという音とともに砕けて割れた。
散らばる破片に向ってサファイアは一歩踏み出し、踏みつける。
「ほら、痛くない」
「それは、靴を履いているからでしょう?」
「いいえ、幻想だからです。この世界は、現実じゃないんです」
ルビーには、サファイアこそが幻想に見えた。
サファイアが見ているのは、現実の外だった。
だからこそ、サファイアは現実の全て拒絶できたのだと、ルビーは理解した。
元婚約者の訪問、公爵家の訪問、王族の訪問、それら全てを無視できる強靭な心は、現実を見ないことでしか生まれない。
未来を、信じてないことからしか生まれない。
ルビーは、サファイアにこの世界が現実であることを伝えるのを諦めた。
代わりに、現実を突きつけた。
「ねえ、サファイア様」
「はい」
「そんなに破滅を恐れているのに、ネールに指示して、ダイヤに嫌がらせをして学院から追い出そうとしてる理由は何?」
それも、サファイアが現実の黒幕に立っている、そんな確信を含む言葉で。
サファイアは、朧げな瞳を覚醒させ、限界まで開き切った瞳でルビーを見た。
何を言っているのか、そんな言葉を出す前に、ルビーの表情からルビーの言葉が真実であると悟った。
この世界において、サファイアがダイヤモンドに嫌がらせをするというイベントが、現実となって動いていると。
「私が……? ダイヤモンドに嫌がらせ……? ネールに指示して……?」
「ええ」
「……違う」
「違う?」
「私じゃない!!」
サファイアはルビーに駆け寄り、その肩を掴む。
冗談よ、その一言がルビーの口から出て来やしないかと、ルビーの両肩を前後に揺する。
しかし、ルビーは沈黙を続ける。
ルビーの瞳は真っすぐにサファイアを刺して、ルビーの言葉が真実であることを訴えている。
「わ、私じゃない!!」
「でも、ネールを動かすことができるのは、ネールと親しいインディゴ家の」
「私じゃない!!!!」
サファイアはルビーの肩から手を離し、代わりに自身の頭を両手で押さえつけた。
表情は狼狽し、頭をぐわんぐわんと振り回し、必死に否定を表す。
その様は、ルビーにとっても予想外で、ルビーも立ち上がって心配そうにサファイアへと手を伸ばす。
「サ、サファイア様、私は貴女を信じて」
「私じゃない!!!! 知らない!!!!」
「落ち着いてください、サファイア様。私は無実を信じております。そのうえで、このままではサファイア様が黒幕にされると思い」
「私じゃないいいいいいい!!!!」
サファイアは止まらない。
頭を抱え、全身を暴れ回す。
「なんで!! どうして!! 私は全部捨てたのに!! どうして!!!」
サファイアは、破滅を恐れていた。
だから、全てを捨てた。
記憶が戻った直後に生まれた、乙女ゲームの世界で楽しもうという感情も捨てた。
推しであるアメシストの側にいられる幸福も捨てた。
全部全部、自分を捨てた。
全ては、生きるために。
だからこそ、自身の行動が、結果的に自身の破滅へと向かっていたと理解した今、世界への拒絶は強くなった。
「うああああああああ!!!!」
拒絶。
拒絶。
拒絶。
今までの拒絶では足りなかった。
誰とも関わらない程度の拒絶では足りなかった。
ならば、今まで以上の拒絶を。
鉄の人形の中に籠るがごとき拒絶を。
そんな、ルビーの想像していた方向とは全く別の方向へと、サファイアの感情は飛んでいった。
誰も、届かない場所まで。
「サ、サファイ」
「帰れ!!!! 帰れええええええええええええ!!!!」
「お嬢様!?」
応接室から聞こえる発狂した声に、二人の使用人が急いで入ってきた。
状況を確認したルベライトは、ルビーを守るようにサファイアとルビーの間に立ち、サファイアの使用人はサファイアの後ろに回って、その体をがっしりと掴んだ。
「お嬢様!? お気を確かに!!」
「五月蠅い!! 五月蠅い!! 本物じゃないくせに!! 現実じゃないくせに!!」
「お嬢様!?」
サファイアの使用人は、ルベライトに目で合図を送る。
ルベライトはそれを察し、ルビーを応接室から引きずり出す。
「ルベライト!? 私、まだ」
「何を言ったのかはわかりませんが、今お嬢様はここにいるべきではありません!」
サファイアの叫び声を聞きながら、ルビーは応接室を後にした。
扉を閉めた後でも、室内に置かれていた物を払いのけ、壊していく音が響いていた。
「お嬢様、いったい何をしたんですか」
「……言えないわ」
ルビーは自室で、ルベライトの前に正座していた。
ルベライトは珍しく怒った表情で、ルビーを見ていた。
サファイアとルビーは、ともに公爵家。
同じ爵位を持つ者同士の個人的な喧嘩は、場合によっては家同士の未来の紛争に繋がる。
だからこそ、ルベライトはルビーを明確に叱る必要があった。
それを理解しているルビーは、何も言わず、ただ反省した。
ルビー自身、同じ転生者であることに気を緩め、話しすぎた面はあったと反省していた。
サファイアがどんな思いで生きてきたかを考えず、自身の言いたいことを言いすぎてしまった失敗。
「言えないけど、私が間違っていたわ。明日、サファイア様のところへ謝罪に伺うわ」
「はあ……。わかりました。ただし、勝手に行かないでくださいね。私がまず、サファイア様にお伺いを立てます。そのうえで、謝罪の機会を与えていただけた場合のみ、一緒に謝罪に伺いましょう」
「……はい」
「もしも機会を頂けなければ、旦那様に正式な場を設けていただきましょう」
「……はい」
ルビーにとって、その日は長い長い夜だった。
サファイアが手首を切り、自殺を計ったのはその夜のことだった。
「そうね、私も、まったく同じ意見よ」
「それで、私はどうしていいかわからなくなって、入学式の会場から逃げ去りました」
ルビーは、入学式の日を思い返す。
あの日、確かにサファイアは入学式のパーティが開始されるやいなや、早々に会場から姿を消していた。
パズルのピースがハマるように、ルビーの中でサファイアの行動と理由がハマっていく。
「私の持っていたゲームの知識は、この世界では通用しない。通用しないなら、私を待ち受ける運命は国外追放、そしてその果ての死。私は恐ろしくて、そのまま自室にこもりました」
「まあ、そう考えても仕方ないわね」
「しかし、気づいたのです! 私がずっと部屋に籠り続けていたら、私は全てのイベントを回避できる! 私は、何も起こさないまま、誰にも知られないまま、卒業を迎えることができると!」
「……そう」
サファイアの瞳に、光が戻る。
絶望から希望へ。
サファイアは国外追放を防ぐために、自身の破滅を防ぐために、全てから距離を置くことにした。
むろん、サファイアの父であるインディゴ家の当主は、何度もサファイアを引っ張り出そうとした。
何度も、何度も、何度も。
しかし、サファイアは全てに耳を塞ぐ方法にて、自室にこもり続けた。
サファイアの婚約破棄に納得のできない元婚約者であるアメシストは、何度もサファイアを引っ張り出そうとした。
何度も、何度も、何度も。
しかし、サファイアは全てに耳を塞ぐ方法にて、自室にこもり続けた。
部屋の中には平和がある。
破滅の未来とは程遠い、現状維持という平和が。
サファイアは、明るい未来を信じていた。
ルビーは、少しだけ険しい表情を見せる。
「サファイア」
「はい」
「アメシスト様は、とても落ち込んでらしたわ」
表情の正体は、アメシストの心配。
ルビーは、攻略対象の好感度を下げないことで、自身の身を守ろうとしていた。
つまり、アメシストのことを、正しく人間として見ていた。
「突然の婚約破棄、申し訳ないことをしたとは思います。……ですが、所詮はゲームの中の人間です」
対し、サファイアは全てを拒絶した。
サファイアにとって、アメシストはゲームの攻略対象の一人。
ゲームを模した現実という名の仮想空間を生きる、ゲームのキャラクターでしかない。
サファイアは、アメシストのことを人間として見ていなかった。
「私も、最初はこの世界をゲームだと思ってた。でも、この世界は現実よ。皆、自分の意思を持って生きてるの」
「ルビー様……。それは、幻想です」
サファイアは立ち上がり、ティーカップを持って、手を離した。
ティーカップはそのまま床に向かって落下し、ガチャンという音とともに砕けて割れた。
散らばる破片に向ってサファイアは一歩踏み出し、踏みつける。
「ほら、痛くない」
「それは、靴を履いているからでしょう?」
「いいえ、幻想だからです。この世界は、現実じゃないんです」
ルビーには、サファイアこそが幻想に見えた。
サファイアが見ているのは、現実の外だった。
だからこそ、サファイアは現実の全て拒絶できたのだと、ルビーは理解した。
元婚約者の訪問、公爵家の訪問、王族の訪問、それら全てを無視できる強靭な心は、現実を見ないことでしか生まれない。
未来を、信じてないことからしか生まれない。
ルビーは、サファイアにこの世界が現実であることを伝えるのを諦めた。
代わりに、現実を突きつけた。
「ねえ、サファイア様」
「はい」
「そんなに破滅を恐れているのに、ネールに指示して、ダイヤに嫌がらせをして学院から追い出そうとしてる理由は何?」
それも、サファイアが現実の黒幕に立っている、そんな確信を含む言葉で。
サファイアは、朧げな瞳を覚醒させ、限界まで開き切った瞳でルビーを見た。
何を言っているのか、そんな言葉を出す前に、ルビーの表情からルビーの言葉が真実であると悟った。
この世界において、サファイアがダイヤモンドに嫌がらせをするというイベントが、現実となって動いていると。
「私が……? ダイヤモンドに嫌がらせ……? ネールに指示して……?」
「ええ」
「……違う」
「違う?」
「私じゃない!!」
サファイアはルビーに駆け寄り、その肩を掴む。
冗談よ、その一言がルビーの口から出て来やしないかと、ルビーの両肩を前後に揺する。
しかし、ルビーは沈黙を続ける。
ルビーの瞳は真っすぐにサファイアを刺して、ルビーの言葉が真実であることを訴えている。
「わ、私じゃない!!」
「でも、ネールを動かすことができるのは、ネールと親しいインディゴ家の」
「私じゃない!!!!」
サファイアはルビーの肩から手を離し、代わりに自身の頭を両手で押さえつけた。
表情は狼狽し、頭をぐわんぐわんと振り回し、必死に否定を表す。
その様は、ルビーにとっても予想外で、ルビーも立ち上がって心配そうにサファイアへと手を伸ばす。
「サ、サファイア様、私は貴女を信じて」
「私じゃない!!!! 知らない!!!!」
「落ち着いてください、サファイア様。私は無実を信じております。そのうえで、このままではサファイア様が黒幕にされると思い」
「私じゃないいいいいいい!!!!」
サファイアは止まらない。
頭を抱え、全身を暴れ回す。
「なんで!! どうして!! 私は全部捨てたのに!! どうして!!!」
サファイアは、破滅を恐れていた。
だから、全てを捨てた。
記憶が戻った直後に生まれた、乙女ゲームの世界で楽しもうという感情も捨てた。
推しであるアメシストの側にいられる幸福も捨てた。
全部全部、自分を捨てた。
全ては、生きるために。
だからこそ、自身の行動が、結果的に自身の破滅へと向かっていたと理解した今、世界への拒絶は強くなった。
「うああああああああ!!!!」
拒絶。
拒絶。
拒絶。
今までの拒絶では足りなかった。
誰とも関わらない程度の拒絶では足りなかった。
ならば、今まで以上の拒絶を。
鉄の人形の中に籠るがごとき拒絶を。
そんな、ルビーの想像していた方向とは全く別の方向へと、サファイアの感情は飛んでいった。
誰も、届かない場所まで。
「サ、サファイ」
「帰れ!!!! 帰れええええええええええええ!!!!」
「お嬢様!?」
応接室から聞こえる発狂した声に、二人の使用人が急いで入ってきた。
状況を確認したルベライトは、ルビーを守るようにサファイアとルビーの間に立ち、サファイアの使用人はサファイアの後ろに回って、その体をがっしりと掴んだ。
「お嬢様!? お気を確かに!!」
「五月蠅い!! 五月蠅い!! 本物じゃないくせに!! 現実じゃないくせに!!」
「お嬢様!?」
サファイアの使用人は、ルベライトに目で合図を送る。
ルベライトはそれを察し、ルビーを応接室から引きずり出す。
「ルベライト!? 私、まだ」
「何を言ったのかはわかりませんが、今お嬢様はここにいるべきではありません!」
サファイアの叫び声を聞きながら、ルビーは応接室を後にした。
扉を閉めた後でも、室内に置かれていた物を払いのけ、壊していく音が響いていた。
「お嬢様、いったい何をしたんですか」
「……言えないわ」
ルビーは自室で、ルベライトの前に正座していた。
ルベライトは珍しく怒った表情で、ルビーを見ていた。
サファイアとルビーは、ともに公爵家。
同じ爵位を持つ者同士の個人的な喧嘩は、場合によっては家同士の未来の紛争に繋がる。
だからこそ、ルベライトはルビーを明確に叱る必要があった。
それを理解しているルビーは、何も言わず、ただ反省した。
ルビー自身、同じ転生者であることに気を緩め、話しすぎた面はあったと反省していた。
サファイアがどんな思いで生きてきたかを考えず、自身の言いたいことを言いすぎてしまった失敗。
「言えないけど、私が間違っていたわ。明日、サファイア様のところへ謝罪に伺うわ」
「はあ……。わかりました。ただし、勝手に行かないでくださいね。私がまず、サファイア様にお伺いを立てます。そのうえで、謝罪の機会を与えていただけた場合のみ、一緒に謝罪に伺いましょう」
「……はい」
「もしも機会を頂けなければ、旦那様に正式な場を設けていただきましょう」
「……はい」
ルビーにとって、その日は長い長い夜だった。
サファイアが手首を切り、自殺を計ったのはその夜のことだった。
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